車旅で使うイスとテーブルについて
車内の居心地が快適でも、外で食事をしたり寛いだりしたくなる。またデスクワークも、いつでも何処でも仕事をしたいなどという意味ではなく、屋内にいるよりは、デスクワークも開放的に青空の下でしたいと思うこともある。
そのためにはテーブルとイスがあると便利。
ということで、今回はテーブルとイスの話なのだが、私が書くのだから当然「便利なアウトドア用テーブル&チェア〇〇選」のようなありがちな内容ではない。
目次
テーブル&チェアがキャンプには必需品か
「テーブル&チェアがキャンプには必需品」のように言う人もいるが、そもそも私は人力で移動してキャンプする際にはテーブルもイスも持って行くことなどほぼない。
それでも最近は、私もたまにカヤックにコンパクトにたためるイスを積んで持って行くようにもなった。
しかし、今後も余程良いアイディアを思いつたり、余程画期的で合理的と思えるモノでも現れない限り、例えばアルミのスノコみたいなのでできたお膳台のようなローテーブルとかを使うことなどはないと思う。
なぜなら、海岸や河原だったら良くも悪くも色々な物が流れ着いていて、工夫すれば簡単にテーブルなんて作れてしまうからだ。
上の画像のローチェアと座椅子はどちらも私のものではないが、テーブルは現場で私が自作(?)したものだ。
森の中にも使える物は色々あるし、森林限界を超えていればテーブルにちょうど良い岩を見つければ良い。雪山だったら雪を固めて削るだけだ。
近辺でゴミを捨てるようなことがなくても海は世界中繋がっているから、残念ながらどんなにキレイな場所にも潮に乗って人工物(要するにゴミ)は流れ着いてしまう。
ゴミが海岸に流れ着くのは全く歓迎できることではないが、ある物は利用してしまった方が良い。
しかし整備されたキレイなキャンプ場などではこういう訳にもいかないし、あまり度が過ぎると違ったタイプのアウトドア生活者と勘違いされてしまう可能性もある。
時と場所をわきまえてそれらしい道具を使った方が良いので、車で移動する際には私もちゃんとした人並みのテーブルとイスを使っている。
ところで、本題に入る前に、これまでも度々書いていてしつこいようだが言っておきたいことがある。
SAや道の駅の駐車場(許可のされている場所は除き)では絶対にテーブルやイスやタープなどを広げないでいただきたい。
スペースの占有などで他人へ直接的に迷惑をかけるだけでなく、こうした行為は車旅愛好家全体の評判を落とすことにつながり、ルールやモラルを守って利用している他の車旅愛好家にも間接的に迷惑をかけることになるからだ。
DRIMOの読者の皆様にはそんな人はいないと思うが、ついうっかりやってしまうことなどもないように気をつけていただきたいと思う。
私のテーブルコレクション
コメリの連結テーブル
テーブルはいくつか持っているが、便利で現在最も多用しているのがこれ。
これはホームセンターのコメリのオリジナル商品で、高さが2段階に変えられて、低くすればローテーブルとしても使えるが、上の画像のように2つの高さを変えて使えば細長いテーブルとベンチのセット(因みに2個1セットではなく1個ずつのバラ売り)となる。
そして、単体だと奥行きのない横に細長いテーブルだが、このように高さを揃えて2つを連結して使うこともできるようになっている。
さらに数を増やして連結することもできるので、果てしなく繋げて巨大なテーブルを作ることも可能だ。
そして、これは車外だけでなく車内での使用にも適している(上の画像では写真の写り具合で妙にテーブルが高く見えるが、実際には程良い高さ)ところが気に入っている。
単体で使えば奥行きがないから上の画像のように狭い空間に置くのにも都合が良い。キャラバンやハイエースならリアシート使用時のテーブルとしても使うことができる。
高さを低くすればベッドの高さと合う(私のキャラバンの自作ベッドと)ため、この上に板を置けばベッドを2人用の広さに拡張することができる。
しかし、娘も大きくなって遊んでくれなくなり、最近ここで一緒に寝る人はいないので、実際にはこの機能は使っていない。
