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オーナー直伝!アルトピアーノ詳細購入ガイド~電装OP、必須アイテム、維持費編

キャンパーアルトピアーノ 徹底ガイド

「前編」では、アルトピアーノのベース車であるタウンエースバンの外観やサイズ、そして、タウンエースバンがアルトピアーノとなるための基本装備である「キャンパーパッケージ」などを紹介しました。

今回は「後編」として、アルトピアーノの電源・電装オプションや必須アアイテム、税金や維持費などについて、詳細にご紹介したいと思います。

▼前回の記事はこちら

キャンパー仕様の追加装備~アルトピアーノの電源関連オプション


キャンパーアルトピアーノは小柄な商用バンをベースとしているため、搭載できる装備はあまり多くはなく、従って、オプションとして用意されている装備も必要最小限です。

「キャンパーアルトピアーノ」に、装着可能な装備オプションの詳細をご紹介しようと思います。

基本電源ユニット


基本電源ユニット

「基本電源ユニット(230,000円+税)」の構成は、
・100Aバッテリー
・500W疑似正弦波インバーター
・集中スイッチパネル(USB電源付)
・2連天井LED照明
・走行充電機能
を含む「サブバッテリーシステム」のセットオプションです。

この「基本電源ユニット」を装備する事ではじめてサブバッテリーが搭載されることになり、エンジン停止後もアルトピアーノ室内に電源供給が可能になります(注:ルームランプはメインバッテリー電源ですので点け放しは厳禁です)。

「基本電源ユニット」で装備されるインバーターは、疑似正弦波のため、精密機器や電子レンジ、モーター回転系の家電などを駆動することができない場合があり、出力も500Wまでとなるため、出力を超える消費電力の大きな家電は駆動できません。

「基本電源ユニット」では、スイッチパネルの「DC12Vシガーソケット」には通電されないため、DC12V利用はできず、「基本電源ユニット」の使途は、USB-A(5V/2.1A)からモバイルバッテリーやスマートフォンへの充電等が主となります。

ちなみに、「基本電源ユニット」で装備される「2連LED照明」は、サブバッテリーから電源を取るため、長時間の点灯でもメインバッテリーのバッテリー上がりには影響しません(サブバッテリーの電気は消耗します)。

なお、写真ではスイッチパネル下が収納になっていません。4WD標準装備、2WDオプション装備の「寒冷地仕様」では、スイッチパネル下に「リアヒーター」が設置されるため、収納にするスペースが確保できなくなります。

2WD車で「寒冷地仕様」を注文装備しなかった場合には、スイッチパネル下が収納になります。

正弦波1500Wインバーター(換装)


正弦波1500Wインバーター

オプションの「1500Wインバーター」をチョイスすると、「基本電源ユニット」の疑似正弦波500Wを、純正弦波1500Wに換装することができます(150,000円+税)。

純正弦波インバーターに換装することにより、PCなどの精密機器やモーター(回転)系の家電も正常に作動させることが可能で、出力も1500Wとなるため、消費電力1000W超の電子レンジや電気ケトル等も使う事ができるようになり、キャンパー、車中泊車としての能力が各段にアップします。

「基本電源ユニット」+「1500W正弦波インバーター」の設置コストは合計で380,000円(税別)となります。

誤解されやすいのですが、500W→1500Wの換装は充電容量の増加ではなく、インバーターの最大出力が増強されます。家電の使用時間が延びるということではないので要注意です。

AC100V外部電源(サブバッテリー充電機能付き)


AC100V外部電源(サブバッテリー充電機能付き)

AC100V電源が供給可能なキャンプ場やRVパークなどで、外部からAC100Vの電源を引き込む事ができる「AC100V外部電源」を追加することが可能です(105,000円+税)。

外部のAC100V電源に接続する事ができれば、サブバッテリーの容量では長時間利用できない家電を駆動したり、充電残量を気にせず電気を使用できます。

また、外部電源に接続可能となることで、サブバッテリーの充電方法が「走行充電」と「AC100V充電」の2系統となります。充電方法は複数あった方が、様々な状況に応じて充電でき、キャンプや車中泊時の電源の枯渇を防止できます。

また、1500Wインバーターに換装済みの場合は、スイッチパネルのACコンセントから直接外部AC100V電源から電力を供給(パススルー)する事ができるため、車内でのエアコンやファンヒーターなどの利用も可能となります。

