ギア・アイテム
話題のポータブルクーラー「 EcoFlow Wave」の最適な使い方は?!実際に稼働してみた!検証第二弾

前回、EcoFlow Waveの性能を検証したのが6月の初め頃。
しっかり冷えることは確認できたのだが、当時は気温がまだ涼しく、特に恩恵をあずかりたい『夏の気温』の中での検証はできていなかった。
しかし、6月半ばになると、鬱陶しさをあまり感じることもないうちに梅雨も明けてしまい、一気に酷暑の季節に突入。
テストには絶好の気候と相なった。
そんなわけで、今回はしっかりと気温の高い中でのWaveの性能を体感することができたので、性能と実際に使ってみて感じたことなどをレポートしたいと思う。

前回の記事はこちら▷【速報】話題の車中泊用ポータブルクーラー「 EcoFlow Wave」使ってみた!検証第一弾
EcoFlow Waveの排熱はどうなっている?
クーラー(エアコン)からは、冷気とは逆の温風も副産物のように必ず発生する。
難しい理論的な話などは省くが、これはクーラーの宿命のようなものだから仕方がない。
Waveは、クーラーと室外機が一体となった製品のため、本体背面から排出される温風を逃している。
当然ながらこの温風をなんとかしなければ、冷風を感じることはできても室内全体の温度を下げることはできない。

前回実験した時は、窓を開けてこんな風に温風が出る側を外に向けて置いてみたりした(クルマはVW T5 のキャンパー)。
これでも温風は外に排出されて実際に室内はしっかり冷えたのだが、簡易的にはこれで良いとしても、雨の日はこれでは問題がある。

そこで、Waveの背面(温風の出る側)には、ダクトを取り付けるためのファンカバーが付けられるようになっている。
上の画像はそのファンカバーを付けた状態だ。
上の小さい方の穴が温風吹き出し口で、下側の穴にも一回り径の大きなダクトが付けられるようになっている。
ちなみに下側のこの径の大きな方は吸気口だ。
メーカーであるEco Flowによると、気密性の高い空間をより涼しくするためにも、ファンカバーとダクトを取り付けた状態での使用を推奨しているそうだ。
EcoFlow Waveを車内に設置
ともかく、Wave本体を車内に設置した場合に温風を車外に排出する術を考えた。
単純に考えて最も手っ取り早いのは窓を利用することだ。
そして、自分の機材だったら窓に何か細工をしてしっかりとした排出口を作ることになると思うのだが、一時的に借りているだけなので、そこまでする気にはなれない。

そこでこんなものを使ってみることにした。
これはたまたま持っていた物なのだが、塗装ブースなどの排気ダクトの先に付けて、窓に挟んで外に排気するためのアダプター。
窓を開ける量を最小限に抑えるためのものだ。
Waveのダクトパイプと径は合っていないけど使えないことはないので、とりあえずこれを利用してみることにした。
助手席か運転席の窓に挟んでしまえば、窓の空いている量は2cm程度で済んでしまう。
バイザーが付いていれば、2cm程度の隙間なら雨が吹き込んでしまうこともなく、防犯上も問題なさそうだ。
虫の侵入は、虫除けの薬類や蚊取り線香などで十分とは思うが、気になるならプラダンや網戸用のネットなどで隙間を塞いだら良いと思う。
ただし、ダクトを付けた側のドアの開閉ができなくなってしまうのは不便。
そして、付属のダクトは蛇腹を目一杯伸ばした状態で長さが1m程度なので、助手席か運転席の窓を排気に利用する場合はWave本体を置く場所の制約が大きい。
倒した後部座席の上にWave本体を置いた場合、左に寄せるとサイドドアからの出入りがしにくくなってしまう。
中央よりやや右に寄せて置いて、ダクトの長さは運転席側の窓でギリギリ、助手席側の窓を利用することは実質的に無理だった。

ダクトを付けて設置した写真を撮っておいたつもりが、どうやら暑さにやられて撮り忘れてしまったようなので、アダプターだけ窓に挟んだ状態を後から撮った(デモ機の返却後)のだが、内側から見るとこんな感じになる。
しかし、やはりダクトの長さはギリギリ過ぎるし、何かとダクトが邪魔になるし、ドアを開けられないのは非常に不便なので、この方法はボツとし、後部座席横のスライド式の窓を利用して実験することにした。

