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【実践】超安く手軽に軽トラをドレスアップ – 鉄チンホイールをDIY塗装 –

スプレー塗料でタイヤ付けたまま車中泊軽トラのホイールをカッコ良く!

車中泊仕様車やキャンピングカーのベース車両として使われることの多い安価な商用車のホイールは、味も素っ気もない色がシルバーのスチール製が多い。
俗に鉄チンとも呼ばれるホイールなのだが、このシルバーのスチール製(以下鉄チン)ホイールはお世辞にもカッコ良いとは言えない。
足元が変わるとクルマ全体の印象も違って見えるので、走行性能向上のためだけでなく、ホイールの交換はクルマのドレスアップの最もポピュラーな手段の一つともなっている。
だが、オシャレなアルミホイールはそれ自体が高価なだけでなく、交換には工賃もかかるし、純正のホイールからホイールのみ交換するケースも稀(ホイールのみ交換する人もいるが)だと思うので、付随してタイヤ代もかかってしまい、結構な出費になる。
この記事では、シルバーの普通の鉄チンホイールを市販のスプレー塗料でタイヤをつけたまま、普通の軽トラや軽バンの足元とは何か異なるものに見えるように変身させてしまう方法。
ひいては非常に低コストにもかかわらず、クルマ全体の印象も一変させてしまう方法を紹介したいと思う。
鉄チンホイールの利点欠点
鉄チンホイールの一番の魅力は、安くて丈夫なことだ。
そういった魅力がある反面、必ずではないが、アルミホイールより重量が重くなってしまう傾向がある。
これが第一に挙げられる欠点だ。
とは言え、軽自動車のホイールは元々重くはないので、軽トラや軽バン程度であればアルミに変えたところで走行性能にそう大きな影響が表れるわけではないとも言える。
そして、もう一つ。
冒頭でも述べた通り、見た目も欠点の一つとして数えられる。
しかし、見た目に関しては、実は鉄チン自体がいけないのではなく、最も一般的な色のシルバーと、ホイールナットが印象を悪くしてしまっていると私は思うのだ。
例えば、「デイトナ」と呼ばれるホイールがあるが、実はあれは特定のブランドやメーカー名を指すのではなく、NASCARの最高峰シリーズの開幕戦である「デイトナ500」で使用されるホイールを模して作られたホイールの総称のようなものだ。
また、NASCARのレギュレーションでスチール性のホイールの装着が義務付けられているため、市販のデイトナホイールも実は鉄チンなのだ。
そして鉄チンホイールは、デイトナホイールも含めてどれも形状自体は大きくは変わらないのに、「デイトナ」はオシャレなホイールとして認知されていて、実際カッコ良く見える。
何故なのか?
ホイールの色がメッキ、或いは漆黒でリムのみ赤や青に塗られていることなど、形状ではなく色の違いがまずは最も大きいと思う。
そして、派手ではないが、少々洒落て見えるホイールナットとセンターキャップが装着されていたら、商用車純正のそれとは全く違って見えてしまうといった仕組みだ。
これだけのことでこんなに大きく見た目の印象が変わるのなら、メッキは無理としても、ホイールを黒く塗り替え、少し洒落て見えるホイールナットに換えてしまえば費用も大してかからずに結構なイメチェンを図ることができるということだ。
そして、これは全く個人的な好みの問題なのだが、私の場合は軽トラとかで頑張っている雰囲気が濃厚になってしまうようなホイールも好みではなく(もちろんカッコ良いと思うホイールもある)、さりげない方が好みなので、無骨な鉄チン自体の雰囲気が決して嫌いなわけではない。
ならば鉄チンの色を変えるまでだ。
私が乗っているダイハツ ハイゼットジャンボは、軽トラの中ではハイグレードな部類ではあるが、純正のホイールはやはりもれなくこのシルバーの鉄ちんだ。
ということで、ハイゼットジャンボ純正の鉄チンホイールを塗り替えることにした次第だ。
次のページ▷▷▷【DIYの簡単塗装方法をご紹介します!】
手間もお金もなるべくセーブした手抜きの塗装方法
実際の作業工程を説明する前にお断りしておくことがある。
この記事は細部まで拘ったプロのような仕事内容や、プロのような仕上がりをお披露目しようというのではない。
使用した塗料なども高級品ではないし、極力手間は省き、外側から見える表面しか塗装していない。
手抜きといえば手抜きで、探せば粗も見つかると思うが、目的が錆などで傷んだホイールの補修ではないので、外観が問題なければそれで十分とも考えている。
拘る人がこれから説明する私のやり方を見たら、「こんな方法では・・・」と言われたり、鼻で笑われたりするかもしれないが、これは元々無骨で安価な鉄チンホイールを安価にDIYで塗装してイメージを変えてしまおうという企画なので、あまり手間やお金をかけてしまっては本末転倒とも私は考える。
また、ホイールの塗装が悪くて事故に繋がるとも考えにくく、そもそもDIYなのだから、本人が満足すればそれで十分だ。

