キャンピングカー・モーターホームの車検ってどうなの?
日本国内で公道を走行する自動車は道路運送車両法で「定期点検・検査」がユーザーの義務とされています。
いわゆる「車検」と言われる法定検査では、国が定める基準に適合しているかどうかを一定期間で最低限の検査を実施するものです。
実際には点検整備とは別の性格のもので、車検合格=安心安全という事ではありません。
毎年及び2年に1度訪れるこの「車検」。
自動車重量税の納税や強制保険(自賠責保険)の費用も合わさって請求される事もあり、全体として費用が掛かるうえ点検の内容や必要性が十分理解されていない場合が多く、ネガティブなイメージをお持ちの方もいらっしゃると思います。
キャンピングカーやモーターホームは「車両」なのでこの「自動車検査登録制度」に則って定期点検と法定検査の両方を所有者であるユーザーが実施する義務があります。
そこで今回は、モーターホームやキャンピングカーなどの特種車両の車検について少し掘り下げてみたいと思います。
車検のための設備や点検について
冒頭で堅苦しい表現をしましたが、そもそも自動車なので使用(走行)すれば至る所が消耗するのは当然の事。
何トンもある鉄の塊が時速100㎞のスピードで走行するのですから、どこかに不具合があって事故が起こると大変な事態になってしまいます。
そうならないように事前に不良個所を見つけるのが「点検」。
そしてそれを修理・メンテナンスすることを「整備」と言います。
「車検」は自動車が安全に運行するための最低限必要な機能を検査する仕組みで、主にブレーキや灯火類が正常に機能するかを検査します。
もちろん不合格なら検査には通らず公道を走行することは出来ません。
では検査に合格したら安全かと言うとそうではありません。
あまり意識されていない方も多いのが実情ですが、実は「車検」の前に「定期点検」の実施の義務がある事をご存知ですか?
車検では登録種別に応じて12カ月もしくは24カ月の法定点検を実施して検査することになっています。
走行距離が一般車よりも少ない傾向のキャンピングカー。
走行が少ないから劣化が無いかと言ったらそうではありません。
車両の劣化は「距離」と「時間」に比例します。
短期間でも多走行なら、低走行でも多年数が経過していればリスクは同じです。
車両は常に適正な点検と整備を行ったうえで、「車検」にも合格する必要があるんですね。
車検で検査される項目
キャンピングカーの場合、走行する「車両」としての機能と「滞在」するための機能の両方を有しています。
しかし車検で検査されるのはあくまでも「車両」の走行性能だけ。
正規に登録されたキャンピングカーであれば通常車種は「キャンピング車」となり8ナンバーで車検期間は自家用なら2年です。
新車から年数が経過していない車輌であれば、数回目の車検までそれ程費用はかからずに済むでしょう。
普段からオイル交換や定期点検を受けていればほぼ点検だけで検査に合格すると思います。
気をつけたいのがキャンピングカーは重量が重くブレーキにかかる負担が大きいので、足回りの点検整備はシビアに行う必要があります。
走行距離に関わらず車検では分解して整備する事をお勧めします。
次のページ▷ 車検や重量税、キャンピングカーユーザーにかかる費用は?