13カ月連続、軽ワゴンで車中泊生活!食事はどうしているのか?

富山県氷見市から石川県七尾市を中心に、私は1年以上、軽自動車で車中泊をしながら毎日通勤しています。
使っているのは、キャンピングカーではなく普通の軽ワゴン・ダイハツムーヴ。
もちろん、キッチンなんて付いていません。
車内は狭く、調理のたびに外に出ないといけないので、雨の日のごはんは本当に大変。
それでも、鍋物や海鮮など、いろいろな「車中飯」を楽しんできました。
特におすすめしたいのが、富山湾の新鮮で格安な魚介類。
これを活かした「ちょっと贅沢な車中飯」は格別です。
狭い軽自動車の中で一体どうやって料理して食べているのか、気になる方も多いのではないでしょうか?
能登の車中泊サラリーマンが、この1年間の車中泊生活で得たリアルなノウハウをお届けします。
今の車での車中泊・車中飯を諦めているあなたにも、ぜひ参考にしていただきたいと思います。
車中泊を始めた当初の食事の苦労話
車中泊生活を始めたばかりの頃は、会社が忙しく、夜食は社内で支給されることがほとんど。
そのため、朝と昼はコンビニ飯がメインという生活が続いていました。
週2回は外食

そんな中、深夜まで営業している「かつ庵」というとんかつ料理のチェーン店を会社近くで発見。
週に2回は外食に頼り、「かつ庵」と「すき家」を交互に利用するような生活でした。
最小限の装備で自炊
車中泊を始めたときの調理環境は超シンプル。
加熱手段は、固形燃料+ポケットストーブ(どちらもダイソーで購入)。
調理器具は、メスティンとスキレットのみ。
自作の不安定なテーブルの上で加熱調理していたため、メスティンをひっくり返して中身をこぼしてしまうこともしばしば。
後始末が大変でした。
割引シールのありがたみ

自炊に限界を感じたときの味方は、スーパーのお惣菜&割引弁当。
車中泊生活に慣れてくると、自然と「どのスーパーが何時に割引を始めるか」も分かるようになってきます。
今ではそのタイミングを見計らって、スーパーに行くのがちょっとした楽しみに。
車中飯以外の食事の手段
車中泊生活といえば、自炊メインのイメージがあるかもしれません。
私が普段、車中飯以外で利用している食事手段をいくつかご紹介します。
朝食:快活クラブのモーニングは神

休日の朝は、快活クラブの朝ごはんが定番。
1時間程度の利用でも、シャワーを浴び、モーニングを食べて、ソフトクリームまで楽しめば、元が取れる満足度です。
昼食:会社のお弁当・手軽な麺類
平日の昼は、会社からお弁当の支給があるので、食事には困りません。
休日はコンビニ弁当で済ませることもありますが、気分転換に自分で簡単な麺類を作ることも。
夕食:ラーメン探索、ファミレス
夜は外食が多め。
実は富山ってラーメンの激戦区でもあり、車中泊を始めてからラーメン屋を巡るのが楽しみに。
さらに、最近ハマっているのが、ファミレスでの「晩ごはん×ブログ執筆」。
特にジョイフルの唐揚げ定食が個人的にイチオシです。
車内で使っている調理器具
車中泊では、限られたスペースでいかに快適に調理するかがカギになります。
ここでは、普段使っている調理器具について紹介します。

現在、使っている調理器具は、次の通りです。
・加熱器具:カセットコンロ
・鍋・フライパン類:20cmフライパン、16cm片手鍋、雪平鍋
・調理小物:ボールとザルのセット、計量カップ、お玉、フライ返し
・食器:丼、使い捨ての紙皿
つい最近、使わなくなったメスティンを思い切って処分し、代わりにホットサンドメーカーを導入しています。

