車中泊
運転席で寝ることができる?少しでも快適に眠る方法と快適グッズ

あると便利!運転席でも快適に寝る方法とおすすめのグッズ
「車中泊」というと、現在はキャンピングカーや、それに近い荷室にベッドを設えたVAN、最低でもフルフラットにしたシートをベッド代わりにしたミニバンなどの中で寝ることといったような意味に捉えられることが多く、そういったイメージが定着しているように思う。
しかし、元々「車中泊」は単純に「車内で寝る」といった意味だ。
例えば、まともにベッドや布団で寝る時間もとれない超多忙な営業マンが、移動の途中の高速のSAやPAでプロボックスの運転席のシートバックを倒して3時間寝たら、それだって車中泊だ。
私自身も現在運転席や助手席で寝ることは少なくなってしまったが、原点は運転席や助手席での睡眠で、まだ自分の車を持っていなかった頃に父親の普通のセダンを借りて遠出をして、運転席のシートバックを倒して一晩明かしたのが私の初めての車中泊だった。
現在、所謂「普通のセダン」の方が少なくなってしまったが、特別な車がなくても「車中泊」はできるのだ。
というわけで、この記事では少し原点に立ち返ったような形で、運転席や助手席で快適に寝る方法や、そのための快適グッズなどについての話をしようと思う。
と言ってもなるべく特別なものを用意しなくてもできる方法で進めようと思う。
この記事中の写真を撮るために使用している車は、実際には後ろで脚を伸ばして寝ることのできるホンダバモス(軽ワンボックス)なので、本当はこの車でこんなことはしないのだが、私は現在セダンや背の低いステーションワゴンなどは持っていないため、この車で代用した。実際にはセダンや後ろでは寝られないサイズのステーションワゴンなどを想定した話と思ってお読みいただければと思う。
【運転席で快適に睡眠!おすすめグッズ】寝具
故忌野清志郎氏は市営グランドの駐車場に停めた車の中であの娘と手をつないで二人で毛布にくるまって寝たと唄った。
甘く切ない光景が目に浮かぶような歌だ。
そして、違うかもしれないけど、時代的に思い浮かぶ車は普通のセダンだ。
しかし、冷静に考えるとセダンのシートの上だったとしたら、どうやって二人で毛布にくるまることができるのかといった疑問が生じる。ベンチシートだったとしても結構難しそうだ。
なんてことはどうでも良いのだが、車の中で寝る際に絶対的に合理的な寝具は毛布や布団ではなく寝袋だ。

初めての車中泊でも、かなり暖かい季節や場所でなければ、なるべく寝袋は用意した方が良いと思う。
そして、寝袋には大きく分けると封筒型とマミー型がある。中間的な形もあるが大きく分ければ2タイプだ。
どちらにも利点弱点はあるが、封筒型は長方形のやつで、中が広々としていて中で寝返りをうつこともでき、布団に近い感覚で寝ることができる。
しかし、運転席や助手席で寝るなら、どの道寝袋の中で寝返りを打つことは難しい。

また封筒型は広いスペースで使ってこそ意味があるのであって、狭いところで使っても上の写真の通り無駄にはみ出すだけとなってしまう。
対してマミー型は体に密着するような形だから慣れていない人からは敬遠されることもあるが、中が狭いから無駄がなく暖かい。

中で寝返りをうつのではなく、寝返りをうつ場合は寝袋ごと一緒に転がるような感じになる。
上の二つを畳んだ状態が下の写真で、左がマミー型で右が封筒型だ。
畳めばマミー型の方が封筒型の半分かそれ以下のサイズになってしまう。

