自由度が高い車中泊DIY!敢えて作り込み過ぎないのも一つの選択!
敢えてシンプルにしたBoo3の室内
Boo3(軽トラの荷台用シェル)のアンバサダーに就任したのはキャラバンの内装が落ち着いたちょうど1年後くらいのことだ。
参考記事リンク:自由にアレンジできる軽トラキャンパーを何種類も作っているビルダー発見!【自遊空間、取材リポ】取材に行ったら驚くような結果に!
Boo3の見た目は至ってシンプルな箱だが、左右後方三面のパネルが全て開き、軽トラ本体の荷台のアオリも全て解放できることが大きな特徴だ。
シンプルであることで逆に想像力が膨らみ、いじり放題な感じもするのだが、パネルもアオリも全て解放できる特徴を残しておきたいと考えると、どの面にも全面を覆ってしまう棚のような物を設置したくなくなる。
それだけでなく、軽トラには軽トラならではの事情(トラックだけでなくホンダのバモス・アクティ、スバルの製造していたサンバーもだが)により、大きくて重い什器のような物を荷台の床に直接設置したくない理由がある。
ハイゼットトラックもスズキキャリイも、オイルや水のチェックなど日常的な点検はシートを上げればできるのだが、兄弟関係にあるハイゼットカーゴやエブリイ(どちらも軽バン)などのようにエンジンがシートの真下にあるのではなく、前軸より少し後ろに搭載されているため、本格的にエンジン関係をいじる際には荷台にある蓋を開けなければならないという事情がある(因みに、床のある独立した箱のキャンピングシェルの場合は、箱全体を下ろすことになる)のだ。
こういった理由で、Boo3ももちろん車中泊に使う計画ではいたものの、Boo3の室内に関しては最初からあまり作り込み過ぎないようにしようと考えていた。
広大ではない軽トラの荷台を上手に使う工夫
バックパック一つでテント泊をしながら旅をすることを考えたら、軽トラの荷台は一人で使うには贅沢過ぎるくらいのスペースがある。
しかし、私の場合は車中泊する際にも複数のSUPやカヤックとその他諸々の用具類などの大荷物を運ばなければならないことが多々ある。
荷物が多くなると床に並べて置いただけは効率が悪く、快適に寝ることができなくなってしまうので、室内を有効活用するためにそれなりの工夫は必要になる。
重ねられるコンテナボックスは荷物の整理がしやすく、積み下ろしもしやすく、椅子やテーブル代わりにもなって便利だ。
しかし、これもあまり重ねると下の物を取り出すのが億劫になるので、何段も積み重ねるようなことはしたくない。
ということで、あまり大掛かりにはならない最低限の手は加えようということになり、まずはキャビンの背面に棚兼カウンターテーブルのような物を設置した。
参考記事リンク:【シンプルDIY】軽トラの収納力を向上!車中泊をもっと快適に! Boo3がさらを使いやすく!
この棚は奥行きが40cmにも満たないので、左右のパネルを開けた際にもほぼ影響はない。
また、車体にビス穴を開けることもなく取り外しも簡単なように作ってあるので、そういった意味でも問題がない。
そして、オプションの開閉できるキャビンの背面窓を潰してしまいたくないと考えると、ここには大きな物を置けないため、デッドスペースになりかねない場所でもあるのだが、この窓を生かしつつ、冷蔵庫に外からも中からも手が届き、蛇口付き水タンクも内外両側から使えるようになっていて、棚の下にももちろん物が置けるようになっている。
我ながらなかなかに良い物を作ったものだと自己満足度は高い。
そして、暫くはこれだけだったのだが、もう一つくらい棚があった方が便利と思い、家に余っていた3段のカラーボックスを左後端に設置することにした。
参考記事リンク:軽トラの荷台に身近なあの家具を置いてみたら利便性が飛躍的にアップした!
