初心者必見!案外思いつかない車中泊の必需品や持っておくと便利なアイテムをご紹介
車中泊の必需品として、質の良いスリーピングバッグとスリーピングマットなどがまずは挙げられる。何はともあれ、快適な寝床の確保は一番大切だ。
窓を覆うカーテンやシェードなどの類も忘れてはならない。
せっかくの車中泊仕様車であれば、防災用品としても必需品となる水・インスタント食品やフリーズドライやレトルトなどの非常食にもなる保存食・ファーストエイドキットなども常備しておきたい。
しかし、これらについてや、あると便利なキャンプ用品などについては他の多くの記事でも紹介されている。
そこで当記事では、案外思いつきにくかったり、初心者の人が気づきにくそうなもの、意外と他の記事で取り上げられる機会の少ないようなものでありながら、実は必需品であったり、あれば大変重宝するようなものを主に集めてみた。
目次
ヘッドライト
車中泊と言えば泊なのだから必ず夜が来る。窓を覆うカーテン類も必要だが、夜は明かりも必要だ。
灯りの類ですぐに思いつくのはランタンや懐中電灯だろうか。そしてランタンにもガスや灯油やホワイトガソリンなどを使う燃焼式のものもあるが、LEDが普及してからは明るくてバッテリーの持ちの良いLEDランタンが手軽で使いやすく主流となっている。
中でも小さなソーラーパネル付きの充電式ランタンは電池交換の手間もなく大変便利で、私は車中泊の際もSUPやカヤックでキャンプツーリングする際も、もっぱらこのタイプを愛用している。ランタンを取り上げた記事も多い。
しかし、何はなくとも必要で絶対的に便利なのはヘッドライトだ。もちろん車のヘッドライトのことではない。人間の頭(ヘッド)に着けるやつのことだ。
ヘッドライトは頭の動きに合わせて自分の見たいところを照らせるわけだから、最も合理的な灯りだ。そして、両手が塞がらないのも大変大きな利点だ。
また、ヘッドライトが活躍するのは夜だけではない。車のエンジンルームや下回りなどを見るときにも大活躍する。優秀な車の整備用品の一つでもあるのだ。
各自がヘッドライトを着けていれば全体を照らす灯りがなくても問題なく、極端なことを言えばランタンなども必要なくなってしまう。しかしまあエクスペディションでもないし、それでは風情もないので雰囲気のあるランタンもあったほうが良いとは思う。
実際私も実用性一点張りではない灯りの類も車内に設置して、「オッサンが1人で何やっているのだろう?」などと自問してしまこともあるが、とにかく一番実用性が高いのはヘッドライト。
安全のためにも人数分のヘッドライトを揃えておくことをお薦めする。
アルミホイル・割り箸・ダクトテープ・アルミテープ・ビニールテープ・針金
アルミホイルと割り箸は本来の用途でも車中泊やキャンプでもちろん重宝でする。
アルミホイルは蒸し焼きや落とし蓋に使ったり、器の代わりとしても使えるなど、キャンプの料理で大活躍することは言うまでもないが、ここに挙げたものは全て車の応急修理の材料としても使える便利なものなのだ。
最近はそんなこともあまりないと思うが、昔は排気管に穴が開くことも珍しくなかった。そんなときアルミホイルとアルミテープでグルグル巻いて穴を塞げば爆音は軽減され、応急処置になった。
アルミテープは水道管の修理などにも使え、別名キッチンテープなどとも呼ばれるが、防水性が高いため、割れたサーフボードの応急処置用としてもポピュラーだ。
タープのポールなどが折れてしまった場合なども、割り箸を添木にしたり、数回折ったアルミホイルや針金で補強してからダクトテープやアルミテープで巻いた方が、テープだけ巻くより数段強度が増す。
ポールだけではない、指を骨折した場合も割り箸を添木にして、持っていればサージカルテープやバンテージテープの方が良いが、ダクトテープかビニールテープで巻いておけば十分応急処置になる(切り傷・擦り傷があったら衛生に注意しなければならないし、いずれにしても早く病院に行くべだが)。
アルミテープとダクトテープの使い分けについては、アルミテープは防水性の高さや比較的熱に強い性質を活かした使い方に向いていて、ダクトテープは粘り強い強度があり、アルミテープより伸縮性があるため曲線にも対応しやすいといったところだろうか。
ビニールテープは電工テープとも呼ばれ、絶縁性の高さと伸縮性の高さが特徴だ。配線の修理には欠かせないが、ダクトテープより小さな箇所の修理などにも向いている。丁寧にハサミやナイフで切る人もいるが、結構丈夫な割りに手で引きちぎることができ、その程良い弱さも逆に利点となる。
また、ダクトテープの粘着力の強さは頼もしいが、逆にそれ程強過ぎない方が良い場合にも向いている。
針金も用途は広い。補強や括り付け、ビスやピンの代用としての修理などに便利だが、針金はロープやビニールテープの使えない高温となる箇所にも使える。修理だけでなく、キャンプではフックの代わりとなるような使い方もできて、あれば何かと重宝する。太さの違う2~3種類位持っておくと便利だ。
