エアコン内部を洗浄する清掃業者

キャンピングカーのエアコン清掃をプロにお願いしてみた!



快適な車旅には欠かせない冷暖房設備。

家庭用エアコンが搭載されたキャンピングカーをお持ちの方も多いのではないでしょうか?

しかし、キャンピングカーのエアコンも家庭のもの同様に、きちんとメンテナンスをしないとウィルスやカビ菌などを車内に充満させてしまうことになります。

そこで今回は、知人のキャンピングカーオーナー様にご協力いただき、「キャンピングカーのエアコン清掃をプロに依頼した」際の様子を密着させていただきました。

エアコン内部までしっかり洗浄し、小さなお子さま、ペット、大切な家族をきれいな空気で守りましょう!

エアコン掃除はセルフで十分?


キャンピングカーのエアコンをセルフ掃除している様子

私たちが普段しているエアコンのセルフ清掃のやり方は、以下の通り。

① カバーを外し、よく絞ったタオルでカバー・風の吹き出し口を拭く
② フェルターのホコリを掃除機で吸う
③ 乾いたタオルで乾拭きし、カバーを戻す

作業時間は20分程度。ごく一般的な清掃方法です。

エアコン清掃用の市販のスプレーがありますが、わが家ではスプレーを使ったことはありません。

市販スプレーでは全ての汚れを除去できる訳ではないので、残ったホコリや汚れが目詰まりの原因になったり、サビができる可能性があるそうです。

特に、何年も清掃していないエアコンに市販のスプレーを使うと、目詰まりから故障を起こしやすいとのこと。

また、完全に溶剤を拭き取ったつもりになっていても、残薬によって後日稼働しなくなったり最悪火災につながることもあるようなので、注意書きをよく読み、正しい方法で使用することが大切です。

キャンピングカーの家庭用エアコン

表面的なホコリや汚れはこのやり方できれいにすることができますが、セルフ清掃では、どうしても内部の根深いところまではキレイにできません。

清掃業者の方に教えてもらい知ったことですが、エアコン内部も室内も同一湿度なので、エアコンを使ってなくてもカビが発生してしまうんだそうです。これは衝撃の事実ですね!

使用頻度に関係なく(使用していなくても)、2年に一度はプロに清掃してもらった方が良いとのことでした。

キャンピングカーのエアコン掃除は依頼できるのか?


キャンピングカーのエアコン掃除は、清掃業者によっては対応していない場合もあります。

今回はたまたま一社目が引き受けてくれましたが、事前に問い合わせし、キャンピングカーでも可能か確認をしておくようにしましょう。

以前はキャンピングカーのエアコンといえば家庭用エアコンが一般的でしたが、最近ではコンパクトな車載用エアコンなども増えてきました。


製品によっては対応できないものもあるようなので、メーカーや製品情報を伝え、事前に相談しておくと安心です。



プロのエアコン掃除の作業内容


このキャンピングカーのオーナー様は、家庭用エアコンを設置して約2年が経ったとのこと。

冬場はFFヒーターを使用しているため、エアコン稼働は主に春先から秋にかけての約半年間になります。

しかも月に1〜2度、2泊3日の車旅に出かける程度なので、エアコンの使用頻度は少ないといえそうです。

それではプロのエアコン清掃の様子を写真を中心にご紹介します。

キャンピングカーの車内を養生している様子

—養生

エアコンの周辺(主にエアコンの下部分)に、清掃時の汚水や薬剤から室内のものを守るための大きなビニールのカバーを設置。

車内の荷物を特別降ろしたり片付けなくても済むので、とても楽です。

廃液を入れるポリタンク

—廃液を受けるタンクを設置

エアコンの下には敷物と、廃液を入れる大きなポリタンクが設置されます。

このタンクにどれだけ汚れが溜まるのか、ハラハラしながら清掃の行方を見守ります…。

洗浄剤噴霧器

—洗浄剤噴霧器の用意

一気に“プロ”っぽい風貌の機材が車内へ運ばれてきました。

洗浄剤を圧力をかけながら噴霧する機器だそうです!

家のエアコン掃除でさえプロに依頼したことのない私は、本格的な機器の登場にテンションが上がってきました!

