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車中泊&キャンプ歴40年の筆者がHi-Mondeのアウトドア用品Kumpelを使ってみた




Kumpel マルチウォーマー


4役マルチウォーマー

これは1台で4役かそれ以上をこなすタフな作りの万能型アイテムだ。

まずは、フュアハンドランタン276など(その他デイツ78・キャプテンスタッグなどに対応)のトップにこれを被せれば、逃しているだけだったランタンの熱を利用することができるようになる。

マルチウォーマーでお湯保温

ほのかなランタンの炎でお湯を沸かすことは厳しいが、沸かしたお湯を保温しておくのにはちょうど良い。

これでお湯を保温しながらゆっくり中国茶や紅茶を愉しむなんてのもオツだが、お湯割りやホットワインを愉しむのにも良さそうだ。

下の画像のようにミニスキレットなどを置けば、じんわり炙りたいような食材にもちょうど良い熱源になると思う。

マルチウォーマーで食事準備

最近はLEDランタン主体で、フュアハンドランタンの出番はめっきり減っていたが、このマルチウォーマーの出現で25年愛用のフュアハンドランタンがまた活躍する機会が増えそうだ。

アルコールストーブで使用

そして、2・3役目は、トランギアなどのアルコールストーブや固形燃料のゴトク兼風防としての役割だ。

直径は89.1mm弱と大きくはないが、1.5mm厚のステンレス製でがっしりとしていて、とにかく安心感がある。

しかし、大きくないと言ってもアルコールストーブや固形燃料を大きな鍋やフライパンに使用することもあまり考えられない。

アルコールストーブ向きの直径20cmくらいまでのクッカーやシェラカップのような小さな器具にちょうど良いサイズ感だ。

レギュレーターストーブで使用

そしてもう一つはSOTOのレギュレーターストーブなど4本脚のシングルバーナーの風防兼ゴトクとしての役割だ。

風を防いで火が安定し、熱を逃さず効率がアップして安定感も増す。

ジュニアバーナーで使用

私はイワタニのジュニアバーナーを愛用しているのだが、ジュニアバーナーにもピッタリフィットした。

これまでは折り畳みの風防などを使っていたが、このほうが熱も逃げなくなって良さそうだ。そして、ジュニアバーナーを畳むと、このマルチウォーマーの中にピッタリ収まってしまうのも◎だ。

防風内に収納

表面の仕上げは鏡面・ブラスト・ランダムサンダーの3種類ある。焼かれることで各々違った経年変化も楽しめそうだ。

クルマ旅ではないのだが、近々無人島へSUPで渡ってキャンプツーリングをする予定がある。早速その旅でもこれが活躍することになると思う。

Kumpel 固形燃料コンロ ごとくさん


ごとくセット

こちらは畳むと大変コンパクトになり、軽くて携行性に優れた固形燃料やアルコールストーブ用のゴトク(※ 上の画像はトランギアのアルコールストーブをセットした様子)。

写真で見た印象より実物はしっかりしていた。ぐらつくことなども全くなく、結構重い物にも耐えられそうな感じがする。

下の画像は分解した状態。付属の小さなカラビナで全てのパーツを束ねておくことができるのだが、写真では敢えて足を一緒に束ねていない。

ごとく分解

ぱっと見気づかないが、実は足には削り鋸・缶詰オープナー・簡易キリ・栓抜きなどの機能も備わっているのだ。

本来の機能もデザインも優れているが、こんなちょっとしたアイディアが盛り込まれているところも洒落ている。

マルチウォーマーとの使い分けに悩みそうだが、併用も良いと思う。

Kumpel マルチボックス type-M type-S


マルチボックス

ピンとくる箱やトランクの類を見つけると何故か私は無性にワクワクし、用途が決まっていなくても、何に使おうとかあれを入れようなどと妄想が先走ってしまう。

これはガルバリウムとステンレスでできたしっかりした作りの箱なのだが、イメージは昔船旅などで使用されていた金属製(アルミ?)の巨大なトランクを小さくしたような感じ。

非常にそそられるルックスだ。

溶接ではなく、ブラインドリベットで組まれているところも雰囲気抜群だ。

内部に出っ張りができようと、らしさと味があって良い。

ここに魅力を見出せないのなら、100均のプラスチック製の箱でも使っていれば良いまでだ。

マルチボックスMサイズ

これはtype-Mに、マルチウォーマー・ごとくさん・SOTOのストーブ・ガス缶・ライターを収めた様子。

こういったシンデレラフィット的な様子を見るとまたさらに気分が高揚してくる。私は箱フェチなのかもしれない。

また、ガルバリウムとステンレスでできているから強度が高く錆にも強い

加水分解することもないし、紫外線にも強い。大抵のプラスチック製品よりずっと丈夫で長持ちする。

木箱も良いけど、木箱のように油や汚れが染み込んでしまうこともなく、丸洗いもできてメンテナンス性にも優れているなどの利点もある。

雰囲気だけでなく、道具箱として理に適っているのだ。

マルチボックス全サイズ

まだ発売前のようだが、さらに大きなサイズ(:左上、他はtype-MとS)も登場予定だそうで、これも見せていただいた。

これまた何に使うか決まってもいないのにそそられてしまい、発売されたら散在してしまいそうで個人的には良いニュースのような良くないニュースなのかといったところだ。

Kumpel ファイヤースタンド


焚き火台

最後にご紹介するのは、所謂焚き火台だ。

これまで何種類か焚き火台は使ってきたが、組み立て式は組み立てが面倒だったり、少々頼りない感じがしたりするものや、熱で変形しやすいもの、耐久性のないものもあった。

分解できないタイプは、丈夫でも嵩張って携行性では劣る。

そして、調理に向かないもの(載せた鍋などをどかさなければ、薪をくべられなかったり、そもそも鍋などを載せにくかったり安定性に欠けるもの)は個人的に全く選択肢に入らない。