オーナー目線① サブバッテリーで賄える電力について


アルトピアーノに搭載されるサブバッテリーシステムのディープサイクルバッテリー(鉛電池)は100Aです。

DC12Vの100Aバッテリーは、1200Whの容量を持っていますが、インバーターAC100V経由で使用する場合には容量の約20%が変換ロスによって失われるため、実際に使用できる容量は960Whほどとなります。

960Whは100Wの電球を使用した場合、960÷100=9.6時間(9時間36分)使用する事ができる容量です。

500Wのセラミックヒーターであれば960÷500=1.92時間=僅か1時間55分で電力は枯渇することなるため、サブバッテリーだけでセラミックヒーターを稼働して車内を暖めるのは現実的ではありません。

しかもサブバッテリーは、車内照明や冷蔵庫、排気ファンなどの電力も賄っており正味960Whの全てを1つの家電に使う事はできないため、家電稼働時間はさらに短くなります。

もし、就寝中の「暖」をサブバッテリーから取るのであれば、最大960Whの容量を最低でも5~6時間は持たせることができる暖房器具(例えば電気毛布など)を用意する必要があります。

外部電源からAC100Vが供給できれば、長時間の家電利用が可能となります。

キャンパー仕様追加装備~電装系オプションをチェック


アルトピアーノでは、「基本電源ユニット」(サブバッテリー)で使用可能な電装オプションを用意しています。

窓用4連排気ファン


窓用4連排気ファン

進行方向右側のスライドドアに固定設置される排気専用4連ファンです(80,000円+税)。

スイッチパネルのコントローラーで回転数を連続的に変更できますが、あまり高速回転させるとかなりうるさいです。

排気ファンは、ダイネットでの休憩・飲食の際などに使用頻度の高い装備です。
半分の2個を停止し、2個だけ稼働させることも可能です。

ファンの外側はメッシュが貼られています。

18L冷凍冷蔵庫


18L冷凍冷蔵庫

こちらは、進行方向左側のリアクオーター下のボード内に設置される冷凍冷蔵庫です(80,000円+税)。

容量としてはあまり大きくありませんが、2Lペットボトルを4本立てて収納できる程度の深さ・大きさで、サブバッテリー電源に走行充電しながら稼働させることができるため、キャンプ場などへ向かう途中でも飲食物を冷やすことが可能です(写真右:奥側が2Lペットが立つ深さ、手前は浅く10~15cm程度)。

筆者は車外へ持ち出せないため冷蔵庫としては利用しておらず、電源を入れずに防災・緊急時の飲料水・食料のストッカーとして使用しています。

また、庫内は温度変化が少ないため、秋~翌初夏までは燃料用アルコールもストックしています(夏場は庫内でも30℃超となるので燃料ストックはしません)。

シャワー付きシンク


「冷凍冷蔵庫」と二者択一で装備可能な給排水タンク+シンクです(90,000円+税)。

「シャワー付きシンク」は、各8Lの給排水タンク付きで、給水は電動です(サブバッテリー電源)。シャワーヘッドは引き出して、車外で使う事も可能なので、汚れた足などを乗車前に洗うなどに利用できます。

「18L冷凍冷蔵庫」と「シャワー付きシンク」は、いずれか一方しか設置できません(両方とも設置しない事は可能)。

オーナー目線② 電装オプションについて


上記3つの電装オプションを装備した状態で10カ月使ってみて思うのは、1つの考え方として、インバーター換装や外部電源も含め、車載サブバッテリーシステム(合計485,000円)は、いらなかったかもしれない……ということです。

車載サブバッテリーは、ディープサイクル・バッテリー(鉛電池)で、リチウムイオン電池に比べて
・大きく重いが、大きさに対する充電量が少ない
・充放電レート(Cレート)が低く、大消費電力の機器の稼働が苦手
・充放電回数が少なく寿命が短い
といったデメリットがあります。

筆者は、容量1260Wh、出力1600Wとサブバッテリーシステムと同等性能のリチウムイオン電池のポータブル電源を後日購入しましたが、価格は159,000円でした。

このポータブル電源1台で、サブバッテリーシステム485,000円分の性能・機能を全て持っている上に、車外への持ち出しや、ソーラー充電可能(パネル別途)等のメリットも持っています。

スイッチパネルでの操作やコンセント接続ができないため、スマートさに欠けますが、実用面で勘案すれば、サブバッテリーシステムや電装オプションをすべて非装備として、ポータブル電源はじめ必要品を別途購入も「アリ」かもしれません(ただし、シンクと給排水システムを希望する場合には、どうしても「基本電源ユニット」が必要になります)。

