【旅本番編】本州から犬連れキャンピングカーで行く冬の北海道8泊10日

愛犬4頭、インコ1羽を連れて、冬の北海道へキャンピングカーでくるま旅をすることになった我が家。
ドッグスポーツ遠征で前シーズンは北海道へ3回、九州へ2回キャンピングカーでくるま旅をしましたが、冬の北海道は初めてなので、やや緊張します。
【出発準備編】でしっかりと準備を整え、いざ出発です!
記事の最後に前回の準備がどうだったのか、結果をまとめていますので、ぜひ皆さんのクルマ旅の参考にしてください。

キャンピングカーでくるま旅をする理由
私がキャンピングカーでくるま旅をするのには、モール温泉、グルメ、犬との雪遊び……とさまざまな理由がありますが、私はプロカメラマンとしても活動しているので、写真撮影も主な理由に挙げられます。
風景写真は主に日の出や日没後の「マジックアワー」に合わせて撮影する事が多いので、キャンピングカーとの相性がとても良いのです。
星空などの晴れていないと撮れない風景もあるので、天気予報を見ながらその都度、撮影場所を決めています。
今回のように旅程が長期間に及ぶときは、あらかじめ撮影スポットの目星は付けておくものの、訪れるタイミングは天気次第。
そんな風に不確定要素が多いので、暖房や車内トイレもあって機動性に優れたキャンピングカーは、とても便利なのです。
長期休みは海外に行きたいときもありますが、10歳の愛犬とできるだけたくさん思い出を残したいので、元気なうちはキャンピングカーで気軽に訪ねられる国内で、楽しく過ごそうと考えています。
本州から津軽フェリーに乗って、北海道へ
出発地である静岡県から津軽フェリーの乗り場がある青森港まで、予想所要時間は12時間。フェリーは朝5時に出港するので、青森港には朝3時半までに到着する必要がありました。
前日は午前中で仕事を終わらせてそのまま出発したのですが、岩手県に入った頃に吹雪で思うようにスピードが出せなくなり、ギリギリの時間に倒れ込むように到着。休む暇なく旅客ゲートへ向かいました。

ドッグルーム
愛犬とフェリーを使う場合、「車内残留」、ペット専用部屋「ドッグルーム」、愛犬と一緒に過ごせる個室「プライベートドッグルーム」のいずれかを選ぶことになります。
我が家はドッグルームとプライベートドッグルームの両方とも使ったことがありますが、キャンピングカーなら車内残留がベストでした。
フェリーは競走馬や家畜などが運ばれることも多く、空調も整っているため、安心して愛犬を車内で待たせることができますよ。
ただし、車内に残しておくのが気になる人は、もちろんドッグルームなどを利用するのもアリ。その場合、ケージは約20kgのワンちゃんなら入る大きさ。我が家のボーダーコリーでギリギリでした。

プライベートドッグルーム
ちなみにプライベートドッグルームは津軽フェリーでは2部屋用意されています。(ブルードルフィン2を除く)
シーズン中はすぐ満室になるので、早めに予約するのがおすすめです。1室30kg、2頭までです。
私たちが乗った日は冬場だからか、船内はガラガラ。

函館港
眠さでほとんど船内の記憶がないのですが、3時間半ほど寝てフェリーを降りたら、もう函館の銀世界!
この日は量が少ないものの雪が降っていたので、雰囲気ばつぐんでした。
函館の朝市で、朝から豪華な食事!

朝市
函館に着いて愛犬達と合流し、トイレと少し雪遊びをした後、腹ごしらえに訪れたのが、函館の朝市。裏の駐車場にキャンピングカーも停められるので便利です。

馬子とやすべ
朝市では毎回違うお店を選んでいますが、いつも長蛇の列ができている「馬子とやすべ」が今回は3組しか並んでいなかったので、そこに入ることに決定!

