涼しくなっても油断禁物!『食中毒』で車旅が台無しに…?!
食中毒の種類
こんな間抜けなことはしてしまった私だから、あまり話に信憑性がないと思われてしまうかもしれないが、少しだけ食中毒についての知識をひけらかしてしまおうと思う。
食中毒には例えば毒性のある植物や毒キノコを食べて起こすもの、化学物質が原因となるもの、食品に着いた寄生虫が原因となるものなどもあるが、多くの場合問題となるのは、ウィルスか細菌が原因になる食中毒だ。
しかし、その細菌とウィルスの違いについてよくわかっていない人も少なくないのではないかと思うので、まずはその違いを大雑把に説明しておくと、菌は細胞を持つ生き物で、それに対しウィルスは細胞を持たず、タンパク質と核酸からなる粒子でしかなく、生き物のようなそうではないような微妙な存在であることが第一の違いだ。
そして、ウィルス性の食中毒と言えば、非常に厄介なノロウィルスが有名だが、食中毒の大半は細菌性によるものだ。
また、細菌とウィルスの違いは生き物なのかそうではない微妙な存在なのかだけではなく、ウィルスは寄生する生きた細胞がなければ増殖することができないのに対し、生き物である細菌は寄生する生きた細胞がなくても生きるために必要な栄養素があれば増殖できる点も大きな違いだ。
要するに私の経験のように加工済みの食品で引き起こされる食中毒は、細菌性の食中毒ということだ。
それともう一つ大きな違いは、細菌性の食中毒にもさらに分けると細菌が腸管内で増殖することによって発症する感染型と、腸管内で増殖した細菌が作り出す毒素によって発症する毒素型があるのだけど、どちらも細菌や毒素が体内から排出されることによって症状が回復する。
そして、抗生物質で退治できる菌もある。
それに対し、ウィルスは人の細胞に寄生するから治療が難しいのが大きな違いだ。また、抗生物質は効かないし、ノロウィルスなどは有効な薬剤やワクチンがないため対症療法しかないようだ。
対処法
細菌の種類はさまざまで、土壌中にはもちろん、海水の方が淡水より塩分のおかげで安全なような気もするけど、海水を好む菌もいて、好む環境もさまざまだ。
水や付着した土が経路になることもあれば、動物や虫などが媒介する場合もあるが、調理した手や口など自分自身が細菌を招き入れる原因となってしまうことも多い。
また、飲み物も案外危険性が高い。普通の水も口をつけて時間が経つと危ないが、糖分の多い飲料や麦茶など栄養価の高い飲料はなお危険だ。
日本人は魚の刺身はもちろん、野菜も生で食べるのが好きな人が多く、何でも生が一番なんて風潮すらある。
しかし、イカなんて細菌ではなく寄生虫がいて当たり前であるし、例えば多くの日本人が大好きな卵かけご飯(生で卵を食べる習慣は他の国では少ないようだ)は、実はサルモネラ菌に要注意なのだ。
あまり色々言うと何も食べられなくなってしまうが、まずは清潔を心がけることが第一だ。
現在のご時世では私のようなことを言うタイプが神経質呼ばわりされることはない。
しかし、例のウィルス感染拡大は残念なことに収束を迎えていないが、世の中全体の行動が言うなれば少し神経質になったことによってインフルエンザの感染が劇的に減っているのは皮肉な話でもある。
そして、作り置きはしない。
新鮮だからとやたらに生食はしないで、外ではなるべく熱を加えてから食べた方が良いと思う。
また、幼い頃から常食している人にだけ耐性ができていて食せる物なども存在する。旅先で酷い目に遭いたくなければ好奇心に任せて馴染みのない物も何でも食べてしまうのも控えたほうが良いと思う。
対処法についてもう一つ付け加えておくと、細菌性の食中毒の場合は、原因の細菌や毒素を体内から排出してしまうのが一番だ。
下痢止めの薬を服用して症状を抑えると、それらが排出されるのが遅れ、逆に治りが遅くなってしまうこともあるようだ。
私は下痢をひたすら我慢して細菌や毒が出て行くのを待ってしまうが、体力のない人だったりするとそれも危険だから、万人にお勧めできることではない。
食中毒が疑われる場合は、素人判断でやたらに薬など服用せず、医師の診断を仰ぐのがベストだ。
唐突な画像だが、入院したりすると何かにつけ薬品ではなく生理食塩水を点滴される機会は多い。
この袋を見るたびに私は牡蠣を思い浮かべてしまう。
ちなみに加熱用と生食用の牡蠣の違いは、新鮮かそうでないかの違いではなく、育った環境と言うか水質の違いだそうで、生食用の方が格が上とか、そういうことでもないそうだ。
生も好きだけど、どちらかと言うと私は炭火でじっくり焼いた牡蠣の方が好きだ。
上の画像は瀬戸内海の無人島で食べた牡蠣(もちろん買って持って行ったもの)。
これも大変美味しかったけど、もう10年以上前の話になるが、秋の北海道の厚岸の漁師の番屋でいただいた焼き牡蠣の味が忘れられない。
やはり旅は楽しい。
事故にも食中毒にも気をつけて、安全に旅を楽しもう!
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