助手席の母の善意が危うく事故に…ドライバーにとって恐怖の「ヒヤリハット」3選
日常的に車を運転しているドライバーであれば、多かれ少なかれ「ヒヤリハット」の経験があるかと思います。
自身の注意不足や、予期せぬ他車の動きなど、路上には事故のきっかけが無数に潜んでいるものです。
今回はMOBYユーザーから応募フォームを通じて投稿された「運転中のヒヤリハット」についてのエピソードを紹介します。
「右折レーンへ我先に」のルール違反が大きな危険を招く
運転中のヒヤリハットといえば、「車線変更」の場面が思い浮かぶドライバーも少なくないでしょう。
わずか数メートル進路を変えるだけでも、状況によっては大きなリスクにつながることがあります。
「買い物に行く途中、右折レーンが増える交差点に差しかかったときのことです。直進レーンは少し詰まっていましたが、私は右折するポイントだったので、右折レーンの始点で右にウインカーを出し、ハンドルを切ろうとしました。
その瞬間、何台か後ろにいた車が、猛スピードで右側を通過し、右折レーンに……。一瞬で血の気が引きました。
直進が混んでいたので、右折レーンまで待ちきれず、反対車線にはみ出しながら進んでいったんです。気付くのが少し遅ければ、完全にぶつかっていました」(40代女性・主婦)
このケースのように、混雑した道路から一刻も早く曲がろうと、右折レーンのかなり手前から車列を抜けようとする車は少なくありません。
その他、少し先の脇道や商業施設に入ろうと、渋滞の列から抜け、かなりの距離にかけて反対車線を走行し、曲がっていく車も散見されます。
通行区分に従わない走行は大変危険であり、ルールを守って走行している車に多大な被害を及ぼす可能性があります。
数十秒の違いのために自他の命を危険に晒す行為ですので、絶対に避けましょう。
えっ、この道進んだら「詰み」じゃない?
土地勘のない場所での運転は、運転に対する注意が散漫になりやすく、ヒヤリハットが起きやすい状況だといえます。
「カーナビがあれば道に迷う心配はない」と思っても、最後までルートを案内してくれないケースもあり、油断は禁物です。
「以前、旅先でナビ通りに運転していたときの話です。目的地まで数キロのところまで来たのですが、そこからのルートが明確ではなく、『ピンポイントデータです』というアナウンスが出て、よくわからない山道を進むよう案内されました。
進むにつれて道がどんどん険しくなっていき、あと2、3キロというところで、『この先絶対獣道だ!』という直感があったんです。
進むか迷いましたが、車を傷付けるのが嫌だったので、バックで少し広めの道に戻り……。切り返すにもほとんどスペースがなく、四方八方に注意を向けなければ即アウトという状態でしたが、なんとか方向を変えて普通の道路まで戻りました。
あとから見ても完全に無理な道だったので、戻って正解でしたね。軽自動車だったのと、自分の勘にこのときばかりは感謝しました」(30代女性・会社員)
全国には整備された舗装路ばかりではなく、行き違いが困難なほど狭い道や、路面が凸凹に満ちた道など、初見では通行困難な道路も数多くあります。
知らない場所に出向く際にはなるべく事前に情報収集を行い、周辺の路面状況や駐車場までのルートを把握しておくとよいでしょう。
助手席の母の善意が危うく事故に……
ドライバーにとって、「同乗者による運転への口出し」はなかなか厄介なものです。
同乗者の言動がストレスになるケースのほか、事故のリスクを呼び寄せてしまうことも。
「私の母親は、とにかく周りから『いい人』と思われたい気持ちが強いようで、私の意図や思惑を無視して勝手な行動を取ることがあります。
一番困ったのが、私の運転する車で、助手席に母親を乗せているときのことです。大通りに出ようと、私が一時停止して待っていると、止まって先を譲ってくれる車がありました。
ありがたく入れてもらおうとアクセルを踏み込もうとした瞬間、いきなり相手も動き出して……実はそのとき母親が、私には何も声もかけないまま、譲ってくれた車に『行って行って』と手でジェスチャーしていたんですよ。
どうにか事故にはならずに済みましたが、肝が冷えました。善意でお節介を焼くのは構いませんが、周りを危険に巻き込まないでほしいと思います」(40代男性・会社員)
お母様はよかれと思って合図を送ったのだと思われますが、助手席の人が独断で車の挙動に関わるコミュニケーションを取ってしまうのは大変危険です。
車の運転は小さな意図のすれ違いが大きな危険につながりますので、同乗者はドライバーの意思決定を阻害しないよう、十分配慮したいところです。
ライター:鹿間羊市
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