朝市五色丼
夫とそれぞれ「ホッケ特別定食」と「朝市五色丼」を注文しました。
なかなか訪ねるチャンスがないのですが、ペット連れで店内に入れるお食事処「どんぶり屋」や「すずや食堂」にも、いつか行ってみたと思っています。
さて、朝食を済ませてひと段落してから、本格的な旅行プランを実行に移します。
北海道の撮影スポットといえば、ダイヤモンドダストや神秘的な「青い池」で有名な美瑛エリアですが、翌日の朝が晴れ、しかも気温がマイナス15度という絶好の撮影日和のようなので、今日はやや無理をして旭川方面へ向かうことに。
途中、サービスエリアにあるドッグランで、愛犬達に雪遊びをせがまれてしまいました。この日は雪が残っていたので、愛犬達も楽しそうでしたよ。

冬の北海道では、高速をキャンピングカーでスピードを出すと危険なので、無理をしないペースで旭川に向かい、到着したのは夜10時頃。

道の駅あさひかわ
「道の駅あさひかわ」で愛犬達の散歩をした後、深夜0時過ぎに仮眠しました。
ダイヤモンドダストを求めて、早朝の美瑛へ!しかし…

朝4時に起きて、急いで美瑛へ。
教えてもらったダイヤモンドダストがよく見えるという丘で、ひたすら待機。
しかし、残念ながら晴れ予報が外れてしまい、少しだけ太陽の光が見えただけでした。2時間ほど待機しましたが、どうやら今回は完敗のようです。

明るくなった美瑛をドライブしてみると、雪がとても少ないのが気になりました。
「年末でこれほど雪のないのはめずらしい。」「こんなに雪が少ないのは生まれて初めてだ。」と、地元の人もおっしゃっていました。
ちなみに、その3日後に知人の写真家も美瑛を訪ねたそうですが、そのときは吹雪がすごくてホワイトアウト状態になり、ホテルから出られなかったそうです。
私たちが訪れたときは雪が少ないのが残念でしたが、ほかの仕事も含めて、無事に撮影ができて良かったのかもしれません。これもくるま旅の強みの1つですね。

お昼は、1時間以上待つほどの行列店、「洋食とCafe じゅんぺい」へ。駐車場を見ると札幌ナンバーの車が多かったので、地元でも有名なようですね。
ワクワクして訪れたのですが、なんと年末で物流が止まっているため、メニューのほとんどが品切れ!
あまりのショックと疲労のために食事の写真を撮り忘れてしまったのですが、私は焼きカレーを注文しました。
ボリューミーでとっても美味しかったです。待ち時間は覚悟しないといけませんが、美瑛を訪れたら、ぜひ訪ねてほしい洋食屋さんです。
洋食とCafe じゅんぺい
営業時間:11:00~売り切れ次第閉店
住所:北海道上川郡美瑛町本町4丁目4-10
TEL:0166-92-1028
駐車場:18台
HP:http://biei-junpei.com/
神秘的!美瑛の「青い池」のライトアップ

青い池
美瑛の人気スポットといえば、水面が青く見える神秘的な「青い池」。
冬はライトアップもされており、さまざまな照明パターンによって約10分で1つのストーリーを楽しめます。
ライトアップが始まる夕方5時頃まで、青い池の近くにある道の駅で仮眠を取り、モータースポーツでにぎわう様子を眺めていました。
2019年の春ごろから整備工事がされたため、以前よりもさらに海外からの観光客が増えているようで、観光バスがひっきりなしに行き来していましたよ。

いざ始まったライトアップは、訪れたときは積雪によってプログラムが変更されることに。眠気に負けそうになったのですが、頑張って見に来て良かったです!
三脚での撮影スポットとしては、中心エリアは混雑しているので、ライトの真下ではなく池の左右がおすすめです。
夕方6時に撮影を終えた後、天気予報を見ると十勝方面は晴れ予報。夫がしっかり仮眠をして元気だったので、十勝方面へ移動しました。
美瑛ライトアップ情報
ライトアップ期間:11月1日〜4月30日
点灯時間:HPをご覧ください
住所:北海道上川郡美瑛町字白金
駐車場:普通270台、大型17台
HP:http://town.biei.hokkaido.jp/about/event/illuminate.html
十勝晴れの中、豚丼でスタミナ補給!

道の駅 なかさつない
翌日の朝は「道の駅 なかさつない」で迎えましたが、さすが十勝晴れ!極寒ですが、とても気持ち良い朝でした。午前中は買い物をしたり、愛犬達と散歩したりして過ごしました。

恋人の駅
フォトジェニックな「恋人の駅」も立ち寄りましたが、10分くらいしたら観光バスがたくさん入ってきたので、移動することに。
十勝ばんえい競馬場そして訪れたのが、十勝ばんえい競馬場と隣接している「とかちむら」。
その中の、スタミナ補給にぴったりの豚丼が楽しめる「ぶた丼 きくちや」で食事をすることに。