そして、当然ながらよく燃えなければ焚き火台として問題外だが、上の写真を撮った時は薪が雨でびしょ濡れだった。

しかし、不要な紙を焚きつけに少々使っただけでご覧の通り薪はしっかり燃えてくれた。

スタンドサイズ2サイズ

Kumpelのファイヤースタンドは、SとLの2サイズ(私が使ったのはステンレスのL)あり、材質も鉄(黒皮)とステンレスの2種類ある。

マルチウォーマーの仕上げが3種類あるのもそうだが、サイズだけでなく、材質が2種類用意されている辺りは母体が板金加工の会社ならではの拘りのように思う。

バラバラのスタンド

組み立ては、出来上がった形を思い浮かべただけで、あまり考えることなくすんなり進んだ。

スタンド組み立て風景

加工精度が高く、サクサクと組み上がって気持ちが良いだけでなく、きっちり組み上がるからぐらつくことがない(似た形の製品で、触ったらなんだかグニャグニャするようなものにお目にかかったこともあるが、それで問題ないと言われてもあまり使いたいとは思わない)。

コンパクトに収納可能

重量は軽いとは言えないが、分解すれば大変コンパクトにすっきりまとまってしまう。

全く問題なくカヤックの船体内に入れて運べる大きさだ。私が挙げた条件は全てクリアしたようだ。

RVパークGREEN BASE木更津


グリーンベースの敷地内

今回取材と撮影の場として、木更津のRVパーク、グリーンベースさんにご協力いただいた(焚き火はできないので焚き火は自宅で撮影)。

場所はアクアラインの出口からすぐ、アウトレットパークは目の前にあり、歩いて行ける。

rvパークサイト

私が住んでいる房総半島の南部から出ようとする場合は、アクアラインを利用することが圧倒的に多いため、この辺りは私にとっては外界への玄関口のようなところだ。

どこかへ行ってアクアラインを降りるともう帰ってきたような感覚になる。

しかし、実は私の家からこの辺りまでは距離にして50km以上ある(とは言っても房総半島で50kmは十分近所の範疇なのだが)。

玄関口とは言っても時間にしたら家から1時間くらいかかるわけだ。

しかし、この近くのバスターミナルから羽田空港までは、バスで行っても20分程度しかかからない。

他県の人は千葉県のどこもかしこも千葉と一括りにすることが多いが、実は木更津は幕張や船橋など千葉の都会や、同じ千葉県内の東京ディズニーランドからより、東京都心や横浜からの方がずっと近いのだ。

グリーンベース広々サイト

こうした便利な立地のRVパークなら、初心者にも馴染みやすいと思うが、遠方の人がキャンピングカーで東京を訪れる際に、ここを拠点にするなんて使い方も良いと思う。

アウトレットパークから高速のバスターミナルまでバスで行けるので、クルマを使わずに東京や横浜に手軽に遊びに行くことができるからだ。

もし自分が他の地方に住んでいたら、そんな風に利用してみたい。そして、全国どこの街に行ってもこういった施設があって、気軽に利用できたら便利だろうと想像した。

グリーンベース店舗内

ショップも併設されていて、Hi-Mondeの製品も購入できる



グリーンベースについては、以前DRIMOライターのささき夫婦さんが記事で紹介されているので、こちらもご参照いただきたい。

関東一円からアクセス抜群! 千葉・木更津の新RVパーク。アウトレットのすぐそば。 【木更津RVパーク GREEN BASE】 記事はこちら

愛着の湧く、良いものを長く使う


冒頭で「結果はいかに」と書いたが、忖度などなしでKumpelを凄く気に入ってしまった。

最も好印象だったのは、「自分達の持っている技術を活かして自分達の欲しいものを形にしたらこうなったのだろう」といったことが、製品を触っていて感じられたことだ。

流行りに便乗して作ったとか、媚びを売っているような空気が全く漂ってこない。

丁寧に作られていることは、製品の精度の高さからも感じられることだが、機能を追求するだけでなく、例えば空気口などの打ち抜かれた穴がブランドイメージの木の葉型になっていることなどを見ても、センスの良さと丁寧に愛情を込めて作られていることが伝わってくる。

もちろん100均のゴトクよりKumpelのゴトクの方が実際に耐久性もずっと上だと思うのだが、あまりに安い物はどうせ安いからと粗末に扱ってしまいやすい。

安物を何度も買い替える(コストパフォーマンスを考えるとKumpelの製品は決して高くないと私は思うが)より、また逆にブランド名だけで無意味に高価な物ばかり揃えるより、愛着の湧くようなものを見抜き、それを長く使い続ける方が心の豊かな大人の行動だと思うのだが、いかがだろうか。