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JackeryのソーラーパネルをDIYで半固定式に!固定式の欠点を解消しメリットを最大化するアイデア

車中泊に最適なソーラーパネルの新しい使い方
車にソーラー発電システムを導入すれば、ポータブル電源の充電に悩まされることなく、より自由な旅が実現する。
ソーラーパネルには固定式・ポータブル式の2つのタイプがあるが、それぞれにメリット・デメリットがある。
固定式ソーラーパネルは気軽に取り外しができないため、一度取り付けると車の屋根やキャリアのスペースを占有してしまう。
さらに、太陽の方向にパネルを向けられず、発電量が減ってしまうことも少なくない。
一方、ポータブルソーラーパネルは持ち運べて自由に角度も調整できるが、走行中は発電できないという欠点がある。
加えて、盗難のリスクがあるため、使用中は側を離れられないのも気になるところだ。

これらのデメリットを解消し、より便利にソーラーパネルを活用するために、Jackery初の固定式ソーラーパネル「SolarSaga 100 Prime」を”半”固定式に設置する方法を考えた。
半固定式にすることで、固定式とポータブル式の両方のメリットを活かしながら、デメリットを解消することができる。
この記事では、SolarSaga 100 PrimeをDIYで半固定式に設置した方法を詳しく紹介する。
SolarSaga 100 Primeをより効果的に活用でき、車中泊がさらに快適になる可能性が広がるだろう。
Jackery SolarSaga 100 Primeの半固定式設置アイデア

Jackery初の固定式ソーラーパネル、「SolarSaga 100 Prime」の検証実験を始めてから1ヶ月以上が経過した。
SolarSaga 100 Primeは何かに固定して使用できるソーラーパネルだが、持ち運びもしやすい。
そのため、初回のインプレッション記事でも固定はせず、停車中の車の屋根に乗せたり、地上で発電効率の良い方向に向けたりして実験結果を報告した。
しかし、それでは走行中は充電できず、このタイプのソーラーパネルの魅力が半減してしまう。
とは言いつつ、車の屋根にカヤックやSUPのボードを積むこともあるため、ソーラーパネルで屋根やキャリアを占有するわけにはいかない。
また、複数の車で使いたいというニーズもある。
こうした状況を踏まえ、走行中にも使用できる半固定式のソーラーパネルの使い方を考えた。
前回の記事はこちら▷【徹底検証】DIYで車の屋根に設置!車中泊に最適なJackery初の固定式ソーラーパネル
次のページ▷▷▷【固定式ソーラーパネルをDIYで半固定式にして利便性UP!どんな方法で取り付ける?載せて走行してみてどうだった?】
固定式ソーラーパネルを半固定式にする理由
走行中も太陽光で充電したいのはもちろんだが、冒頭にも書いた通り、固定式ソーラーパネルの場合、一度取り付けると気軽に取り外せないことから、設置スペースの占領や発電量の低下などのデメリットも生じる。
また複数の車で使用したいニーズも考えると、私はSolarSaga 100 Primeをルーフキャリアなどに直接ボルト留めするようなことはしたくなかった。
そこで、私が考えた方法はSolarSaga 100 Primeに台座のような物を取り付け、それを脚立やサーフボードをキャリアに載せるようにラッシングベルトで括り付ける方法だ。
これなら積み替えもできるし、下ろして使うこともでき、大きなシーカヤックなどを積む際にも邪魔にならない。
Jackery SolarSaga 100 Primeの半固定DIY設置方法
では実際の作業の手順を紹介しよう。
使用する材料
その台座を何で作るか考えた結果、手軽な2×4材を使うことにした。
ここ数年輸入木材は非常に値上がりして手軽な材料ではなくなっているが、手元に余っていた2×4があり、新たに購入せずに済んだのは助かった。
専用のブラケットをソーラーパネルに取り付ける

SolarSaga 100 Primeには専用のブラケットが4個付属しているため、角材などに取り付ける際に非常に便利だ。
ネジ類も付属しているが、正直に言うとちょっと?と思うようなこともあった。
ブラケットは付属のM6のボルト・ナットで本体に取り付けるようになっている。
ナットはナイロン入りのロックナットなので、走行中の振動で緩む心配が少なく安心だ。
説明書には本体側にボルトを入れ、ブラケット側にナットを付けるようになっている。
向きとしてはこれで正しいと思うが、本体側に開けられたボルトを通すための穴がM6用にしては妙に大きい。