筆者が今購入するとすれば、4連排気ファンは有用ですので、「基本電源ユニット」(走行充電・室内灯)+「排気ファン」だけ注文するのではないでしょうか。

追加装備~その他のオプションをチェック


この他に注文可能なオプション品がありますので簡単にご紹介しておきます。

  • フロントシートカバー(70,000円)… REVOシートと同デザインのシートカバー。あった方が車内の統一感あり。

  • 遮光パネル(38,500円)…フロントウインドウ、運転席・助手席サイドウインドウ、左右スライドドア、左右リアクオーター、リアハッチの8か所の窓に装着するパネルで、遮光やガラス部分の断熱に効果があります。


遮光パネル

  • 網戸(14,500円)… 左右スライドドア用がセットですが、4連ファンを選択した場合は片側にしか設置できない。


網戸

  • オフグリッドセット(85,185円)… ルーフキャリア

  • ルーフトップテント(164,815円)…アルトピアーノの屋根の上で展開するテント。

  • ボディダンパー(103,000円)… 走行時、路面等からの入力で生じるボディの変形や振動を整えるダンパー。

  • アルミホイール … 13インチホイール4本セット。工賃込み。

  • その他 … フロアマット、ラゲッジマット、ピラーデカール、インテリアパネルなど


*太字は筆者お勧めのオプションです。

「遮光パネル」と「網戸」はタウンエースの窓サイズに合わせてあるので、社外品を購入するよりフィットします。その他は必要に応じて取捨選択してください。

気になるランニングコスト~自動車税・重量税・自賠責保険・車検など


アルトピアーノの購入額も重要ですが、購入後のランニングコストも気になるところです。

購入した以降は、税金や保険料、車検費用などの負担が必要ですが、アルトピアーノは小型商用車(4ナンバー)登録なので、税金関係は優遇されている一方、車検は毎年になります。

【自動車税】
排気量 自家用車  自家用貨物  8ナンバーキャンパー
~999 cc 29,500円  13,200円  23,600円
~1,500cc 34,500円 14,300円  27,600円
~2,000 cc 39,500円 14,300円  31,600円
~2,500 cc 45,000円 16,000円 36,000円
~3,000 cc 51,000円 16,000円 40,800円

【重量税】(車検時)※自家用車・8ナンバーキャンパーは2年ごと(表示は半額)
重量 自家用車 自家用貨物 8ナンバーキャンパー
~500kg 4,100円 3,300円  4,100円
1,000kg 8,200円 3,300円  4,100円
1,500kg 12,300円 6,600円 8,200円
2,000kg 16,400円 6,600円 8,200円
2,500kg 20,500円 9,900円 12,300円
3,000kg 24,600円 12,300円 12,300円

【自賠責保険】(車検時)
自家用車 自家用貨物 8ナンバーキャンパー
12カ月契約 15,520円 15,050円 17,720円
24カ月契約 25,830円 24,790円 30,210円
36カ月契約 35,950円

※「自家用貨物」は積載量1t以下

毎年、自動車税・重量税・自賠責保険料で39,250円が必要であり、さらに、車検費用、任意保険料、ガソリン代、道路通行料などがかかります。

車検はトヨタディーラーで行ってくれるので安心感はありますが、整備料金・車検代行料など諸費用が割高です。民間車検場などを利用して、車検費用を抑える事がランニングコスト低減のコツと言えます。

気になる燃費は、筆者の4AT/4WD車で、街中で7~8km/L、長距離で11~12km/L程度で、普通車と比べればあまり良好とは言えませんが、キャンピングカーとしてはまずまずかもしれません。

キャンパーアルトピアーノ購入ガイド まとめ


アルトピアーノを約10か月間利用してみて感じたことを、できるだけ詳細に紹介してきましたが、メリットとデメリットを簡潔にまとめると以下のようになります。

アルトピアーノのお勧めポイント



  1. コンパクトな車体・取り回しの良さ
    街中でもアウトドアでも抜群の取り回しの良さが大きな魅力、キャンプ場のサイトへ細い通路も余裕。車高が2m未満なので留められる駐車場が多い。

  2. ライト感覚
    小さな車体・エンジン等はいつでも乗り出せるので、スニーカー感覚で気軽に使える。気が向いたらヒョイと出かけるソロキャンプにもピッタリ。

  3. リーズナブル
    DX/AT/2WD、2トーンカラー塗装キャンセルで税込2,195,000円はかなりリーズナブルと言える。オプション装備によっては新車で300万円以下も充分視野内。

