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涼しくなっても油断禁物!『食中毒』で車旅が台無しに…?!

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先日、夏も終わったからと油断してしまいがちなこととして、虫対策の記事を書いたところだが、秋になって少し涼しくなってきたからとつい油断しがちなことがもう一つある。食中毒だ。

また季節に関わらず、環境が変わったり疲労が溜まると腹の調子に影響することは多い。

実際に私自身秋に結構酷い目に遭った経験もあるので、そんな話も交えながら今回のテーマは食中毒について。

▼秋こそ注意したい!虫刺され対策の記事はこちら

酷い経験


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旅に出ると便秘になる人がいるが、どちらかと言えば私はその反対の傾向の方が強い。

どちらかと言えば下痢をしやすい体質のようだが、『便秘症の人であれば食あたりしない』なんてことでもない。

食中毒は誰もが気をつけなければならないことだ。

旅が台無しになってしまうこともあるので、注意するに越したことはない。

10月にカヤックでキャンプツーリングをしていて、酷い食あたりを経験したことがある。

それも、肉や魚介類などの生モノでやられたのではなく、なんとも情けない話だが災害時の保存食などとしても重宝されるアルファ化米であたってしまったのだ。

しかし、メーカーさんの名誉のために断っておくと、食材が悪いのでも傷みやすいのでもない。

油断した私の行いが悪かっただけだ。安全性の高い食品でも気を抜けば食あたりは起こす。

油断は禁物の一例としてお読みいただきたい。

10月は、夜は暑くも寒くもなく快適に寝られ、海水温はまだ暖かく、カヤックやSUPでキャンプツーリングするのに最適な季節だ。

しかし、日中はそれなりに気温が上がることも多いのに、これは言い訳にしかならないが、昼夜通して快適な時間帯が多いことが油断を招きやすい原因になっている。

さすがに夏だったら絶対にしないようなことをしてしまった。

アルファ米

アルファ化米は常温で長期保存ができて軽量で、調理はお湯か水を加えるだけ。

研いだり洗ったりする水も不要だから、その分の水の量もセーブできる。

例えばこの画像の製品だったら、お湯なら15分、水でも入れてかき混ぜて60分待てば出来上がってしまう。大変便利な食材だ。

ついでに説明を加えておくと、この写真のは「きのこご飯」だが、味のバリエーションも色々ある。

白米ももちろんあるが炊き立てのご飯のようにとは行かず、白米への拘りが強い人は味付きご飯にしておいた方が無難だ。

しかし、白米もレトルトカレーとかとセットで使うなら大抵の人は大丈夫だと思う。

キャンプ食事

料理を楽しむことがキャンプの目的になっている人にはこの便利さが逆に合わないかもしれないが、料理に手間や時間をかけたくない人、荷物を軽くしたい人、特に人力移動のキャンプには非常に重宝する。

そんなわけで私も昔からアルファ化米やフリーズドライ食品、粉物やレトルト類には大変お世話になっている。

このように大変便利なアルファ化米だが、食あたりした時のことに話に戻すと、3泊4日のキャンプツアー中の出来事だった。

「どこかでキャンプしてカヤックに乗って、そこに戻ってきてまたカヤックに乗る」のではなくて、「カヤックに全て荷物を積み込んで、キャンプ地を変えながら4日間先へと進んで行くスタイルの旅」だ。

カヤック

こうした旅では、途中上陸した所で買い出しができるのでもなければ、通常2日目以降は安全のため常温保存のできる食材を使うことになる。

3日目の昼食は、アルファ化米のわかめご飯を食べようと思い、2泊目のキャンプ地を経つ前(出艇したのは確か7時か8時頃)にわかめご飯の袋にお湯ではなく水を入れてかき混ぜ、ジッパーを閉めてカヤックの中に積んでおいた。

袋はジッパー付きだから移動中に水が溢れてしまうこともない。

水でも1時間も経てば食べられる状態になっているから、こうしておけば移動中に調理は終わっている。

昼の休憩地点に着いてからお湯を沸かしてさらに15分待つ必要などなく、この方法なら上陸したらすぐにご飯が食べられる。これは車旅にもオススメの手段だ。

10時頃に一旦休憩で上陸したのだが、なんだか意外とお腹が空いてしまったので、ギョニソー(魚肉ソーセージ)やトーハトオールレーズンかカロリーメイトか何か(どれも常温で持ち運べて調理不要で食べられる栄養価の高い定番の行動食)を結構食べてしまった。

