キャンピングカー
レジャーだけじゃもったいない!「ひとつの家」であるキャンピングカーのユニーク活用術

キャンピングカーはレジャー以外でも力を発揮する!
時間も予算も気にせず旅に出かけられるという幸運な人を除けば、仕事に、育児に、介護にと日々忙しく過ごす私たち。
欧米のような長期休暇も取りにくく、キャンピングカーは連休や盆正月しか出番がないという家庭も珍しくありません。
「使うのは最初だけ」「すぐ売却してしまった」という経験者の声が、購入を思いとどまらせるケースもあるでしょう。
時に1000万円を超える高額な買い物となるキャンピングカー。
もしキャンピングカーがレジャー以外でも使えたら、保有のハードルはぐっと下がるはず。
ベッドがあり、電気やトイレが自己完結するキャンピングカーは、旅行以外にもさまざまなことに役立つ可能性を秘めています。
今回は、オーソドックスなものからちょっと変わったものまで、ハイエースベースのバンコンユーザーである私の実体験を交えて活用例をご紹介します。
キャンピングカー活用術①移動オフィスとして
コロナ禍を経て多くの人に知られる働き方となったテレワーク。
Wi-Fi設備のあるRVパークや、モバイルWi-Fi端末が身近になったいま、移動先で仕事をするというのは十分に実現可能なワークスタイルとなりました。
それを反映するように、デスクワークがしやすい可動式テーブルや、広いカウンターを備えたモデルもキャンピングカー市場には多くあります。

ライターである私は数週間の長期旅行のあいだ、滞在先で執筆、写真加工、納品といった作業をしばしば行います。
そうではないありふれた週末でも、クルマを走らせ、景色のいいところでパソコンを広げれば気分転換に。
さらに、私はわざわざ「自宅の駐車場で」車内テレワークをすることがあります。

その目的はオンラインミーティング。
自宅に仕事用の個室がなかったり、あっても密閉性が低かったりすると、どうしても生活音と無縁ではいられません。
事情を知らない家族やペットに中断させられたり、会話内容が家族に聞こえることで機密保持上の問題が生じたりするケースもあるでしょう。
クルマにこもれば完全に個室になりますから、音漏れを気にせずハキハキと応答することも可能です。
車内は光源が不足しがちなので、持ち運びのできるクリップライトの点灯や、ミーティングアプリでの背景設定は必須です。
ちょうど自分専用「テレキューブ」のような感覚ですね。
キャンピングカー活用術②臨時の寝室として

必ずしも入院や入所が必要とはされなくなった新型コロナウイルス流行後期、感染者との生活の分離が多くの家庭で課題となりました。
仕事や健康状態や社会的立場など、さまざまな事情から「うつってはいけない」「うつしてはいけない」というプレッシャーに苦しんだ人も多かったことと思います。
幸いにも実現はしなかったのですが、私は自分が感染した場合、キャンピングカーを臨時の寝室とすることを考えました。

キャンピングカーには寝具、暖房、電気、トイレが完備され、加湿器などの家電の持ち込みも容易。
必要とあれば見守りカメラで自宅内と映像・音声をつなぐことも可能です。
キャンピングカーが衣食住の完結する「小さな家」であることから検討できた方法です。
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キャンピングカー活用術③災害対策として
大規模災害が続く近年、停電・断水・家屋損壊などの非常時に生活を支えるキャンピングカーのメリットがよく指摘されます。
今回の能登半島地震でも、日本RV協会では被災地にキャンピングカーを届ける活動を行っています。
ホテルなどの宿泊施設が壊滅的な被害を受けるなか、各地から派遣された応援職員の拠点として活躍しているそうです。

現状ではたまたまキャンピングカーオーナーが被災し、実際に避難生活に役立ったという事例はそう多くはないと思われますが、販売台数・保有台数が右肩上がりで伸びているいま、リアルな体験談が今後蓄積していくことが考えられます。
キャンピングカーの最大の利点は、よく慣れた空間でプライバシーを保ちながら足を伸ばして寝られること。
また、ポータブルトイレを備えているモデルでは、トイレを我慢するあまり水分摂取量が低下するなどの健康被害を避けることができます。

私の使っているラップ式トイレ「ラップポン」は、ソーラーパネルなどで電気の確保さえできれば、消耗品の続く限り長期使用できます。
水を使わず、また途中でタンクの排水をする必要がないため断水時でも使用可能。
一度ラップした汚物はかなりの期間、匂いもなく保管しておけるため、ライフラインが復旧するまで十分に使用に耐えるでしょう。

キャンピングカーをスタンドアローンで機能させるには、ソーラーパネルや発電機などによる電力確保と、燃料の備蓄が重要となります。
普段からガソリン、サブバッテリー、ポータブルバッテリー、ガスカートリッジ(※)などの残量に気を配ることが推奨されます。
(※車内は高温・低温・振動など過酷な環境になります。保管場所には十分に注意してください)

なお、キャンピングカーには車内で水を使えるという利点もありますが、どこかで「給水」や「排水」をしなければ実用できないという点は自宅避難と変わりません。
国内モデルに多い10L程度の着脱式タンクは、少し流せばすぐに使い切ってしまう容量ですので、災害対策を重視するなら大容量タンクも検討すべきかもしれません。
クルマの収納力を活かし、市販の飲料水を備蓄しておくのも有効でしょう。
キャンピングカー活用術④カラオケルームとして
最後にちょっとユニークな使い方。
窓を閉め切ったクルマは気密性が高く、少しの音なら吸収してくれることから、ドライブ中は人目も気にせず鼻唄を楽しむという人も多いでしょう。
キャンピングカーを所有するずっと以前、学生時代に車内で管楽器の練習をする、なんてことをしてきた私ですが、大人になってからは「ひとりカラオケ」に挑戦したことがあります。

キャンピングカー車内のモニターは多くの場合、HDMI端子でゲーム機、AV機器、スマートフォンなどと接続できます。
そのためゲーム機の配信機能を使ってカラオケ遊びをする、なんてことが可能です。
窓、ドア、遮光カーテンをすべて閉めきれば、車内の人の声はかなりくぐもったものとなります。
もちろん周辺環境への気遣いは必要ですが、ぜひいろいろな楽しみ方を見つけてみてください。
日常使いしたいならベース車にも着目

最後になりますが、私のキャンピングカーのベースとなっているのはトヨタのハイエース。
実用的な商用車として圧倒的なシェアを誇り、上記のような特別な用途でなくとも、日常の外出、買い物、荷物の運搬、家族の送迎などに大活躍することは言うまでもありません。
海外でも人気の耐久性は、日々の使用が長大な総走行距離につながってしまう通勤のような用途にも対応。
とくに私の選んだナローサイズは、ほとんどの自走式立体駐車場に入庫が可能なサイズであるにもかかわらず、自転車1台くらいなら簡単に載せられる荷室容量があり、キャンパー装備をものともしない馬力はドライブを楽しむクルマとしても優秀です。
もし「キャンピングカーを日常でも使いたい」と考えるなら、軽キャンパーやバンコンなど、ベース車両の性能に注目して選ぶことも有効だと考えます。