キャラバンの後部座席横の窓に挟んだところを外側から見るとこうなる。
窓の開口は最小限で済むが、雨が降った場合は窓から雨が入ってしまうし、このままでは外から簡単に窓を開けられてしまう。
運転席の窓を利用するよりは置き場所の自由度も高くて使い勝手が良さそうだが、実際には雨と防犯の対策を講じる必要がある。
また現行のキャラバンやハイエースの窓はこれとは全然違うので、全く違った方法を考える必要がある。

補足だが、バモスの後部座席の窓に挟むとこうなる。
大抵の軽バンの後部座席の窓は確かこれと同じく横スライドではなく、上下に開くタイプだったと思う(全車種調べたわけではないので確かではないが)。
開閉も電動ではなく手動だから調節もしやすい。バイザーが付いていれば雨も入らない。
軽自動車にWaveはいささか大きいが、排気に関してはキャラバンより手軽にできて、むしろ使いやすそうだ。

キャラバンの後部座席横のスライド式の窓から排気するようにした場合、車内から見るとこんな感じになる。
この位置にWave本体を置くなら、ダクトの長さも十分余裕がある。
この写真は、専用のバッテリーパックではなく、EcoFlowのDELTA Maxに専用のケーブルで繋いだ状態だ。
DELTA Maxを利用すると交流に変換せずに使えて大変効率が良く、使用時間も飛躍的に伸びる。
そしてバッテリーパックを外した分Wave本体は軽くなり、Waveを置く位置を変えたりするのも少し楽になる。
しかし、普段RIVER Proを使い慣れている身からすると、やはりDELTA Maxは巨大で重い。
置き場所もよく考えないと、WaveとDELTA Maxだけでかなりの荷物になってしまう。
専用ケーブルもそう長くはないので、あまり離しておくこともできず、その点でも置き場所の制約がある。
購入を検討している人は車内でのレイアウトについても予め考慮に入れておいた方が良いと思う。
次のページ▷ 実際に稼働してみた結果は?!
稼働してみた実際の結果

この状態で『比較的気温の落ち着いた夕方』と、『日の照りつける酷暑の日中』に実験してみた。
結果は、気温の落ち着いた夕方は冷気が当たっているところだけでなく、室内の気温が下がって行く実感を得ることができた。
しかし、日の照りつける酷暑の日中はスポットクーラー的に風の当たる場所は冷たい風を感じることはできても、外から車体が温められる力に負けてしまうのか、残念ながらいつまで経っても室内全体の気温が下がって行く気配が感じられなかった。
また機器が頑張る程、排熱も高温になる。
外に排気しているとは言え、ダクトや躯体から発する熱も室温を上昇させる見逃せない要因となってしまう。
極力ダクトが短くなるような位置に本体を設置するとか、断熱性の高い素材でダクトを巻くなどすると、効率がアップするのではないかと思う。
とは言え、そもそも日の照りつける暑い時間帯に駐車して、車内に留まっているシチュエーションなど、少なくとも私にはあり得ないことなので、この実験は無理矢理な感じではある。
クルマで出かけたら日中は外にいるか、走行しているかのどちらかだ。駐車して車内に留まることがあったとしても、日影を選んで駐車をするなどの工夫をする。
こういったことも踏まえて性能を評価する必要はあると思う。
EcoFlow Waveを車外に設置

個人的には道の駅やSAの駐車場で仮眠する際に使用できなければ意味がないと思う(あくまで私個人の使い方として)のだが、キャンプ場やRVパークで使用するなら上の写真のような使用方法もあり得るので、これも試してみた。

