車中泊仕様軽トラの荷台を移動式茶室として活用する方法

車中泊仕様車軽トラの荷台を茶室に?!活用方法は無限大!!



軽トラの活用は荷物運びだけじゃない!趣味の活用に抜群!


自由度が高い車中泊DIY!敢えて作り込み過ぎないのも一つの選択!」の記事の中で、荷物を下ろしてスッキリした屋根付き軽トラの荷台の三方のパネルもアオリも全開にしてゴザを敷いて寝転んでいたら色々と妄想が湧いてきて、景色の良いところで借景し、そこでお茶を点てるアイディアが浮かんだといったようなことを書いた。

普段は仕事と遊びの道具の運搬、車中泊の宿として活用している軽トラの荷台を、パートタイムで移動式の茶室に仕立ててしまうという案、Boo3(荷台のシェルの名前)庵計画だ。

我ながらなかなかに洒落たアイディアを思いついたものだと思っている。

そして、その計画を実行に移してみたので、今回の記事ではその様子などをお伝えしたいと思う。

軽トラ移動式茶室に用意した道具類


「自由度が高い車中泊DIY…」でも書いたが、私は茶の湯の心得など全くない。

しかし、そんな私でも専用の道具が色々必要そうなことは想像がつく。

お茶の道具についてネットで調べたら、仰ぐわけでもないのに挨拶や礼儀目的のために扇子が必要だとか、釜や水差しから水をくむための柄杓(ひしゃく)も大きく分けて3種類あるとか、袱紗(ふくさ)の色がどうだのと、色々書かれていた。

また、何となくこれも想像がつくことだが、流派によって作法もだが道具類も違うようだ。

しかし、私は茶道を始めようと思ったわけではなく、自己流で点てたお茶でも景色の良いところでいただけば美味しく感じるのではないかと思い立っただけであり、また、基本一人でやることだから礼儀作法も関係ないといえば関係ない。

茶道でなく邪道でも雰囲気が味わえればそれで十分なのだ。

また、他人の趣味をとやかく言うつもりはないが、何でもブランド品や身の丈に合わない高級品やオーバースペックな物で固め、中身が伴っていないような状態を非常にカッコ悪く感じてしまうものだから、やたらに道具を買い揃えてしまうような無粋なこともできない。

とは言え、矛盾しているようでもあるが、器が違えば料理の味も違って感じるように、雰囲気作りに道具は大切だとも思う。

例えば、良い抹茶をプラスチックのカップの中で溶いて割り箸でかき混ぜても、ペットボトルのお茶と同程度か、それより美味しく感じない可能性も十分にあると思う。

その気になるための最低限の道具は必要だ。

幸い私の場合は義理の母が遺したお茶の道具が家にあったので、それを中心に使わせてもらえば何とかなりそうなので、新たに何も揃えることなく済んでしまったが、ネット通販でお手頃な価格の入門セットのようなものも売っているようなので、そんな物でも十分ではないかと思う。

茶室 車中泊仕様車 軽トラ

Boo3庵計画を思いついた時には、とにかく茶室らしい雰囲気作りをしてみようと、半畳の畳を敷いて、火鉢や南部鉄瓶なども並べてみた。

雰囲気はバッチリで、いずれ時間のある時は腰を落ち着けて本当に火鉢に炭を入れて杓子でお湯を汲んでお茶を淹れてみたいなどとも思ってもいるのだが、まずは軽トラの茶室から見える風景がどんな感じに映るものなのかを試してみること、とにかくやってみることが先決だ。

となると、火鉢や鉄瓶は残念ながら現時点では現実的ではない。

ガスやアルコールのストーブ、或いは電気の湯沸かしポットを使って湯を沸かすことも考えたのだが、火を使えない場所や使うことを憚れる場所もあることや、極力大袈裟にならずに質素に済ませようと考えると、それも却下だ。