実はホイールのDIY塗装は今回が初めてではなく、↑バモスでも今回紹介するのと同じかもっと雑な方法でやっている。
施工後4〜5年が経ち、所々剥げ落ちている部分もあるがそれ程目立つわけでもなく(自分では味程度にしか思っていない)、現在も普通に使えている事実もある。
これから紹介する方法は、過度な期待をする人や神経質な人には全くおすすめできるものではないが、極力手間とお金はかけずに、外観が普通に問題なければ十分と思えるような人にとっては役立つ内容にはなっていると思う。
興味のある人の参考になれば幸いだ。
鉄チンホイールDIY塗装に用意するもの
最初に、ホイールの塗装に必要なものを挙げてみよう
食器用などの中性洗剤
スポンジと古い歯ブラシ
雑巾
脱脂用の溶液
マスキングテープ
タイヤ全体をカバーできる大きさの紙やビニールなど
下塗り用のプラサフまたはプライマー
錆が出ている場合はサンドペーパー・ワイヤーブラシなど
本塗り用の缶スプレー
ざっとこんなところだが、今回は錆がなかったのでサンドペーパーやワイヤーブラシは使用していない。
色に拘って調合しようというのでもなければ、塗料は缶スプレーで十分なのでコンプレッサーなども不要。
全く特別な工具などは必要ない。
鉄チンホイールDIY塗装の下準備
実際のところ、塗装に入る前の下準備が一番手間のかかる工程だ。
今回行った下準備は以下。
洗浄
何を塗装する場合もそうだが、まずはとにかく塗装面の汚れや油分をしっかり落としておくことが第一だ。
最初に、水で薄めた食器用中性洗剤の水溶液をスポンジに含ませホイール全体を擦り洗いし、溝のような部分は古い歯ブラシで擦った。
この作業の様子は、写真を撮ることも忘れて進めてしまったが、コツのようなものがあるわけでもなく、作業にひたすら励むだけだ。
今回のホイールはそれほど汚れや油分の付着がなかったから比較的楽に済んだと思うが、汚れや油分が残っていると塗料の乗りが悪いだけでなく、塗装が剥がれ落ちる原因にもなってしまうので、ここで面倒がらずにしっかり洗浄しておくことが肝心だ。
そして、真水で洗剤を洗い流したら水分をきれいな雑巾などで拭き取り、よく乾かした後にさらに脱脂をする。
脱脂をするにはシリコンオフなどもあるが、なるべく手元にあるもので済ませたかった私は、スプレーのパーツクリーナーがあったので、それを使った。
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ここまで書いてから気付いたのだが、今回塗装したのは比較的新しいホイールだったため、錆が出ていなかったのは幸いだった。
「錆の上からも塗れる」のような謳い文句の塗料もあるが、完璧ということはないと思う。
金属の表面に発生した錆より、塗膜の下から錆が浮いてくるような事態の方が厄介だ。
後々厄介なことにならないように、錆が発生しているのなら、錆落とし作業は必須と考えた方が良いと思う。
錆があったら、洗浄を始める前か、水洗い後に錆を落としてからまた水洗いするなど、状態に応じてとにかく錆が残らないようにしっかり除去しておくことが肝心だ。
マスキング
タイヤやバルブに塗料を付けてしまうわけにはいかないので、ホイールの洗浄の次はタイヤをマスキングする。
当たり前だけどタイヤは円なので、ホイールとの境は円形にマスキングしなければならない。
それをどうしたかといえば、私は短くちぎったマスキングテープをホイールのリムの外側に沿って細かく貼って繋いで行き、円に近い状態になるようにした。