このように車内にスッキリ収納できて重量も軽いから、使わない時は常にキャラバンに積みっぱなしにしている。
古い木製テーブル
これはかれこれ30年以上使っているテーブル。
見た目も味があって良いのだが、それだけではなく大変ユニークな仕組みで、いたって簡単に展開収納ができる。
収納時は薄くなり、実用性にも優れている。
これを買った当時は都内に住んでいたのだけど、買ったのは確か晩秋か初冬で、渋谷の雑貨店で購入し、当時お付き合いしていた女性と井の頭線に乗って持って帰った記憶がある。
全く好んでB’zを聴くことなどないのだが、そんな思い出があるので、『クリスマスイブに椅子を買って電車に乗って帰る話の唄』を聴くと、このテーブルを買った当時のことを思い出し、少しセンチメンタルな気分になってしまう。
IKEAのベッドテーブル
これは主に車内で使っているもので、車外ではあまり使うことのないIKEAのベッドテーブル。
本来はものぐさな人がベッドの上で使うお膳のようなものだ。
先程のコメリのテーブルを出すほどでもない時にちょこっと使うのに便利。と言うより一人か二人の車内での飲食にはこれで十分だ。
縁が付いていて置いた物が落ちにくく、もし飲み物などをこぼしてしまってもこの中に収まり、脚を出さなければお盆のように使うこともできて、なかなかに重宝している。
おままごとテーブル
これは姪っ子の引っ越しを手伝っている時に発見したモノ。
おままごと用だったのだと思うが、バモスの中で使うのに良さそうだから叔父さんが引き取ることになった。
ロールテーブル
これもかれこれ四半世紀は使っている代物だ。
天板はグルグル巻いてたためるようになっていて、これも脚がハイとロー2種類付いていて、座卓のように使うこともできる。
このように細長くたたむことができるため、カヤックの中にも積み込むことができる。
人数の多いカヤックツアーとかではカヤックに積んで持って行くこともあった。
カヤックやカヌーにも積めるこの仕組みは、小さな車にも便利ではないかと思う。
スツール
これらはテーブル、イス、サーフボードやSUPのボードを置くウマとしても使えるマルチパーパスなスツールだ。
たたむとペタンコになるから邪魔にならず、大仰な雰囲気もなくて使いやすく、昼の休憩時などにちょっと使うのに大変便利。
ボードを置くウマ兼テーブル、またはスツールとして使っている人が多い。
様々なサイズがあって面白いなあと、集まった皆の持っているのを並べてみたのが上の画像。
私のお気に入りチェア
この手の折り畳みイスは、かなり大量に持っている。
これでも同じ物で複数あるやつは一脚しか出していないし、この他にもまだある。
トップの画像もそうだが、こうして並べてみるといささかうんざりする程の量だ。
自分で買った物ももちろんあるが、雑誌の企画で使用したお揃いのが複数(それも自分では買わないような高級品)あったり、貰い物もあるから仕方がないとしておこう。
コールマンのレイチェア
しかし、この期に及んで割と最近買い足してしまったのがこれ。
コールマンのレイチェアという名前の製品で、最近一番のお気に入りだ。
座り心地が快適でも、背もたれの高さが肩より低いようなイスに座ったまま寝てしまったりすると首がガクッとなり、後々首がヤバイことになってしまうことがある。
これって典型的なジジイらしさの一つではないかと思うのだが、最近イスに座ったまま寝落ちしてしまうことが少なくない。
安全快適に寝るためにも、背もたれはリクライニングして欲しいし、首までしっかり支える高さが必要だ。
しかし、リラックス系チェアは座ると膝が上がって自ずと踏ん反り返った体勢になってしまうようなものが多く、それでは食事やデスクワークには使いにくい。
コットなどの類も持ってはいるが、用途別に使い分けるのも面倒くさいし、荷物が増えるのも嫌だ。
食事やデスクワークに普通に使えて、尚且つリラックスして安全に眠れるイスがどうしても欲しくなり、色々探してみたのだがなかなかこの両方を満たしてくれるイスは見つからなかった。
田舎に住んでいると道具も通販で買うことが多いが、この微妙な使い心地は実物で試してみたくもある。
