

「サンキューハザード」は違反って本当?本来の意味は?教習所に聞いてみた
別の方法でコミュニケーションを取ることも大切


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サンキューハザードは広く一般に認知されているドライバー同士のコミュニケーションであることは間違いありません。
筆者の勤務していた教習所でも、習ってもいないのにサンキューハザードの意味を理解している教習生がたくさんいました。
この点について、別の指定自動車教習所の現役教官は次のように話します。
「サンキューハザードは確かに正しい使い方ではありません。
サンキューハザードに代わる手段として、手を挙げて後続車などに合図を送る方が望ましいという指導を行っています。
しかし、サンキューハザードがドライバー間で広く使われているコミュニケーションのひとつであるということを認識しておくことは重要です。
そのため、学科や技能教習などで、『本来の使い方ではない、違反になるかもしれない』と付け加えた上で、サンキューハザードとは何かという説明をすることがあります。
以前、教習中に車線変更をした際、教習車がハザードランプでお礼をしなかったことに後続の一般車が怒りを露わにし、クラクションを鳴らし続けるなどの嫌がらせ(あおり運転)を受けたことがありました。一般ドライバーの中には、サンキューハザードをやらない車は失礼だ!と思いこんでいるドライバーも少なからず存在するのも事実です。」
サンキューハザードに馴染みのあるドライバーは、道を譲ったからといって、必ず前の車がサンキューハザードでお礼をしてくるものだとは思い込まないようにすることも重要でしょう。
その上で、サンキューハザードがどのようなものなのか理解し、そのかわりに手を挙げるなど、サンキューハザードに代わる行動を取ることで、トラブルのない円滑なドライバー同士のコミュニケーションができるのではないでしょうか。
ライター:室井大和
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