排気管に穴が開くような車に乗っているわけでもサーフボードを使うわけでなくても、このような例を応用すれば、ここに挙げたもの全て、何かあったときに大いに役に立つことは間違いない。使う側の想像力に委ねられる部分も大きいが、車載の工具箱に常備しておきたいものばかりだ。
ノコギリ付きカッターナイフ
ご存知の通り、カッターナイフは刃を研ぐ必要がなく、いつも切れ味の良い新鮮な刃を使えることが大きな特徴だ。現実的には立派なアウトドア用のナイフなどなくても、カッターナイフがあればなんとかなってしまうことは多い。
そして、あまりスタンダードではないがノコギリの刃も付いたタイプがあって、それが非常に便利だ。
ノコギリと言ってもカッターナイフの柄の部分に収まるサイズだからブレードの長さは10cm程度しかない。しかし、カッターやナイフでは切れないものは案外多く、例え10cm程度のノコギリでもあるのとのないのとでは大違いだ。
アーミーナイフやマルチプライヤーなどにもノコギリやセレーション(波刃)の付いたものはある。しかし、短めとは言ってもそれらよりは大抵長く、こちらの方がノコギリとしての実用性は実はずっと高いのだ。
また、ノコギリの刃を研ぐのは非常に難しいが、カッターナイフ同様ブレードを交換できてしまう点でも利便性が高い。
このノコギリ付きカッターナイフが大活躍した実例がある。
以前私は友人の車で遠方へSUPツーリングに出かけた際に、現地近くまで行ったところで、なんとSUPのボードのフィンを自分の車の中に置き忘れたことに気付いたという大間抜けなことをやらかしてしまったことがあった。
フィンをなんとか調達しなければならないが、ネットで検索しても近くにサーフショップなどない。しかし、日本の田舎にはコメリというありがたく力強い存在があるのだ。
私は糸ノコを買うのではなく、ベニヤ板とこのノコギリ付きカッターナイフとダクトテープをコメリで購入し、これ一本で即席のフィンを製作し、問題なく目的(一泊二日30km以上のSUPツーリング)を果たすことができた。ついでに言えば、先程挙げたダクトテープはここでも大活躍。
この時の写真をSNSにアップしたら、サーフィン界のレジェンドから「問題なし!」と太鼓判をいただいてしまった。それ以来、私は車にこれを常備するようになった。
プライヤーやハサミのついたアーミーナイフやマルチツールも大変便利で常備しているが、ほとんど使うことのない機能も多い。ノコギリ付きカッターナイフは2種類のブレードしかないが、確実に使える実用性の高い工具だ。
物干し竿用洗濯バサミ
普通のサイズの洗濯バサミも何かと便利なので私は常備しているが、物干し竿に固定するための洗濯バサミが非常に便利だ。言葉より実例を見てもらったほうがわかりやすい。
ハンガーのフックだけではかけられないところもご覧の通り。
他にも色々なところに物をかけられる。
風で干物が飛んでしまうような場合の固定に。
小さなカラビナやS字フックと組み合わせて使うのも便利。
その他テーブルクロスやゴミ袋を固定したり、とにかくアイディア次第で様々な用途に使うことができる。これもいくつか車内に常備しておくと良い必須アイテムだ。
ロープ各種
専用のベルト類なども便利だが、ロープは色々なことに応用でき、融通が効く点においては専用品より便利だ。太さの違う何種類か備えておくと良い。
しかし、重要なことだがロープだけではなく、いくつか基本のロープワークをマスターしておくことも必須だ。
防水布バケツ
この直径が40cm位ある大きな防水の布バケツは、普段ウェットスーツの着替えのときに使っているものだ。
この中でウェットスーツを脱げば、不要にウェットスーツも足も砂だらけにしてしまうことがない。そしてそのままウェットスーツも他の濡れものもこの中に入れて車に積むことができ、中に水を溜めてウェットスーツを洗う際にも使える。大変便利な道具だ。
しかし、もちろんウェットスーツに特化した便利グッズなわけではない。道具や薪などを運ぶバッグとしても大変便利に使える。
もちろんウェットスーツ以外の洗い物にも使えるし、キャンプ場では使った食器などを入れて洗い場まで運ぶ際などにも大変重宝する。泥だらけになった靴や服、ずぶ濡れのカッパなどを車内に積む際にも便利だ。
使わない時はたたんでおくことができるのも便利で、ウェットスーツとは無縁の人にも絶対にオススメのマルチパーパスなキャンプ用品だ。
耳栓
以前別の記事でも書いたことがあるが、耳栓は高速のSAやPAなどで仮眠(安眠)する際の必需品と言っても構わないと思う。
駐車場所に静かそうな場所を選ぶこともテクニックだが、他も十分空いているのにわざわざ駐車区分のルール違反をしてなぜか隣に停め、エンジンかけっぱなしの大迷惑なトラックがたまにいる。