そして、思い立ってから随分経ったと思うが、割とアウトドア用品の品揃えの充実した大きなホームセンターでこのコールマンのレイチェアを発見したのだ。
背もたれは3段階でリクライニングできるようになっている。
座面の高さは奥の低いところで35cmくらいで、手前の高い部分で40cmくらい。
尻が沈んで仰け反ってしまうことなく、先程のコメリのテーブルとの高さの相性も良いから、アップライトポジションにしておけば食事やデスクワークにも快適に使える。
そして、一番リクライニングした状態で寝ても、胴の長い私の頭が落ちることはない。
大きさも程よく、作りもしっかりしているし、木の肘掛けも良い感じだ。
当初、背もたれを倒すと自動的にオットマンが伸びて出てくるようなもので良いのがないかと探したのだが、どれも一長一短で、私の求める条件に適う物が見つからなかった。
しかし、どの道スツールかベンチはボードを置くウマとして車に積んでいるのだから、どちらかをオットマンとして使えば良いのだ。スツールはちょうど良い高さのサイドテーブルとしても使えるし。
これで安全快適にシエスタ(昼寝)をエンジョイできる。
細長くたためて収納時も邪魔にならない。これは私にとって久しぶりの大ヒットギアだ。
コールマンのテーブル付きチェア
これもコールマンの製品。サイドにテーブルが付いていて、そのテーブルにはドリンク用の窪みもある。
外で宴会している時も普通に意識のある間は大変便利に使えるイスで、数年前まではこれを最も多用していた。
実用的ではあるが、弱点は背もたれが低く、これに座って寝てしまうと首を傷めること。
イスへの評価がそこに行き着いてしまう自分を情けなく思うが、寝落ちしない人には大変便利でおすすめだ。
コンパクトローチェア
ここ数年の間に瞬く間に大人気となったタイプの小さくたためるローチェア。
これはハッキリ言ってしまうと、大人気のヘリノックスの真似っこ品だ。
これの価格は本家を3つか4つ買える価格だが、使い心地や強度も全く問題を感じない。
インスタ映えとかが重要な人には本家でないとNGかもしれないが、私も含めそんなこと関係のない人には十分だ。
軽くて小さくなるので、最近はこれをカヤックに積んで持って行くこともたまにある。
しかし、小さな車に積んでおいても邪魔にならない大きさなので、私はバモスにこれを常時積んでいる。
ニトリ
一見Byer風だがこれはニトリの製品。これの一番の魅力は価格が安いこと。
しかし相応にあまり丈夫とは言えなさそうだ。使用上全く問題ない程度だが、一部木が割れてきた。
また、現行品は改良されて問題なくなっているが、この少し古いタイプはどうしてもフレームの一部が背骨に当たって座り心地に問題があったため、私はその部分のフレームの位置を移動して使っている。
それ以外は問題なく(現行品は問題が解消されている)て使い心地が良く、見た目も悪くなく、安いから気兼ねなく使えて良いと思う。
テーブル・イス
最後に忘れてはいけないのがこれ。運動会などの常連で、キャンプなどしない普通の家庭にもよくあるやつだ。
そんな訳でなんとなくあまりカッコいいイメージはないかもしれないが、案外実用性は高く、工夫次第で非常に便利に使える。
組み立てや撤収も簡単で部品を失くす心配もなく、車にも積み込みやすい形状だ。
最近は主要部分がプラスチックではなくアルミのちょっと高級仕様のモノもあるが、このプラスチック製の廉価版には大きな弱点もある。
私のこれも2代目(実はこれも貰い物だけど)だが、突然崩壊することがあるのだ。
以前友達が持ってきたやつを組み立て終え、一人(全然普通の体格の男)が座るやいなや、そこにいた全員があまりの大笑いで腹が痛くて暫く立ち直れなくなるくらいの事件が起こったことがあった。
座った途端に何が起こったのかといった勢いで本当にめちゃくちゃにぶっ壊れ、何かのマジックかといった具合にまで、一瞬でグシャグシャを通り越して粉々になってしまったのだった。
こんなこともある。
車だけでなく、イスやテーブルなどの道具類も事前に点検しておくことは大切だ。