キャンピングカー
フィアット・デュカト2022年モデルが登場

ヨーロピアンキャンピングカーのベース車両として、大きなシェアを占めるフィアット・デュカトの2022年モデルが発表された。
昨年もエンジン・ミッションを中心に大規模なマイナーチェンジが行われたばかりだが、さらにブラッシュアップされたようだ。
新しいエンジンを搭載!

車のモデルチェンジにとって、エンジンの変更ほど大きな話題はなかろう。
昨年、尿素SCR方式採用の新しいディーゼルエンジン「Multijet2 POWER」を搭載し、排ガス規格「Euro 6D-TEMP」に対応したが、今回のリニューアルで、さらに厳しい「Euro 6D-Final」に適合した「Multijet3」に更新された。
●排気量
2.3Lのみだが、チューニングの違いで、120HP、140HP、160HP、180HPの4仕様が用意されている。
●ミッション
本国では5速M/Tもあるが、おそらく日本に輸入されるのは、9速A/Tのみと思われる。
昨年から登場した、9速A/Tはそれまでの「ちょっとクセがあって乗りづらい」と言われていたコンフォートマチックと異なり、一般的なトルクコンバーターを使用したトランスミッション。昨年モデルを試乗したところ、非常にスムーズで乗りやすく、国産車から乗り換えても違和感を覚えることはないだろう。
●駆動系
相変わらずのFFのみ。
だがそのおかげでボディの自由度が高いというメリットは見逃せない。
たびたび話題になる4WDは、残念ながら今回も登場していない。
外見の変更は最小限・機能面は…?

外見上での変化はフロントマスクとエンブレムにとどまった。
特にエンブレムはメーカー自ら「ニュービンテージ」と称する、大きなFIATの文字が印象的だ。
ヘッドライトはハロゲンランプからLEDに変更され、明るさが30%アップ。
これまでの社外HIDやLEDの組み込みの苦労からは解放される。
小さな変更にとどまる外観に対して、機能やインテリアの変更点は盛りだくさんだ。
次のページ⇨ 気になる機能面を見ていきます!

インストルメントパネルは刷新され、メーター類は液晶フルデジタル化(グレードによりアナログデジタル併用)。

スマートキーも装備され、パーキングブレーキも電動化。
自動ブレーキを始めとする安全装備や、全車速追従機能付きクルーズコントロールも装備。

さらに、スマホと連携するディスプレイオーディオや、スマホの無接触充電器も装備。
ますますデジタルデバイスとの連携が進んだ印象である。

ステアリングホイールもデザイン変更され、クルーズコントロールなどのスイッチ類もスポークに配置。

商用車というより乗用車に近い内容をフル装備したといえるだろう。
いわゆる正規輸入車であれば、各種機能のローカライゼーションが行われるが、残念ながらキャンピングカーの場合は、いわゆる並行輸入車扱いとなるため、ナビゲーションの一部がメータークラスターに表示されたりスマホと連携するなどの新機能が、どこまで日本で使えるかは、現時点では未知数である。
デュカトは、キャンピングカー・ベース車としてヨーロッパでは圧倒的なシェアを誇っている。
日本に輸入されるヨーロッパ製キャンピングカーの大半はデュカトベースといっていいだろう。
動力性能と操縦安定性の高さに加え、低燃費でもあり、その実力は折り紙つきだ。
「外車は壊れる」という声は相変わらず根強い。
だがそれも、不慣れによるものや先入観によるところが大きいのではないか、と個人的には思っている。
出先でトラブルに遭ったが大袈裟にSNSに書き込んでいるのを見かけるが、日本車だって壊れる時は壊れる。
トラブルに遭わない人は特段書き込みしないから、トラブル事例ばかりが目立つという側面もある。
確かに、ミッションなど日本車よりも弱いところはあるが、それもシフト切替えの際、D→Rといきなり動かすのではなく、D→N→Rとゆっくり。
Nで一呼吸待つだけで、トラブルは大いに減る。
車の個性を理解して使いこなせば、国産車に劣るということもないのである。
新エンジンと最新装備でグレードアップした、新生フィアット・デュカト。
「外車だから」と食わず嫌いするにはあまりにもったいない内容だと思う。
ヨーロッパNo.1の実力をぜひ一度味わってほしい。