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【実体験】ヨーロッパ32カ国を旅した夫婦もドキドキ!バルカン半島8カ国のキャンピングカー旅

バルカン半島8カ国のキャンピングカー旅

キャンピングカーで暮らしながらヨーロッパを旅している私たち夫婦。
今回の舞台は、ギリシャやクロアチアなどがある「バルカン半島」です。

フランスやドイツ、スペインなどの西ヨーロッパでは、キャンピングカー向けの設備や車中泊スポットが充実していて、比較的安心して旅を続けることができます。
かつてユーゴスラビアとして一つの国だった時代もあるバルカン半島では、西ヨーロッパほどキャンピングカー文化が広く根付いておらず、車中泊の環境やインフラも十分に整っているとはいえません。

ヨーロッパの中でも、どちらかというと「冒険的なエリア」という印象です。
情報も少なく、「本当に車中泊旅ができるのだろうか……」という不安もありました。

ヨーロッパ32カ国を旅してきた私たちにとっても、少し緊張感のあるエリアだったのです。

今回は、そんなバルカン半島の8カ国を巡ったルート、実際にキャンピングカーで旅して感じたリアルな感想や注意点、車中泊事情などをご紹介していきます。

3年で32カ国!キャンピングカーに暮らしながらヨーロッパを旅する夫婦


ヨーロッパの景色

私たち夫婦は2023年から、「人生最大の冒険をしよう!」と、キャンピングカーで暮らしながらヨーロッパを旅しています。

旅のスタートはイタリア。現地で中古のキャンピングカーを購入し、北はノルウェー、南はギリシャ、西はポルトガルまで、これまで3年半の旅で、32カ国を巡ってきました。

私たちの旅のスタイルは、観光名所を駆け足で巡るのではなく、その土地に少し長く滞在し、まるで暮らすように旅をすること。
大都市だけでなく、小さな村や自然豊かな地域にも足を運び、その土地ならではの日常や文化、人との出会いを楽しみながら旅を続けています。

これまでフランスやイタリア、スイスをはじめとする西・中央ヨーロッパをひと通り巡り、キャンピングカー旅にもすっかり慣れてきた私たち。

次第に「まだ知らないヨーロッパを見てみたい」「もう少し冒険してみたい」という気持ちが強くなっていきました。
そんな私たちが次の旅先に選んだのが、バルカン半島です。

景色

正直なところ、旅をするまではこの地域について詳しく知らず、どんな国なのかほとんど想像できませんでした。
キャンピングカー文化は西ヨーロッパほど浸透しておらず、車中泊環境や旅の情報も決して多くありません。

しかし、情報が少ないからこそ、まだ知らない発見があるはず。
そんな未知の世界へのワクワク感を胸に、私たちはバルカン半島8カ国を巡る旅へ出発しました。

日本人にはあまり知られていない「バルカン半島」とは?


バルカン半島の景色

今回私たちが旅した「バルカン半島」は、ヨーロッパ南東部に位置する地域です。

明確な定義はありませんが、一般的にはクロアチア、ボスニア・ヘルツェゴビナ、モンテネグロ、セルビア、北マケドニア、アルバニア、ギリシャ、ブルガリアなどの国々が含まれます。



アドリア海やエーゲ海に面し、東西の文化が交わる独特の歴史を持つ地域として知られています。

現在のクロアチアやセルビア、ボスニア・ヘルツェゴビナなどは、かつて「ユーゴスラビア」という一つの国家を形成していました。
しかし1990年代にユーゴスラビアが解体され、現在のような複数の独立国家へと分かれています。

そのため、この地域にはさまざまな民族や宗教、文化が混在しており、ヨーロッパの中でも少し特別な地域というイメージです。

バルカン半島の景色

一方で、西ヨーロッパと比べると日本人旅行者はまだ多くなく、観光地としての知名度もそれほど高くはありません。

キャンピングカー旅の情報も限られているため、私たち自身も出発前は「どんな場所なのだろう?」期待と不安を抱きながら旅に向かいました。

国境越えは要注意!


バルカン半島国境越え

バルカン半島をキャンピングカーで旅していて、西ヨーロッパとの大きな違いのひとつが「国境越え」です。

フランスやドイツ、スペイン、イタリアなど、多くの西ヨーロッパの国々は「シェンゲン協定」に加盟しています。
シェンゲン協定とは、加盟国同士であれば、原則として国境検査がなく、自由に行き来できる制度です。

一度シェンゲン加盟国で入国審査を受ければ、その後は加盟国内を移動する際に、再び入国審査を受ける必要はありません。

陸路では国境に検問所やゲートがないこともあり、車で走っているうちに「気づいたら隣の国に入っていた!」ということも珍しくありません。(※日本パスポートで観光目的の場合、最大90日間滞在が可能。)