調理器具はまとめてBOXへ
加熱器具は、これまでに以下のように変遷してきました。
1、ポケットストーブ→ラーメンを作るには火力不足で断念。
2、シングルバーナー→コンパクトだけど不安定で、鍋をよくひっくり返す事故多発。
3、カセットコンロ(現在)
車内に常備している食材・調味料
実は、車内に食材を常備する習慣は、車中泊生活を始める前からしています。
きっかけは、能越道が大雪で走行不能になり、車に閉じ込められる事態が発生。
ほんの30分の差で、巻き込まれずに済みましたが、「備え」の大切さを痛感しました。
常備食材は「常温保存、日持ち」が基本
現在、車中泊生活をしていますが、冷蔵庫はありません。
なので、常に車内に置いているのは、常温で長期保存できる食材のみです。

主な常備食材は、パスタ・ラーメン・そば・そうめんなどの乾麺です。
次に多いのは、レトルト食材(カレーやパスタソースなど)。
また、パックごはんも常備しています。
常備する量は、未開封1パック、袋ラーメンのようにセットものは1セット、余分に持つ事はありません。
例外として、レトルトカレーは自分の趣味で複数常備しています。
調味料と保管方法
調味料は、醤油・油・塩・砂糖・胡椒・わさび・マヨネーズなどで、クーラーボックスで保存しています。
特に夏場は、会社の食堂に一時避難させ、車内の高温を避ける工夫をしました。
ちなみに、味噌は取り扱いが難しく、常備対象外にしています。
狭いムーヴの中でどうやって調理しているのか

基本的に、自分は運転席に座ったまま。
助手席には、DIYで作った折りたたみ式簡易テーブルを設置。
ここに、カセットコンロやまな板を載せて調理します。
布団は調理の間、後部座席にギュッと収納。
このスタイルは、使い勝手のいい市販のテーブルが無く、DIYで助手席用の折りたたみテーブルを作ったのがきっかけです。

設置時間はわずか3秒です。
このテーブルにカセットコンロを置くと、運転席から容易に手が届きます。
ただし、構造が華奢で、よく壊れます。
でも自作だから、簡単にすぐ直せるのもメリット。
横向き姿勢で調理するため、これ以上太るとなかなか辛いものがあります。
狭い車で調理するための自分ルール
限られたスペースだからこそ、いくつかの「自分ルール」を決めています。
ルール①雨の日は極力「火を使わない」
カセットコンロを準備する際、どうしても車外に出る必要があるため、雨の日はずぶぬれになることも。
そのため、雨の日は「外食」または「火を使わないメニュー」に切り替えています。
具体的には、サンドイッチを作ったり、パックごはんや惣菜をスーパーのレンジで温めたりです。
ルール②汁は捨てず最後まで活かす
鍋物は、汁を捨てないようにしています。(ラーメンも同様)
締めの雑炊にして、汁の一滴も残さず食べるようにしています。
ルール③鍋やフライパンは「1つだけ使う」
洗い物を増やさないために、鍋やフライパン1つで完結する料理をするようにしています。
・ごはんはスーパーのパック白飯を活用
・パスタは「ワンパンパスタ」に
・フライパンで炊飯し、そのままチャーハンへ
こうすれば、食後の片付けも最小限で済みます。
車中泊に特化した、車中飯メニュー
狭いムーヴでも美味しい車中飯が食べたい!
そんな思いから、他の方のレシピを参考にしつつ、作り方を大胆に簡略化したメニューをいろいろ試してきました。
手間を徹底して省く事で、短時間で作る事ができます。
ここでは、狭い車内でも楽しめる車中飯のアイデアをご紹介します。
火を使わず、海の幸を贅沢に楽しむ!海鮮丼

富山湾の魚介類が安価で購入できるメリットを活かしたメニュー。
白飯または寿司飯が販売されていれば、刺身とセットで購入します。
コツは、刺身の盛り付けを崩さず、ごはんの上にそっと移すこと。
火を使わず、美味しい海鮮丼が食べられます。
季節別のおすすめ刺身
春:イワシ・ホタルイカ・白エビ
夏:クロダイ・メジナ
秋:サヨリ
冬:寒ブリ
アジ・マグロ・シマダイ・アオリイカ・ウマズラハギ・キジハタなどが並ぶこともあります。
火を使わず、手軽にボリューム満点!サンドイッチ

