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「屋根が凹んだ!」ジムニーでさえ40kg…ルーフテント利用時の耐荷重性能とは

アウトドア向けの車やカー用品が売れに売れている!
ここ数年は「キャンプブーム」「車中泊ブーム」が興り、それに伴って市場で売れる車両やカー用品もアウトドア寄りのものが多くなっています。
自動車市場を見てみると、SUVはもちろんのこと、キャンピングカーが順調に販売台数を伸ばしています。
自動車関連用品では、アウトドアギアを積む「ルーフラック」や「カーゴキャリア」の販売実績が順調に推移しているようです。

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『RV INNO』ブランドでルーフラックを販売しているカーメイトでは、コロナ禍の影響で2019年の売り上げを一時は落としましたが、2020年からV字回復。
2021年には2019年比の3倍もの売り上げを記録しています。
なかでもコロナ禍以降、同じく売り上げを伸ばしているのが「ルーフテント」です。
コロナ禍を経て、ルーフテントが大人気!
クルマの屋根の上に積載できて、キャンピングカー顔負けの就寝スペースを作れるルーフテントは、ソーシャルディスタンスという追い風を受けて市場を一気に拡大させました。
市場関係者に話を聞いたところ、やはり2020年ごろから販売数が伸び始め、現在では欠品状態が続くほどだと言います。

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ルーフテントは20〜60万円ほどの価格帯となっており、2〜3人が寝られる商品が売れ筋。
既存の愛車を活かしたままキャンピング仕様に変えられることや、狭い車内のクルマでも広々した就寝スペースを得られることが人気です。
昨今ではSUVやワンボックス車オーナーからの引き合いが多く、関連する展示会では必ず見られるほどの定番アイテムとなりました。
しかし、気になることもあります。それはルーフテントの重さです。
商品によって差違はありますが、2〜3人用のもので約50kg。加えて就寝人数の体重が加わります。
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そのクルマ、ルーフテントを載せても大丈夫?
ルーフテントは、ベースキャリアに装着するか、テント自体についたレッグによって、さらにクルマのレインドリップやルーフレールに装着します。
ベースキャリアは大抵、50kg以上の耐荷重を備えていますが、問題は車両側。
ルーフレール装着車はそれなりに耐荷重が担保されていますが、レインドリップやドア開口部に付ける場合は別です。

スズキ ジムニー
軽自動車の場合はルーフ上の耐荷重性能が50kgに満たない場合が多く、人気のスズキ ジムニーは40kgしかありません。
街を走るジムニーにも、ルーフテントを搭載している車両を見る機会がありますが、実情はどうなのでしょうか。
実際にルーフテントを使っているジムニーオーナーに聞いてみましたが、今のところは問題がないということでした。
たしかに、ルーフテントを車両に装着する時はいくつかのレッグを使いますので、仮に人を含めて150kgの重さがあったとしても、いくつかのレッグに分散されることになります。
しかし、データ上は“積載重量オーバー”ということになります。

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『Terzo』ブランドでキャリア関連商品を販売しているPIAAは、「車種ごとの最大積載荷重をHPに掲載しているので、事前に確認してほしい」とのことでした。
ルーフテントに限らず、キャンプの時には多くの荷物をクルマに積んでいく人が多いと思いますが、最悪の場合、「屋根が凹んだ!」なんてことも。
高額修理代を支払うハメになる前に、必ず自動車メーカーやキャリアメーカーに愛車の耐荷重性能を確認した方が良さそうです。
ライター:山崎 友貴
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