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【夏にピッタリ!】2年間のヨーロッパ車中泊旅で出会った現地食材で作ったヘルシー車中飯3選

2年間のヨーロッパ車中泊旅で出会った現地食材で作ったヘルシー車中飯3選

私たち夫婦は、キャンピングカーで暮らしながら、ヨーロッパ17カ国を2年以上かけて旅してきました。

旅の楽しみのひとつが、「その土地ならではの食材を使って、車内でごはんを作ること」。

新しい国を訪れるたびに、スーパーや市場で見つけた新鮮な食材を使って、その国ならではのレシピを調理し、新しい味を楽しんでいます。

とはいえ、夏の車中泊では車内が猛烈に暑くなりがち…。

そんなときはなるべく火を使わず、さっぱり食べられる料理が本当にありがたいです。

今回は、私たちが実際に旅先でよく作っている「夏にぴったりの、火をあまり使わないヘルシー車中泊飯」を3つご紹介します。

どれも現地で出会ったアイデアをもとにアレンジしたレシピですが、使う食材は日本でも手に入るものばかり。

ぜひ、異国の味を自宅で簡単に再現してみてください!

キャンピングカーのキッチンってどうなってるの?


キャンピングカーのギャレー

私たち夫婦は、イタリアにて中古購入した2005年製のRoller Team(ローラーチーム)、フィアット・ドゥカトでヨーロッパを旅しています。

車内にはベッド、トイレ、シャワー、キッチンと生活に必要な設備がひと通り揃っていて、リモートワークをしながらフルタイムで車中泊暮らしをすること2年半が経過しました。

これまで19カ国を訪問し、この2年間ほぼ毎日、朝・昼・晩と3食を車内のキッチンで自炊しています。

キッチンはコンパクトですが、ガスコンロにシンク、150Lの冷蔵庫、オーブンまで備えていて、日常の調理には不便を感じません。

ときには、「車内なのにこんな料理まで作れるの?」と驚かれるようなメニューに挑戦することもあり、意外と不自由なく、快適なキッチンライフを送っています。

キャンピングカーの冷蔵庫

また、収納棚もたっぷりあるので、食材や調理器具、鍋類までしっかり収まり、限られた空間でもすっきり整頓。

自炊をベースにした旅にぴったりのキッチンだと感じています。

ただし、真夏の車内調理だけは毎年の大きな課題!

キャンピングカーで調理

車内温度が40°C近くまで上がることもあり、まさに灼熱地獄…。

そんなときは、火を使った料理はもう本当にしんどいです。

そこで私たちは、夏のあいだはなるべく火を使わずに作れる、ヘルシーで簡単なサラダ系レシピをよく作るようになりました。

さっぱり食べられて、しかも手軽。

キャンピングカーでも、自宅でもすぐ作れるおすすめレシピです。

海外食材で作るヘルシー車中飯レシピ3選


フランス:鴨肉を使ったちょっと豪華なサラダ


鴨肉のサラダ

フランスでは鴨肉は牛肉や豚肉と同じくらい身近な存在で、よく食べられています。

スーパーでも簡単に手に入り、ローストやコンフィ、ハムのようにスライスされたものまで種類も豊富です。

スーパーで売られている鴨肉

私たちもせっかくならこの鴨肉を使った料理を作ってみようと、「ちょっと贅沢な鴨肉サラダ」を作ってみました。

食材(2人分)


・鴨胸肉:250g
・ベビーリーフ、ルッコラなどの葉野菜
・オレンジ(飾り用+ドレッシング用)
・ビーツ
・ナッツ類(クルミやアーモンド、カシューナッツなど)
・オリーブオイル、塩、胡椒(ドレッシング用)

作り方


鴨肉を焼く

① 鴨胸肉の皮目に軽く切れ目を入れ、フライパンで皮を下にして中火でじっくり焼きます。
脂が出てくるので、キッチンペーパーで拭きながら両面に焼き色をつけます。
中はレア気味が美味しいです。

②焼きあがったら少し休ませて、薄くスライスします。
仕上がりはまるでローストビーフのようです。

焼き上がった鴨肉

③お皿に葉野菜、カットしたビーツ、オレンジ、ナッツを盛り付けし、上にスライスした鴨肉をのせます。

④ドレッシングは、オレンジの絞り汁+オリーブオイル+塩・胡椒をお好みで全体にかければ完成!

