輸入キャンピングカーから輸入キャンピングカーに乗り換え。納車半年の感想を紹介。

3年乗ったフィアットデュカトベースの輸入キャンピングカー・LIVINGSTONE-5から半年前に同じくフィアットデュカトベースのLIVINGSTONE-KJに乗り換えました。
日本国内では大型の部類に入る輸入キャンピングカーから、また今回も輸入キャンピングカーへ。
しかもベース車は同じで、キャンピングカーとしても同じシリーズの新型モデルです。
何か変わったのか。
買い替えてみてどんなメリットがあったか。
車種の特徴紹介とともに、半年乗ってみたインプレッションを紹介したいと思います。
前車のLIVINGSTONE-5を買ってから約3年で乗り換え。
私たちはこれまでLIVINGSTONE-5という輸入キャンピングカーで1年に40カ所ほどはRVパークを中心に日本全国を回ってきました。
使っているうちに「次はLIVINGSTONE-5のデザイン性や使い勝手は継承していて、もう少し小さいサイズがいい」と思い、いろいろなモデルを買い替え候補として検討した結果、LIVINGSTONE-KJに決定。
まずは実際に、半年以上所有して感じたことなどについて、ご紹介します。
LIVINGSTONE-KJ
ベース車:フィアット デュカト (FIAT Ducato)
全長5410mm×全幅2050mm×全高2650mm
室内高:1890mm
乗車 / 就寝定員:4人/大人4人(ダブルベッド上下使用時)
エンジン / 排気量:クリーンディーゼルターボ 2200cc 140HP(アドブルー=尿素水。ディーゼルエンジンの排ガスを浄化する液体=使用使用)
駆動 / ミッション:2WD / 9AT(トルコン式)
ESP:エレクトロニックスタビリティプログラム(横転防止、横滑りサポート)
クルーズコントロール:速度メモリー&速度可変レバー付き
トラクションプラスシステム:ブーレーキングLSD(雪道&ぬかるみ対策)
オルタネータ: 200A
燃料タンク:75L(実質燃費=約12Km/Lにて、900Kmの走行が可能 *参考値)
ハンドル位置:右ハンドルのオプション仕様にて輸入(左ハンドルの指定も可能)
LIVINGSTONE-KJへの乗り換えに至った経緯や理由はこちら↓
定年間近の夫婦がキャンピングカーを買い替え!自分にあった車を選ぶためには…
次のページ⇨ 同シリーズの新型に乗り換えたことで実感したメリットとは?
LIVINGSTONE-KJへの乗り換えで感じたメリット
乗り換えてメリットと感じたポイントを紹介します。
・取り回しが良い:車長が、前車から約60cm短くなり、街中の駐車場から出庫する際、対向車線にはみ出なくなった
・最低地上高が上がった:タイヤの大口径化により、ステップまでのクリアランスが増えて、車両の下を擦らなくなった
・後方の常時モニターが付いている:常時、後方の確認が可能であるため、高速走行時の車線変更時の安全性が高まった
・オートマチックトランスミッション(AT、オートマ)が変わった:6AT(シングルクラッチ式)から9AT(トルコン式)に変更されて走りがスムーズになった
・収納スペースを拡張:ベッドや後席下部に収納BOXを設置したことで、収納能力が前車と同等以上になった。
・乗り換え費用が抑えられた:同じビルダーからの購入で下取りが良く、新たな費用の発生が少ない
・装備の流用により費用が少なくて済んだ:前車から、装備の移動により、オプション費用の発生が少ない(TV、ナビ、音響、電子レンジなど)
・ベース車がマイナーチェンジ:ベース車のファットデュカトがマイナーチェンジし、エンジン、オートマの性能が向上し、より快適な走行が可能となった
・同じベース車で慣れている:マイナーチェンジしたとはいえ、同じベース車の乗り継ぎなので構造を把握しているため、車内外のDIYが簡単にできる

