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高速を降りずに北海道→鹿児島2,575km走破!キャンピングカー旅の総費用
「北海道⇔鹿児島をキャンピングカーで走ってみたい」そんな夢を抱く方も多いのではないでしょうか。
筆者は、その夢を実際にやり遂げました。
北海道・道東自動車道の東端にある「別保IC」(※実際のスタートは釧路東IC)から、日本最南端のインターチェンジ「鹿児島IC」まで。
高速道路を降りることなく2,575kmを走り切るという企画にチャレンジし、完全走破しました。
では、どのくらいの日数と費用がかかったのでしょうか。
今回の記事では、その全てを公開します。
キャンピングカーで旅する私たち

北海道を拠点に、キャンピングカーで日本各地を巡る旅を楽しんでいる夫婦です。
YouTubeチャンネル「ちょぴこ北の暮らしch」では、愛車の「NutsRVクレア5.0W」とともに、北海道から日本全国を旅する様子を発信しています。
これまでにも数々の長期旅をしてきましたが、今回のように2,500kmを超える日本縦断の旅は、私たちにとって初めての挑戦でした。
キャブコンタイプの愛車は、一見大きく見えますが、駐車区分は「普通車(小型車)」扱い。
そのため、高速道路のPA・SAでも機動力抜群です。
北海道~鹿児島、日本横断の高速道路旅

今回の旅では、北海道・釧路から九州・鹿児島まで、高速道路を降りずに日本を縦断するというルールで走行しました。
出発地点は北海道の釧路東IC、最終目的地は鹿児島ICです。
総走行距離は2,575km。
日本列島を縦断する長距離ドライブとなりました。
今回の旅で筆者が自分に課したルールは、次の5つです。
①函館〜青森間のフェリーを除き、高速道路を降りない
②1日の実走行時間は6時間程度とし、撮影時間や休息の時間を確保する
③できるだけ18時頃までに仮眠場所を決めて休む(十分な睡眠時間を確保する)
④基本は自炊だが、食べたいご当地グルメはしっかり楽しむ
⑤食材は出発前にある程度準備し、冷蔵庫に保存しておく
こんな旅をしてみたいと思っても、真っ先に頭をよぎるのが「日数」と「費用」ではないでしょうか。
特に近年は燃料費や物価の高騰、長距離の高速料金まで考えると、なかなか一歩を踏み出せないという方も少なくありません。
【高速料金】釧路東ICから大沼公園IC、青森IC→鹿児島IC間の料金

釧路東ICから大沼公園ICまでは6,870円。
青森ICから鹿児島ICは、27,840円で、高速道路の料金の合計は34,710円でした。
通常、普通車でこの区間を走ると、少なくとも5万円以上はかかるはずです。
では、なぜここまで安くなったのか、そこには「キャンピングカー」と「高速道路のルール」の相性の良さがありました。
①深夜割引の適用
今回の旅では、高速道路を一度も降りずに走り続けました。
そのため、期間中のどこかで「深夜0時〜4時」の時間帯に本線上を走行していれば、全区間に30%の深夜割引が適用されます。
※参考 ドラぷら
②普通車枠の強み
筆者のNutsRVクレア5.0Wは、全長4.99m。
車検証の区分は5m以内の普通車。
そのため、高速道路ではコンパクトカーと同じ普通車料金が適用されます。
大きな住居スペースを備えながらも、普通車料金で日本縦断できるのは、このサイズのキャブコンならではのメリットです。
※参考 ドラぷら
⑤注意点
高速道路の深夜割引制度は、当初2024年度末に改定される予定でしたが、システム開発の遅れにより延期され、2026年度以降の開始が見込まれています。
新しい制度では、割引時間帯が「22時〜翌5時」に拡大されますが、割引の対象は「時間帯内の走行した分のみ」となります。
そのため、改定後は筆者のように長距離を一気に走る利用方法では、実際の割引額はかなり少なくなる可能性があります。
今後、高速道路の長距離旅を計画する際は、こうした制度改定の情報にもアンテナを張っておく必要があるでしょう。
※参考 ドラぷら
【燃料代】SA・PA給油の現実とディーゼルの底力

