バンライフ
定年退職後にキャンピングカー旅を考えている人へ。経験者がメリットを教えます。
定年後の新しい冒険!キャンピングカーで始める自由な旅
何十年も長く働いてきて、定年退職や早期退職でいよいよリタイア。
時間に余裕ができるので、キャンピングカーを買って日本全国あちこち旅してみたいという人もいると思います。
私は大型キャンピングカー歴13年。
現在はリタイアして自由にキャンピングカー旅を楽しんでいます。
そんな私の経験から、定年退職後にキャンピングカーを購入するメリットや、購入に当たって誰もが考える疑問点について、リアルな感想を述べてみたいと思います。
これから定年退職してキャンピングカー旅を始めようかなと考えている人は参考にしてください。
定年退職前の私のキャンピングター旅のスタイルは
この3月で60歳となり、定年退職を迎えました。
私がキャンピングカーを買ったのは47歳のとき。
キャンピングカー乗りになって13年目に突入ですが、全然飽きることなくキャンピングカーライフを楽しんでいます。
先日、定年退職後に初めて31連泊のキャンピングカー旅に出ましたが、「定年退職前と後でキャンピングカー旅はどう変わるか」を考えるには絶好の機会となりました。
定年退職前は旅の時間が限られていた
私は北海道在住。
定年退職前は仕事の関係で車中泊できるのはせいぜい月1~2回。
2泊3日がほとんどで、夏休みを利用しても最長5泊くらいが限界でした。
金曜の仕事を終えて、夕食とお風呂を済ませて出発。北海道は広いので少しでも距離を伸ばすために、夜、風景も何も見えない中をガンガン走りました。
旅先での食事の支度もなるべく時短。
外食したりスーパーでできあいの惣菜を買ったりして簡単に済ませていました。
定年退職後のキャンピングカー旅のスタイルとメリット
定年退職したら、以下のようなキャンピングカーの利点を生かした旅を続けていきたいと考えていました。
1)なるべく予約をしない自由気ままな旅
2)時間はたっぷりあるので天気も気にしない
3)キャンピングカーで暮らすような旅
4)宿泊代を抑える
そんな希望を叶えるために、今回定年後に31連泊のキャンピングカー旅をしてきました。
31連泊のキャンピングカー旅へ
2024年3月で60歳となり定年退職したのを機に、31日かけて、私の住んでいる北海道からで九州まで行ってこようと計画。
まず函館からフェリーに乗り、青森へ。
弘前、銀山温泉、日光東照宮、草津温泉、長野善光寺、新潟 富山で車中泊しました。
富山に到着した時点ですでに15日を費やしており、この調子では九州まで行くのは無理と考えて、北上することにしました。
猪苗代湖、仙台、松島、平泉中尊寺、遠野、盛岡、岩泉、八戸と巡り、北海道に戻りました。
ここには書ききれませんが、たくさんの観光地を訪れ、道の駅ではご当地の食材に触れ、楽しすぎでした。
日光東照宮などの国宝はやはりすごいです。
テレビなどでは見ていましたが、実際に行って見ると圧倒されたというのが正直な感想でした。
北海道にもすばらしい観光地がたくさんありますが、本州はまた違うと感じた旅でした。
定年退職後に感じたキャンピングカー旅のメリット
キャンピングカー旅をする上で、定年退職前と後でいちばん変わったのは時間の使い方。
定年前は週末休みを利用して限られた日数で出かけていました。
時間に制限があるので夜も運転していましたが、風景がまったく見えません。
それに北海道は動物の飛び出しもよくあるので夜の運転は危険。
定年後は無理に夜間に運転する必要がなくなり日中の移動に切り替えました。
車中泊地には18時くらいには入って、近くのスーパーで食材を調達し、炊飯器でごはんを炊いて…。
まるで自宅で暮らしているようにゆったりとした時間を過ごしています。
観光地も、ゆっくりと時間をかけて見ています。
定年前のキャンピングカー旅では少ない日程であちこち回らないとならず、どこもちょっと見ただけでそそくさと次の目的地に移動していました。
それが定年退職後のキャンピングカー旅では、日光東照宮で6時間も滞在してしまいました。
そして連泊も容易です。
31泊は定年前の1年分の宿泊数ですが、それを一回の旅でできてしまったことに驚いています。
次のページ▷▷▷【定年退職後キャンピングカー購入にあたって費用面やメンテナンス費はどう?】
