ルーフテントを設置したオフロード車

ルーフテント入門!車旅デビューの近道かも!!



車中泊などの車旅を始めたいと思った時、たまたま箱型の商用車かワゴンを持っている人なら、DIYすれば予算を抑えて車中泊仕様にできるでしょう。

でも、みんながみんなあらかじめ箱型の商用車やワゴンを持っているというわけじゃないので、クルマの買い替えや買い足しを検討しないと車旅デビューがかなわないというケースも多いと思います。

今持っているクルマをそのまま使って、車旅をする方法はないものか。

そんな悩みの解決策になるかもしれないのが『ルーフテント』です。

実は日本国内でもじわじわ浸透してきていて、国産メーカーや輸入元もけっこういろいろあるんです。

ここでは代表的なブランドや製品を紹介しているので、車旅のスタイルのひとつの選択肢として参考にしてみてください。

そもそもルーフテントって?




ルーフテント、ルーフトップテントとも言うようです。

直訳すると屋根のテント。写真のように屋根の上(ルーフキャリア)に設営するテントのことです。

使わない時は折りたたんで収納できて、平べったいルーフボックスのような状態になります。



展開するとテントになって、そのままクルマの屋根の上で就寝可能。

電動で開くものや、手動だとレバーをクルクル回す方式やダンパーが付いていて手で押し上げるものがあります。

昇り降りは付属のはしご(ラダー)で行います。

形は大まかにタワー型シェル型テント型の3タイプ。

ルーフテントを載せたピックアップトラック

タワー型は、天井が均等に昇降するタイプ。四角い居住スペースになるため空間が広々しています。



シェル型は、キャンビングカーによくあるポップアップルーフのように片側だけが昇降して三角形になるタイプです。

タワー型や次に紹介するテント型よりは狭いですが、1~2名で寝るだけなら十分な広さ。折りたたんだ時もコンパクトなので、とっつきやすいと思います。



テント型は、展開時は本格的なキャンプ用のテントが屋根の上にあるというかんじで、土台となっているクルマよりも大きいものもあります。

価格は物によりますが、20万円から40万円の間が中心。

ルーフテントを取り付けるには、ルーフキャリアが必要なので、プラス約4万2,000円。
※後で紹介する愛知にあるルーフテント販売元・ダイキのルーフテント専用キャリアの場合、1万4,080円(シルバー、税込)×3本で計算。

大ざっぱな試算ですが、ルーフテント代とルーフキャリア代の合計で25万円~45万円というのが相場になります。

最大のメリットは、基本的にどんなクルマにも付くということ。

ワンボックスはもちろん、ワゴン、SUV、セダンや軽自動車にも取り付けられます。つまりクルマを買い替えなくても、車中泊(正確に言うと車上泊)ができるんです。

45万円だって大金ですが、キャンピングカーを買ったり、車中泊用にバンに買い替えたりする費用から比べると安いと言えるでしょう。

海沿で停車したルーフトップテントを積んだ乗用車

そして、テントの設営と片付けが簡単。

キャンプ場に行って、テントを張る場所を決めて、テントをクルマから降ろして拡げて、ペグ(杭)を打って、ロープを引っ張って……。

こういう作業もキャンプのだいご味ではありますが、キャンプ場に着いたらすぐにくつろぎモードになりたいという人には、ルーフテントの手軽さはうれしいのではないでしょうか。

そして、なにより車の屋根の上なので高くて眺めが良くて気分がいい。

逆にデメリットと考えられるのは、
・使用する場所が限られる。道の駅など駐車場での宿泊は基本的にできない。
・走行時、風の抵抗が気になる。
・立体駐車場に入れないケースが増える。
・高い所にあるので慣れるまでちょっとドキドキするかも(メリットとも言える)。
といったとところでしょうか。

国内の代表的なメーカー・販売元・販売代理店を紹介!


ZIFER JAPAN(AUTOHOME)


ZIFER JAPAN(AUTOHOME)

出典:ZIFER JAPAN



ZIFER JAPAN(ジファージャパン株式会社)はイタリアの老舗ルーフテント(=カートップテント)ブランド・AUTOHOMEの日本総代理店。

こちらの会社の代表は、ルーフテントを販売して20年以上になる、日本国内でのルーフテントを普及の草分け的存在と言えます。

AUTOHOMEのマジョリーナ、エアトップ、コロンブス、オーバーランド、オーバーゾーン、オーバーキャンプ、エアキャンピングという7種類のルーフテントを扱っています。

シェル型、タワー型、テント型ともにそろっていて、サイズバリエーションも豊富なので、自分のクルマに適合するものを見つけやすいと思います。

AUTOHOMEの製品は60年以上前からあって、長年にわたって培ってきたノウハウがどの製品にも詰め込まれています。素材・機能・世界中での販売実績のどれをとってもルーフテントの代名詞と言って差し支えないでしょう。

ZIFER JAPAN公式サイトはこちら

ダイキ


ダイキ HPスクショ

出典:ダイキ



海外メーカーの製品を輸入販売しているところが多いルーフテントの中で、国内で自社ブランド製品を扱っているのが愛知県にあるダイキです。

イージーキャンパーというシリーズで、イージーキャンパーロンパス、イージーキャンパーレボルーション、イージーキャンパータワー、イージーキャンパーシェルフィッシュ
イージーキャンパーE-タワー、イージーキャンパーE-シェルフィッシュがあります。