カラーボックスなら幅は45cmもないのでそれ程開口部を狭めてしまうこともなく、縦の空間を有効に使えて便利になるので、この程度は許容範囲と考えたのだが、カラーボックスの良いところはそれだけではない。
カラーボックスにはピッタリ収まるサイズのバスケットや箱などが豊富にあるため、細かい物を整理するのに便利で、尚且つその入れ物ごと用途に応じてサンダーバード2号式に入れ替えることもできるのだ。
これはとても便利だ。
しかし、荷台にはオプションの5cm厚のウレタンのマットが敷いてあるので、このまま置いたら走行中にカラーボックスが倒れてしまうので、寝る側ではない左側半分はウレタンマットの上に全面コンパネを敷くことにした(軽トラの荷台は2名寝られる幅があるが、私は一人で寝ることしか想定していないので問題ない)。
と言っても、コンパネの上に置いただけは、まだ倒れやすいので、ずれたり倒れたりしない工夫をしてあるのだが、これもビスなどは使わず簡単に積み下ろしができるように工夫を凝らしているので、コンテナボックスと大して違わない感覚で積み下ろしが可能だ。
荷台を全て空にしたい場合も全面フルオープン状態にしたい場合も、大した手間はかからず全く問題ない。
そして、車中泊をする際にはキャンピングマットレスだけなく、ラグなども敷いているが、普段使用するときは濡れ物を積むことが多いため、防水性の高いシートを敷物にして(ウレタンマットは水を吸ってしまうため)使ってきた。
基本的にこれ以上あまり手を加えないつもりでいたのだが、「使ってきた」と過去形になっているのは、つい最近さらなる改良を加えたからだ。
クッションフロアを設置
その「さらなる改良」が何かというと、クッションフロア(フローリングのような立体的な模様の入った、少しクッション性のある敷物)を敷いたことだ。
これは、わざわざ購入したのではなく、再利用品だ。
娘が最近引っ越しをし、その際にもBoo3の載ったハイゼットが大活躍したことは言うまでもないが、これも車中泊専用に凝った部屋状態にしてしまわず、汎用性が高い状態にしてあったからこそだ。
それで、前に住んでいた部屋で敷いていたクッションフロアを剥がすことになったのだが、部屋に合わせてカットしてしまっているので、意外と他の部屋には再利用がしにくい。
勿体ないから何かに再利用できないかと考えていたところ、軽トラの荷台の敷物として使っているシートの代わりにこれを敷き詰めてしまえば良いと思い立った。
見た目が変わると新たなことを思いつく
クッションフロアを敷くことで床が濡れに強くなり、掃除もしやすくなったが、部屋らしい雰囲気も少し増した感がある。
敷くときには当然全ての荷物を一旦下ろすことになるのだが、作業が終了して小綺麗になったので、スッキリした床の上に三方のパネルも全開にしてゴザを敷いて寝転んでいたら、さらに妄想が湧いてきた。
気分に合った景色のところを探して借景し、そこでお茶を点てるなんていうのも洒落ているのではないかと。
車輪と動力付きの、真四角ではないけど方丈庵のようだ。
適したロケーションを探すことも楽しいし、小回りが効いて駐車スペースも少なくて済む軽トラは、こんな使い方にうってつけでもある。
さらに改装を画策中
移動茶室計画を思いついたのはつい最近のことなので、まだ実行には移していないが、準備は進めている。
以前使っていた半畳弱のサイズの畳があったことを思い出し、納戸から引っ張り出してきて、移動茶室として使うときはこれを敷くことにした。
これだけでも白いフローリング風のクッションフロアとゴザより雰囲気は上がるが、お茶の道具類も家にあったので、並べてみたらなかなかに良い感じだ。
しかし、一つ大きな問題があったことを思い出してしまった。
茶の湯の心得など全くなかったことだ。
取り敢えず抹茶を買ってきて試してみようと思うが、花屋で働いていた経験があるので花はお茶よりなんとかなることも思い出した。
野花を摘んで花を生けるなんてのもまた粋ではないかとさらに妄想は膨らんだ。
これをきっかけに、もっと色々な使い方をしてみるのも面白いのではないかと思いを巡らしているのだが、こんなことも作り込んでしまい過ぎていないシンプルな室内の状態だからこそ思いついたことだ。
ほぼいつも積んだままの海の道具をたまには全て下ろし、この四角い小さな移動式の部屋を色々な使い方をしてみようと画策中だ。