ぶた丼 きくちや・温玉とろろぶた丼
最初はテイクアウトするつもりでしたが、意外とすぐに座れたので、店内でいただきました。
豚丼にとろろがトッピングされた「温玉とろろぶた丼」を注文しましたが、かなりのボリュームで、しっかりスタミナがつきました!
豚丼というのは、お店によって個性があって、いつ食べても新たな味と出会えるのが面白いですね。
今回の「ぶた丼 きくちや」も、とても美味しかったです。
ぶた丼 きくちや
営業時間:ナイター開催:11:00~20:00
デイ・薄暮開催:11:00~19:00
ばんえい非開催日:11:00~15:00
住所:北海道帯広市西13条南8丁目1番地
TEL:090-5989-6674
駐車場:750台
HP:https://www.tokachi-mura.com/blank-15
宝石のように輝く氷「ジュエリーアイス」

ジュエリーアイス
夕暮れのタイミングで、十勝川と河口にある大津海岸へ、クリスタルのように透明に輝く氷「ジュエリーアイス」を撮影しに行きました。今回は、少しだけでしたが氷を見つけられて大満足!
十勝川で凍った氷が太平洋へ流れ、太陽の光でキラキラと輝きながら再び海岸へ打ち上げられる様が、とても綺麗でした。
冬の十勝へ行かれる場合は、ぜひジュエリーアイスを見に行くことをおすすめします。十勝の夜は、星空もとても綺麗でしたよ。
豊頃町ジュエリーアイス公式サイト
住所:北海道中川郡豊頃町大津元町
TEL:015-578-7202(豊頃町観光協会)
https:https://www.toyokoro-kankoh.com/
「中札内農村休暇村 フェーリエンドルフ」で犬ぞり体験!?そして、ばんえい競馬も見学!

中札内農村休暇村 フェーリエンドルフ・バギートレーニング
愛犬の同胎犬を飼育しているドッグトレーナー・村中氏と会う約束をしていたため、村中氏が冬の間だけ犬ぞりのコーチをしている「中札内農村休暇村 フェーリエンドルフ」に同行させてもらいました。
残念ながら、雪不足のため犬ぞりが引けずアトラクションは休止中でしたが、雪がないときに行うバギートレーニングを見学できたので嬉しかったです。

ちなみに、ここのワンちゃん達は一見普通の犬ですが、実は犬ぞりに特化された犬種。
もともとはレースで活躍しており、日本を代表するマッシャー(犬ぞり師)の引退によって、今ではこうして観光客を喜ばせる仕事をしているのだとか。

我が家もドッグスポーツをしているのでわかりますが、レースに特化された犬は神経質になりがちです。
しかし、この犬達はとても温厚。飼い主だけでなく、観光客まで喜ばせられる作業犬に変えられるのは、やはり村中氏の実力なのでしょう。
雪が積もっている日に限りますが、ツアーの予約が入っていない時間帯なら当日でも体験可能なので、ぜひ犬ぞりの世界を垣間見てくださいね!
中札内農村休暇村フェーリエンドルフ
住所:北海道河西郡中札内村南常盤東4線
TEL:0155-68-3301
HP:https://zenrin.ne.jp/

十勝ばんえい競馬
体重1トン以上の巨大な馬が、鉄のソリを引いて競うレースを見られる「十勝ばんえい競馬」も訪ねました。
雪の中で撮影したかったのですが、まったく雪がなくて残念。とはいえ、近くで見るばんえい競馬は、大迫力!
海外からの観光客はもちろん、予想していたよりも若いファンも多くて、ばんえい人気を感じました。
ちなみにこの後、ジンギスカンを食べて十勝平原SAで休みました。
「ファミリーパーク追分オートキャンプ場」に1泊、そして「新千歳空港」へ
数は少ないものの、冬でもオープンしているペット可のキャンプ場があります。
今回訪れた「ファミリーパーク追分オートキャンプ場」もその1つで、ドッグランも完備されています。
前日に雪が溶けてしまったので雪遊びはできませんでしたが、晴れていたので自由に遊ばせられてよかったです。