マミー型は封筒型より圧倒的に小さくなり軽いため、人力で移動する場合はこのタイプを選ぶことになり、山に登ったりカヤックに乗って旅をしたりする場合はマミー型を選ぶのが普通だ。
私は30歳を過ぎるまで寝袋といえばマミー型で、封筒型の寝袋など持っていなかった。
因みにこの封筒型の寝袋(中綿は化繊)も性能はそこそこで、ダウンジャケットを着てこの中に入れば余程寒いところでなければ真冬でも十分寝ることができる。
しかし、この写真のマミー型のダウンの寝袋は、若い頃に雪山に行くために清水の舞台から飛び降りる気持ちで覚悟を決めて購入した高級品なので、収納した際の大きさは半分なのに右の封筒型とは全く比較にならない程の暖かさがある。
そして30年以上使っているが今でも全く問題などない。
やはりお金はここぞというところにはケチらずに投資をした方が間違いないといったことを私に教えてくれた物の一つでもある。
たまに冬の車中泊には電気毛布が必須と豪語する人もいるが、これをゴアテックス®の寝袋カバーに入れてダウンジャケットを着て寝れば、寒くて寝られないところなどない。
運転席や助手席で寝る場合に限らず、私は電気毛布とそのためのポータブル電源を買うより、とにかく良い寝袋を買うことを推奨する。
話を寝袋のタイプについての話に戻すと、ベッドが設えられたVANやフルフラットにしたシートの上で寝るならどちらのタイプを選んでも良いと思う(現在私も本当の極寒のような状況でもなければ車中泊では封筒型を使うことが多い)。
しかし、空間の狭い運転席や助手席で寝るならマミー型の方がむしろ使いやすく、小さくなるので広くない車では収納時にも有利だ。
運転席・助手席で使う寝袋なら、私はマミー型をお薦めする。
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【運転席で快適に睡眠!おすすめグッズ】枕
枕も寝具だけど寝袋とは別項目で取り上げておく。
バスや飛行機で寝ていると、首が度々カクンとなって後々まで筋が痛くなることがあるが、その対策として有効なのがネックピローと呼ばれているような首の周りを囲んで首を支えてくれる枕だ。
平らなところで寝るなら普通の枕も使えるし、衣類などを詰めた袋で代用することもできる。
しかし、運転席や助手席で寝る場合は、逆に枕の必要性がない場合もあると思うが、寝る体勢によっては首カックンになってしまう可能性もある。
南米の密林などを探索すると結構色々なタイプが見つかるが、空気で膨らますタイプのネックピローなら100均でも売っているので、一つ常備しておくと良いと思う。
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【運転席で快適に睡眠!おすすめグッズ】アイマスク・イヤープラグ・シェード
車の出入りの多い高速のSAやPAで寝る場合は、光と音を防ぐ物があった方が良い。

手っ取り早く安上がりなのはアイマスクとイヤープラグ(耳栓)の組み合わせだ。どちらも100均で手に入る。
しかし、車の中を覗いた時にMr.サタンのような鬱陶しいオッサンが寝ていたとしたら「ゲッ!」と思われるだけで、リスクを犯してそれをわざわざ襲おうと思う輩も稀だと思う(オヤジ狩りというのもあるので人気の全くないような場所ではMr.サタンのようなオッサンでも危険だが)が、女性だったとしたらだろうか?
なるべくなら(女性の場合はなるべくではなく絶対)アイマスクとイヤープラグで済ませようとはせずに、窓はサンシェードなどで塞いで、寝姿を見られないようにしておいた方が良いと思う。
また、車全体の雰囲気や布などで窓を覆うなら布の柄も可愛い柄やフェミニンな雰囲気の漂う物を選ぶより、どんな人が乗っているのか分かりにくい雰囲気にしておいた方がより安全性が高いと思う。
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【運転席で快適に寝る方法】シートをフラットに近い状態にする対策
シートバックを水平に近い状態にまで倒すことができたとしても座面とシートバックの間に段差ができてしまうことが多い。

この段差は解消しておいた方が腰への負担が軽減され、断然快適に寝ることができる。
下の写真は本来腰のサポートをするための腰痛対策のクッションのようなものを置いた様子だが、ご覧の通り結構良い具合に段差を解消してくれている。

これはたまたま上手い具合にフィットしているが、形が自在に変わるビーズクッションなども良いと思う。
しかし、こういったものがなくてもタオルや衣類などを上手く詰めるだけでも寝心地は断然良くなるので、何か買い足さなくても、そういった工夫をしたほうが良いことは確かだ。
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【運転席で快適に寝る方法】足が下がりすぎないための工夫
足が低い状態で寝ると足が浮腫み、疲れが溜まりやすくなってしまう。
車の足元の広さによってあまり高くすることができない場合もあるが、少しでも良いから足元に荷物などを置いて足が高くなるような工夫をすることをお薦めする。

