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オーナー直伝!アルトピアーノ詳細購入ガイド~ベース車両・基本装備紹介編

アルトピアーノ

一昨年あたりからのキャンピングカーブームに加えて、コロナ禍で「密」を避けられるレジャーとして注目を集めているキャンピングカーですが、お手軽なキャンピングカーとして、トヨタディーラーが制作・販売する「キャンパーアルトピアーノ」の購入を検討している方も少なくないと思います。

筆者は、2020年3月に「アルトピアーノ」を購入して約10カ月目になりましたが、そのサイズ感といい、手軽さ・気軽さといい、アウトドアだけでなく、普段遣いにも使えるそのライトな感覚がとても気にいっています。

普通のクルマでもそうですが、キャンピングカーは特に、カタログや展示車を見るだけではわからない事も多く、実際に使ってみて気づいたメリット・デメリットも多々あります。

今回は、アルトピアーノ購入を検討されている方に向けて、実際に10か月間使ってみたからこそ分かる、アルトピアーノのお勧めポイントや、逆にマイナスポイントについて、オーナー目線で語ってみたいと思います。

本稿は前編として、ベース車であるタウンエースの外観やサイズ、運転に関わる装備やオプション、アルトピアーノとしての居住性や室内サイズ、ベースオプションである「キャンパーパッケージ」について解説致します。

普段遣い可能なライトキャンパーがちょうどいい~ボディサイズ・外観・居住性


まずは、アルトピアーノの「大きさ」や「見た目」についてお話します。

ご存知の通りアルトピアーノは、トヨタの小型商用バン:タウンエースをベース(※)に、神奈川県下のトヨタの大手正規ディーラーである「トヨタモビリティ神奈川」によって制作・販売されるキャンパー仕様車で、正式名称は「キャンパーアルトピアーノ」と言います。

キャンパーといっても大袈裟なものではなく、タウンエースのボディはそのままに、荷室にダイネットやベッドに展開が可能な「REVOシート」や、サブバッテリー、照明・冷蔵庫等の電装品を、「荷物」として積んでいる小型商用車登録(4ナンバー)車両です。

※2020年6月のマイナーチェンジに伴い「ライトエース」という車種名は消滅、販売チャンネルに関わらずタウンエースに統一されています。

コンパクトなボディサイズと「普通」な外観で普段遣いも問題なし


タウンエース 大きさ

出典:トヨタ公式HP


全長(mm) 全幅(mm) 全高(mm)
タウンエース 4,065 1,665 1,930
トヨタ ヤリス 3,965 1,695 1,500
日産NOTE 4,100 1,695 1,525

タウンエースをベースとするアルトピアーノは『軽キャン以上、ハイエース未満』といった、サイズ感の表現をされることがありますが、トヨタ・ヤリスや日産NOTE等の他の1500ccクラスのコンパクトカーと比べても、全長はほぼ同等、全幅は30mmも小さく、キャンピングカーが持つ「大きくて運転しにくい」というイメージとは無縁の、非常に取り回しのよいクルマです。

現在、我が家ではアルトピアーノ1台で全てのクルマ利用のシーンを賄っていますが、朝の混雑する駅前への家族の送迎や、スーパーなどへの買い物でも、抜群の取り回しの良さで、その気軽さはまさに「スニーカー感覚」と言えます。

もちろん、この車体の小ささはキャンパーとしても活かされ、例えば、山間部のキャンプ場の細い通路でも小さな車体がサイトへのアプローチを容易にしてくれます。大型車では脱輪が怖いような場面でも余裕で通り抜けられます。

また、アルトピアーノの車高は1930mmと2m以内に収まっており、高さ制限2.1mの一般的な屋内パーキング等も利用可能で、駐車場探しも通常のクルマと変わらない点も地味ながら大きなメリットです。

アルトピアーノは何人で使える?~乗車定員・就寝定員をチェック


アルトピアーノ 車内

ここまで外寸的な「大きさ」を見てきましたが、本項では、アルトピアーノの車内の「大きさ」についてチェックします。

アルトピアーノはコンパクトボディ故に、搭載できる装備には限界があり、「動くリビング・動くベッドルーム」といったモーターホーム的な使い方はできません。

実際に、ディーラーで用意している装備も少なく、必要装備に絞った「ライトキャンパー」であると言えます。

アルトピアーノのキャンパー仕様の中心となるのは、「REVOシート」です。

「REVOシート」は、前向き乗車の走行モード後ろ向きに着座できるダイネットモードフルフラット化しベッドモードに展開することができ、車内の使用目的に応じて形を変化させる事で可能です(上記写真はダイネットモード)。

