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車中泊

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16カ月車中生活者が実践している暑さ対策の極意

16カ月車中生活者が実践している暑さ対策の極意

2024年3月から車中泊生活を始め、16カ月となりました。

この間、夏を2回経験していますが、一年の中で最も厄介なのがやはり夏の車中泊です。

というのも、寒さよりも暑さのほうが対策が難しいから。

毎年のように試行錯誤を繰り返している状況です。

私の車は、ダイハツのムーヴという軽自動車で、決して広いとは言えません。

キャンピングカーのように車中泊用クーラーを置くスペースもなく、断熱処理もされていません。

それでも、いろいろ工夫しながら、なんとか暑さをしのぎながら、夏でも毎日ムーブの車内で寝ています。

今回は、そんな私が実践している「車中泊で暑さをしのぐ方法」についてご紹介していきます。

クーラーを使っていない理由


ムーヴの車内で車中泊

ここでは、私が車中泊でクーラーを使っていない理由について書きます。

一番大きな理由は、やはり資金面です。

クーラーを導入するには本体の購入費だけでなく、取り付け費用や電源確保のための追加設備など、かなりの出費が必要になります。

また、前にも触れましたが、私はムーヴなので車内スペースに余裕がありません。

そのため、クーラーを設置する場所自体がないのです。

さらに重要なのが、クーラーが私の体質に合わないということ。

車のエアコンも、長時間つけっぱなしにすると体調を崩しやすいので、付けたり消したりを繰り返して調整しているのが現状です。

車中泊で暑さをしのぐ方法


走って冷やす


エアコンのスイッチ

私は長距離通勤をしているので、その移動時間を活かしエアコンをガンガンにかけ、車内を冷やしています。

これが、私にとって暑さ対策の第一段階です。

日中はほとんど仕事をしているため、車中泊で困るのは主に夜になります。

その夜を快適に過ごすため、通勤の間に車内にこもった熱気を徹底的に追い出すのです。

また、車には寝具を積んでいますが、これが日中に熱を含んでしまいます。

いかにこの寝具までしっかり冷やしておくことが、快適な夜を過ごす大きなポイントです。

銭湯を利用


銭湯の入り口

次に私が行なっているのが、銭湯や温泉を活用する方法です。

入浴の最後に水風呂や水シャワーを浴びて、体をしっかり冷やします。

さらに、銭湯に置いてある扇風機の風にあたり、水が蒸発する際の気化熱で体を冷やすのとも、効果的なポイントです。

私が銭湯に行くのは、たいてい夜の21時をまわる頃。

入浴後は食事して、そのまま就寝という流れになります。

「暑さがぶり返すのでは?」と思われた方もいるでしょう。

この後の方法で対策をしています。

車中泊スポットの選択


駐車場

私は昨年から、さまざまな場所で車中泊をしては「どこが涼しいのか」を調べてきました。

夜に暑さがぶり返さないようにするためには、車中泊をする場所選びにも一工夫が必要です。

具体的には、私がよく車中泊をしているのは富山県の氷見市。

とくに海岸線沿いの公園を選ぶことが多いです。

比美之江公園海の近く

中でも「ひみ番屋街」よりも、海側にある「比美之江公園」の方が涼しいと感じています。

ただし、難点は蚊が多いこと。

虫刺され対策は必須です。

ここは山風と海風の両方が吹き抜けて、とても涼しいといった特徴があります。

七尾城登山口駐車場

また、七尾市の七尾城登山口駐車場もおすすめ。

標高が高いため、平地の熱気がなく、風通しもいいのでとても快適です。

さらに意外だったのが、町の中にある「道の駅 万葉の里高岡」。

一見、町中で暑そうですが、すぐそばを流れる小矢部川のおかげで冷気が流れ込み、想像以上に涼しかったです。

川の近くの駐車場

最後に、どの場所でも注意したいのが、朝日が差し込むかどうか。

どの場所でも朝日は暑く感じるもの。

できれば日陰を選ぶか、サンシェードでしっかりガードするなどの対策が必要だと感じています。

扇風機の活用


扇風機

就寝時には、扇風機を使ってそよ風が体に当たるようにします。

写真のように、扇風機は体の近くに設置し、私は足のふくらはぎに風が当たるようにしています。

これまで色々試した結果、ふくらはぎに風を当てるのが一番冷却効果が高いと感じました。

汗をかいても扇風機の風ですぐに乾き、その際の気化熱で程よく体が冷えます。

クーラーのように冷えすぎることがないのも、この方法の良いところです。

扇風機の活用を思いついたのは、幼い頃の経験から。

子どもの頃はクーラーがなく、夏は汗だくになりながら昼寝をしていました。

しかし、外からのそよ風が汗を乾かし、気持ちよく眠れた感覚が今の車中泊での暑さ対策に生きています。

こうした対策を重ねたおかげで、夏でも寝苦しく感じることは滅多にありません。

日中は日陰を探す


日陰の駐車場

では、休日の日中はどうやって暑さをしのいでいるのか?と思われるかもしれません。

多くの場合は、ショッピングモールをぶらぶらしたり、図書館で本を読みながら涼んだりしています。

ただ車中で昼寝をしたい場合もあります。

先日、森林公園の駐車場に行ってみたところ、木陰が多く、とても涼しく感じました。

また、立体駐車場もおすすめです。

高岡市や七尾市では、市営の立体駐車場やイオンモールがあります。

さらに、大きな橋の下で車が入れる場所も候補に入れています。

ただし、橋の下では外国人のグループがBBQパーティーをしていることが多く、少し落ち着かないのが難点です。

最後に


私の活動範囲の中には、富山県高岡市伏木があります。

ここは全国ニュースで最高気温が報じられることもあるほど、とても暑い地域です。

ですが、そこからわずか10kmほど離れるだけで、驚くほど涼しい場所があるのも事実です。

炎天下の中、会社の昼休みに車で昼寝することもあります。

普通なら熱中症になってもおかしくない状況。

あるとき、ウインドウを全開にしてカーテンで直射日光を防ぎ、昼寝をしたことがありました。

すると、七尾の山間から吹いてくる風があまりにも涼しく、逆に寒くなってしまったことです。

こうした経験を通して、「風通しが良いというのは何よりも大事だな」と、あらためて実感しています。

能登の車中泊サラリーマン

能登地方を拠点として活動している50代男性。 普段はサラリーマンとしてとある能登地方の企業に籍を置いています。 自宅はあるものの、6カ月以上車中泊で生活していております。 私が車中泊を続ける目的は、度重なる災害で車中泊を余儀なくされた場合に備え、出来るだけ快適に過ごせるノウハウを蓄積することです。