思わぬ危険に巻き込まれないために……女性のソロ車中泊で気をつけている防犯対策
女性のひとり旅、それもキャンプや車中泊のような「宿泊施設に泊まらない旅」では治安や防犯面が気になることもあるかと思います。
幸いなことに私自身は危険な思いをしたことはありませんが、車外で人の気配がすると身構えたり、夜間無人になるRVパークでは宿泊をためらったり、という経験はたくさんあります。
いまでも人気(ひとけ)のない車中泊地は心細く、こればかりは慣れることがありません。
どちらかというと私は慎重なほうで、治安のよい日本では「そこまでしなくても……」という面もありそうですが、その用心深さがトラブルを回避している側面もあるかもしれません。
どんなことに気をつけているか、いくつかご紹介します。
深夜のトイレ利用
深夜の「道の駅」やパーキングエリア。
24時間トイレが利用できるのはとてもありがたいですが、地方では営業時間を過ぎるとほとんど人がいなくなるような場所も多くあります。
広い駐車場にポツポツと車が停まり、トイレだけ明々と照らされているようなシチュエーション。
歩く人からは1台1台の様子がわからなくとも、逆に車内からはトイレに向かう人がよく見える、という場面に出くわします。
「いま女性が1人でトイレに入った」「トイレ内にはほかに人がいない」といったことが丸見えになる状況は、見方によっては無防備に感じられます。
私もいまでこそ車内トイレのあるキャンピングカーに乗っていますが、それでも公共のトイレを使う機会は多々あります。
建物からできるだけ近い駐車スペースに停めて、ひとり旅であることが目立たないよう素早く入ることや、ほかの女性と同じタイミングでトイレに入ることを心がけています。
それと、どんなに短時間でも携帯電話をもって入ること。
犯罪に限らず個室で体調が悪くなるなど、トイレ内でアクシデントが起きたときにも安心です。
ひとり旅では、自分から声をあげなければ助けが得られません。
怪我をした、ドアが開かない、警察や救急車を呼びたいなど携帯電話が命綱になる場面はたくさん思いつきます。
わずかな移動でも肌身離さず、がモットーです。
すぐ発進できる準備
危機が迫ったとき生物のとる行動は「闘争か逃走か」といわれますが、車ならば後者のほうが圧倒的に成功率が高いでしょう。
私は危険を感じたときにすぐ発進できることをかなり意識しています。
車の構造によっては不可能かと思いますが、就寝時には必ず助手席を後部に倒して通り抜けられる空間をつくり、車外に出なくても運転席に行けるようにしています。
また、運転席には荷物を載せません。
同じ理由から、普段はコンタクトレンズですが長旅に出る前にはメガネを作りました。
もともと飲酒はしませんが、仮に飲めたとしてもひとり旅のときは飲まないと思います。
東日本大震災の被災地で防災ガイドさんから教わったことに「車は必ず進行方向に向けて駐車する」「靴を揃えて脱ぐ」があります。
どちらも一秒でも早く避難するための工夫です。
震災から10年が経つ現在でも徹底しておられ、子どもたちにも教えているそうです。
「やりすぎ」と思うほどの用心が、いざというときに身を助けるもの。
空き地などではなくRVパークのような管理された車中泊地を選ぶことや、車の施錠は基本ですね。