【アルポットレシピ】バター香るコーンの炊き込みご飯
アルポットを使った、車中泊向け簡単炊き込みごはんレシピの第2回目は「バター香るコーンの炊き込みごはん」です。
アルポットは、炎が露出しないので車中泊向きかつ、米を入れてアルコールバーナーに着火すれば簡単に炊飯できてしまう便利な調理器具。
ただ白飯を炊くだけなんて勿体ない!季節や地域などの産品を使ったおいしい炊き込みごはんを手軽にいただきましょうというのが「アルポットごはん」シリーズの主旨です。
車内での調理を前提としていますので、凝った食材も複雑な調理もなし、誰にでも簡単に作れてしかも旨い…をモットーにしています。
今回は「コーンごはん」ということで、夏の人気野菜「とうもろこし」を生のまま使おうと思ったのですが、実際に試作してみると、葉やヒゲをむしるなどの前処理がちょっと面倒でした。
そこで缶詰を使ったところ、缶詰の方が生のとうもろこしよりも甘味や香りで勝っていることを発見!さらに、缶詰ならスーパーやコンビニなどでも手に入りやすい!と言う事で、今回はスイートコーン缶を使ったレシピにしました。
手間がかからず簡単に、ほんのりバター風味が香るコーンの甘さ引き立つ炊き込みご飯です。
目次
アルポットで作るコーンの炊き込みごはんのレシピ
必要な材料・調味料は以下の通りです。
・米 … 1.5合を予め洗って水を吸わせておく
・スイートコーン … 無塩・ホールタイプのスイートコーン缶詰
・塩 … 少々
・コンソメ顆粒 …少々
・バター … 少々(有塩のものを使う場合は塩を調整してください)
・黒胡椒 … お好みで
・ガーリックパウダー … お好みで
・水・酒 … ミネラルウオーターは軟水のもの、酒は料理酒(なくてもよい)
なお、材料の調味料などの量を数値で書かない理由は、本レシピは車中での調理を前提としていますので、「何グラム」「大さじ何杯」等と記しても、秤や匙を持っていない可能性が高いためです。
多少の分量が違っていても、影響のないレシピになるよう配慮しています。
今回のレシピでは、塩胡椒・コンソメ顆粒・ガーリックパウダー・無塩バターを使用します。いずれも小量なので、自宅から持参するのがおすすめです。
アルポットでコーンご飯を炊く手順と注意点
それでは早速、手順を追いながら作り方や注意点を解説していきます。
(1)アルミカップに洗った米1.5合を入れる
アルポットのアルミカップ(内鍋)に事前に計量・洗米しておいた米を入れます(今回、米は1.5合使っています)
車中泊の際、水はいつでも手に入るとは限らないので、お米は事前に自宅で洗っておくか無洗米を使用するのがおすすめです。
(2)アルミカップに調味料とスイートコーンを加える
塩・黒胡椒・コンソメ・ガーリックパウダーなどの調味料を入れ、その上にスイートコーンを入れます。
今回スイートコーンは150g入りの缶詰のおよそ2/3を使い、だいたい100グラムぐらいかな…という大雑把な分量で作っていますが、コーンの量はあまり多すぎない方が失敗しにくいと思います。
アルポットでの炊飯で失敗する最大の理由は、水分不足により容器底部の米が焦げてしまうこと。
コーンは多い方がおいしいかもしれませんが、容量の限られた小さなアルミカップで作るため、具材を入れすぎると水の量が足りなくなってしまいますので、100グラム程度を基準に具材の量を調整してください。
(3)水を規定量まで入れバターを加えて加熱する
水を規定量「2」の位置まで入れ、バターを浮かせてからアルコールバーナーに点火します。
米の量は1.5合ですが、コーンなどの具材を加えていますので水の量は「2」にしてください。