ナットはフランジナットで裾が十分広いため問題ないが、ボルトは付属のワッシャーを入れても少し斜めになると穴を抜けてしまう。
作業がし辛く外れる不安もあるため、私はM8用の大きなステンレスワッシャーを購入して使用することにした。
ブラケットを取り付ける場所は、長辺に片側4ヶ所ずつ、短辺に2ヶ所ずつあるので、取り付け方を選べるようになっている。
ブラケットの取り付け位置

私は上の写真の通り短辺側に取り付ける方法を選んだ。

ロックナットは安心だが、手締めができるのは最初の一回程度で、下から入れたボルトとレンチを一緒に押さえつつ、上からラチェットレンチでナットを締めるため、ちょっと面倒ではある。
この作業が4回だけで終わるのは幸いだった。
付属しているドリルネジ

部材への取り付けには、長さが35mmくらいのドリルネジが8本付属していた(ブラケット1つに対し2本)。
ドリルネジは、下穴を開けることなく直接鋼材などに打てるセルフタッピングネジ(自身でネジ溝を切っていくネジ)のことだ。
便利ではあるが使いこなすには少々慣れや技術も必要で、さらにこのネジは頭が六角なのでビスではなくボルトだ。
ビスのドリルネジならインパクトドライバーで打てるし、少し木工の好きな人ならインパクトドライバーを持っている人も少なくないと思う。
しかし、インパクトレンチはインパクトドライバーほど一般的な工具ではない。
大きなボルトではないので、インパクトドライバーにソケットビットをつければ打てるとは思うが、これだけのためにビットを購入するのも勿体ない。
その後の使用頻度も非常に少ないと思う。
ドリルネジの注意点とおすすめの取り付け方法
また、長さが35mmあるからといって、例えば外径が25mm程度の中空の角パイプのような部材を突き抜けるような使い方をするのは危険だ。
基本的にドリルネジはクローズドな面に打つものであり、尖った先が表に出てしまうことが危険という意味もあるが、それ以上に大きな問題がある。
中空の部材にドリルネジを打つと、最初に上の面に穴が開けられ、下の面にドリルが穴を掘っている最中に上の面にはネジが切られる。
しかし、下の面にドリルが穴を掘る距離は上の面のタップ切りの距離より短いため、上の部材が持ち上げられてしまうか焼き付きを起こすことになってしまう。
このため、ネジメーカーもこういった使い方は推奨していない。
はっきり言ってしまうと、ドリルネジはあまりDIYでの取り付けに向いたネジではないのだ。
中空の角パイプのような部材に固定したいのであれば、上下両面に正確に垂直な穴を開け、ボルト・ナットで留めた方が良いと私は思う。
台座の設計と組み立て

そういった理由もあって、私は鋼材ではなく使い慣れた2×4材を使用し、長さ75mmのステンレスのコーススレッドで2×4に留めることにした。
上の写真にある梯子のような物を作り、短辺にソーラーパネルを取り付けたが、設計図は全く描かなかった。
最初に、ブラケットを取り付ける側の短い部材にソーラーパネルを仮止めし、その後、2本の短い部材を挟むように長い部材をコーススレッドで取り付けただけだ。
2×4に下穴を開ける

至って簡単な作業で、本来コーススレッドは下穴なしでインパクトドライバーでバシバシ打てるビスだが、今回は丁寧に下穴を開け、実際に使用する長さ75mmのコーススレッドよりずっと細くて短いビスで仮止めすることにした。
丁寧に下穴を開けた理由は、幅が40mmないところに長さ75mmのコーススレッドを打つため、斜めに打つとビスが側面から突き出たり、取り付けが甘くなったりする危険があるためだ。

作業に気持ちが集中し、仮止めした様子と長い方の部材を取り付け中の写真を撮ることを忘れてしまったが、合計8ヶ所キリとドリルを使って極力垂直になるように下穴を掘った。
ステイン(塗料)を塗る

そして、仮止めしたソーラパネルを外し、ウッドデッキなどに塗るステインが余っていたので、それを何度かに分けてたっぷり塗り込んだ。
ごつくて重そうにも見えるが、基本的に6ftの2×4材2本分ということになるので、大した重さではない。
ここまでが初日の作業だ。
この先はステインが完全に乾くのを待って翌日の作業となる。
乾いた2×4にソーラーパネルを本取り付け