火を使うのは少しだけ、簡単なのに贅沢


鴨肉はしっかりとしたコクと旨みがあり、さっぱりしたフルーツやサラダと相性抜群!

暑い日でもぺろっと食べられます。

一口食べた瞬間から「これはわが家の定番レシピになるな!」と直感したほど、リピートしたくなる美味さです。

火を使うのは鴨肉を焼くときだけなので調理の負担も少なく、車内でも無理なく作れました。

日本で「鴨肉なんてどこで買えるの?」と思うかもしれませんが、実は意外と手軽に購入できます。

業務スーパーやコストコでは冷凍鴨肉が販売されていることもあります。

また、楽天やAmazonなどのネット通販でも鴨胸肉が入手可能です。

業務スーパーの鴨


イタリア:ブラータを使った極上フレッシュサラダ


ブラータを使ったサラダ

イタリアを巡っている途中で出会ったのが、Burrata(ブラータ)。

ブラータは、モッツァレラチーズの中にとろ〜りとしたクリームを詰めたフレッシュチーズで、初めて食べたときは、「え、これがチーズ!?」とびっくりするほどの濃厚さとクリーミーさに感動したのを覚えています。

売られているブラータ

イタリア発祥で、バターのようにクリーミーで濃厚な味わいがチーズ好きにはたまらない一品です。

今回はそんなブラータとシンプルな食材を使った、素材の旨みを引き立てる絶品のサラダをご紹介します。

材料


・ブラータチーズ1個(125g〜150g程度)
・ルッコラ
・プチトマト
・オリーブオイル
・塩、胡椒

作り方


① お皿にルッコラを盛り合わせて、カットしたミニトマトを散らします。
② 中央にドン!とそのままのブラータ丸ごと1個のせます。
③ 上からオリーブオイルをたっぷり回しかけ、塩・胡椒で味を整えたら完成!

シンプルなのに驚く美味しさ


シンプルな食材でとても簡単に作れるのに、見た目も味も絶品!

「え?これだけの材料なのに、なんでこんなに美味しいの…?」と驚くほどの美味しさです。

ポイントは、食べる前にナイフでブラータに切れ目を入れること。

そうすると中からとろ〜りと生クリームのようにチーズがあふれ、それをルッコラとトマトに絡めて食べます。

火も使わず、ささっと作れるのに、高級レストラン気分が味わえるのも最高。

最近は日本でもブラータを取り扱うお店が増えてきて、カルディや成城石井、デパ地下ではフレッシュタイプが手に入ることもあります。

ちょっと特別な日の一品サラダにもぴったりなので、日本で見かけたらぜひ作ってみてください!

カルディのブラータ

モロッコ:クスクスを使った異国感あふれるカラフルサラダ


クスクスを使った料理

ヨーロッパ車中泊旅の中で、意外によく登場したのが「クスクス」です。

もともとはモロッコやチュニジアなど北アフリカ発祥の伝統的な食材ですが、今ではイタリアやフランス、スペイン、ドイツ、ギリシャなどヨーロッパの広い地域で親しまれています。

ヨーロッパ中のどこのスーパーでも比較的簡単に手に入り、乾燥状態で売られていて、お湯をかけるだけでふわっと戻るので、キッチンが限られる車中泊旅でもとても重宝しました。

クスクス

クスクスは細かい粒状のパスタのようなもので、サラダにしてもスープに入れても、炒めてもOKという万能食材。

私たちは1年を通して車中泊飯メニューに取り入れています。

今回は、私たちが夏によく作っている「野菜たっぷりのカラフルクスクスサラダ」をご紹介します。

材料(3〜4人分・作り置きにもぴったりです)


・乾燥クスクス(450g)
・固形コンソメ1個
・オリーブオイル
・塩、胡椒
・クミン
・玉ねぎ
・トマト
・きゅうり
・にんじん
・パプリカ
・オリーブ
・モッツァレラチーズ
(お好みで、コーン缶・グリーンピース・ひよこ豆・ツナ・ハム・ゆで卵などを入れてもOK)

作り方


① 鍋に水500mlとコンソメを入れ、沸騰させます。

料理

② クスクスをボウルに入れ、沸騰させたその熱湯を注いで5〜10分ほど蒸らし、水分を吸わせたら全体をふんわり混ぜてほぐします。

料理

③野菜をみじん切りにしてクスクスのボウルに加え、ざっくり混ぜます。

④最後に塩・胡椒、オリーブオイル、クミンで味を整えたら完成!