しかし、それをとやかく言ったり怒ったところでその晩安眠できるわけではない。「うるさかったら耳塞げ」でなく、予め自分で耳を塞いでしまえば良いのだ。
ちなみに私はこの車中泊の経験からの応用で、病院に入院した際にも耳栓のおかげで毎晩安眠することができた。
100均にもあるので、耳栓は必ず常備しておいた方が良い車中泊用品の一つだ。
双眼鏡・単眼鏡
海岸近くと沖とでは結構様子が違うことも多く、海では何かと遠くをチェックしたいことが多いため、私は小さな単眼鏡を常備している。
陸上でも遠くを確認したいことは多々あるし、鳥や動物、遠くの崖に咲く花などを観察するのは楽しい。また、ゴルフをする人とかが使う短眼鏡で距離を測れるものなどもあって、これまた何かと便利で面白い。
くれぐれも怪しまれるような使い方をしないよう注意が必要だが、知ってしまうと何かと便利な物の一つだ。
超人的視力の持ち主でもなければ、小さな双眼鏡や単眼鏡をグローブボックスにでも入れておくのがオススメだ。
スコップ
クロカン4WDの人は背面に付けたスペアタイヤにスコップを括り付けていたりするが、実際に車がスタックした場合などにスコップは大活躍する。テントを張る場所を整地する際などにも役に立つ。鉈や斧の代用となるものなどもある。
一般的にはあまり持っている人は多くなさそうだが、折りたたみの小さなものでもあるのとないのとでは大違い。
スコップは車に常備しておくと便利で安心なアイテムの一つだ。
ウェットティッシュ
これも以前別の記事で書いたことがあった。他でも紹介している記事は多いが一応念のため。
車中泊に限らず、昼食の時なども洗い物ができないシチュエーションは少なくない。道の駅などのトイレの洗面所での炊事や洗い物が問題視されることもある。初心者の人はそういった事情を知らずにやってしまうこともあるかもしれない。
しかし、公共の施設を本来の目的以外で使用することは問題であり、例え汚したりしなくても不快に感じる人はいる。良識のあるDRIMOの読者の皆様はそんなことはないと思うが、こういったことは絶対に控えるべきだ。
そこで大活躍するのがウェットティッシュ。食器専用などもあるようだが、無香料タイプなら赤ちゃん用お尻拭きでもジジババ用でもOKだ。少し大きめが使いやすい。
汚れや油のつきにくい食器や調理器具を選んだり、そもそも汚れにくい料理メニューを選ぶこともテクニックの一つだが、ウェットティッシュと普通の乾いたティッシュやペーパータオルを併用すれば、余程のことでなければ水洗いをしなくてもなんとかなる。
体の気になる部分を拭いて清潔や健康を保つことにも貢献する。応用範囲の広いウェットティッシュは常備しておこう。
フリースブランケットのクッション
上の画像は普通のクッションに見えるが、中にはフリースブランケットが入っている。
フリースブランケットは寝袋に入る程ではない昼寝の時や、逆に寝袋だけでは寒い時にプラスする毛布として便利に使えるが、ポリエステルだから吸水性が低く乾きも早いので、雨や雪で濡れたままの冷えた体に巻きつけて温めることができる。
また、壊れやすいものの緩衝材代わりにもなるし、あまり高価でないもなら、最悪の時はスタックからの脱出に使うこともできる。
また、クッションは休憩する時などにあると何かと便利で、実際にはブランケットより使用頻度が高い。
そして狭い車内では単機能より多機能の物の方が合理的だ。そんなわけで、私は100均で買ったクッションカバーにフリースブランケットを入れて普段はクッションとして使っている。
同じことをしている人も多いと思うが、知らなかった人は真似していただきたいアイディアの一つだ。ただし化繊のフリースは火には弱いので注意しよう。
サンダルや下駄
ウォータースポーツをする人には常識と思うが、靴とは別にサンダルも車に常備しておくと何かと便利だ。
下駄では車の運転はできない(本当はサンダルもダメ?)が、昔は雨の日の履物だったように、下駄は水溜りやぬかるみで重宝する。
いずれにしても履物の替えはあったほうが良い。私は失くしても、履物を紛失した気の毒な人にあげても惜しくない100均で買った〇〇ックスモドキを取り敢えず一足は常備している。
まとめ
工具類や調理器具、虫除けや扇風機など必需品は他にも色々ある。
大物ではポータブル電源とソーラーパネルなど、もはや私にとっては必需品となっているものもあるが、今回はなるべく初心者の人が思いつきにくそうなもの、他の記事で紹介されることの少なそうなものを集めてみた。お役に立てれば幸いだ。
しかし、自分で経験を積んで発見をしたり工夫をすることも大きな楽しみだ。私にもまだまだそんな発見がこれからもあると思うし、それを楽しみたいと思っている。
また、こちらも参考にさせてもらいたいような読者の皆様のアイディアなどにも出会えたら尚楽しいと思っている。