2,575kmの長距離走行を支えた軽油代は37,187円。
高速道路のSA・PAにあるガソリンスタンドは、街中のスタンドよりリッターあたり20円〜30円ほど高い傾向があります。
①給油戦略
今回の旅では、合計7回の給油を行いました。
最安値は、スタート前に釧路市内で給油したリッター128円。
一方、最高値は福岡県の古賀SAでリッター183円でした。
その差はなんと55円。
満タン給油であれば、数千円の差が出る可能性もあります。
とはいえ、高いからといって給油をしないわけにもいきません。
高速道路では燃料切れは大きなトラブルにつながるため、確実な給油が最優先です。
そこで今回、筆者は次のような作戦をとりました。
・燃料タンクが半分程度になったら給油
・給油するかどうかの判断を価格に左右されない
結果的に、ほぼ毎日給油する形になりました。
この方法なら、各SA・PAごとの価格差があっても、常に半分くらいの補充を繰り返すことで燃料切れのリスクを最小限に抑えられると考えたからです。
この作戦が最適だったかどうかを後から検証するのは難しいですが、最終的な燃料代は37,187円となりました。
②ディーゼルエンジン

軽油とガソリンを比較すると、やはりガソリンの方が単価が高いです。
筆者の愛車クレアは、ディーゼルエンジン車。
燃費はおよそリッター9.5km前後と、キャブコンとしては比較的良好です。
軽油の価格と燃費の良さもあり、燃料代をある程度抑えることができました。
【フェリー代】これだけはどうしても必要な経費
①津軽海峡の壁
北海道・釧路から九州・鹿児島をキャンピングカーで走破するためには、どうしても津軽海峡を渡る必要があります。
その方法は現在のところ、車両ごと海峡を渡る方法はカーフェリーのみ。
今回は、青函フェリーの「はやぶさⅢ」を利用し、料金は13,790円でした。
こればかりは絶対に必要な支出です。
②キャンピングカーの長さとフェリー料金
ちなみに、フェリー料金はキャンピングカーの長さによって変わります。
同じキャンピングカーでも、車体サイズによって料金区分が変わるため、旅費に与える影響も意外と大きいポイントです。
フェリーの詳しい紹介記事はこちら▷【青函フェリー】キャンピングカーで津軽海峡を渡る!「はやぶさⅢ」乗船記
【外食費】基本は自炊だけど、ご当地グルメも楽しみたい
今回の旅で、夫婦2人の外食費の合計は11,480円でした。
この金額を「高い」と感じるか「安い」と感じるかは人それぞれだと思います。
評価の基準によっても印象は変わるでしょう。
ただ、筆者自身の満足度を基準にすると「十分満足できて、この金額ならむしろ安かった」と感じています。
①基本は自炊

今回の旅では「基本は自炊」というルールを決めていました。
出発前に自宅の冷蔵庫にあった食材をキャンピングカーの冷蔵庫に詰め込み、さらに出発直前に足りないものや食べたい食材を購入して準備しました。
そのため、朝食のほとんどは自炊、夕食の約半分も自炊でまかなうことができました。
②ご当地グルメも楽しんだ

とはいえ、旅に出たからにはご当地グルメも大きな楽しみの一つです。
どうしても食べたいものは事前に調べ、SA・PAで立ち寄って楽しみました。
特に昼食は移動の合間に取ることが多いため、調理や後片付けに時間をかけるよりも、外食で効率よく食事を済ませるようにしました。
今回楽しんだ主なご当地グルメは次のとおりです。

・磐梯山SA:喜多方ラーメン
・南條SA:ボルガライス、ソースカツ丼
・安佐SA:尾道ラーメン
また、夕食では壇ノ浦PAでふぐ料理を頂くなど、旅ならではの食の楽しみも満喫しました。
【食費】コンビニとスーパー
食費として計上した8,945円の内訳です。
なお、この金額には外食費は含まれていません。
①スタート前に購入したもの
出発前に釧路市内のスーパー(イオン)で足りない食材を購入しました。
また、釧路町内のセイコーマートでは、移動中に食べる食品なども購入しています。
②函館のご当地コンビニ「ハセガワストア」

フェリーに乗船する前、函館のご当地コンビニ「ハセガワストア」に立ち寄りました。
ここで購入したのは、名物の「やきとり弁当」。
函館に来たら必ずと言っていいほど食べているお気に入りの一品で、これを買わずに函館を出るという選択肢は筆者にはありませんでした。
このほか、飲料水や運転中に食べる飴なども購入しています。
②SA・PA内のコンビニ

旅の途中では、SA・PA内のコンビニにも何度かお世話になりました。
妻の体調が悪くなった時には、コンビニのお惣菜を購入して食事を済ませることも。
こうした急な状況でも、SA・PA内コンビニには本当に助けられました。
【入浴その他】コインシャワーと温泉
「入浴その他」として計上した4,640円の内訳です。
①SA・PAのお風呂事情