車内に設置した場合は温風の出る側にダクトを付けたが、冷気の出る側に取り付けるためのファンカバーも付属し、このように冷気が出る側にダクトを取り付けることもできる。
この方法なら、当然ながら車内が広くなる。車内に置いた場合より室内が静かな上に、ダクトや本体が発する熱が室内に籠らないなどのアドバンテージがある。
実際、日中も車内に置いた時より冷え具合が良かったように感じた。
ただし、オーニングの下に置くなど雨対策は必要で、使える場所は盗難などの心配の少ない安全性の高い場所に限られる。
また、「道の駅やSAの駐車場で仮眠する際に使用できなければ意味がないと思う」と書いたが、これをそういった場所でやるのはモラルを欠いた行為になってしまうと思う。

キャンプ場やRVパークで使用する方法としては、カーサイドテントやリアゲートのテントを利用するのも良いと思う。
上の画像ではテントの後のパネルを開けているが、このようにして温風をダクトで外に排気してテントを閉じれば、涼しくて心地良い空間を作ることができて、これもなかなかに快適だ。
凝結水の排水

冷風と同時に温風も発生してしまうのがクーラーの宿命と書いたが、凝結水が発生してしまうこともクーラーの宿命だ。
1回目の検証記事でも書いたが、Waveにはその凝結水を自動的に蒸発させる仕組みが備わっている。
排水ホースの取り回しを省くことができてこれは大変便利な機能だ。
また、蒸発が追いつかず満水になった場合は自動停止する機能も備わっている。
しかし、湿度が70%以上になるような高湿度の環境下では排水パイプの使用が推奨されているのだが、蒸し暑い日本の夏では湿度が70%以上になることも少なくない。

車内に設置して実験した際も排水パイプを付け、水受けにペットボトルを使用した。
しかし、車内ではなく自宅の部屋で実験した際には、Wave本体をドアの外に置き、少し開けたドアの隙間からダクトを介して部屋に冷気を取り入れ、満水になったら本当に自動停止するのかも試したくて、あえて排水ホースを付けずにいた。
ところが、その際に私はちょっと迂闊なミスを犯してしまったようだ。
蒸し暑い晩だったが、この方法で6畳程度の広さの部屋は十分に冷え、至って快適に眠ることができた。
あまりに快適で、途中でWaveが停止したか否かも気付かぬまま朝までぐっすり眠ってしまったのだが、朝起きてドアを開けたらWaveの周りの床が濡れていた。
どうやらドレンプラグがきっちり閉まっていなかったようで、そこから凝結水が漏れ出してしまったようだった。

排水ホースを使用しない場合は、このゴムキャップがきっちり閉まっていることを確認しておく必要がある。
私はうっかりやらかしてしまったが、これは注意したほうが良さそうだ。
EcoFlow Waveの最も合った使い方
実験に使った私のキャラバンは標準ルーフのナローボディーではあるがスーパーロングだから比較的室内は広い方だ。
しかし、キャラバンスーパーロングの中でも実際のところWaveは結構場所をとることは否めない。

車内で置き場所を移すのも案外億劫に感じた。
ましてDELTA Maxと併用すると相当なスペースを割くことになり、ダクトや配線の取り回しなども含め、設置場所を割と綿密に考えておく必要があり、継続的に使用するのであれば、しっかりとした排気口を作ることも必須だ。
となるとポータブルクーラーではなく、最初からどこかに固定されたポータブルではないタイプのクーラーやエアコンの方がむしろ合理的のようにも思えてしまう。
色々やってみて感じたことは、あくまで私の個人的な感想ではあるが、Waveはハイエース・キャラバン程度のサイズのクルマの中に置いて使うより、室内の広さに余裕のある大きなキャンピングカーの中やカーサイドテント、リアゲートテント、車とは独立した大きめのテントなどで使う方が向いているのではないかということだ。
VANやキャンピングカーの中で宿泊すると言うより、SUVでもステーションワゴンでもピックアップトラックでも、とにかく十分荷物を積めるクルマであればクルマのタイプは問わず、クルマ+テントでテント泊する際に使用するのが、最もポータブルならではの特性が活かすことができる合理的な使い方であるように思った。
これまでテントでクーラーなんて考えたこともなかったし、今回はそれを試しはしなかったが、今までにないキャンプ体験ができそうな気がする。
【「EcoFlow」ポータブルクーラーの公式サイトはこちらから】