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知識

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キャンピングカーの駐車場に最適な場所とは?大きい車体のための救済処置もある?!

自動車の登録には車庫が必要であることは、誰しもご存知だろう。

その車庫は「自宅など使用の本拠地から駐車場までの直線距離が2km以内になければならない」とされている。

ところがこのルール、キャンピングカーに限っては例外が認められている。

その例外についてはのちほどご説明するとして、今回はキャンピングカーと駐車場について考えてみよう。

キャンピングカーの保管場所:2つの駐車パターン


パターン1.自宅に停める


自宅の駐車場やガレージ停められるなら、それがベストである。

いつでも出発できるし、荷物の積み下ろしもラクだろう。

だが、普通車よりも大きいサイズのキャンピングカーとなると、事情が許さないことも多い。

特にマンションなどの集合住宅の場合、駐車スペースは一定の規格で刻まれてしまっていて、自由度が低いケースがほとんどだ。

パターン2.月極駐車場を利用する




次に考えられるのは月極駐車場を借りるパターンだ。

キャンピングカーを普段使いする人もいれば、普段は乗用車、遊びはキャンピングカー、という人もいるだろう。

どんな駐車場を選べばよいのか、チェックポイントについて考えてみた。

キャンピングカーならではの特徴を考えて保管場所を選ぶ


普段使いと兼用する場合を除き、キャンピングカーは停車期間が長くなりがちだ。

そのため、クリアしておいた方がよいことがいろいろある。

地面の状況


風景

舗装されているのがベストだが、そうなると賃料も上がる。

せめて砂利敷が望ましい。

草ぼうぼうの空き地のような駐車場の場合は「虫害」が心配だ。

筆者も以前そうした場所に停めていた結果、車内にアリが住み着いて大変な思いをしたことがある。

それがシロアリだったりしたら、駆除だけでは話は済まないかもしれない。

車内に埃も入りやすくなるし、車も汚れやすかった。

傾斜はないか?


傾きによっては特定の場所に水がたまることがある。

雨が上がっても、屋根の一部に長時間水がたまるのが常態化すると、雨漏りや腐食の原因になる場合も。

どうしてもどちらかに傾く場合は板を敷いたり、時々車の向きを変えるなどして対処しよう。

スペースは充分か?


地面

出掛ける際にはあれこれ荷物を積み込む必要がある。

自宅前まで乗り入れて積み降ろしができるならいいが、駐車場で行う場合、ドアを開ける十分なスペースがないと厳しいだろう。

また、その場所までの荷物はどう運ぶのかも問題だ。

乗用車で運んできて積み替えるなら、作業中、乗用車はどこに置くのか。

出発や積み替えは夜かもしれない。

雨が降ったらどうする?など、あらゆる場面を想定しておきたい。

もう一点、バッテリー上がりのことも考えておこう。

停車期間が長くなると、出かけよう思ったらバッテリーがダウン、というケースも珍しくない。

そんなとき、すぐそばまで乗用車を近づけてジャンプケーブルでつなげるだけのスペースがあるかどうかも、大事なポイントだ。

防犯対応について


キャンピングカー

自宅から離れれば目も届きにくくなるものだ。

あまり奥まった場所よりも、ある程度人目につきやすい場所のほうが防犯上は望ましい。

キャンピングカーは、バンコン以下のサイズを除いて、車両そのものの盗難は少ない。

が、それでもハンドルロックや車内監視用レコーダー等、多少の備えはしておくべきだろう。

車両が盗まれなくても、車上荒らしのターゲットにされることもあるのだ。

中には、長い期間放置していたらホームレスに住み着かれていたという例もあるので、何よりも自分自身の目で愛車をチェックするのが一番だ。

こんな救済措置もある!「モータープール制度」について


冒頭で「キャンピングカーには車庫証明の例外がある」とお話しした。

ここからはその解説だ。

軽〜バンコンサイズならば、駐車場探しはさほど難しくないだろう。

が、キャブコン以上となると、近所に適した駐車場が見つからない場合だってある。

そんな時に助かる特例措置がモータープール制度だ。

これはいくつかの条件がクリアできれば「駐車場所は自宅などから2km圏内でなくてもよい」という措置なのだ。

その条件とは

・8ナンバーのキャンピングカーおよびキャンピングトレーラー
・全長5.7メートル以上、または全幅1.9メートル以上
・保管場所として認定された場所であること
・管理者と管理委託契約を結ぶこと


「そんな駐車場どこにあるの?」と思われるだろう。

その答えは「キャンピングカー販売店」だ。

販売店が運営しているので、まずは購入店に相談してみるのがお勧めだ。

購入店が遠方の場合は、自宅近くのキャンピングカー販売店でこうしたサービスを提供していないか尋ねてみよう。

気に入った車があるけれど、大きさがちょっと…。保管場所に困る。

そんな悩みで欲しい車を諦める前に、こうした特例措置を利用することを考える。

販売店はあらゆるケーススタディに通じているので、まずは相談してみるのが一番だ。

渡部 竜生

キャンピングカージャーナリスト。サラリーマンからフリーライターに転身後、キャンピングカーに出会ってこの道へ。 専門誌への執筆のほか、各地キャンピングカーショーでのセミナー講師、テレビ出演も多い。 著書に『キャンピングカーって本当にいいもんだよ』(キクロス出版)がある。エンジンで輪っかが回るものなら2輪でも4輪でも大好き。飛行機マニアでもある。旅のお供は猫6匹とヨメさんひとり。 愛車は2000年式ドリーバーデン19ft