開けた自然の中に停められたエアストリーム

キャンピングトレーラーの魅力とは!?エアストリームのオーナーが解説



皆さんはキャンピングトレーラーについて、どんな印象をお持ちでしょうか?

旅先でも自宅のように快適な空間を提供するプレミアム性。そして、多種多様なニーズに応える利便性。さらに、自由にクリエイティブな活動を支える拡張性。

キャンピングトレーラーの魅力は、実にたくさんあります。

キャンパー生活がよりアクティブになって、使うヒトの発想をより豊かなものにしてくれるでしょう。

しかしながら、残念なことに、日本においてキャンピングトレーラーは未だマイナーな存在であると言わざるを得ません。

現実に所有するとなると不透明なことも多く、そもそもキャンピングトレーラーに関する情報そのものが少ない……。結局、選択肢には挙がっても具体的な購入までは考えにくい。

そこで、私のキャンピングトレーラー「エアストリーム 」購入までの体験談をお伝えしながら、今回は『キャンピングトレーラーの魅力』と、『ヨーロッパ車・アメリカ車の特徴の違い』についてご紹介します。

キャンピングトレーラーに少しでもご興味があるという方は、是非ご一読いただきたいと思います。

キャンピングトレーラーの魅力


エアストリーム の外観正面

キャンピングトレーラーという空間があれば、時間を有効に使いつつも、アイデア次第でよりアクティブなキャンピンカーライフを実現することができます。

具体的な利用シーンを挙げてみましょう。

例えば、マリンスポーツやフィッシングの前線基地として……、場所にとらわれないオフィスとして……、またキッチン空間として使えば、訪れた先の名産品や採れたての食材を使って最高のお食事が楽しめます。

どれも魅力的で、想像しただけでワクワクしてきます。

キャンピングトレーラーの最大の特徴


キャンピングトレーラーの1番の特徴といえば、居室が独立しており、ヘッド車(引っ張る側の車)と切り離せることでしょう。

エンジンや座席(運転席・助手席・後部座席)の設定が必要ないため車内空間を全て居住スペースとして使用できます。

また、トレーラーを切り離せる拠点さえ作ってしまえば、ヘッド車だけで自由な行動も可能。

広々とした居住空間を自走式キャンピングカーで実現しようとすると、その分車体も大きくなり機動力が落ちてしまいますが、キャンピングトレーラーであれば、広々とした快適な居住空間と機動力のどちらもを叶えることができるのです。

夢の空間の使い方


エアストリームの車内

そして、もう一つの魅力的な使い方についても触れたいと思います。それは、旅キャンプの利用ではない時でも、トレーラーは「離れ部屋」として多目的に使えるということです。

私はもっぱら時間があるときは「離れ部屋」としてトレーラーの中で過ごします。

BGMをかけて、好みのお酒をチビチビやりながら、読書したり、Youtubeを見たり、次の旅キャンプの計画を妄想したり(この原稿もトレーラーの中で書いています)。

とても楽しく普段使いしています。気が付くとトレーラーの中はお気に入りのグッズで満載なんてことも。

そうやって「離れ部屋」を使っていると、もっと快適に過ごすための新たなアイデアが浮かんだりもして、実に楽しいわけです。

私がアメリカ製のエアストリームを選んだ理由


エアストリーム 外観

現在日本で販売されているトレーラーはほとんどが輸入車で、主にヨーロッパ系とアメリカ系の二つに別けられます。(最近では国産ビルダーさんも注目されていますね。日本にジャストフィットした素敵で高品質なモデルも誕生しています)