途中経過が上の写真、マスキングテープを貼り終えた状態が下の写真だ。

文と写真にすると呆気ないが、これが結構面倒で、全工程の中で一番手間も時間もかかった作業だ。
ラッピング
しかし、細いマスキングテープを貼っただけでスプレーを吹いたら、タイヤに塗料がかかってしまう。
タイヤ全体を包み込むようなものが必要だ。
私の場合は、何かのためにとストックしておいた本業の商品(SUPのボード)が梱包されていた紙を使用した。

その紙を被せたら、最初に上の写真のようにホイールのリムの形が紙に浮き出るように指でトレースして行く。

トレースし終わり、紙に円が描かれたようになった状態になったら、次に紙に描かれた円より1cm程度大きな円周になるように紙を切り抜いて行く。

真ん中が円形に切り抜かれた紙をタイヤの上に被せ、タイヤに貼ったマスキングテープの上に、切り抜いた紙をマスキングテープで貼り付けて行けばタイヤ全体のマスキングは終了だ。
描かれた線と同じ大きさに切り抜いても、切り抜く円が大き過ぎてもダメで、タイヤに貼られたマスキングテープに少し被るくらいの大きさに切り抜くところが、この工程での一番のポイントだ。

ここまでの作業は特に難しいこともなく、特別コツのようなものもないが、手間と時間はそれなりにかかかる。
これを4本やらなければならないので、誰かに手伝ってもらいたくもなるが、猫はたまに手元を覗き込みに来るだけで飽きてしまい、手伝ってくれるはずもなく、その後は近くで転がっているだけだった。
それでも12インチの小さくて軽い軽トラのホイールを、台の上に乗せて作業したからまだマシだったと思う。
15インチでリム幅の広いような重い鉄ちんホイールだったら、おそらく時間は倍近くかかり、屈んで作業したりしていたら腰を痛めていたであろうことはほぼ間違いない。
作業環境を整えることも大事な下準備だが、こんな風に何かと手軽なことが多いのも小さなクルマの魅力だ。
また、このタイヤのラッピングに関しては、十分なサイズがあって、固すぎず破れやすくもない手頃な質感の紙がたまたまあったから私はラッキーだったが、普通はマスキングフィルムやマスキングシートなどを利用することになるのだと思う。
●参考:マスキングフィルム、マスキングシートなど
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しかし、破れやすくて作業性も劣るが、新聞紙などでの代用も無理ではない(私の場合は新聞をとっていないので、逆に新聞紙のストックがない)と思うので、お金をかけたくない人は材料を工夫していただきたい。
そして、もう一つ肝心なことだが、バルブとバルブキャップ全体をマスキングテープでカバーしておくことも忘れないように。
鉄チンホイールDIY塗装、下塗り
塗料のつきを良くするために、一応下塗りもした。
ボディーなどの修理後の塗装ではないので、下塗り塗料はプライマーでも良いのだが、プラサフを在庫していたので、私はそれを使った。
プラサフの価格は、スプレー缶1本1000円程度だったと思う。
プライマーでも良いと書いたが、錆落としをした場合は塗装面が多少荒れていると思うので、表面を滑らかにする役割を担うサフェーサーも兼ねたプラサフを使用することをおすすめする。
●参考:プラサフ、プライマー
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スプレー缶を使用する際の基本中の基本は、スプレーする前に缶をとにかくよく振って、中身をしっかり攪拌させることだ。
これを怠るとムラになるので、曖昧な表現ではあるが、これでもかというくらい振っておいて間違いない。

そして、スプレーは1回で厚塗りしようとせず、乾くのを待って(完璧に乾くまで待たなければならないという程ではない)、辛抱強く薄めに数回に分けて吹きかけ、塗り重ねることが鉄則だ。

