構造要件が改正されコンパクトバンコンが人気の年に?!2022年の振り返りと、ベース車が増えて楽しみの2023年がもうすぐそこに!
社会的にも激動だった2022年も、まもなく暮れようとしている。
今年も拙コラムの読者の方々には、心から感謝申し上げたい。
さて、年の瀬にふさわしく、キャンピングカー関連の一年を総括してみたいと思う。
まず市場全体を見渡せば、キャンピングカー需要は相変わらず活発だった。
新車の納期一年以上はザラだったし、人気車種ともなると二年半といった話も聞こえてきた。
また、好調とはいえ不安要素もある。ベース車の供給が不安定と言う状況なのだ。
新型コロナウイルス感染拡大に端を発した電子部品不足や人手不足が原因で、自動車メーカーからビルダーへのベース車供給が非常に不安定なのだ。
軽キャンピングカーから輸入車まで、2022年の各クラスの状況を振り返ってみよう。
軽キャンピングカー
何といっても大きな話題となったのは、「定番」ベース車のスズキ・エブリイの対抗馬、ダイハツ・ハイゼットカーゴがモデルチェンジしたことだろう。
そのため、ハイゼットをベースにしたモデルが目立った1年だった。
クラス初のCVTミッション採用で走行性能が高まったこと、エブリイでは廃番となったターボ車があることなど、ハイゼットのベース車としての性能は魅力的だ。
ただ、スペースが限られているという点は軽自動車である以上避けられない。そのためレイアウトなどに際立った変化は見られなかった。
その一方で、装備面でもトピックスが。
従来の軽キャンピングカーではスペースの都合上搭載が難しかった「停泊時クーラー」だが、小型化した機器が登場したのだ。
軽キャンピングカーの「居心地」を改善するトピックスとして大いに注目を集めた。
バンコン
200系ハイエースは、度々モデルチェンジの噂は出るものの18年目を迎えている。
様々なモデルが発売されていて百花繚乱の国産バンコンだが、新しいものが出る余地はなさそう、というのが全体の印象だ。
モデル数は多いものの、各ビルダーとも細部のブラッシュアップにとどまっているし、現場からは「忙しすぎて開発の時間が取れない」という声も聞こえてくる。
一方で活発なのが、日産・NV200やトヨタ・タウンエースベースの「コンパクトバンコン」である。
「軽では狭すぎる。とはいえハイエースでは大きすぎる」というニーズに対応して善戦。
シンプルな装備で価格も抑えられるというメリットもある。
このクラスへの新規参入を図るビルダーが続出した年でもあった。
8ナンバー(キャンピングカー)の構造要件が改正され、コンパクトバンコンでも8ナンバーが取得できるようになったことも大きなポイントだろう。
8ナンバー化で車検期間が2年になったことも、このクラスの人気に拍車をかけている。
キャブコン
マツダ・ボンゴの製造がついに完了。
国産キャブコンのベース車両は、ほぼトヨタ・カムロードのみになったと言っていいだろう。
そのトヨタ・カムロードは、全車でリアがダブルタイヤ化したなど、国産キャブコンはベース車に大きな動きがあった年だった。
各社のモデルについていえば、カムロードベース車は既存モデルのダブルタイヤへの移行がほとんどで、新モデルの登場はほとんどなかった。
コンパクトキャブコンのベース車両はマツダ・ボンゴなき今、トヨタ・タウンエースしか選択肢がない。
が、ボンゴと比較して積載能力が下がるため、各社とも開発に苦労しているようだ。
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