食感も栄養も大満足!夏の車中泊にぴったり


野菜のシャキシャキ感とクスクスのフワフワの食感、そこにオリーブの塩気やチーズのコクがとても合い、一口食べるごとにいろんな味が楽しめます。

冷蔵庫で少し冷やしてから食べると、味がなじんでさらに美味しいです。

旅先では、大きなボウルたっぷり作り置きしておいて、パンやクラッカーなどと一緒に食べるだけ。

簡単なのにお腹も満たされ、栄養バランスもよくて大満足な一品です。

クスクス料理

また、お好みで野菜を変えてアレンジしたりと味のレパートリーも豊富!

辛味が好きな人はチリフレークや唐辛子を少し加えても美味しいです。

クスクスは見た目こそお米のようですが、「デュラム小麦のセモリナ粉」から作られたパスタの一種。

炭水化物だけでなく、タンパク質や食物繊維、ビタミンB群も含まれていて意外と栄養価が高いんです。

車中泊旅では、栄養が偏りがちになることも多いですが、クスクスは手軽に炭水化物+タンパク質が摂れて、野菜やチーズと合わせれば、1皿で栄養バランスが良く夏の車中泊飯にはピッタリのメニューです。

日本では、カルディや輸入食品店、ネット通販などで手軽に買えます。

冷蔵庫にある野菜でOKなので、ぜひ日本でも作ってみてください。

カルディのクスクス

車中泊でもちょっとの工夫で旅ごはんはもっと楽しくなる!


車中泊の旅は、自由で魅力も多い分、調理環境も限られてきます。

限られたスペース、水、ガス、そしてその土地の気候。

家とはまったく違う環境の中で、毎日きちんと料理をするのは思った以上に大変だったりもします。

しかし、ちょっとした工夫とアイデア、そして現地の食材をうまく取り入れることで、驚くほど簡単で、美味しい“車中飯”が作れるようになっていきました。

今回ご紹介したレシピは、すべて2年間のヨーロッパ旅の中で実際に出会い、何度も繰り返し作ったお気に入りのメニューたち。

約1年前に紹介した「ヨーロッパ旅の”車中泊レシピ第1弾”」の続編でもあります。

記事はこちら

あの頃は、正直にいうと”季節感”まであまり意識していませんでした。

紹介した料理はどれも温かいスープや煮込み系の、いわば「通年で作れる」と思っていたメニューばかり。

でも実際に猛暑の夏を迎えてみると、暑い車内で火を使って煮込み料理を作るのは本当に過酷で、「これは無理だ…!」と何度も感じました。

そこで改めて実感したのが、車中泊旅ではその土地の気候や季節に合わせて、料理も変えていくことの大切さです。

気温が高い日は火を使わず、食欲が落ちやすい時期にはさっぱりと食べられるものを。

まさに旅先の環境と、自分たちのコンディションに合わせて料理を“調整する力”が身についたのは、この2年での大きな変化でした。

限られた中で工夫して作るからこそ、美味しさも喜びも倍増する、それが車中泊の一つの魅力でもあります。

今回ご紹介した夏にぴったりの簡単&ヘルシーレシピをぜひ試してみてください。

Luana

登山、キャンプ、旅が大好きな夫婦です。 日本を飛び出し、イタリアで中古キャンピングカーを購入し、ヨーロッパ一周中です。自然の絶景スポットが好きで、観光ガイドブックには載っていないヨーロッパの絶景スポットをキャンピングカーで周りながらをたくさんお届けします。 旅の様子はInstagram、YouTubeでも発信しています、よかったらご覧ください!