2020年、オーナーインタビューで登場した車を一挙に紹介!
2020年も残りわずか。
今年も多くの車旅ファンの皆さまに支えられて、さまざまな情報を発信することができました。
そこで今回は、今年DRIMOに登場してくれたオーナーさんたちのキャンピングカー・車中泊仕様車を一挙に紹介したいと思います。
「あ、これ読んだ覚えがある」という車や、「へえ、見逃してた」というものなど、いろいろあると思いますよ。
目次
いっしょに地球2周分の旅をしたHONDAザッツ hekさん
海外赴任のある職場を早期退職して日本に戻ってきてから、車旅を始めたhekさんの愛車はHONDAザッツ。
この3年で「地球2周分の距離を車旅で走った」という強者ですが、最初から今のように車中泊仕様にカスタマイズしていたわけではないんです。
「これは18年前の車で……。確か100万円を超えてたかな」とのこと。当時は100万円超えの軽自動車は高い部類。でも、軽ではめずらしくターボがある車体だったので、決めたそうです。
「初めの頃は1日や2日くらいの旅程だったから、倒した助手席に座布団を敷いて寝ていました」。でもだんだんエスカレートして、「旅程が1週間とかになってくると、寝床がフラットじゃないと疲れが取れない」。
京都から北は北海道、南は九州まで行ったけど、フラットな寝床のためだけに自宅にいちいち戻っていられない。なので、DIYを始めました。
どんどん車中泊仕様にカスタマイズして、今や写真のようにここまで車中泊専用に!
基本一人旅なので、助手席側のベッドは常設。ベッドは結構余裕があって、身長180cmまでの人なら寝られそうです。
長期間にわたっての車旅に出てもゆっくりと休めるように、ベッド下の骨組み部分はDIYされています。
リアハッチ側とフロント側で高さを変えて、フラットな状態で寝られるようにしたのがポイント。
「ベッドの脚は、ホームセンターで切ってもらったイレクターパイプをはめただけ。すぐに終わりました。予算は1万円もかからなかった」とのことでした。
故障や不調がまったくないハイエースのバンコン タマスケさん
千葉県にお住いのタマスケさんの愛車は、ウィンピュアJ’s(ミスティック)。ベース車はハイエースのレジアスエース。
キャンピングカー歴は9年で、このクルマが初めて買ったキャンピングカーだそうです。
クルーズコントロールはなし、4速ATで2700㏄のガソリン車です。燃費は街乗り8km/L、高速10km/Lくらいとのこと。
平成18年製で、購入当時は3年落ち。ワンオーナーで走行距離は約2万キロでした。中古価格は、370万円という破格!
「当時はキャンピングカーが今ほど流行っていなかったから、ここまで安く買えたのだと思う」とおっしゃっていました。
9年乗っていますが、車部分も荷室部分も、トラブル知らず。ビルダー持ち込み経験が一度もなく、優秀な相棒となっているそう。
破格な上に大当たりな買い物だったようですね。
使ってみて気に入っている点は、FFヒーター、バッテリー、冷蔵庫、ベンチレーター、電子レンジが搭載されているところ。
それに、大人2人で寝ても狭くないくらい、ベッドが広々としているのも気に入っているそうです。
快適に過ごせているので、全体的にDIYいらず。唯一DIYした箇所は、下駄箱の板の上に鉄板を載せ、磁石を付けた小物入れが走行中でも落下しないようにした点。これでクーラーがあれば完璧だということでした。
キャンピングカー購入を考えている方へのアドバイスを尋ねると……
「収納は重視した方が良いと思います。車旅を続けていると、知らない間にモノが増えていく魔法にかかりますから(笑)」
それ以外では、
「最初からなんでもかんでもフル装備のものを買うことはないと思います。設備は後から付け足せますし、背伸びして予算を超える必要はありません」と話してくれました。
軽キャンからた乗り換えたマンボウアニバーサリー 西からMAMBOUさん
西からMAMBOUさんの初代のキャンピングカーは、インディアナ・RVのインディ727でした。