キャンピングカー購入に当たって、よくある疑問に答えます
これからキャンピングカーを購入しようと考えるといろいろわからないことや疑問点、不安があると思います。
他のキャンピングカーオーナーのことはわかりませんが、私が思うキャンピングカー購入に当たってよくありそうな疑問に答えたいと思います。
キャブコンかバンコンか
キャンピングカーには大きく分けてバンコンとキャブコンという2タイプあります。
バンコンは、外装(ボディ)はそのままで内装を改造してキャンピングカーの設備をいろいろと取り付けたタイプ。
キャブコンは、荷台部分のボディを切断して外装ごとキャンピングカーに架装したタイプです。
筆者が乗っているキャピングーカーは、ファンルーチェというキャンピングビルダー(メーカー)のセレンゲティ。
ハイエースをベース車としたキャブコン(キャブコンバージョン)です。
現在の新車価格は1,173万7,000円(税込)~。
私はキャブコンしか乗ったことがないのでバンコンとの比較はできませんが、「キャブコンでよかった」と思っています。
キャブコンのメリットは、「寝られる車」じゃなくて、「快適に過ごせる車」であること。
天井が高いので室内でかがむ必要がなく立って歩けるし、マルチルームやトイレも備わっています。
就寝時も妻がリビングのベッド、私がバンクベッドと別空間で休むことで、お互い旅の疲れを癒せます。
個人の感想ですが、定年後に長期旅に出るなら余裕の空間があるキャブコンがおすすめです。
修理費用・メンテナンス費用はどうか
キャンピングカーを購入して13年が経過し、走行距離も14万キロを超えました。
北海道で冬期も普通に使っているので、融雪剤の影響を受けて、錆があちこちに出ています。
また、それまでは大きな故障はなくて快適だったのですが、10年過ぎたあたりから故障が目立つようなってきました。
エアコンのコンプレッサー交換30万円、ブレーキオイル漏れ5万円、ブレーキディスクカバー劣化交換4万円とけっこう修理費がかかるようになっています。
運転、取り回しはしやすいか
普通の乗用車に乗っていた人がキャブコンタイプのキャンピングカーに乗り換えた場合、運転についてはちょっと慣れが必要だと思います。
特にバックするときは、バックミラーだけでは何もわからないので、バックカメラを付けることをおすすめします。
私はバックミラータイプのドライブレコーダーを取り付けて、常に後方を監視しています。
車庫入れも、車両感覚がつかめるまでは安全なところで練習が必要。
屋根の高さは、運転していると全く意識しなくなってしまうので走行中は常に注意しています。
今回の旅でも途中で高さ制限3メートルのトンネルが目の前に現れて「こりゃいかん!」と急停止して、Uターンしました。
あのときは、焦りました。
キャブコンは全高が高い(セレンゲティは全高2,870mm)ので、高架下とかトンネルとか通れないところはたくさんあります。
車幅(セレンゲティは全幅2,100mm)もミニバンよりは大きいので、危険なところには近づかないほうが無難です。
駐車場でも、施設や出入口から多少遠くても停めやすいところを選んだほうが賢明ですね。
旅費は公共交通機関と比べて節約できるか
今回の31連泊のキャンピングカー旅でわかったことがあります。
キャンピングカー旅は宿泊費を含めて、公共交通機関やホテル・旅館を利用するより、経費を抑えられます。
一緒に旅する人数や宿泊日数が多くなると、その差は大きくなると思います。
今回のキャンピングカー旅では一度もホテルなどには泊まりませんでした。
お風呂は日帰り入浴施設を利用。
食事は車内調理で済ませることで、食費をかなり節約できました。
また、交通費も抑えられます。
キャンピングカーだと駐車料金とガソリン代こそかかってしまいますが、できるだけ有料道路を使わないようにすれば、飛行機や電車、バスを乗り継いだ場合と比べて交通費も節約できます。
まとめ
キャンピングカーは動く家と言われますが、長期間のキャンピングカー旅をするほどその通りだと実感します。
室内で休憩する、泊る、食事する、くつろぐ、そのまま移動もできる。
全部キャンピングカー1台で完結。
とにかくラクで自由に過ごせます。
私の経験から言って、キャンピングカーは定年後の長旅におすすめだと思います。