アルポットは、付属のアルミカップで炊飯を行いますが、付属の説明書は白飯を炊く場合を想定して書かれています。
本レシピシリーズのように炊き込みごはんを炊く場合には、目印まで水を入れたとしても、具材や調味料を加える分だけ実際の水量は規定より少なくなっています。
そこで、米を0.5合減らす事で水量の不足を補ってはいますが、目盛り「2」まで水を入れても水量は思っているほど多くない事を覚えておいてくと良いでしょう。
なお、水の分量の一部にスイートコーン缶の汁を加える事で、コーンの甘さや風味を加える事ができます。水は普通のミネラルウオーターで構いません。コンソメを入れるので他にスープや出汁を加える必要もありません。
バーナーに点火したら、アルミカップの内蓋をして沸騰するまで約10分待ちます(常温からの加熱の場合。気温や水の温度などで異なります)。
※ 今回バターは無塩を使いましたが、有塩でも構いません。その場合は塩味を調整してください。
(4)加熱したまま内蓋を外してさらに沸騰させる
蓋をした状態で、湯気が昇ってゴボゴボと沸いた音がしたら、蓋を外してそのまま沸騰状態を維持して水分を飛ばします。
このタイミングで、アルポットで炊飯する上で非常に重要な作業を行いましょう。
後ほど「アルポットでご飯を上手に炊くコツその①~焦がさないひと手間」の項で詳しく説明しますが、硬めのヘラなどで鍋底から米をはがし、上部に残った水分を鍋底と米の間に流し込みます。(熱い蒸気がでてくることがあるので、耐熱手袋などをして火傷対策をしっかり行ってください。)
これをするのと、しないのとでは炊き上りに決定的に違いがでますので、アルポット炊飯の最重要ポイントと言っても過言ではありません。
(5)内蓋・外蓋をかぶせて消火しそのまま15分間蒸らす
アルミカップの水分が減ってきたら、アルポットの内蓋・外蓋両方をかぶせて消火、そのまま蒸らしに入ります。
消火のタイミングは「まだ早いかな?」くらいがちょうど良いです。
アルミカップの上部には水分が残りがちですが、底部は水分がなくなっている可能性が高いので、表面の水分が飛びきらずに若干残っているうちに消火してください。
蒸らし時間は約15分ほどです。
(7)ご飯とコーンをふっくら混ぜてできあがり
約15分蒸らしたら、蓋を外してご飯を潰さないようにざっくりとかき混ぜます。
トータルで、着火から31分38秒で炊きあがりました!米にツヤがあっておいしそうです。
アルポットでご飯を上手に炊くコツ
その①~焦がさないひと手間
アルポットで炊飯する際に、何もせずに水分が減った事を目視して消火すると、アルミカップ底部が焦げてしまうことがあります。
これはアルポットの構造上避けられない欠点ですが、ひと手間加える事で回避する事ができます。
そのひと手間とは、硬めのヘラを差し込み、底の焦げやすい部分に上部に残った水分を供給すること。
アルポットのアルミケースは縦に細長い形状のため、上部には水分がたくさんあるように見えても、底の方では米が水分を吸いきってしまい焦げることがあります。
そのため、ヘラを差し入れて米を鍋肌から剥がし、その隙間に上部の水分を流し込んでやると、焦げにくくなり綺麗にお米を炊く事ができます。
これは、試作も含めて何度かアルポットでの炊飯を行う中で見つけた米を上手に炊くコツです。
本記事レシピでは「(4)加熱したまま内蓋を外してさらに沸騰させる」で行っています。
【注意】
底の方はすでに水分が足りずに100℃以上になっている場合があり、そこに上部の水分が流れ込むと一気に蒸発して熱い水蒸気が上がる場合があります。ヘラを持つ手を火傷しないよう耐熱手袋の使用を推奨します。また、アルミカップも熱くなっていますので、鍋を支える手にも手袋をすることをおすすめします。