出発前に、日本全国のSA・PAの中で、コインシャワーや温泉施設がある場所、または高速道路を降りずに利用できる入浴施設を調べました。
そのうえで、今回のルート上で利用できそうなSA・PAをいくつかピックアップしておきました。
調査して分かったことは、入浴設備のあるSA・PAはまだそれほど多くないということです。
最近はコインシャワーの設備が増えてきている印象はありますが、全国的に見るとまだ限られています。
そのため今回は、「コインシャワーがある施設SA・PAを通るときは、積極的に利用する」という作戦をとりました。
ちなみに北海道内のSA・PAには、コインシャワーの設備がある施設はありません。
そのため、出発前に入浴を済ませてから旅をスタートしました。
②コインシャワーと温泉の料金

今回利用した入浴施設の料金は次のとおりです。
【コインシャワー】
・10分300円
・利用施設:大積PA、安佐SA
300円×2回×2名=1200円
【温泉】
・徳光PA「おつかりさま」
530円×2名=1060円
また、青函フェリー「はやぶさⅢ」の船内シャワーは無料で利用できました。
ということで、入浴関連の費用は2,260円となりました。
③その他とは「旅を支えたメンテナンス費用」

「その他」として計上したのは、主に旅を支えるためのメンテナンス費用です。
まず、そろそろアドブルーが減ってきたかな?という予感があったので、出発前に釧路市内のオートバックスでアドブルー1本(1,980円)を購入しました。
また、北海道の10月は「雪虫」と呼ばれる小さな白い虫が大量発生することがあります。
今回の旅でも高速道路上で大量に発生していたため、走行中にその死骸がキャンピングカーのボディにびっしり付着してしまいました。
さすがにこのままの状態で旅を続けるのも気が引けたため、函館市内のガソリンスタンドで洗車機(400円)を利用しました。
そのおかげで気持ちよく長距離ドライブができました。
【結果】日数と費用の総額発表!これが「2,575kmの旅」のリアル
今回の旅でかかった総費用は、111,612円。
旅の日数は、5泊6日でした。
この金額を高いと感じるか、安いと感じるかは人それぞれかもしれません。
| 金額 | 備考 | |
| 高速道路料金(合計) | 34,710円 | 釧路東IC〜大沼公園IC(6,870円) 青森IC〜鹿児島IC(27,840円) |
| 燃料代(軽油) | 37,187円 | 全7回給油 |
| フェリー代 | 13,790円 | 青函フェリー(はやぶさⅢ) |
| 外食費 | 11,480円 | 喜多方ラーメン、ボルガライス、ふぐ料理など4回 |
| 食費(コンビニ・スーパー) | 8,945円 | セイコーマート、釧之助(鮮魚店)、ハセガワストア、イオン、PAでの買い出し |
| 入浴・その他 | 4,640円 | コインシャワー、温泉、洗車、アドブルー代 |
| 合計 | 111,612円 |
まとめ/11万1,612円で手に入れた「プライスレス」な経験

今回の旅にかかった総費用は11万1,612円。
これを1日あたりに換算すると約18,600円です。
夫婦2人の移動・宿泊・食事代すべて含めた金額と考えれば、高速道路だけで日本を縦断するキャンピングカー旅が、いかに「リーズナブルな旅」であるかが分かるのではないでしょうか。
仮に、レンタカーを借り、JRや飛行機を利用し、ホテルを予約してレストランで食事をする――一般的な旅行スタイルで計画した場合、この金額で実現するのはなかなか難しいと思います。
もちろん、その分の「時間と労力」は必要です。
飛行機なら釧路→鹿児島は1日で楽々到着できますが、キャンピングカー旅では5泊6日かかりました。
さらに、6日間にわたって運転を続ける体力も必要です。

日本全国を旅してみたい、と夢見る方も多いと思います。
「お金がかかるから」と諦める前に、まずは
・ルートを考える
・割引を調べる
・愛車の性能を知る
そうした準備を整えれば、思っているより現実的に実現できるかもしれません。
あとは運転するあなたの体力次第でしょうか。
釧路を出発するときの、ちょっとした不安。
そして鹿児島ICに到着したときの達成感。
予想外に安かった高速料金に、思わず夫婦で笑い合った時間。
それらすべてが、今回の旅で得た11万円以上の価値ある経験でした。
間違いなく、筆者の人生にとってかけがえのない思い出です。
あなたも、こんな「プライスレス」な経験をしてみませんか。
この過酷な「釧路→鹿児島2,575km高速道路だけの旅」の全容は、YouTubeチャンネル「ちょぴこ北の暮らしch」で公開中です。
筆者の疲れ切った顔と、妻の奮闘やノマドワークの現実など、旅の雰囲気をリアルにお伝えしております。
ぜひこの記事と合わせてチェックしていただけたら幸いです。