・通常走行モード

アルトピアーノ 通常走行モード

通常走行モードでは、3名が前向きに着座した状態でシートベルトの着用が可能。

運転席・助手席と合わせて乗車定員5人を確保しています。

・ダイネットモード

アルトピアーノ ダイネットモード

ダイネットモードでは、走行モードでの座面を立てて背もたれに、走行モードの背もたれを寝かせて座面にすることで、後ろ向きに着座できるようになります。

リア座面とテーブルを挟んで対面での利用が可能です。

なお、後部座席は後ろ向きの状態で人が着座して走行する事はできません(法律違反)ので、ダイネットモードにした状態での乗車定員は運転席・助手席の前席のみ2名となります。

・ベッドモード

アルトピアーノ ベッドモード

背もたれを倒しフルフラット化し、テーブルを外して付属のボードをはめ込むことでベッドモードに展開可能です。

ベッドモード時の長辺(前後方向)は最大2,050mmを確保しており、成人男性でも余裕をもって就寝可能です。

リア方向を頭に横になった場合の短辺(横方向)は、前述の通り幅1,100mmなので、大柄な男性2名の就寝は少し窮屈です。男女、大人+子供での就寝には充分な広さが確保できますし、1名利用であれば余裕のセミダブルサイズとなります。

運転席側を頭にして寝た場合には、REVOシート幅が1,200mm弱で100mmほど幅広く、左右のスライドドアとの間にも空間があるため、夫婦+幼児であれば辛うじて3名就寝が可能かもしれません。

またアルトピアーノは、ポップアップルーフや二段ベッドなどを備えていないので、車内にはベッド以外の就寝場所はありません。大人3人目以上は、テント泊など車外の就寝場所確保が必要です。

【快適に眠るコツとは】

余談ですが、フロント側・リア側、いずれを頭にするにしても、駐車の際に頭下がりに止めない事が重要です。
水平が一番ですが、いずれかが上下するなら頭側が下がらないように駐車するのが快適な就寝のコツです。

【乗車定員・就寝定員について】

乗車定員は法の規制を受ける項目です。乗車定員を超えての走行は違法行為となりますので、「乗れるから大丈夫」ではないので注意が必要です。就寝定員は法に束縛は受けませんので、可能であれば何人寝ても大丈夫です。

アルトピアーノの収納力は?~道具や飲料・食品はストックできるのか


アルトピアーノの収納力

ハッキリ言って、ほぼ無理です。戸棚や収納庫などはほぼ皆無ですので、アルトピアーノに収納力はほとんどないと考えて良いレベルです。

我が家では、「燃料BOX(バーナーや燃料・炭等)」「調理BOX(調理器具・食器)」「クーラーBOX」「タープBOX(タープ、椅子、テーブル)」「お泊りBOX(寝袋や毛布)」など、道具や用品を使途によって分類し個別にコンテナに詰めておき、必要に応じてアルトピアーノに積み込むようにしています。

キャンプへ出かける場合には全てのコンテナを積み、車中泊なら「クーラーBOX」と「お泊りBOX」……と、それぞれの用途に合わせたコンテナを積むしかありません。

こういう点では、コンパクトさがマイナス要因になっており、大型キャンパーのように、いつでも何でも載せてある、と言う訳にはゆきません。

アルトピアーノ車内の快適度は?~防寒・防暑・防音をチェック


防寒・防暑・防音については、残念ながら断熱材も防音材も入っていません

春・秋の季節の良い時期には快適に利用できますが、暑い・寒いにはすこぶる弱い上、「FFヒーター」や「エアコン」を設置するのは難しいため、車内で快適に過ごすには様々な工夫が必要です。

「暑さ」の回避は「海抜」に頼るしかありません。山間部・高原のキャンプ場などを選ぶ事で、真夏でも涼しく過ごす事ができます。

冬の「寒さ」の侵入は厳しいため、特に就寝時の床からの冷気の侵入への対策は必須ですが、マット+冬用シュラフを筆頭に、電気毛布・湯たんぽ・カイロなど、多彩な寒さ対策グッズを活用して乗り切る事ができます。

