倉庫に預けたスタッドレスタイヤが破裂した?!原因と予防方法は?!
そろそろ冬用タイヤ(スタッドレスタイヤ)に履き替えようと思ったのが10月末頃、雪を見てから慌てるのが嫌なので、毎年早目に交換しています。
そう思っていた矢先、預けたディーラーの担当者からお話があると連絡があり、聞けばタイヤが破裂したとかで原因調査に1カ月くらいかかるとのこと。
1カ月は長いので、さっさと冬用タイヤを新調して補償があるなら後で聞こうと思いました。
ただ、ディーラーとの付き合いも長いし、当面の冬旅計画もなかったので結局待ってみることにしました。
今回は、預けた冬用タイヤが破裂したというショッキングな出来事の原因と予防・対応についてご紹介します。
※タイヤ保管契約は車のディーラーと行い、実際に保管されたのは某タイヤメーカーの倉庫でした。
目次
冬旅シーズンの出鼻をくじかれ、意気消沈
「ついてないなあ」と思いました。
冬旅計画がないとは言え11月6日は「カニ解禁日」、毎年冬旅シーズンには北陸へ2~3回は行くのに、思い立った時やお誘いがあった時に直ぐ行けないのが辛い。
それにしても、冬用タイヤが破裂するとは「なぜ???」と大きな疑問が湧きます。
走行中でもないし、ましてや専門の場所で保管してもらっているというこの上ない状態なのに。
破裂の原因
タイヤを保管していた倉庫が依頼して、原因検査が行われました。
検査は一般社団法人 日本自動車タイヤ協会(以下JATMA:ジャトマ)の検査所で行われ、空気圧不足または過負荷によるトレッド・セパレーション(剥離現象)と言う結果でした。
トレッド・セパレーション(剥離現象)とは
空気圧不足または過負荷の状態で、走行すると走行中に繰り返し変形を受け、その変形の一部が熱となってタイヤの内部に蓄積され、タイヤに異常発熱が生じて接着力が弱まり剥離する現象。
※以下、私の疑問について対応していただいた日本自動車タイヤ協会の検査担当者の方のお話を回答としてQ&Aで掲載します。
また、破裂の原因が傷として残ったタイヤは、走行中以外の状態であっても破裂にいたることがあります。
そして倉庫の保管状態が影響するかどうかについては、データを蓄積したわけではないので、断言は難しいですが影響は限定的だと思われます。
むしろ使用環境としては夏の炎天下で走行するほうがはるかに過酷だと言えます。
前兆はあるか
確かに真夏の路面温度は尋常ではない。
過酷な状況であるのは事実で、走行中に破裂しなかったことを感謝するべきなのかもしれないと思いました。
では、我々が破裂する前に前兆を察知する方法はないのか、危なそうな状態のタイヤは直ぐに外して交換すべきなので目視などで分からないものかと疑問を持ちました。
ただし、全ての破裂タイヤに前兆があるわけではなく、むしろ突然破裂する方が多いかもしれません。
何が破裂につながったのか
検査結果の判定理由より、①空気圧不足②過負荷使用によって過度の屈曲変形を繰り返し受けたため③走行距離と使用年数の3点について考察してみました。
① 空気圧不足について
私の場合、空気圧は常に450kPaとしています。
これは私のキャンピングカーの指定空気圧で貨物積載量の半分以上の場合の空気圧設定です。
架装していることや遊び道具などの積込を考慮してこの指示数値に設定しています。
通年この数値をキープしていますし、毎月自己点検も行っているので、空気圧の設定が高いということはあっても空気圧不足は考えられないこと思いました。
② 過負荷について
私は日産NV350キャラバンをベースにしたバンコンタイプのキャンピングカーに乗っています。
積載量の管理は正直言ってまったくの自己流。
キャンピングカーの車検証に最大積載量の表記がないので、ベース車両の総重量からキャンピングカーの総重量を引いた残重量をキャンピングカーの積込み可能重量と仮定しています。
総重量は車両重量+乗車人員+最大積載量で算出されるので、積載量表記のないキャンピングカーの方が総重量として少ない重量表記になっています。
そのことから、ベース車両の総重量が最大値と仮定し残重量を積載可能数量とみなすことにしました。
つまり
ベース車両の総重量-キャンピングカーの総重量=積込める荷物の重量
と考えています。
この考え方が全く「でたらめ」であれば論外ですが、架装していてもベースの車両構造に変化がなく強度が保たれていれば、まったくかけ離れているとは思えません。
※ディーラーの整備担当と今後の対応として話をした中でも、重量実測が難しいのであれば一応の目安としては採用できるのではとの意見をいただきました。
この考えで可能積載量を算出すると、180kgとなります。
大きい数字のように思いますが、荷物を積む前にキャリアーや犬用ケージなどを取り付けていることを考えると、車旅の都度、荷物を入れ替えているにしても、常に最大積載量に近い重量を積んでいる状態であると考えます。
したがって自己流の考え方による分析ではありますが、やはり過負荷状態が5年間のどの時点かにあった可能性が高いと思われます。
③ 走行距離と使用年数について
走行距離と使用年数が破裂の原因と考えられますか?
またタイヤの表面上の状態からは経年劣化が特別進んでいるとは言えないと思います。
以上の考察から過負荷で走行していたことが最も疑わしい点であることは否定できないと推察されます。
次のページ⇨ 剥離現象の予防と今後の対応について紹介していきます。