一方、バルカン半島にはシェンゲン協定に加盟していない国が多くあります。
そのため、国境を越えるたびに出入国審査が必要になり、パスポートの確認はもちろん、車両登録証や自動車保険の確認を求められることもあります。

場合によっては車内の荷物検査が行われたり、入国理由を質問されたりすることもあり、西ヨーロッパの感覚でいると、その厳しさに驚くかもしれません。

キャンピングカー車内

私たちもルーマニアからセルビアへ入国した際、厳重な国境審査を経験しました。

パスポートや車両書類の確認だけでなく、キャンピングカーの車内を隅々までチェックされ、「いよいよ西ヨーロッパとは違う地域に来たんだな」と実感した瞬間でした。
国によって必要書類や保険、入国ルールが異なるため、出発前に最新情報を確認しておくことをおすすめします。

なお、ルーマニアからセルビアへ入国した際の国境審査の様子については、こちらの記事で詳しく紹介しています。

西ヨーロッパとは全く違ったバルカンのキャンピングカー事情


バルカン半島の景色

バルカン半島を旅してみて、一番苦労したのが「キャンピングカー向けのインフラ」でした。

フランスやドイツ、スペイン、イタリアなどの西ヨーロッパでは、キャンピングカー文化が広く根付いています。
街の近くや観光地には無料または格安で利用できるRVパーク(キャンピングカー専用施設)が整備されており、宿泊だけでなく、給水や排水、ゴミ捨ても気軽に行えます。

私たちもこれまで、こうした施設を活用しながら低コストで旅を続けてきました。

しかし、バルカン半島では状況が大きく異なります。
国によって差はあるものの、西ヨーロッパのようなRVパークはほとんど見かけず、無料で利用できる施設はほぼありません。

給水や排水ができる場所も限られているため、「あと何日で排水タンクが満杯になるか」「次はどこで給水できるか」を常に考えながらルートを組み立てる必要があります。

バルカン半島の景色

また、給水や排水のために有料キャンプ場やキャンピングカー施設を利用するケースが多く、想像以上に費用がかかりました。

スーパーやレストランの物価は西ヨーロッパより安く、「旅費を抑えられそう」と感じる場面も多かった一方で、キャンピングカーを維持するためのコストは意外と高めです。
そのため、結果的には思っていたほど旅費を抑えられないというのが、私たちの率直な感想でした。

もちろん、キャンピングカー旅ができないわけではありません。

しかし西ヨーロッパのように「とりあえず走れば、どこかで給水・排水ができる」という感覚ではなく、事前に設備の場所を調べ、計画的に移動することが大切です。
これまでのヨーロッパ旅とは違った旅の組み立て方が求められるエリアだと感じました。

実際車中泊旅してみてどうだったのか?


バルカン半島の景色

バルカン半島でのキャンピングカー旅をひと言で表すなら「想像以上に目立つ旅」でした。
西ヨーロッパではキャンピングカーは日常的な存在のため、街中や観光地でも頻繁に見かけ、特に注目されることはありません。

しかし、バルカン半島では状況が大きく異なりました。

私たちが訪れた地域ではキャンピングカー自体が珍しいようで、駐車しているだけで多くの人から視線を感じることもしばしば。

信号待ちで車をじっと見られたり、駐車中に話しかけられたりすることもよくありました。
中には「このキャンピングカーはいくらするの?」「中を見せてほしい」と興味津々で話しかけてくる人もいて、西ヨーロッパとの文化の違いを強く感じました。

一方で、治安面については西ヨーロッパ以上に気を配る必要があると感じました。

バルカン半島の景色

もちろん地域によって状況は異なり、危険な目に遭うことばかりではありません。
しかし、私たちは普段のヨーロッパ旅で利用している無料の車中泊スポットはできるだけ避け、有料キャンプ場や警備員が常駐している駐車場を選ぶようにしていました。

実際、旅の途中には「ここは少し不安だな…」と感じる場所もあり、車中泊アプリのレビューでも「車上荒らしに遭った」といったコメントも見かけることもあったため、宿泊場所選びにはいつも以上に慎重になりました。

そして実は、モンテネグロではキャンピングカーを狙った被害未遂にも遭遇しました。
幸い大きな被害はありませんでしたが、「西ヨーロッパと同じ感覚で旅をしてはいけない」と強く実感した出来事でした。

バルカン半島の景色

とはいえ、必要以上に怖がる必要はありません。

人通りの少ない場所を避けて、宿泊場所を慎重に選ぶ、貴重品の管理を徹底するなど、基本的な防犯対策を心がければ十分に車中泊旅は楽しめます。

実際に旅したバルカン半島8カ国をランキング!