シェル型とタワー型が中心で、E-タワーとE-シェルフィッシュは電動開閉式となっています。

公式サイトに「ルーフテントとサイドオーニングのダイキ」とあるように、この2つの製品のほぼ専業で、ルーフテントを手がけて10年。この道のスペシャリストと言えます。

公式サイトを見ると、軽自動車や小型SUVなどへの取り付け例がいろいろ画像で掲載されているので、参考になると思いますよ。

神奈川、愛知、静岡、兵庫、岡山に正規代理店があります。

ダイキ公式サイトはこちら

フジカーズジャパン




ご存じの方も多いと思いますフジカーズジャパン。

輸入キャンピングカーや自社製作のバンコン・FOCSシリーズの販売、中古キャンピングカー販売、キャンピングカーレンタルなど、キャンピングカーのことならなんでもそろうと言っても過言ではない業界大手です。

ルーフテントも取り扱っていて、タワー型の「マグタワー」、シェル型の「マグシェル」、テント型の「ルーフトップテント」の3種類を販売しています。

北海道・宮城・茨城・新潟・群馬・埼玉・東京・千葉・神奈川・静岡・岐阜・兵庫・広島・佐賀に店舗があるので、日本全国どこにいてもルーフテントについての相談や購入がしやすいのがいいですね。

販売だけでなくメンテナンスショップも全国にあるのが心強いです。

フジカーズジャパンの公式サイトはこちら

おすすめルーフテント タワー型


フジカーズジャパン 「マグタワー」




フジカーズジャパンでは、ルーフテントをオーバートップテントと呼んでいます。

「マグタワー(MAG TOWER)」はFRP製カバー(シェル)で強度が確保されていて、断熱性にも優れ、天候に左右されずに使用できます。

四方にネットも付いているので、ルーフテントならではの開放感を味わうことができて、風通しも良いのが特長です。

開閉はハンドル式。価格が約20万円でルーフテントとしてはお手頃なのがうれしいポイント。

収納時サイズ:全長213 ×全幅127 ×全高29cm 、90cm(展開時)
重量:約65kg
価格:203,500円(税込)〜
公式サイトはこちら



AUTOHOME 「マジョリーナシリーズ」


AUTOHOME 「マジョリーナシリーズ」エアランダー

出典:ZIFER JAPAN  AUTOHOME「エアランダー」



シェル部分はFRP(強化プラスチック)製。天井内張とルーフの間に空気の層を設けたことで断熱性を高めているのがAutohomeシリーズの特徴。

内張自体もハニカム状のパネルと高密度スポンジの緩衝材を張合わせたものを使用しているので、雨の日でも雨音が響きにくい構造になっています。

テント生地はブルー、グレー、サファリ、カーボンから、ボディカラーはホワイト、ブラックから選べます。

ハンドルをくるくる回して開閉するジャッキアップ式の『エアランダープラス』と、ガス圧ダンパーを採用した『エアトップ』、シェルの屋根の上にさらにレールがビルトインされており荷物が積載可能な『エクストリーム』があります。

室内高が92cmあるので、かなり座高の高い人でも天井に頭をぶつけなくて座れそうです。

就寝定員: 大人2人
サイズ:全長210 ×全幅130 ×全高30cm 、92 cm (展開時)
重量:約66kg
価格:407,000円(税込)〜
※上記スペックはエアランダープラス・カップルサイズの場合
「エアランダー」の公式サイトはこちら
「エアトップ」の公式サイトはこちら
「エクストリーム」の公式サイトはこちら



ダイキ 「イージーキャンパー タワー」




収納時(折り畳み時)は高さ24cmとルーフテントの中ではかなり薄いので、風の抵抗はあまり気にならなそう。

一方、展開時の高さは95 cmもあって頭上のスペースに余裕があります。

通常幅(126 cm)とワイド(140 cm)の2種類を用意。通常幅タイプの重量は約42kgとルーフテントの中では軽量の部類。

低反発マットやはしご(ラダー)、サイドポケット(物入れ)は、もちろん標準装備となっています。

ラダーを引っかける金具をリベット留めせずに、難しいと言われるアルミ溶接にするなど、細部にまでこだわった作り込みが特長。

サイズ:全長205 ×全幅126 (ワイドは140)×全高24 cm 、95 cm (展開時)
重量:約42kg ※通常幅タイプの場合
価格:304,700円(税込)〜
公式サイトはこちら



ジェームス・バロウド「エヴァション」




ジェームス・バロウドはポルトガルで20年以上の歴史があるルーフテント。

エアロダイナミクス(空気力学)の考え方を取り入れて、走行時の空気の流れをできるだけコントロールするようにシェルをデザインしています。

大型の網戸付き窓が標準装備されていて、360°ぐるっとまわりを見渡せて開放感が抜群。

窓を閉めている時は、太陽エネルギーで稼働するソーラーファンがしっかり換気。テント内に溜まってしまう湿気を追い出してくれます。

ウレタン製のクッションマットも標準装備していて、寝心地もなかなか良さそうです。

日本では、株式会社コイズミ カルコア事業部が取り扱っています。

就寝定員: 大人2人+子ども1人
サイズ:全長198×全幅140×全高33.5cm 、98cm(展開時)
重量:約60kg
価格:448,800円(税込)〜
※上記数値はレギュラーサイズの場合
公式サイトはこちら