ついでにわかめご飯の状態はどうだろうかと思い、スプーンで一口だけわかめご飯を試食してしまったのだが、このときはスプーンで一回掬っただけで、一応使ったスプーンを袋に戻すようなことはしなかった。

カヤック2

そして、昼食時にはわかめご飯以外の物も食べたのだけど、10時の休憩で結構食べてしまったせいか、わかめご飯を半分弱程度残してしまった(案外量も多い)。

便利なジッパー付きの袋は、そのままスプーンを突っ込んで食べられるので、当然このときは袋に直接食べ箸(スプーンだけど)を入れている。

なのに、また次の休憩で食べれば大丈夫だろうなどと考えてしまい、実際に次の休憩で残りを食べてしまったのが間違いだった。

その日は気温も結構高かった。

ちょっと考えれば分かることだが、絶対にこんなことはしてはダメだ。

そもそも残りを食べてしまったのが間違いだったと言うより、この袋のジッパーは調理の際に水やお湯が溢れ出ないようにするためのものであって、小分けに食べられるようにするためのものではない。

食べ残してまた袋を閉じるなんて、袋の中で菌を増殖しているようなものだ。

3時頃の休憩で残りご飯を食べた時には特に変な味がした記憶もないのだが、夕食後辺りから、なんだか腹の様子がおかしくなってきて、夜中は何度も起きてしまい、熟睡できるような状態ではなかった。

その晩に何を食べたかは忘れてしまったが、インスタントのパスタか何かと缶詰などだったと思う。

少なくとも生モノではなかったことは間違いなく、食あたりを起こすようなものは食べていない。

カヤック3

そして何より、食中毒には潜伏期間がある。種類によってその時間も異なるが、すぐに症状が出る訳ではない。

時間の経過から考えて、昼食時か午後の休憩で食べた物が原因であることは容易に想像がつく。

症状や原因となった食べ物から察するところ、セレウス菌にやられたのだと思う。

そして、セレウス菌による食中毒は嘔吐型と下痢型があるが、このときは下痢型。

幸い翌日は最終日でパドリングする距離を短めに設定していたので無事目的地には到着したのだが、それから数日間は何をしても力は入らないし、何か食べればすぐにトイレに行きたくなるような感じで悲惨な状態だった。

サーフ

遠くまで来たのだから、カヤックツアーの後は車中泊しながら数日間サーフトリップなんぞしようと思っていたのに、宿泊地は快適なトイレがすぐ近くにあることを何よりも優先し、なんとか頑張ってサーフィンをできたのは一回だけ。

その後は気力も体力も続かず、土地のおいしいものを食べることもできず、お腹に優しそうなものなどを辛うじて食べながら、他人が楽しそうに波に乗っているのを眺めたり、博物館に行ってみたり、なんとなく車中泊をしながら普通な観光をする人になってしまった。

とにかく油断は禁物だ


実は、私は大学では微生物の勉強をしていた(菌をシャーレの中で増殖させて、目にものもらいができるまでコロニーの数を数えたりしていた)ものだから、細菌やウィルスの恐ろしさについては少し知識がある。

なのにこんな間抜けな経験をしたとは、なんとも情けない話だ。

多少は知識があるが故、普段は保存容器に食べ箸を入れたり、大声を出しながら調理(絶対に唾が飛ぶ)することなどについて、どちらかと言えば受け入れ難いタイプなのに、何故こんな愚かなことしてしまったのか。

気の緩みとしか言いようがないが、自分でも理解不能な行動だった。

次のページ⇨ 食中毒の種類とともに対処法についてもご紹介!

食中毒の種類


こんな間抜けなことはしてしまった私だから、あまり話に信憑性がないと思われてしまうかもしれないが、少しだけ食中毒についての知識をひけらかしてしまおうと思う。

食中毒には例えば毒性のある植物や毒キノコを食べて起こすもの、化学物質が原因となるもの、食品に着いた寄生虫が原因となるものなどもあるが、多くの場合問題となるのは、ウィルスか細菌が原因になる食中毒だ

しかし、その細菌とウィルスの違いについてよくわかっていない人も少なくないのではないかと思うので、まずはその違いを大雑把に説明しておくと、菌は細胞を持つ生き物で、それに対しウィルスは細胞を持たず、タンパク質と核酸からなる粒子でしかなく、生き物のようなそうではないような微妙な存在であることが第一の違いだ。