  4. 低燃費・低コスト
    GL/AT/4WDの実測で、街中7~8km/L、長距離11~13km/Lの燃費はキャンパーとしてはまあまあ。税金も普通車よりも低く抑えられている。

  5. ディーラー制作・販売
    トヨタディーラーでの購入や点検・車検。販売拠点が多い(トヨタモビリティ神奈川)。

  6. ディーラー中古車
    トヨタディーラーで点検整備付きの中古車が購入可能。


アルトピアーノのネガポイント



  1. 乗り心地・快適性
    モロに商用車。積載を前提としているので空荷ではゴツゴツと固い。

  2. 断熱・遮音
    断熱材・吸音材はまったく入っていないので外気温と大差ない。音も筒抜け。

  3. 燃料タンク・航続距離
    42Lタンク、航続距離400km+αはキャンパーとしては心もとない。

  4. 非力・パワー不足
4速AT
    サブバッテリーや電装品で2.5tを超えるアルトピアーノにガソリン97psは非力。4ATでは2~3速ではギアが合わずにさらに非力感を助長。登坂車線常用。

  5. 毎年車検
    毎年車検なので、車検費用・重量税・自賠責保険料が毎年必要。

  6. フルオプション400万円超
    オプション装備をフル装備すると価格は400万円を超え意外に高額になる。


どんなキャンピングカーを求めるかは人それぞれだと思います。

ユーザーがどのように使うか、どのようなアウトドアスタイルを望むかによって、必ずしも大型の本格キャンパーばかりが選ばれるわけではなく、筆者のように、普段使いもできて気軽にライト感覚で乗れるコンパクトキャンパーが良いと考える人もいます。

小さくて限られた装備のライトキャンパーは、必ずしも本格キャンパーより劣っているのでも、高額な大型キャンパーが買えないが故の代替品=「プアマンズキャンパー」でもありません。

オーナーとして正直に言うと、SUV:CX-5から乗換えて10か月、このクルマと付き合ってみて「クルマってこんな楽しみ方があったのか…」と言うのが実感です。

例えば休日の午後、「お腹減ったね」と夫婦でフラっと出かけ、テイクアウトしたハンバーガーと、ドリップで淹れたコーヒーの車内ランチを、ダイネットでおしゃべりしながら食べるだけで楽しくってしょうがないのです。

テイクアウトなら配達エリアの制限もありませんし、今のご時勢では店内飲食の「密」を避ける事にもなりますし、一石三鳥です。

また、このスニーカーのようなライトな感覚は、大がかりではなく、気が向いた時にふらっと出かけるソロキャンプにこそ向いていると感じます。

余談ですが、アルトピアーノのオーナーになった暁には、モビリティ神奈川が運営する大人気のキャンプ施設「アルトピアーノ蓼科」(長野県茅野市北山)の、年間2回の無料利用権が付与されます(中古車でも同様の権利)。

こうしたキャンパーを購入するだけではない楽しみを提供してくれるのも、資本力のある大手ディーラーで購入するメリットかもしれません。

2021年度版キャンパーアルトピアーノについて


今回の購入ガイドは、筆者が所有する2020年夏まで販売されていたモデルをベースとしていますが、トヨタモビリティ神奈川に2021年版の新型アルトピアーノについて問い合わせたところ、現在「鋭意制作中」とのことで、現時点ではその仕様や装備・価格等については不明です。

トヨタモビリティ神奈川のキャンパーアルトピアーノのWEBページもクローズの状態です。

新しいアルトピアーノの内容については、分かり次第、当サイトにて改めてご紹介したいと考えていますのでご期待ください。

今回は、キャンパーアルトピアーノを約10か月間、使っているオーナーとしての目線で、購入を検討されている方向けにちょっと詳しめにアルトピアーノ購入ガイドを作成してみました。

使ってみないと分からない、様々なポイントが伝わったでしょうか。アルトピアーノの購入を検討されている方の参考になれば幸いです。

Enjoy Camper

アルトピアーノでキャンプ&アウトドアを楽しむフリーライターです。コロナ禍の直前の絶妙なタイミングで「キャンパーアルトピアーノ」を購入、以降、普段使いからソロキャンプまでフットワーク軽くスニーカー感覚で楽しんでいます。料理やパン作りが趣味なので「キャンプごはん」も楽しみたいと思います。 夫婦二人orソロで関東近県のキャンプ場・RVパーク等に出没しますのでよろしくお願いいたします。アルトピアーノブログもやっていますので宜しければ遊びにおいでください。