年始で開いているお店が少なかったので、迷わずに新千歳空港へ。

新千歳空港
お土産やレストランのほか、映画館や温泉施設などもあるので、1日中でも遊べます。北海道の名店も集結しているので、いつ訪ねても「これ食べたい!」と思うお店が見つかりますよ!
朝7時からオープンしている店舗もあり、また我が家のように年始に訪れる人も楽しめるのがうれしいですね。
駐車場には高さ制限がありますが、我が家のナッツRV車のクレア、キャブコンタイプでも高さ制限に引っかからずに通れました。
駐車場料金は1時間300円ほどで、24時間最大1,200円。
エンターテインメント施設を利用すると3時間無料なので、とてもリーズナブルです。
新千歳空港
住所:北海道千歳市美々
TEL:0123-23-0111(空港総合案内)
営業時間:開館 5:00/閉館 23:00(施設により異なります)
駐車場:4,553台(A駐車場:1,813台 / B駐車場:2,436台 / C駐車場:304台)
HP:http://www.new-chitose-airport.jp/ja/
赤レンガ倉庫&函館駅でお買い物!
愛犬の1匹が寒い中遊びすぎてお腹を壊してしまい、私たちは夜中1時間おきに起こされたので、急きょ予定を変更。函館でゆっくり過ごすことにしました。
愛犬達は移動疲れもあったと思うので、「RVパークはこだて緑園通」で2泊することに。

ゆっくり過ごすとは言っても、函館に来たら買い物をしないわけにはいきません。

赤レンガ倉庫や函館駅の周辺で、1日中お土産を物色したりしてしまいました。
特に冬の赤レンガ倉庫は異国感があって、買い物がてらお散歩をするのにとても良かったです。
再び函館へ、そして旅は終わりに

フェリーに乗る前に、朝市にある「恵比寿屋食堂」で最後の食事。
普段は行列ができるのですが、年始の今回はあっさり座れそうだったので、迷わずこちらへ!
注文したのは「小ぶり丼セット」。ハラスが予想していた以上に美味しかったです!

そして、楽しかった北海道旅行はとうとう終わりへ。
愛犬達もこれで雪遊びもおしまいだと思ったのか名残惜しそうでしたが、東北は連日大雪だったらしく、北海道より積雪量があったので再び大興奮!
道も空いていたので、スムーズに帰宅できました。
キャンピングカーの調子はどうだった?【出発準備編】に対する反省点
キャンピングカーは、予想していたよりもスムーズに雪道を走行できました。万が一のためにチェーンも積んでいましたが、出番はなかったです。
結果的に一番頭を悩まされたのは、意外なことに「水」の問題でした。
とはいえ、愛犬達の飲料水の問題も、1日の必要量を計算しながらキャンプ場やRVパークを活用して水道水を汲んだので、なんとかクリア。加湿器の水も枯渇することはなかったです。
ちなみに、「加湿器の除菌タイム」は結局10日間も使い続けたのですが、ぬめりもなく、その除菌力に驚かせられました。
スキマ風の対策については「DIYをするぞ!」と息こんだものの、ギリギリまで仕事が忙しくて時間が取れずじまい。

まるで外かのように冷気が入ってくる冷蔵庫の裏や愛犬達の待機スペースは、ホームセンターで窓際シートを購入して簡単に防寒対策を行いました。
これが想像以上に効果があり!手軽にできるのでおすすめです!
ベンチレータにも付けたのですが、時々バケツチャレンジのように一気に結露した水が頭にかかってきたので、途中で断念!北海道の滞在期間中の結露量は東北よりもひどかったです。
ゴミに関しては、外食もしながら工夫した結果、30リットルのゴミ袋3つで済みました。

また、北海道に入ったその日に、愛犬達が出入りする扉の蝶番が外れてしまいました。
扉を開けた瞬間に外れたのですぐ気づけましたが、もし気づかなかったら、蝶番の中のピンまで無くなり、扉自体が使えなくなっていたかもしれません。
長期旅の場合は心配なパーツを事前に取り寄せておくなど、今後に生かしたいと思います。
感想
今シーズンの北海道は雪の量こそ少なかったものの気温が低かったので、レポートではふれませんでしたが、適宜、温泉に入って体を温め、疲れを取るようにしていました。
しかし、思っていたよりも車内は快適だったので、夏に訪れたときと比べても、そんなに疲れは残らなかったです。
反省点の1つが、食べ過ぎてしまったこと。帰宅して体重計に乗ると、見事に4キロも太っていてビックリです。
そして何より、キャンピングカーで愛犬達にいろんな世界を見せられて良かったです。
特に10歳の愛犬は生き生きしていて、犬はいくつになっても遊ぶ事が好きなんだと再認識しました。
愛犬の年齢的に冬の北海道のくるま旅はこれで最後かもしれないので、なおさら喜んでいる姿を見られてうれしかったですね。