エアコンの汚れたフィルター

—フィルターを外す

エアコンのカバーを外す前にフィルターを外しておきます。

エアコンの解体作業

—エアコン解体開始

いよいよエアコンが解体されていきます。

いつも自分たちで掃除するときはツメ部分が折れたり割れたりしないか不安を抱えながら作業していますが、いかんせん今回はプロ。

安心してお任せできますね。

外されたエアコンのカバー

—カバーとフィルターの清掃開始

取り外したカバーとフィルターを、外で洗っていきます。

パッと見た感じでは気付かなかった汚れも、洗浄が進むにつれキレイになっていくのが分かります。

エアコン内部を清掃している様子

—エアコン本体(エアコンのカバーの下)登場

フィルターを外し本体カバーを外すと、初めてお目見えするエアコンの本体が現れました!

掃除機で周辺のホコリを吸い取っていきます。

エアコン内部

—本体の養生

エアコンの洗浄剤を噴霧しない部分を養生で保護。

(エアコンの中身に「え!え!」なんて言っている間に、養生作業が終わっていました。さすが、プロは手際が良いです…!)

エアコンの洗浄作業カバーの取り付け

—洗浄作業カバーの取り付け

ここから本格的にエアコン本体の清掃が始まります。

洗浄剤が壁など周辺に飛び散らないように、洗浄作業用のカバーが設置されます。

エアコン内部に洗浄剤を噴霧している様子

—洗浄剤噴霧

いよいよ洗浄剤が噴霧。スプレーで本体の奥の方まで噴きかけているようです。

エアコン内部を洗浄剤噴霧器で洗浄している様子

—洗浄剤噴霧器による本格洗いとすすぎ

洗浄剤噴霧器で圧力をかけながら、奥の方まで一気に汚れを落としていきます。

作業の邪魔にならないように撮影しているため手元が見づらいですが、ファン部分は手で回しながら丁寧に洗浄していました。

ドライヤーでエアコン内部を乾かしている様子

—乾燥作業

洗浄が終わった後はドライヤーで丁寧に乾かしていきます。

自然乾燥だと、乾ききるまでに時間がかかってしまいます。濡れたまま稼働させると、故障につながったり、水滴の跡が残ってしまうからですね。

廃液タンクにたまったエアコンの汚れ

—廃液

エアコン内部の洗浄が完了!

タンクにはしっかり汚れた廃液がたまっていました。使用頻度の高い自宅のエアコンは、もっと真っ黒に汚れるそうです。

こちらのキャンピングカーのエアコンの使用頻度を考えると、そこまで使われていない割にはカビらしき汚れなどが浮いているのが分かります……。

ちなみに、別途車外カバーフィルターを装着して使用していても、これだけ汚れていたことになります。

エアコン内部に防カビコートしている様子

—防カビコート剤を塗布

エアコン内部までしっかりキレイになったら、オプションの抗菌・防カビコート材を塗布。

噴霧後は1時間ほど自然乾燥する必要があるので、季節の変わり目などエアコンを使わないタイミングで清掃+加工してもらうと良いですね。

エアコンのカバーを取り付けている様子

—復旧作業

清掃、加工がすんだらフィルター、カバーを元どおりに取り付け、汚れ防止用のカバー類を取り除き清掃完了です。

キャンピングカーのエアコン清掃をプロに依頼して


エアコンの清掃作業風景

エアコン掃除にかかった時間は、1時間半〜2時間ほど。

気になる料金は、1万5千円ほどでした(防カビ加工代含む。エアコン清掃のみは1万2千円)。

この料金が高いか安いかは、人よって感じ方が違うとは思いますが、プロにお願いすることで、セルフ掃除ではできないところまで、徹底的にキレイにしていただけます。

そしてもちろん、清掃手順からその後の稼働まで、なんの心配・不安もいりません。

先にもお伝えした通り、このキャンピングカーのオーナー様がエアコンを使用したのは春先から秋にかけての間。その中でもよっぽど暑い時に数日稼働したり、ちょっと車内を冷やしたりした程度とのこと。

「あんまり使っていない」という感覚でも、これだけ汚れが溜まっていました。

お金のかかるメンテナンスにはなりますが、清掃業者の方が言うように、2年に一度はプロに清掃を依頼すると、キレイな空気で気持ちよく、エアコン自体も大切に長く使えるのかなと思います。