キャンピングカーのユニーク活用術

レジャーだけじゃもったいない!「ひとつの家」であるキャンピングカーのユニーク活用術




キャンピングカー活用術③災害対策として


大規模災害が続く近年、停電・断水・家屋損壊などの非常時に生活を支えるキャンピングカーのメリットがよく指摘されます

今回の能登半島地震でも、日本RV協会では被災地にキャンピングカーを届ける活動を行っています。

ホテルなどの宿泊施設が壊滅的な被害を受けるなか、各地から派遣された応援職員の拠点として活躍しているそうです。

防災 キャンピングカー レジャー以外の活用術

現状ではたまたまキャンピングカーオーナーが被災し、実際に避難生活に役立ったという事例はそう多くはないと思われますが、販売台数・保有台数が右肩上がりで伸びているいま、リアルな体験談が今後蓄積していくことが考えられます。

キャンピングカーの最大の利点は、よく慣れた空間でプライバシーを保ちながら足を伸ばして寝られること。

また、ポータブルトイレを備えているモデルでは、トイレを我慢するあまり水分摂取量が低下するなどの健康被害を避けることができます。

トイレ キャンピングカー レジャー以外の活用術

私の使っているラップ式トイレ「ラップポン」は、ソーラーパネルなどで電気の確保さえできれば、消耗品の続く限り長期使用できます

水を使わず、また途中でタンクの排水をする必要がないため断水時でも使用可能

一度ラップした汚物はかなりの期間、匂いもなく保管しておけるため、ライフラインが復旧するまで十分に使用に耐えるでしょう。

ガス キャンピングカー レジャー以外の活用術

キャンピングカーをスタンドアローンで機能させるには、ソーラーパネルや発電機などによる電力確保と、燃料の備蓄が重要となります。

普段からガソリン、サブバッテリー、ポータブルバッテリー、ガスカートリッジ(※)などの残量に気を配ることが推奨されます。

(※車内は高温・低温・振動など過酷な環境になります。保管場所には十分に注意してください)

タンク キャンピングカー レジャー以外の活用術

なお、キャンピングカーには車内で水を使えるという利点もありますが、どこかで「給水」や「排水」をしなければ実用できないという点は自宅避難と変わりません。

国内モデルに多い10L程度の着脱式タンクは、少し流せばすぐに使い切ってしまう容量ですので、災害対策を重視するなら大容量タンクも検討すべきかもしれません

クルマの収納力を活かし、市販の飲料水を備蓄しておくのも有効でしょう。

キャンピングカー活用術④カラオケルームとして


最後にちょっとユニークな使い方。

窓を閉め切ったクルマは気密性が高く、少しの音なら吸収してくれることから、ドライブ中は人目も気にせず鼻唄を楽しむという人も多いでしょう。

キャンピングカーを所有するずっと以前、学生時代に車内で管楽器の練習をする、なんてことをしてきた私ですが、大人になってからは「ひとりカラオケ」に挑戦したことがあります。

カラオケ キャンピングカー レジャー以外の活用術

キャンピングカー車内のモニターは多くの場合、HDMI端子でゲーム機、AV機器、スマートフォンなどと接続できます。

そのためゲーム機の配信機能を使ってカラオケ遊びをする、なんてことが可能です。

窓、ドア、遮光カーテンをすべて閉めきれば、車内の人の声はかなりくぐもったものとなります。

もちろん周辺環境への気遣いは必要ですが、ぜひいろいろな楽しみ方を見つけてみてください。

日常使いしたいならベース車にも着目


キャンピングカー レジャー以外の活用術

最後になりますが、私のキャンピングカーのベースとなっているのはトヨタのハイエース。

実用的な商用車として圧倒的なシェアを誇り、上記のような特別な用途でなくとも、日常の外出、買い物、荷物の運搬、家族の送迎などに大活躍することは言うまでもありません。

海外でも人気の耐久性は、日々の使用が長大な総走行距離につながってしまう通勤のような用途にも対応

とくに私の選んだナローサイズは、ほとんどの自走式立体駐車場に入庫が可能なサイズであるにもかかわらず、自転車1台くらいなら簡単に載せられる荷室容量があり、キャンパー装備をものともしない馬力はドライブを楽しむクルマとしても優秀です。

もし「キャンピングカーを日常でも使いたい」と考えるなら、軽キャンパーやバンコンなど、ベース車両の性能に注目して選ぶことも有効だと考えます。