日本の道路事情にはピッタリ?!ポップアップルーフはいいとこ取り!コンパクトと広々自由自在!

都合のいい便利なポップアップルーフ!
走行中はコンパクトに、宿泊時には広々と。
そんな都合のいい要求に応えてくれるのが「ポップアップルーフ」です。
たたんだ状態ならベース車両とほぼ同じサイズ。
ですが、使うときには天井(ルーフ)が持ち上がり(ポップアップ)、室内の天井高が高くなるという仕掛けです。
ポップアップルーフは日本独自の装備というわけではありません。
欧米のキャンピングカーでも、自走式・トレーラー問わず採用している車はあります。
今回はそんな、世界中で愛されている便利な機構、ポップアップルーフについて解説します。

基本的には、
・走行時のコンパクトさ
・宿泊時の広い室内空間
この2つを両立させるのがポップアップルーフの目的ですが、日本では、特に軽キャンピングカーにとって願ってもない装備といえるでしょう。
軽自動車とは、キャンピングカーであろうとなかろうと、
・排気量は660cc以下
・車両サイズは全長3.40m×全幅1.48m×全高2.00m 以内であること
・乗車定員は(大人子ども問わず)4人まで
と決められています。
この範囲を逸脱すると、軽自動車登録はできません。
軽自動車は税金や高速道路料金が安い、ということはみなさんご存知の通り。
排気量や乗車定員はともかく、サイズが少しでもオーバーしたら、その車両は普通車扱い。
税金も高速道路の料金も普通車になってしまいます。
そのため、軽キャンピングカーもこの規格内に収まるように作られているわけです。
この規格サイズは走行時を対象にしているので、ポップアップルーフを閉じた状態で測って規定内に収まっていれば、軽自動車として登録することができるのです。
ポップアップルーフの種類
ポップアップルーフには大きく分けて2タイプあります。
斜めに持ち上がるタイプ

キャンピングカーでより多く採用されているのが、屋根が斜めに持ち上げるタイプです。
キャンピングカーショーなどで見たことがある、という人も多いでしょう。
かなり高くまで天井高さが開ける(片側だけですが)ので、スペースの面では有利です。
水平に持ち上がるタイプ

屋根全体が平行に持ち上がる、別名エレベーティングルーフと呼ばれるタイプです。
斜めタイプほど高くは持ち上げられませんが、天井全体が均一に上がるというメリットがあります。
ポップアップルーフの素材

屋根部分はFRP素材、持ち上がった壁に相当する部分は布使われることが多いでしょう。
テントのようなナイロン生地を使用する場合もあれば、やや厚地のウェットスーツのようなウレタンフォーム、発泡ゴムに布を貼った素材を使用することもあります。
またエレベーティングルーフの場合、壁の部分もFRPパネルが使われることもあります。
操作方法
基本的には手動で開閉するタイプ(開くときは押し上げる・閉じるときは引き戻す)が多いですが、大型になると、一部には電動のものもあります。
次のページ▷▷▷【ポップアップルーフのメリットデメリットをご紹介します!】
ポップアップルーフのメリットとデメリット

どんなものにもメリット・デメリットはあるものですが、ポップアップルーフについてはどうでしょう。
メリット
・普段はコンパクトなので使い勝手がよい⇒車高が低いので立体駐車場もOK
・停泊中、天井高が少しでも高くれできれば、それだけ居住性がよくなる
・軽キャンピングカーでも無理なく4人就寝できる
つまり、欲しいときだけ空間を大きくできる利便性と、スペース効率のよさが魅力、ということです。
デメリット
・FRPパネルタイプを除けば、布製なので、断熱、防音性は低い
・上部への出入りがたいへん⇒持ち上がった部分をベッドとして利用する場合、屋根によじ登るようにして出入りすることになるため、上下の行き来が面倒
・雨にぬれたら乾かす/必要に応じて防水スプレーをかける などのメンテナンスが必要
車の上にテントを追加するようなイメージなので、真夏・真冬の気候の厳しい時季の暑さ・寒さは防ぎようがありません。
また、濡れたら乾かさないと、カビの原因になることもあります。
日本の道路事情にぴったりなポップアップルーフ装備
いかがでしたか?
「簡易的にでも、快適に寝られればよい」とか「置き場所の都合で大きい車は持てない」というニーズにはぴったりなのがポップアップルーフです。
最近ではキャブコンにも採用したモデルが登場するなど、多様化が進んでいます。
「コンパクトな車しか置けない」からキャンピングカーをあきらめていた、そんな人にこそ、ぜひ検討してほしい装備です。