ということで、移動茶室初トライアルでどんな道具を使用したかをまずは紹介しようと思う。

真空断熱ボトル


前述の通り、今回は火鉢と鉄瓶や釜は諦め、現地で湯を沸かすことも却下した。

真空ボトル 茶室 車中泊仕様車 軽トラ

代わりに使ったのは、普段は主に昼食のカップ麺やカレーメシとインスタントコーヒー用のお湯を運ぶために使用しているスタンレーの真空断熱ボトルだ。

このボトルは非常に保温性が高く、お湯の温度に関しては全く問題がない

落ち着いた色とあっさりしたデザインで、雰囲気を損なうこともないと思っている。

また、釜からお湯を汲むための柄杓が普通は必須だが、そもそも今回は釜を使わないため出番もないので、柄杓は省略することにした。

しかし、ボトルから直接茶碗に湯を注ぐのは何となく品性に欠けるような(普段はそうやって使っているのだが)気もした。

真空ボトル 茶室 車中泊仕様車 軽トラ

そこで、柄杓の代わりと言っては何だが、このボトルには外蓋兼用のカップがあるので、一旦このカップに湯を移してから茶碗に注ぐことにした。

雰囲気の問題だけでなく、このカップを使った方が湯の分量の目安にもなって良いという利点もある。

茶碗


茶碗 茶室 車中泊仕様車 軽トラ

何はともあれこれがなければ始まらない。

合理的な道具を使うとしても、さすがに同程度の大きさのキャンプ用の食器で代用するようでは風情がなさ過ぎていただけない。

ホームセンターや100均にそれらしい雰囲気の割れない食器もあるが、手に持った時の重みなども重要なのではと思い、本物の陶器の茶碗を割れないようにタオルなどで包んで運ぶことにした。

棗(なつめ)


なつめ 茶室 車中泊仕様車 軽トラ

棗(なつめ)は抹茶を入れるのに用いる茶器の一種のことだ。

抹茶 茶室 車中泊仕様車 軽トラ

お茶はスーパーで買ってきたもので、袋にはジッパーも付いていて合理的ではあるのだが、この袋から直に抹茶を取り出すようでは雰囲気台無しなので、せめて棗は使おうと考えた。

そして、実際にやってみて抹茶を茶碗に移すことが一連の作業の中で儀式的にも重要なように感じたので、棗を省かなくて良かったと思う。

しかし、棗に入れてそのまま車で運んだら蓋が外れてお茶の粉をぶちまけてしまうことは容易に想像がつく。

ケース 茶室 車中泊仕様車 軽トラ

何か良い方法はないかと考えていたら、棗ごと入れられて、蓋を閉めると棗の蓋が開かなくなるシンデレラフィットとも言えそうなサイズのプラスチック製の密閉容器が家にあったので、これに棗を入れて運ぶことにした。

茶筅


茶筅 茶室 車中泊仕様車 軽トラ

シャカシャカと混ぜるやつ。

正しい使い方も良くはわからないが、ともかくこれがないと「お茶」の雰囲気は出ない。ある意味茶碗以上のマストアイテムだ。

茶杓


茶杓(ちゃしゃく)とは抹茶をすくう道具のことで、巨大な耳かきのような形の匙(主に竹製)のことだ。

茶杓 茶室 車中泊仕様車 軽トラ

これもマストアイテムなのだが、今回これが見つからなかったので、木製のスプーンで代用してしまった。

しかし、後で茶道具一式の収まった収納箱を再確認したところ、箱の上の方に引き出しがあり、茶杓はそこに入っていた。

次回からは茶杓も忘れずに使用しようと思う。

スタンレーのランチボックス


義理の母が遺したお茶道具セットは、こんな箱に収まっていた。

道具箱 茶室 車中泊仕様車 軽トラ

この箱は道具が一通りスッキリ収まり、また、縦長の形状は歩いて持ち運ぶ時に便利そうでもあり、改めて和の道具の美と合理性の調和に感心する。

そして、茶杓の入っていた小さな引き出しや柄杓の収納の仕方などの工夫は、ちょっと大袈裟ではあるけど、限られたスペースを有効に使うキャンピングカーの室内の工夫に通ずるものがあるとも感じた。

いずれこれも活用したいとは思うのだが、基本的に歩いて運搬する際に適した仕様となっているようで、このままでは車での運搬には向いていない部分が多い。

ランチボックス 茶室 車中泊仕様車 軽トラ

ということで、道具の収納にはお気に入りのスタンレーのランチボックスを使ってみることにした。

前出の真空断熱ボトルがランチボックスの蓋の部分に収まってしまうこともあり、これを使ってみることにしたのだが、茶碗にもあつらえたようにピッタリのサイズ感で、ここまでに挙げた道具類とお茶菓子なども全てこの中に収まってしまった。

ランチボックス 茶室 車中泊仕様車 軽トラ

これ一つ持ち出せば完結してしまうのだ。

そして、見た目が和風ではないが、スタンレーの緑色は落ち着いた雰囲気があるだけでなく、お茶の色にも合っている感じがして良い。

アイテム 茶室 車中泊仕様車 軽トラ

また、無理して和風を装ったような、例えば木目調デザインとかより余程無粋に見えなくて良いようにも思っている。

そもそも軽トラの荷台をパートタイムで活用する完全に茶室として作り込んでしまっていない移動茶室なのだから、この程度の方が悪あがきに見えてなくて良いようにも思う。

意外にも移動茶室に相応しいシンプルなキットが出来上がったものだと自己満足している。

自転車やバイクにこのキットとゴザを積んで野点なんていうのも良さそうだ。

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