なお、4WD車には標準、2WD車ではオプション装備の「寒冷地仕様」に付属する「リアヒーター」は、メインバッテリーで駆動するため、キャンプや車中泊等でエンジン停止時には利用することはできません。

アルトピアーノ装備の充実度は?~標準装備・オプション装備をチェック


アルトピアーノ 運転席

本項では、アルトピアーノに搭載可能な「標準装備」および「オプション装備」について見てゆきます。

また、標準装備・オプション装備以外に購入しておくべきアイテムも紹介します。

運転装備~車両としての走行に関わる装備をチェック


アルトピアーノのベース車は、タウンエースの「DX」「GL」の2グレード、「2WD(FR)」「4WD(フルタイム)※」の駆動方式、AT/MTのミッションを選ぶ事ができます。

※アルトピアーノを「パートタイム4WD」と解説しているメディアがありますが、副変速機のない「フルタイム4WD」で、ロー/ハイ、2DW/4WDの切換えはなく、「デフロック」は備えています。

「DX」と「GL」の主な違いは、

  • カラードバンパー(GLではボディ同色に)

  • 電動ドアミラー、フロントパワーウインドウ、電動ドアロック

  • ドアトリムのファブリック化

  • 4WD車は寒冷地仕様標準装備(強化バッテリー、リアヒーター、リアワイパー、リアフォグランプ)
(2WDではオプションとして装備可能です)


です。

我が家のアルトピアーノは「4WD-GL」で、雪道でなくても4WDの安心感は大きいと感じますが、装備面では、実際に使用してみて良かったと思うのは、寒冷地仕様と電動ドアロックぐらいで、後は、あってもなくても……という感じで、特にGLがお勧めと言う事はありません。

メインバッテリーが上がってしまうとエンジンがかからなくなり、山間部でのソロキャンプ時などは非常にマズい事態に陥りますので、寒冷地仕様の強化バッテリー(メインバッテリー)はキャンパー的には心強い装備と言えます。

4WDは標準装備、2WDではオプションとなりますが、多少コストが増えても装備しておいた方がよいかもしれません。

その他で1点注目するなら、パワーウインドウが必要かどうか……です。

パワーウインドウ

DXでは手動、GLではパワードになりますが、確かに普段、街中で使っている場合にはパワーウインドウは便利ですが、キャンプ等のエンジン停止時には動かないので、運転席・助手席の窓の開閉は逐一キーを回す必要があり、面倒な作業になるからです。

そういう状況では、エンジン停止でも窓の開閉が可能な手動の方が良かったと感じる事もあります。

ちなみに、これは運転席・助手席の窓だけの話しで、リアのスライドドアの窓の開閉はグレードに関わらず手動です。

我が家のアルトピアーノの装備


追加できる運転装備については、普通のクルマと大差なく、ディーラーのタウンエースバンのオプションとして装着可能です。

以下は我が家のアルトピアーノ(GL)の装備です。

  • ABS(標準)

  • エアバッグ(デュアル、標準)

  • パワーステアリング(標準)

  • キーレスエントリー(標準)

  • マニュアルエアコン(標準)

  • SDナビ・オーディオ(スマホ連携、CD/DVD再生、フルセグ、ETC連動ナビゲーション)約15万円

  • バックガイドモニター(後退時ナビ画面に後方が映し出される)(オプション)約1.5万円

  • 電子ルームミラー(前後ドライブレコーダー内蔵、通常時バックモニター)(オプション)約3万円

  • ETC2.0(オプション)約3万円


余談ですが、後方視界については注意が必要です。

アルトピアーノ ルームミラー

ルームミラーに移るリアハッチの窓越しの後方視界は芳しくない上に、リア窓にカーテンなどを設置している場合には後方視界が極端に悪くなるため、「バックモニター(後退時ナビ画面に後方が映し出される)」や、ルームミラーとして機能する「ミラー型ドライブレコーダー」(前後撮影タイプ)は、必須アイテムと言えます。

その他では、ナビゲーションやETCは不可欠な装備と言えます。普通車と比べて、オプションの選択肢は多くなく、グレードや機能で2~3種類から選択します。

2020年新型車からスマアシ搭載


運転支援、安全装備については2020年の新型から衝突回避支援システム「スマアシ」が搭載され、飛躍的にグレードアップしています。

  • 衝突警報機能・衝突回避支援ブレーキ(対車両・対歩行者)(4AT・5MT)

  • 車線逸脱警報機能(4AT・5MT)

  • ブレーキ制御付誤発進抑制機能(前方・後方)(4AT)