その②~ご飯と具材をふんわり混ぜる
炊きあがったコーンごはんはアルポットの中でも混ぜますが、もし可能であれば大皿などに一旦取り出して、ご飯と具材をふんわり混ぜる事でさらにご飯と具材が均一に混ざり、余分な水分を飛ばす事ができるため米の粒立ちがしっかりして口当たりがよくなります。
焦げが嫌な場合には取り除く事も出来ますが、私はこの程度の焦げが合った方が香ばしくて好みです。
コーンごはんを盛り付けてみそ汁を添えてできあがり
茶碗にコーンご飯を盛りつけ、みそ汁を添えて「バター香るコーンの炊き込みごはん」の完成です。
ご飯を口に入れると、コーンとバターがいい香りで、ご飯は全体的に柔らかいのに一粒ごとの粒立ちがしっかりしています。
コーンのプチプチした食感も楽しく、思っていた以上に旨い炊き込みごはんができあがりました。
ちなみに筆者はシェラカップなどのアルミ製のキャンプ用食器が好きではないので、キャンプ・車中泊では、丈夫な木製食器を使っています。100均でも様々な種類・形状の木製食器がありますのでおすすめです。
最近のインスタントみそ汁のレベルがすごい
ちなみに、今回もみそ汁はインスタントみそ汁を使いましたが、最近のフリーズドライのみそ汁はかなりハイレベルです。
そもそもフリーズドライ(凍結乾燥)は、読んで字のごとく食材を一旦凍結させてから乾燥させますが、同じ乾燥野菜でも、熱した風を当てて乾燥させる熱風乾燥に比べて栄養価を失いにくく、高温に弱いビタミン類の残存も多いとされています。
みそ汁というと、生の野菜や具材を刻んで生みそを加えて作る手づくりみそ汁が良いように思いますが、最近のインスタントみそ汁は、手軽さだけでなく、おいしさや栄養価の面でもまったく引けを取りません。
せまい車内であえて生みそで手作りするより、簡単でおいしく栄養価も高いインスタントみそ汁は優秀な常備食だったりします。
個別包装かつ小型軽量でパッケージゴミの処分も簡単など、フリーズドライみそ汁の良さを知ると最早代用品ではなく、メインの味噌汁としての価値を実感します。
種類も豊富にありますので、自分好みのインスタントみそ汁を探すのもまた楽しいですよ。
残った分は「おにぎり」にしておけば翌日の朝ごはんに最適
1.5合のお米と100グラムのコーンを炊いたご飯は、一人で食べきるには少々多めですが、余った分をおにぎりにしておけば、翌朝の朝ごはんにちょうど良いです。
炊きたてのご飯は熱いので、火傷に注意しながら握りましょう。手塩を多めにしてにぎっておくと、強めの塩がコーンの甘味を引き立ててくれるのでおすすめです。
冷めたコーンごはんは、アツアツの炊き立てとはまた違う風味を楽しめます。
最初からおにぎりにする場合は、バターを入れると握りづらくなるので、バターを入れずに隠し味程度に醤油を加えると、少し和風のコーンごはんができます。こちらもかなりおいしいのでおすすめです。
まとめ
今回は、アルポットで作る車中泊ごはんシリーズの第2弾として「バター香るコーンの炊き込みご飯」のレシピをご紹介しました。
「炊き込みご飯とみそ汁」というシンプルなメニューですが、アルポット1つ(アルミカップは2個使用)で作れるので、車中泊ごはんにピッタリです。
これからの季節、もし途中の道の駅やJAショップ等で旬のトウモロコシがあれば、それを使っても良いのですが、コーンを1粒ずつ剥がすのはかなり手間がかかるので、簡単に済ませたい場合にはスイートコーン缶詰が最適。
とうもろこしはこれから旬を迎えますし、子どもにも喜ばれる食材ですので、車中泊はもちろん、夏休みのキャンプなどでもぜひチャレンジしてみてください。