ポップアップルーフ付きキャンピングカー

キャンピングカー〜失敗しない選び方・考え方 その1



「ショーに行ったけど、どれも同じに見えて…」

「カタログをたくさん見ていたら、むしろ混乱してきた」

どちらも、初めてキャンピングカー選びをする人が陥りがちな落とし穴だ。

今回はそんな「どうやって選べばいい?」に切り込んでみよう。

想像力を働かせよう


キャンピングカー中 女性

乗用車を買うなら「デザインが好き」「〇人乗れる」など、比較的シンプルに考えればよいので選びやすい。

なぜシンプルかと言えば、それに乗っている自分や家族が容易に想像できるからだろう。その点、乗り慣れないキャンピングカーがイメージしにくいのは致しかたないともいえる。

だが、ただ困っていても仕方がない。できるところから考え始めればいいのだ。

まずは、5W1Hを考えよう。5W1Hなんて、英語の授業以来だと思われるかもしれない。だが、考え方のスタート地点はここである。

「誰と」「どんな場所へ(どこへ)」「どんな遊びを」……。

まずは「キャンピングカーが手に入ったら何をしたいか」を、できるだけ具体的に、かつ現実的に想像してみよう。すると、どれぐらいのサイズが必要か、どんな装備が欲しいかが見えてくるのだ。

キャンピングカー プップアップルーフ付き

例えば、「温泉めぐりや各地のご当地グルメがお目当て。車は寝る場所さえあればいい」という人なら、コンパクトな車がいいだろう。

なぜなら、

・人気の観光地やご当地グルメの店など、街なかでも停めやすい(普通の駐車枠で十分)。
・細かい路地にも入って行きやすい。
・寝に帰るだけ、が前提なので広々としている必要はない。

からだ。

自炊する予定がないなら、キッチンも最低限でいい(もしくはキッチンなしでもOK)。

逆に「スキーやスノボ、サーフィンなど、アウトドアスポーツや趣味のベース基地として使いたい」、「子どもたちとキャンプに行きたい!」、「犬連れで出かけたい!」などの場合はどうするか。

雪道を走るキャンピングカー

こうした目的の場合、車中で過ごす時間が長くなりがちだ。スキーやスノボ、サーフィンは自然相手だから、天候が悪ければ待機になる。

子どもたちが一緒なら、突然眠くなったりもするだろう。子どもが複数ならなおさらだ。犬連れは、犬の大きさにもよるが、あまりに狭い空間は人にも犬にもストレスになる。

こうした条件を考えると、最低限「中で立てる」スペースは欲しい。できればトイレもあったほうが安心だろう。

収納スペースも大切だ。お気に入りキャンプ道具や、ウェアやギア、子どもたちの遊び道具、ペット用品などなど……数え上げればきりがない。

こうして考えてみると、最終的には「車の中で動きたいかどうか」に集約される。

ここが乗用車と一番違うところだが、単に座って走る、というだけではないのがキャンピングカーである。

荷物や食料を収納場所から取り出す・しまう。キッチンやトイレを使う。ベッドを展開する。着替えをする。旅の間、生活空間になることを想定してみよう。当然、小さいながらも動線が重要になるのだ。

とにかく、あれこれ想像力を働かせてみること。そして、キャンピングカーショーなら目の前の車に当てはめて考える。カタログなら大きさを想定して考える。それが肝心な第一歩だ。

次回、初心者が陥りがちな「勘違い」について、お話ししよう。