私が、一目ぼれして購入に至ったエアストリームはアメリカ車です。

今から90年ほども前に誕生して、いまだに基本的なフォルムを変えていないハンドメイドな作品です。

ここで皆様にお伝えしたいのは、この世の中に工業製品でここまでカタチを変えずに生産され続けている工業製品が他にありましょうか、ということです。

もはや、ここまで変わらず存在し続けているのはエアストリームだけではないでしょうか。

私は、ここまで変わらず存在し続けているエアストリームに大きな魅力を感じました。

ヘッド車に左右されるトレーラー選び


Hobby495UL 外観

ドイツ・Hobby社のキャンピングトレーラー



まずヨーロピアントレーラー特徴は、比較的に軽量に仕上げられています。

連結部分に対して垂直方向にかかる重さ(垂直荷重)も、トレーラーの大小にかかわらず、75kg前後で設計されているため、ヘッド車の負担が少なくて済みます。

その分、選択幅が大きくなり、今乗っているマイカーでもけん引が可能な組み合わせがあるかもしれません。

これはとても大きなメリットだといえるでしょう。

ヘッド車とエアストリームの連結部

ポルシェ958カイエンとエアストリームの連結部。ウェイト ディストリビューションをつけることでより安定した走行をアシストしてくれる。(鎖で垂直方向にテンションが掛かっているのがウェイト ディストリビューション)



対して、アメリカントレーラーは、しっかりとした素材で構成されているので重量が大きくなります。

また垂直荷重も、「トレーラー重量の10〜15%」と大きくなりますので、トレーラーの選択次第では、それに合わせた、けん引にふさわしい車格のヘッド車を用意する必要が生じます。

カイエン

ちなみに私の場合は、もともとカイエン958 ハイブリッドで車中泊の旅をしていたこともあって、愛着があるこのクルマを売るという選択肢はありませんでした。

そういうこともあり、このクルマでもけん引の負荷に耐えられそうな車格を想定し、19ftのエアストリーム(INTERNATIONAL CCD 2005年式)を選びました。

知っておいたほうがいいトイレのハナシ


さて、次に比較するべきところとして、トイレのタンクの仕組みについて触れたいと思います。

ヨーロッパ車の多くは、タンクに汚水を溜め込む設計です。

仮にタンクがいっぱいになった時には、カセット式になったそのタンクを外して捨てに行く必要があります。

これに対して、アメリカ車の多くは、RVパークやオートキャンプ場に設置されているダンプステーションを活用します。

トレーラーとホースでつないで処理することができるので、よりスムーズかつスマートな仕組みといえます。

エアストリームの汚水管

黄色の丸い蓋を外して、専用のホースを下水管につなぎ、横のレバーを手前に引くだけで汚水処理は完了。



例えば、別荘のように定置の状況で使用することが多い場合、下水管とキャンピングカーをホースでつないで使えるように想定されています。

これにより自宅の水洗トイレのように使用できますので、カセット型のように捨てに行く手間を省くことができます。

デザイン性の違い


Hobbyキャンピングトレーラーの車内

Photo:Hobby Wohnwagenwerk, Ing.



私は、エアストリーム在りきの一択でしたので、必然的にアメリカ製の特徴を良しとして受け入れているわけですが、正直に思うのは、ヨーロッパ製の中には内装が非常に魅力的で素敵なメーカーがいくつかあります。

デザイン性、質感の演出にセンスを感じますし、メーカー毎のアイデンティティがしっかりと伝わってくるものです。

hobby キャンピングトレーラー 外観

Photo:Hobby Wohnwagenwerk, Ing.



そして、外装ボディデザインについても好印象です。ほとんどのメーカーがFRP(繊維強化プラスチック)を採用しています。

過去の印象では、強度不足、変色や劣化によるヒビなどが気になりましたが、こちらも進化したテクノロジーの恩恵で、軽量かつ高強度で耐久性もアップしています。

そして、ボディデザインも洗練されてカッコ良くなったなと思います。

アメリカンキャンピングトレーラー

ちなみに上の写真はアメリカントレイラー。クラシックで王道なスタイル。こういうのも好きです(笑)

さて、ここまでをザっと振り返りましても、アメリカ製とヨーロッパ製のトレーラーには、違いがあるということをお解りいただけたかと思います。

今後各ブランドごとのイメージが日本でも浸透していくと、キャンピング トレーラー選びも、もっともっと盛り上がり楽しくなっていくだろうと思います。

さて、次回は・・・


いかがでしたでしょうか。

キャンピング トレーラーという選択の可能性が、少しでもアップしてくれるといいなという思いで書かせていただきました。

さて、次回は、『エアストリームを保有するための課題や疑問について』私の実体験を通じて、赤裸々にお伝えします。

それでは、みなさま、最後までお読みいただき、ありがとうございました。