シーケンシャルモード付き9AT:D +/- でマニュアルシフト操作が可能
LIVINGSTONE-KJの車体のサイズと外装について
国内での車長の登録サイズは、フェリーの積載にて特別料金とならない6m以下の5.41mサイズとなっております。
LIVINGSTONE-5の車長は5.99mだったので58cm短くなりました。
その他、車高:2.65m(標準サンルーフの場合)、車幅は、2.05mとなります。
ちなみに国産キャブコンのバンテック社のZILと比較すると、車長:+25cm、車高:-29cm、車幅:-6cmの差となります。
車長が+25cmとなりますが、国産のキャブコンと比較しても、大きさを感じないサイズとなっています。
また、LIVINGSTONE-KJはスライドドアとなっているため、横幅が狭い日本の駐車場でも、となりの車に気を使わず出入りができるのも便利です。
外装では断熱処理がかなりしっかりされています。
断熱アクリル二重ウィンドウがダイネット、スライドドア、リアドアの全面に。
さらに見えないところですが、両面アルミ断熱材にて防音に優れた効果を発揮する「EVOエクストリームプロテクションシステム」が屋根や車体側面に施されています。
車内のレイアウト
ブルとセミダブルサイズの上下2段の常設のベッド、カセット式トイレ、シャワールーム、冷蔵庫、シンク、ガスコンロとなります。
なんといっても、ダブルサイズ(1850mm × 1300mm)の常設ベッドがゆったりしていて、とても快適です。
もうひとつ良い点としては、回転機能付きの運転席と助手席シートが回転式であること。
後ろ向きにしてダイネットのいすとして使えて、大きな車体をさらに有効に使うためのカラクリとなっております。
そして、室内高が1.89mあるのがやはり便利。車内を立って動けるので、とても快適です。
走破性・安全性能について
フィアットデュカトに共通することですが、ボンネットがあることで、衝突安全のクラッシャブルゾーンが確保されており、安全性にも繋がっています。
また、LIVINGSTONE-KJにはトラクションプラスシステムというのがあって、極限までFF駆動のトランクションが発揮できるため、私が在住している雪国ではスタックするリスクを低減してくれます。
しかし、車体総重量=3.1tとなるため、後輪が雪の窪みにはまって、前輪がアイスバーンの場合、一度スタックしそうになった経験があります。
重量車は、雪道での沈み込みが大きいので、過信は禁物です。

トランクションプラスシステム:Tマークのボタンを押すと起動

メーターパネルに“TRACTION+connected”と表示される
電装設備について
私たちは長距離で長期の車旅が多いので、電装設備はかなり厚くしました。
まずは、
・太陽電池パネル:100W×2枚(200W)
・DC駆動式エアコン:クールスターのDCンバーター可変運転にて、サブバッテリーによる長時間の稼働が可能
・非常電源出力:災害支援時に防水構造で、AC電源を外部に出力するBOX(コンセントはDIYで製作中)

サブバッテリー、バッテリーセーバー、急速充電器、走行充電など
さらに特注装備として、
・リチウムイオンサブバッテリー:5,100Wh(400Ah)*安全性が高い、リン酸鉄タイプ
・バッテリーセーバー:充放電量をモニタリングし、過充電の前に全電源系統への給電を遮断にてサブバッテリーを保護
・走行充電システム:オルタネーターと太陽電池から同時充電が可能(CTEK 250SE)
・急速充電器:外部電源から、サブバッテリーに50Aで充電が可能(400Ahを約8時間で満充電)を備えています。
空調設備について
空調設備としては、夏場に活躍するクーラー・クールスターを付けました。
特に納車時の2021年の夏は、比較的猛暑日が続きましたが、外気温が30℃を超える熱帯夜における車中泊においても、インバーター制御によるセーブ運転にて、朝まで快適に睡眠を取ることができました。

ダブルベッド部に設置したクールスターのFANユニット
また、車内での休憩や食事時も、サブバッテリーにて長時間車内を涼しく保つことができるため、猛暑でも快適な車旅を続けることができます。
家庭用エアコンと同等の冷房能力ですが省電力であることが、実際に感じた最大の利点です。
コンプレッサーの動作音や振動も少なく、就寝時もストレスがないです。
DIYによるカスタマイズも始めています。

DIYで取り付けたサイドオーニング(FIAMMA製)
“乗り換えてメリットと感じたポイント” の項目にも書きましたが、ベース車が前に乗っていたLIVINGSTONE-5と同じフィアット デュカトなので、構造がわかっているため後付けのカスタマイズがしやすいです。

DIYで取り付けたサイクルキャリア(THULE製)
すでにサイドオーニングとサイクルキャリアをDIYで取り付けました。
今後は、本記事では紹介しきれなかったLIVINGSTONE-KJの魅力について紹介していきたいと考えています。
輸入キャンピングカーを乗り継いているユーザーの生の声。
もしよかったら参考にしてください。
※紹介した装備にはオプション、特注およびDIYによるものが含まれます。