こうしてプラサフを塗り終えてみると、車体色によってはグレーも悪くないような気もする。
しかし、車体色が黒で足元も黒いと締まって見えるので、初志貫徹。
計画通りマットの黒に塗ることにした。
鉄チンホイールDIY塗装、本塗り
プラサフを吹いた後は水研ぎが必要などと書かれていることが多いが、それは基本的にパテなどを盛った板金修理後に塗装をする際についての説明だ。
普通に鉄ちんホイールを塗装するだけなら、その必要もないと思う。
私はプラサフを吹いて一昼夜置いた後、そのまま本塗りに入った。
そして、ネットで見るとホイール用塗料などといったものも見つかるが、私は近所のカインズで1本200円ちょっとの格安油性スプレー缶のマットブラックを選んだ。
高級な塗料はもちろんそれなりに良いかもしれないが、これを選んだ理由は節約だけが目的ではない。
所詮素人のやることだから塗装が剥がれてしまう可能性がなくもないのだが、黒や白のように不変ぽいような色であっても、塗料の色はメーカーや銘柄など製品によって結構違いがある。
全く同じ色を入手しやすい塗料にしておけば、剥がれてしまった場合にも補修がしやすい。
それが近所で安く入手できるスプレー缶を選んだ大きな理由だ。
本塗りも、基本はプラサフを吹く過程でも書いたのと同じで、スプレーする前に缶をよく振り、とにかく1回で厚塗りしないことだ。

もう少し説明を加えておくと、むらなく塗るためには、同じ方向にだけ吹くのではなく、縦横左右格子状になるようなるような感じで、割と早めにさっと動かしながら塗り重ねて行くのが基本だ。
しかし、ホイールは平面ではないので、リムの部分や溝になっているような部分もある。
私は主に円を描くように吹き付けながら(この場合も動きがゆっくり過ぎると厚塗りになって垂れてしまう)塗り重ねて行った。
そして、本塗りはプライマーのときよりさらに丁寧に、少なくとも5〜6回かそれ以上に分けてスプレーした。
塗装に関して私は経験も知識も豊富な訳ではないが、とにかく根気よく薄く塗り重ねて行くことが失敗しないコツなのではと思う。

根気良く塗り重ねて行けば、安いスプレー缶でも結構綺麗にムラなく塗ることができる。
マスキングを剥がすのが楽しみだが、剥がすのはしっかり乾くのを待ってからにする。
鉄チンホイールDIY塗装、履き替えとナット
最初の方でも述べた通り、ナットも見た目をアップさせる上での重要な要素だ。
黒の袋ナットを南米の密林から取り寄せた。

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しかし、ナットはネジの規格だけでなく、ホイールによって形状の合わないナットもある。
合わないナットを使えば、走行中にホイールが外れる原因となる可能性もあり、非常に危険だ。
自信のない人は詳しい人に相談するか、通販などではなく、信頼できる専門店で購入することをおすすめする。
また、以前他の記事でも書いたことがあったが、ホイールナットは規定通り(車両によって異なる)の正しい締め付けトルクで固定するのが鉄則だ。

プロなら勘でも大丈夫かもしれないが、素人こそ道具に頼ってトルクレンチを使うべきだ。
レンチを踏みつけて力任せにナットを締め付けるなど以ての外、トルクレンチを持っていない、或いは使える自信がないのなら、タイヤ・ホイールの履き替えはやはりプロに依頼した方が無難だ。
鉄チンホイールDIY塗装、出来上がり

一昼夜おいてマスキングを剥がすとご覧の通り。
自画自賛ではあるが、一見新品の黒いホイールのようにも見える。
必要なもの一覧には挙げなかったが、マスキングテープの糊が残ってしまった部分は、一応シール剥がしスプレーを吹いて拭ってみた。
繰り返すが、粗を探すより、DIY塗装なのだから自己満足できればそれで十分。

そして、車体に取り付けるとこうなる。
些細なことのようにも思えるが、見た目に関してのナットの役割もかなり大きいと思う。
材料などは元々持っていたものも使っているので、今回支払った金額は本塗り用の缶スプレー2本分だけだったため、16個で2000円前後のナットのセットを除いたら、500円にも満たなかった。
同じ方法と同程度の材料なら、高く見積もっても3000円未満で済んでしまう(ナットは除き)と思う。

上がホイールを塗り替える前、下が塗り替えた後だ。

ルーフラックの有無も影響しているとは思うが、ホイール塗り替え前は「冷蔵車?」のようにも見えていたハイゼットジャンボが、ホイールを塗り替えたら何故か荷台のBoo3(シェル)が保冷庫のようには見えなくなり、全体の雰囲気が大きく変わって見えるようになった気もするのは本人だけだろうか?
何れにしても、安価で簡単にイメチェンの図れる鉄ちんホイールの塗装。
試してみる価値は十分あると思う。
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