  • 先行車発進お知らせ機能(4AT・5MT)

  • オートハイビーム (4AT・5MT)


2020年以前のモデルでは、ABS以外の運転支援等は一切装備されていません。選択肢もないので、現時点の中古車はほぼすべて、上記「運転支援」機能は搭載されていないことになります。

参照: トヨタ・タウンエースバンのWEBカタログ

キャンパー仕様標準装備~アルトピアーノの基本形「キャンパーパッケージ」


DX/AT DX/MT
2WD 2,360,000円
(2,596,000円) 2,279,000円
(2,506,900円)
2WD
・寒冷地仕様 2,517,182円
(2,768,900円) 2,436,182円
(2,679,800円)
4WD 2,736,182円
(3,009,800円) 2,655,182円
(2,920,700円)

GL/AT GL/MT
2WD 2,542,000円
(2,796,200円) 2,461,000円
(2,707,100円)
2WD
・寒冷地仕様 2,689,182円
(2,958,100円) 2,608,182円
(2,869,000円)
4WD 2,910,182円
(3,201,200円) 2,829,182円
(3,112,100円)

(金額下段は消費税10%込み価格)

上記は、タウンエースバンに「キャンパーパッケージ」と「2トーン塗装」が施された「アルトピアーノ」の車両価格です(GLグレードは「黒バンパー」への換装費用も含みます)。

アルトピアーノの標準装備「キャンパーパッケージ」は、中央のREVOシートを配しその周囲に棚や収納庫、天井にLEDの室内灯が設置されただけの非常に簡素な構成ですが、2,050mmを確保しているフルフラットなベッドは、「手足を伸ばしてゆっくり眠れる」というキャンパーの基本性能をしっかり押さえていると言えます。

アルトピアーノの「キャンパーパッケージ」の内容は以下の通りです。

・REVOシート

REVOシート

・テーブル … ベッド展開時取り外し可能、足折れ機能

アルトピアーノ テーブル

・天井LED照明 … メインバッテリー電源

アルトピアーノ 天井LED照明

下記の「基本電源ユニット」オプションを装備していない状態での「LED照明」は、通常のルームランプと同様にメインバッテリーから電源を取っていますので、長時間、点け放しにするとバッテリー上がりの原因となりますので要注意です。

・コーナーテーブル&収納ラック

コーナーテーブル&収納ラック

スライドドア後方からリアを回り込んで反対側スライドドアまで、ぐるりと棚が巡らさられ、その下が収納庫になっています(電装品注文時には収納庫はなくなります)。

2トーン塗装について


キャンパーアルトピアーノ

出典:トヨタモビリティ神奈川



「2トーン塗装」は、アルトピアーノのチャームポイントの1つで、可愛らしいルックスを演出していますが、街中での普段遣いではかなり目立ちますし、「遊び心」あふれるデザインは状況によっては乗ってゆく場所を選ぶケースもあります。

タウンエースのオリジナルカラーの白・銀の方が普段遣いには使いやすいかもしれません。

また、2トーン塗装をキャンセルする事で、165,000円(DX)~209,000円(GL)安くできますので、その分でポータブル電源などのアイテムを購入するのも選択肢の一つではないかと思います。

GLグレードで「2トーン塗装」をキャンセルすると、バンパーがボディ同色となります(DXとの差額は黒バンパーに変更するための費用44,000円が含まれるためです)。

まとめ


アルトピアーノ カレンダー

ここまで、ベース車であるタウンエースとしての装備やオプション、外観や車体寸法など、アルトピアーノとなる基本装備「キャンパーパッケージ」の詳細、室内サイズや居住性について解説致しました。

次回は、「後編」として、いよいよアルトピアーノのキャンパーとしての装備やオプションなどについて、オーナー目線で紹介・解説したいと思います。

▼後編の記事はこちら

Enjoy Camper

アルトピアーノでキャンプ&アウトドアを楽しむフリーライターです。コロナ禍の直前の絶妙なタイミングで「キャンパーアルトピアーノ」を購入、以降、普段使いからソロキャンプまでフットワーク軽くスニーカー感覚で楽しんでいます。料理やパン作りが趣味なので「キャンプごはん」も楽しみたいと思います。 夫婦二人orソロで関東近県のキャンプ場・RVパーク等に出没しますのでよろしくお願いいたします。アルトピアーノブログもやっていますので宜しければ遊びにおいでください。