下の写真は先程の寝袋と同じく30年以上愛用しているサイコロ型のバッグなのだが、ちょうど収まりが良い。
また、箱ではなくバッグを使う理由は、中に詰める物で高さも奥行きも調整できて、衣類など柔らかいものも詰めておけば踵が痛くならず快適だからだ。

しかし、実際にはこの車でこんなんに高くしてしまうと私の体の大きさでは足が収まらなくなってしまうので、バッグの高さをもう少し抑えなければならないが、この高さで行ける車もあるし、ともかく少しでも足は高くして寝たほうが良いと思う。
【運転席で快適に寝る方法】結露について
下の写真のように外側が雪や霜で覆われなくても、狭い車の中で寝ればほぼ確実に結露はして内側から窓が白くなる。
気温が非常に低い場合はそれが霜になることもある。

車の結露というと、私が昔働いていたアウトドアウェアメーカーの創業者が話してくれた若い頃のエピソードを思い出す。
若くてお金のない頃に、山に行くためにホーボー(主に貨物列車を使ってアメリカ中を旅する、チャラチャラと人前に出てくることなど絶対になく、何をして生活しているのかもわからないようなかなりヤバイ人達)のように貨物列車に無賃乗車(無論違法行為)をして移動していたことがあったそうだ。
ある晩、貨物列車のヤードにジープのワゴンが何台か停まっていたので良い宿が見つかったと喜んで寝ていたら、呆気なくすぐに捕まってしまったとのことだった。
理由は何台か停まっているうちの一台だけ窓が結露で真っ白になっていたからだ。
ところで、結露を凄く気にする人もいるようだが、鉄でできた狭い空間の中なのだから、それは仕方がないことだと思ったほうが良いのではないかと思う。
少なくとも私はそう思って特に気にかけることもない。
また、幸いにも現在ほぼ100%近くの車にエアコンという大変便利な物が備わっているので、狭い空間で出発前に思いきりエアコンをかけておけばそんなに気にしなくても大丈夫だとも思う。
ダウンの寝袋で寝袋が濡れることが心配な場合は、ゴアテックス®の寝袋カバーを被せると保温性も上がって一石二鳥の効果がある。
雪山のテントや雪洞の中でも必ず使っていたが、これの効果は抜群だ。

上の写真は寝袋本体なしの寝袋カバーのみ状態だが、気候によってはこれだけでも寝袋代わりとして使えるし、ともかくこれは大変重宝する。
最後に
若い頃に初代四駆ハイラックスのRN36に乗っていた頃は、無蓋の荷台で寝るのが基本で、余程の大雨や大雪の時でなければ雨や雪の日は荷台にシートを被せて寝ていた。
しかし、大雨や大雪の晩は全くリクライニングなどしない運転席と助手席を横断するように使い、やや無理やりな感じで体を捻じ曲げて押し込むようにしてキャビン内で寝た。

もっと狭いサニトラ(日産サニートラック)の運転席で、あまりに眠くなって普通に座ったままの姿勢で数時間仮眠したこともあった。
しかし、こんなことができていたのは若さ故だ。
今そんなことをしたら体がカチコチになって翌日の運転に支障をきたしてしまいそうだ。
また、震災時などにも問題になったが、狭い空間で体を動かせない状態で寝ていると血行が滞ってエコノミークラス症候群(肺塞栓症のことだが、飛行機の狭い座席に長時間座り続けることで血栓ができてしまい、発症するケースが多いからこの名称)を発症してしまう恐れもある。
これは大変危険だ。
ここまで書いてきて今更だが、運転席や助手席で寝るのは、やはりエマージェンシー的な手段や短時間の仮眠の手段と考え、運転席や助手席で何泊もし続けるようなことは避けた方が良いと思う。
とは言え、特別な車やここで書いたように特別な物がなくてもまあまあ快適に車中泊ができることも事実だ。
いきなりそれ向きの車に買い替えるのではなく、まずは現在持っている運転席や助手席のシートバックを倒して車中泊を初めてみるのも良いのではないかと思う。