乾いた2×4に75mmのコーススレッドでソーラーパネルを本留めし、最後に前後に流木を横方向に打ち付けて完成!
この流木は飾りというわけではない。もしラッシングベルトが緩んでしまっても引っかかるようにするための安全装置のようなものだ。
これは普通に角材で、とも思ったのだが、なんとなくこの方が面白いと思って流木にした。
しかし、それだけが理由ではない。硬い流木は長期間水や日光に晒されても朽ちない頑丈な素材だからだ。そのため、基本的に塗装も不要である。
半固定式ソーラーパネルの車載テスト
軽バン(バモス)のルーフラックへの取り付け

まずは軽バン(バモス)のルーフラックに載せてみた。
ちなみに、ベルトが捻れているのは雑だからではなく、走行中に風でベルトが鳴くのを防ぐためだ。
バモスでのケーブルの取り回し

ケーブルの取り回しについてだが、このバモスの後席の窓は、現在は珍しくなってしまったハンドルをくるくる回して開閉するタイプなため、窓をほんの少し開けた隙間からケーブルを通すだけで済んでしまう。
パワーウインドウだと加減が難しくケーブルを強く挟んでしまいそうだが、手動だからその心配もない。
小さな子供の頭が誤って挟まれてしまうこともないし、案外手動式は利点も多いと思う。

バイザーもついているのでこの程度なら雨が吹き込む心配もない。
軽バンでのソーラーパネルの設置スペース

最初は中心に置いたが、片側に寄せると最大幅が35cmほどのコンテナボックスも並べて載せることができた。
コンテナボックスを載せなくても、片側に寄せた方が安定感があり良いかもしれない。

また、縦方向に向けるのではなく、このラックの上では横向きに載せることもできる。
これなら、より多くの荷物を載せるスペースが確保でき、これも良い選択肢かもしれない。
キャラバンのルーフラックへの取り付け

キャラバンにはルーフラックではなくキャリアバーが付けられていて、左にルーフボックスを載せている。
ルーフボックスが載っていてもスペースは十分だった。
キャラバンでのケーブルの取り回し

ケーブルはリアゲートから取り込むことになる(バモスでも同様のことが可能)。
リアゲートとボディーの間にはケーブルが挟まる心配のない大きな隙間がある。

さらに、雨どいのようになっていて、雨水が通過して落ちる仕組みになっているのだが、ケーブルはそこに沿わせれば良い。
また、シールするゴムは中空で柔らかいため、ここにケーブル挟んでも潰れる心配はない。

しかし、上からそのままケーブルを挟むと、雨が滴って室内に入ってしまう。
これを防ぐためには、ケーブルを底辺まで回し、上向きに室内に取り込むことで雨の侵入を防ぐことができる。
とくに手を加えなくても、こうすれば簡単にケーブルを室内に取り込むことが可能だ。
大きい車での注意点
私のキャラバンのキャリアバーは、かなり前の方に付いているため、屋根を伝うケーブルが長すぎてしまう(以前、他のソーラーパネルを付けていたときはキャリアバーを4本付けていた)。
キャラバンに載せる場合は、もう一組キャリアバーを追加する方が良さそうだ。

また、後ろよりにソーラーパネルを載せれば延長ケーブルなしでも大丈夫だが、ポータブル電源の置き場所を考えると、キャラバンのような大きめのクルマに載せる場合はオプションの延長ケーブルがあった方が良いと思う。
ハイゼットジャンボ+Boo3のルーフラックへの取り付け

Boo3(ハイゼットジャンボに載せた荷台シェル)には長さ1.6mのキャリアバーを付けてルーフラックを取り付けている。
幅が74cm近くあるSUPのボードが積んであったが、余裕で並べて載せることができた。
Boo3でのケーブルの取り回し

Boo3の開閉式パネルは固くないため、室内へのケーブルの取り込みは上の写真の通りで済んでしまった。
ある意味3車の中でBoo3が最も簡単お手軽だった。
複数車種での走行テスト

キャラバン以外、バモノス号(バモスの訛り)でもハイゼットジャンボ+Boo3号でも実際に走行してみたが、脚立を積んでの走行と全く同じようなことなので、当然何も問題などなかった。
ラッシングベルト括り付けているだけなので、もちろん屋根から下ろして使うこともできる。
SolarSaga 100 Primeソーラーパネルを1ヶ月使用してみて
SolarSaga 100 Primeの発電効率