今回私たちは、セルビア、ブルガリア、ギリシャ、北マケドニア、アルバニア、モンテネグロ、ボスニア・ヘルツェゴビナ、クロアチアと、バルカン半島8カ国をキャンピングカーで巡りました。

どの国にもそれぞれ異なる魅力があり、歴史や文化、景色、人々の雰囲気もさまざま。
正直なところ、「どの国が一番良かった?」と聞かれても、簡単には答えられません。

それでも旅を振り返りながら、「景色の美しさ」「キャンピングカー旅のしやすさ」などを基準に、私たち夫婦なりのランキングを作成しました。

第8位 北マケドニア


日本ではあまり知られていない国ですが、実際に訪れてみると、落ち着いた雰囲気が印象的な国でした。

観光客も比較的少なく、ゆったりとした時間が流れています。
一方でキャンピングカー向けの施設はかなり少なく、場所によっては宿泊場所選びに注意が必要でした。

北マケドニア旅の記事はこちら

第7位 ボスニア・ヘルツェゴビナ


東西の文化が交差する、独特の雰囲気が魅力の国です。

歴史の深さを感じる街並みと、人々のアットホームな温かさが印象的でした。
観光だけでなく、その土地の文化に触れたい人におすすめです。

ボスニア旅の記事はこちら

第6位 クロアチア


アドリア海の絶景は、圧倒的な美しさでした。

海岸線をドライブしているだけでも十分に楽しめる国です。

一方で、バルカン諸国の中では観光地化が進んでおり、物価やキャンプ場料金はやや高め。
車中泊規制もあるため、自由度は少し低く感じました。

クロアチアの記事はこちら

第5位 ブルガリア


歴史ある街並みと豊かな自然の両方を楽しめる国です。

観光地周辺にはキャンピングカー向け施設もあり、バルカン半島の中では比較的旅がしやすい印象でした。
ただし、大都市周辺では宿泊場所選びを慎重に行う必要があります。

ブルガリア旅の記事はこちら

第4位 セルビア


派手さはないものの、人々の温かさが特に印象に残った国です。

のどかな田園風景が広がり、どこか懐かしさを感じる雰囲気も魅力。
キャンピングカー向けの設備は少ないものの、旅人を歓迎してくれる人の多さが心に残りました。

セルビア旅の記事はこちら

第3位 ギリシャ


美しいエーゲ海の景色と、おいしい食事が魅力です。

長期滞在したくなるほど居心地の良い国でした。

キャンピングカー向け施設も比較的充実していますが、車中泊に関する規制が厳しめです。
そのため、宿泊場所選びには注意が必要です。

ギリシャ旅の記事はこちら

第2位 モンテネグロ


景色の美しさは、今回旅した8カ国の中でも間違いなくトップクラス。

国名の「モンテネグロ=黒い山」の通り、ダイナミックな山々と美しい海岸線が広がります。
観光地周辺にはキャンピングカー向け施設もありますが、少し離れると設備は限られていました。

モンテネグロ旅の記事はこちら

第1位 アルバニア


今回の旅で、最も印象に残った国です。

手つかずの自然と透き通る海、人々の温かさが魅力。

まだ観光地化されすぎておらず、どこか昔のヨーロッパが残っているような雰囲気を感じました。
海沿いには料金がお手頃なキャンプ場も比較的多く、キャンピングカー旅との相性も良好です。

アルバニア旅の記事はこちら

※順位や内容は、あくまで私たち夫婦がキャンピングカーで旅した際の個人的な感想です。

それでもバルカン半島をおすすめしたい理由


バルカン半島の景色

バルカン半島でのキャンピングカー旅は、「国境審査は大変そうだし、キャンピングカー設備も少ないし、なかなかハードな旅なのでは?」と思われるかもしれません。
実際、その通りですが、これまで旅してきたフランスやドイツ、スペインなどの西ヨーロッパにはない魅力が、この地域にはたくさんありました。

観光客の少ない街並みや手つかずの自然、国ごとに異なる文化、そして人々の温かさ。
バルカン半島には、この地域ならではの魅力が数多くありました。

決して「快適な旅」ではありませんが、その分だけ発見や感動も多く、私たちにとってはまさに「冒険の旅」でした。

バルカン半島は、西ヨーロッパの定番ルートとはひと味違う旅を楽しみたい方に、ぜひおすすめしたいエリアです。

Luana

登山、キャンプ、旅が大好きな夫婦です。 日本を飛び出し、イタリアで中古キャンピングカーを購入し、ヨーロッパ一周中です。自然の絶景スポットが好きで、観光ガイドブックには載っていないヨーロッパの絶景スポットをキャンピングカーで周りながらをたくさんお届けします。 旅の様子はInstagram、YouTubeでも発信しています、よかったらご覧ください!