具材は、スーパーやコンビニで手に入り、火を使わずに作れるレシピが多いのが魅力。
今おすすめしたいサンドイッチは、アジフライのサンドイッチです。
① パンにバターを塗り、千切りキャベツを乗せる
② ソースをちょっと垂らしアジフライを乗せ、さらにソースをかける
③ パンで挟み、クッキングシートで包んで落ち着かせる。食べるときはクッキングシートごと半分にカットする。
魚臭さがなく、旨味しっかりでおすすめです。
好きなものを挟んで、自分好みのハンバーガーを!ホットサンド

最近導入したホットサンドメーカーが活躍中。
とろけるチーズと相性の良い具材を挟んで、無限のレシピが楽しめます。
お気に入りは、ハンバーグを挟んだ食パンバーガーです。
① ホットサンドメーカーに食パンを載せて、バター、からしマヨネーズを塗って、玉ねぎスライス、レタス、ハンバーグ、サルサソースをちょっと乗せて、チーズを乗せる。
②蓋になる食パンには、バターとからしマヨネーズを塗り、重ねる。
② ホットサンドメーカーを閉じて、加熱。程よい焼き色になったら完成。
寒い夜もホッと温まる鍋物
セットものの鍋

市販の鍋セットに、必要なら肉や野菜を足すだけ。
締めは雑炊で、汁一滴も残さずいただくのがルールです。
鶏団子鍋

とり団子、もやし、豆腐などを煮込むだけで、満足感たっぷり。
出汁は取らなくても、とり団子から美味しい旨味が出ます。
味ぽん(ポン酢しょうゆ)で食べるとさっぱり美味しいです。
鶏野菜なべ※郷土料理

石川県のソウルフード「鶏野菜みそ鍋」を簡易版で再現。
私は味噌ラーメンのスープの素を使います。
鶏モモ肉とのカット野菜を煮込むだけ。
締めはうどんがおすすめです。
温めるだけじゃもったいない!ひと工夫で本格派カレー

車中飯のカレーは、レトルトカレーとパックご飯を活用。
ローソンなど電子レンジが使えるコンビニで温め、トンカツと千切りキャベツをトッピングすると、金沢カレー風になります。
また、温めていないパックごはんをレトルトカレーに入れて加熱し、お米が軟らかくなるまで炒めるとドライカレー風にもなります。
ごはんを多く食べたいときは、車内で炊飯することもあります。
のせるだけ!車内で味わう本格寿司

富山のスーパーに限ったことではないですが、寿司飯やシャリ玉が販売されていることもあります。
シャリ玉を見つけたときは、手軽に握り寿司に。
上の画像では、寿司飯を握ってカニ棒を乗せました。
にぎりが苦手な方でも、のせるだけで立派な寿司に!
また、シャリ玉でない寿司飯は、ちらし寿司や押し寿司も作れます。
おわりに
車中泊旅の楽しみのひとつは、その土地ならではの食材を味わえることです。
飲食店で食事するのももちろん良いのですが、地元スーパーや道の駅を覗いてみるのもおすすめです。
スーパーの惣菜コーナーでは、飲食店ではあまり見かけない郷土料理や地元ならではの一品に出会えることがあり、わくわくしてしまいます。
調理した後に出るゴミは、私の場合は勤務先の会社に持っていき、処分させてもらっています。
この辺は会社勤めをしながらの車中泊をしているため、旅スタイルに比べ比較的スムーズですが、それでもゴミをなるべく出さない工夫をしています。
カット野菜を使ったり、処分に困る缶詰・瓶詰めを使わないようにし、ゴミを最小限に抑えることができます。

洗い物についても、宿泊地で迷惑をかけないよう、基本的にはしません。
料理は出来るだけきれいに取り、鍋やフライパンについている汚れはアルコールペーパーでふき取っています。
必要があれば、会社の食堂で洗わせてもらうようにしています。
1年以上、車中泊を続けて実感したのは、冷蔵庫はあまり必要ではないということ。
食材は必要な分だけをその都度購入し、余計な買い物や食材ロスが減った実感はあります。
こんな感じで、1年以上車中泊生活を続けています。