最初の検証記事でも触れたが、SolarSaga 100 Primeは発電効率が非常に高い。その後も絶好調で発電している。
現在、日が最も高い時期でもあり、角度をつけずに真上に向けて平置きした状態でも1枚で快晴の日中は70~90W発電し、90Wを超えることもある。
この検証実験では、ポータブル電源「Jackery 1000 Pro」を使用しているが、検証のため、あえて日常的にも多用し、最低でもiPhone・iPad・MacBook Air・Apple Watch・GoPro・デジカメなど普段使用している全てのデジタル機器の充電は太陽光発電のみで賄おうと決めた。
今年の関東地方の梅雨入りは遅く、降れば大雨、それ以外は晴れの日が多いメリハリのある天候が続いていたため、初回以外(送られてきたときバッテリー残量が0だった)一度も交流100Vから充電せずに済んでいる。
そして、それが1ヶ月続けられているのだ。
ポータブル電源の効率的な使い方

そのように日常的にも使用し、思ったことがある。
交流100Vで定格出力が1000W以上の機器を使いたい人は大容量・大出力のポータブル電源が必要だが、例えば私の場合、定格出力は700W~800Wあれば十分だ。
こうした場合、容量の大きなポータブル電源1台より、700Whクラスの中容量のポータブル電源を2台使った方が効率が良いのではないかと考えた。
ポータブル電源の種類、発電量と使用量にもよるが、ソーラーパネルで充電しながら電源を常時使用していると、バッテリーに負荷がかかり、ポータブル電源の寿命が縮められる可能性がある。
そうなると、ポータブル電源が1台の場合、日中の最も発電効率の良い時間帯でも、一旦充電を中断して機器を使用することになる。
短時間ならそれでも良いが、日中長時間電気を使いたい場合は発電効率の良い時間を逃してしまうのは勿体ない。
また、冷蔵庫のような継続的に電気を使用する機器の場合は、とくに問題が生じる。

しかし、贅沢ではあるが2台あって交代で充電していればこうした問題が解決する。本当に長旅をする場合などには良い方法だと思う。
また大容量・大出力のポータブル電源は、当たり前だがその分サイズも大きく重くなる。700Whクラスの中容量のポータブル電源なら小さくて手軽だ。

とくに軽自動車の車内ではJackery 1000 Pro程度の大きさがマックスのように感じる。
小さいことは持ち運びや置き場所に有利で、大きなものを1台よりも、合計の体積は増えることになったとしても、小さいのを2台の方が何かと使いやすそうな気もする。
などと思っていたら、最近、Jackeryから容量1070Whで定格出力が1500Wにパワーアップし、体積が20%削減され、寿命も伸びた新製品「1000 New」が登場した。
定格出力1500Wであれば、ほとんどの家電が問題なく使えるため、この新製品は非常に実用性が高そうだ。
Jackery ポータブル電源 1000 newの詳細はこちら
SolarSaga 100 Primeの実際の使用感:楽しい気分になるソーラーパネル
ポータブル電源は走行中にシガーライターソケット経由で充電することも可能だが、非常に時間がかかり、正直言って実用性はあまり高くない。
また、充電中はシガーライターソケットを他の用途に使用できなくなる。
本格的な走行充電システムの導入はハードルが高く、オルタネーターへの負担が大きくなるなどのリスクもある。
やはり、走行中にソーラーパネルから充電できるようになると合理的だ。
そして環境問題など難しい話を抜きにしても、他のエネルギーを消費せずにタダで電気が得られるのは楽しい気分になる。
具体的に長旅の予定があってソーラーパネルを取り付けたわけではないのだが、ソーラーパネルを取り付けたことで長旅に出たくなってしまった。
現在、SolarSaga 100 PrimeはクラウドファンディングのGreenFundingで7月末まで支援者を募集中だ。
もちろん私が性能の保証などできるわけではないが、実際に1ヶ月の間目一杯使用してみて、本当に良いと感じたことは確かだ(本来私のスタイルは、忖度なしに疑問に感じたことやあまり良くないと思ったことも正直に書いてしまうのだが)。
クラウドファンディング開催中はお得な価格で購入できるので、この記事と前回の記事を読んで興味を持っていただいた方はぜひチェックしてほしい。
Jackery SolarSaga 100 Primeクラウドファンディングの詳細
• プロジェクト名:太陽光の力で移動中でも発電できる D.I.Y ソーラーパネル「Jackery SolarSaga 100 Prime」
• 実施期間:2024年5月30日(木)~2024年7月31日(水)
• 目標金額:100万円(記事公開時点で1500%超え達成)
• 製品情報:Jackery SolarSaga 100 Prime
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