専用タイヤって本当に「メリット」ある?ミニバン&SUV専用タイヤの中身とは
最近の自動車市場では、利便性の高いミニバンやSUVなどの多目的車が人気です。
使い勝手がよく、燃費の良い車種も増えています。
そんな多目的車には、専用のタイヤが装着されています。
そうではないタイヤと比べてどのようなメリットがあるのでしょうか?
ミニバン専用タイヤは乗り心地を重視
乗用車に比べてミニバンやSUVは車高が高く車重も重くなるため、これらの専用タイヤには、走行安定性が高い上旋回しやすく、ロードノイズを低減できる設計が採用されているという共通点があります。
中でもミニバンに求められるタイヤにおいて重視されるのは、重さに耐えられるかという耐荷重性能と、快適に走行できるかという操縦性能です。
ほとんどのミニバンの最大乗車人数は8人ほど。車体以外に500kgほどの重さがタイヤに加わることになります。
さらに、長距離ドライブや買い物などの用途に使われる頻度も多く、快適な乗り心地も大切な要素です。
この耐荷重性能と操縦性能を両立させることは難しいうえ、車高が高くなりがちなミニバンには、ハンドルを切ると車体の安定性が失われてしまうという特性もあります。
つまり、急にハンドルを切ったり旋回したりすると車高の低い車と比べると、ふらついたり横転したりするリスクがあるということです。
これを軽減するため、ミニバン専用タイヤには以下のような特徴があります。
• 走行時のふらつきや揺れが軽減され、乗り心地が向上している
• タイヤにかかる負荷が軽減され、燃費性能が向上している
ミニバン専用タイヤを装着することで、旋回しやすく安定した操作を可能にしつつ、多くの乗員や荷物を乗せても安全快適なドライブを実現しているのです。
SUV専用タイヤは堅牢性がメリット
SUVに求められるタイヤにおいて重視されるのは、過酷な環境での使用にも耐えうる堅牢性です。
加えてオンロード走行時の静粛性も求められます。
SUVは、舗装されていない砂利道や、川沿いの岩場などを走行することもあります。
そうした悪路でもパンクせずに走破できる耐久性はとても重要です。
しかし、堅牢性だけを重視したタイヤは、舗装された道ではロードノイズが大きくなりがちで、乗り心地が悪くなる傾向にあります。
あらゆる路面で快適に走れる性能を考慮すると、SUV専用タイヤには静粛性も欠かせない性能です。
悪路走破性と静粛性を両立させる必要があるSUV専用タイヤには以下のような特徴があります。
• タイヤのグリップ力を向上させるため、トレッドパターンが太くて荒い
• タイヤに厚みを持たせ、摩擦に強くパンクしにくい堅牢性の高い構造を採用している
SUV専用タイヤは、迫力のあるデザインが多いという特徴もあります。
インパクトのある車体デザインに負けないタイヤを選択できる点も魅力と言えます。