そして、ウィルス性の食中毒と言えば、非常に厄介なノロウィルスが有名だが、食中毒の大半は細菌性によるものだ。

また、細菌とウィルスの違いは生き物なのかそうではない微妙な存在なのかだけではなく、ウィルスは寄生する生きた細胞がなければ増殖することができないのに対し、生き物である細菌は寄生する生きた細胞がなくても生きるために必要な栄養素があれば増殖できる点も大きな違いだ。

要するに私の経験のように加工済みの食品で引き起こされる食中毒は、細菌性の食中毒ということだ。

それともう一つ大きな違いは、細菌性の食中毒にもさらに分けると細菌が腸管内で増殖することによって発症する感染型と、腸管内で増殖した細菌が作り出す毒素によって発症する毒素型があるのだけど、どちらも細菌や毒素が体内から排出されることによって症状が回復する。

そして、抗生物質で退治できる菌もある。

それに対し、ウィルスは人の細胞に寄生するから治療が難しいのが大きな違いだ。また、抗生物質は効かないし、ノロウィルスなどは有効な薬剤やワクチンがないため対症療法しかないようだ。

対処法


細菌の種類はさまざまで、土壌中にはもちろん、海水の方が淡水より塩分のおかげで安全なような気もするけど、海水を好む菌もいて、好む環境もさまざまだ。

水や付着した土が経路になることもあれば、動物や虫などが媒介する場合もあるが、調理した手や口など自分自身が細菌を招き入れる原因となってしまうことも多い。

また、飲み物も案外危険性が高い。普通の水も口をつけて時間が経つと危ないが、糖分の多い飲料や麦茶など栄養価の高い飲料はなお危険だ。

サザエ

日本人は魚の刺身はもちろん、野菜も生で食べるのが好きな人が多く、何でも生が一番なんて風潮すらある。

しかし、イカなんて細菌ではなく寄生虫がいて当たり前であるし、例えば多くの日本人が大好きな卵かけご飯(生で卵を食べる習慣は他の国では少ないようだ)は、実はサルモネラ菌に要注意なのだ。

あまり色々言うと何も食べられなくなってしまうが、まずは清潔を心がけることが第一だ。

現在のご時世では私のようなことを言うタイプが神経質呼ばわりされることはない。

しかし、例のウィルス感染拡大は残念なことに収束を迎えていないが、世の中全体の行動が言うなれば少し神経質になったことによってインフルエンザの感染が劇的に減っているのは皮肉な話でもある。

そして、作り置きはしない。

新鮮だからとやたらに生食はしないで、外ではなるべく熱を加えてから食べた方が良いと思う。

また、幼い頃から常食している人にだけ耐性ができていて食せる物なども存在する。旅先で酷い目に遭いたくなければ好奇心に任せて馴染みのない物も何でも食べてしまうのも控えたほうが良いと思う。

対処法についてもう一つ付け加えておくと、細菌性の食中毒の場合は、原因の細菌や毒素を体内から排出してしまうのが一番だ。

下痢止めの薬を服用して症状を抑えると、それらが排出されるのが遅れ、逆に治りが遅くなってしまうこともあるようだ。

私は下痢をひたすら我慢して細菌や毒が出て行くのを待ってしまうが、体力のない人だったりするとそれも危険だから、万人にお勧めできることではない。

食中毒が疑われる場合は、素人判断でやたらに薬など服用せず、医師の診断を仰ぐのがベストだ。

生理食塩水

唐突な画像だが、入院したりすると何かにつけ薬品ではなく生理食塩水を点滴される機会は多い。

この袋を見るたびに私は牡蠣を思い浮かべてしまう。

ちなみに加熱用と生食用の牡蠣の違いは、新鮮かそうでないかの違いではなく、育った環境と言うか水質の違いだそうで、生食用の方が格が上とか、そういうことでもないそうだ。

牡蠣

生も好きだけど、どちらかと言うと私は炭火でじっくり焼いた牡蠣の方が好きだ。

上の画像は瀬戸内海の無人島で食べた牡蠣(もちろん買って持って行ったもの)。

これも大変美味しかったけど、もう10年以上前の話になるが、秋の北海道の厚岸の漁師の番屋でいただいた焼き牡蠣の味が忘れられない。

やはり旅は楽しい。

事故にも食中毒にも気をつけて、安全に旅を楽しもう!

笠原 サタン

スポーツカーやピックアップトラックも好きだけど、車を見ると快適に寝られるかどうかを先ずは考えてしまう。 VANと旅と波乗りとネコをこよなく愛するPaddler。