そして2台目がこのマンボウアニバーサリーです。ロータスRV製のライトキャブコンで、ベース車両はMAZDAのボンゴトラック。
マンボウの中でもアニーバーサリーの最大の特長は、充実した装備。
ソーラーパネル、発電機、家庭用エアコン、FFヒーターなどが装備されており、「コンパクトながら贅沢な車ですよ」とのこと。元展示車を新古車として購入したので、設備の割にリーズナブルに購入できたのも良かったといいます。
一番のお気に入りポイントは、ズバリ、ナローボディ(標準ボディ)で、コンパクトなところ。とても扱いやすいサイズ感で、街中の駐車場でも困ることはほとんどありません。
それでいて、身長約170cmの西からMAMBOUさんが帽子を被ったまま真っすぐ立っても、頭が天井に届かないという室内空間。立ったまま調理したり、コーヒーを淹れたりできるのは、ストレスフリーですごくラクですよね。
装備面で良いのは、エアコンとFFヒーター。エアコンは夏の暑さ、FFヒーターは冬の寒さに欠かせないアイテムですが、この2つの設備があることで、それまで叶わなかった真夏と真冬の車中泊も可能になりました。
「オールシーズンいつでも出かけられるのはとても良い」と話してくれました。
たくさんのペットと出かけるレジストロ モコさんご夫婦
MYSミスティックの軽キャンパー「レジストロ」は軽トラベース。荷台部分にシェルが乗っているタイプのキャブコンです。
モコさんご夫妻のところにレジストロが来てから1年と8か月(取材時)。初めてのキャンピングカーだそうです。
家族である愛犬たちと気軽に出かけたいと思ったのが、キャンピングカー購入に踏み切った理由。
「国内はペット可の宿が少なく、連休は予約が難しいですし、そもそも行きたい場所にペット可の宿があるとも限らないので。それに、愛犬は5匹も連れているため、彼らの宿泊料金が私たち人間の宿泊料金と同じくらいかさんでしまう」。
こうした問題を一気に解決できるのは、確かにキャンピングカーの利点ですよね。
レジストロにしたのは「かんたんに言うと一目惚れ」。それから、車体のカラー。
ブラックにしたのはスタイリッシュに乗れるだけでなく、もっと年齢を重ねてからも飽きずに乗れると思ったからだそうです。
実用面では、家の駐車場の幅では軽のサイズしか停められなかったため、レジストロが軽トラベースだったことも決め手の一つでした。
購入後のお気に入りポイントは、「シェル部分では、直立できる広々とした空間。そして、寒い時期にはFFヒーターが大活躍しています」。軽トラベースで、ここまで快適な空間と装備は驚きです。
車中泊歴10年の女性オーナーがカスタマイズしたハスラー りっつさん
何台も車中泊仕様の車を乗り継いできたのが、車中泊歴10年のベテラン、リッツさん。
ワゴンRから、エブリー、アルトと乗り継いで、現在の愛車ハスラーに。ハスラーで、もう4万kmくらいは走っているとのことです。
車中泊歴10年だけあって、DIYのノウハウは豊富。まず、女性1人の車中泊なので、やはり防犯面を重視した工夫として、カーテンは、専用のシェードとカーテンの二重構造にしています。
また、天井の収納ネットの設置場所を前後にすることで、真ん中の居住空間は頭が引っかからないように。
ちなみに、ネジで留めるといった大がかりなDIYはしていません。机も手軽に木を載せているだけだそうです。
DIYで失敗したのは、窓にはめるプラダン(プラスチック段ボール)。
「ハスラーは窓ガラスが比較的カーブしているので、プラダンのカーブ部分のカットが難しくて、型取りはしたものの、どうも長さが足りないんです」。
というように、成功も失敗もありますが、ハスラーのDIYのゴールはないとリッツさんはいいます。
今後の予定を尋ねると、「まずテーブルをもう1つ作ろうと思います。これからも、旅や遊びを重ねて、ハスラーと一緒に成長し続けたい」と決意を語ってくれました。
車中泊仕様車を検討している方に向けたメッセージとして、
「何台も車中泊仕様車を乗り継いできて思うのは、とにかく燃費が良い車体がおすすめ。通勤などで普段使いをする人はなおさらです」と実体験からのアドバイスをくれました。