車中泊先での手軽な移動手段、電動キックボード入門&おすすめ5選【公道OK】

キャンプ場や車中泊場所に着いて、近くに買い出しに行きたい、近場を散策したい。
でも、歩くのはちょっとしんどいし、せっかく荷物を降ろしたのにまた積んでキャンピングカーで移動するのは面倒。
そんなときに活躍してくれそうなのが最近見かける機会が増えている「電動キックボード」!
どんなしくみなの?
公道を走っていいの?
誰でも乗れるの?
いくらするの?
そんな解説とともに、おすすめモデルを紹介したいと思います。
そもそも電動キックボードって?

ハンドルにつかまって片足をボードの上に乗せて、もう一方の脚で、地面を蹴りながら走らせるのがキックボード。
これを電動化したのが電動キックボードなので、脚で蹴るのはスタートするときだけ。
あとはモーターで進むので楽ちん。
しかも、公道つまり車道を走れます。
折りたためばキャンピングカーに限らず軽ワゴンにでも積めるでしょう。
車からサッと降ろして、ちょっとコンビニまで行ってくるなんていう使い方にピッタリの手軽さ、便利さです。
気になる価格はというと、安いものだと5万円程度から。
上は30万円近くするモデルもありますが、10万円前後がいちばん多い価格帯。
ちょっといい自転車を買うくらいの気持ちがあれば、手が届かないものではないと思います。
注意したい点もいくつか

先ほど公道(車道)を走れると言いましたが、その理由は、電動キックボードは道路交通法で、原動機付き自転車扱い(※原付一種)だからなのです。
いわゆる原付、通称原チャリとも言いますね。
50ccエンジンのスクーターやスーパーカブと同じ扱いということです。
なので逆に歩道を走ってはいけません。
※モーター出力600W以下の場合
原付ということは、乗るには原付免許が必要です。
ナンバーも取得しなければいけないし、自賠責保険の加入も必須。
ウインカーやバックミラーなどの保安部品が付いていないモデルはNGだし、ヘルメットの着用も義務付けられています。
制限速度も原付と同じ時速30kmです。
「え、でも歩道走っている電動キックボード見かける」、「ナンバーも付いていなかったような気がする」
と思った方、確かに現状そういうケースもあるのですが、ぜんぶ違反なんです。
ヘルメット被らずに、ナンバーの付いていないスーパーカブで歩道を走ったら、捕まりますよね。
それと同じことをしているわけですから。
このようにいろいろと注意点があるので、もし電動キックボードに乗ることになったらルールは順守するようにしましょう。
おすすめモデル5選
ここまでで、電動キックボードの概要と注意点を紹介してきました。
では次に、具体的にどんなモデルがあるのか。
独断と偏見で選んだおすすめモデルを5つ紹介したいと思います。
SWALLOW ZERO9
SWALLOW ZERO9の最高時速は40km、航続距離40km。
電動キックボードの制限速度は時速30kmですが、スピードの出ないモデルで必死に30km出すのと、40km出せるモデルで30kmに抑えて走るのとでは、余裕が違います。
その点、このZERO9は公道での実用に十分な走行性能を持っていると言えるでしょう。
定格出力600Wの高トルクモーターと624Whの大容量バッテリーを搭載していて、ある程度の登り坂も走行可能というのが心強いですね。
1回のフル充電にかかる電気代はおよそ15円と経済的。
折り畳んだ状態でらくらく持ち運べるフロントキャスター、走行の安定性を高めるワイドタイヤ、パンクの心配の無いパンクレスタイヤ、リモートキー+イモビライザーなど、自分好みにもっと使いやすくできるカスタムパーツも豊富に用意されています。
SWALLOW
製品名 SWALLOW ZERO9
充電時間 不明
最長航続距離 40km
最高速度 時速40km
折り畳み時サイズ 長さ1100mm x 幅200mm x 高さ390mm(展開時1130mm)
重量 19.6kg
耐荷重 100kg
ブレーキ形式 前輪:ディスクブレーキ 後輪:ドラムブレーキ
ライト有無 前面:LED(2個) 後方:LED(3個)
価格 119,800円(税込)〜
公式サイト https://swallow-scooter.com/
COSWHEEL EV Scooter
COSWHEELの EV Scooterは、電動キックボードと言わず「EV Scooter」と名乗っています。
その理由は立ち乗りと座り乗りの2WAYの乗り方ができるから。
サドルも付けられるようになっていて、まさにスクーターのように座って運転できるのです。
サスペンションも完備していて、前後サスペンションとサドル椅子サスペンションで道路のゴツゴツ感を軽減。
快適な乗り心地を実現しています。
乗りやすさに関わることで付け加えると、各部の高さ調節が可能なのもポイント。
ハンドル部は約120cmから130cmの間。
座り乗り時のサドルは約40〜55cmで体型に合わせて変えられます。
1回の充電で走れる距離は約35km。
電気代は1回当たりわずか約13円!
充電時間は約5時間ということなので、寝る前にコンセントにつないでおいたら朝にはすっかり充電完了しています。
そして、前後ともディスクブレーキというぜいたくなつくり。
さらに驚くのが、スピードを一定に保てるオートクルーズ機能まで搭載。本格的ですね。
COSWHEEL
製品名 COSWHEEL EV Scooter
充電時間 約5時間
最長航続距離 35km
最高速度 時速45km
サイズ 長さ1170mm x 幅580mm x 高さ1000mm(展開時)
重量 約22kg
耐荷重 100kg
ブレーキ形式 前輪:ディスクブレーキ 後輪:ディスクブレーキ
ライト有無 前後とも有り
価格 126,500円(税込)〜
公式サイトhttps://coswheelevscooter.jp/
E-KON grande 2.0
2021年11月発売というから、E-KONの最新モデルということでしょうか。
E-KONにはGrande streetとGrande PLUSがありますが、公式サイトによると現状ではどちらも「売り切れ」となっているため、実質grande 2.0が今買える唯一のモデルのようです。
E-KONは製品の企画・設計から開発・改良までを一貫して自社で行っていて、製造に関してはコストダウンのために海外の提携工場に依頼しているとのこと。
商品発送前には、全車国内で安全点検を実施。
充電アダプターは、日本国内で100Vコンセントに接続して使用されるほとんど全ての民生用電気製品が対象となる安全規格PSEの認証を取得しており、安全性への配慮も怠っていません。
航続距離約35km、車重20kg、最高速度・時速38kmなど、性能はいずれも十分。
価格は96,690円(税込)からで、コストパフォーマンスの高いモデルです。
E-KON
製品名 E-KON grande 2.0(公道仕様)
充電時間 3~4時間
最長航続距離 約35km
最高速度 時速38km
サイズ 長さ1210mm x 幅200mm x 高さ670mm(展開時)
重量 約20kg
耐荷重 約120kg
ブレーキ形式 前輪:ディスクブレーキ 後輪:ディスクブレーキ
ライト有無 前後とも有り
価格 96,690円(税込)〜
公式サイト https://www.e-kon.jp/collections/ekon-grande-2-0
次のページ⇨ さらに2つおすすめの紹介と走行をアシストするアプリを紹介します!
eXs2(エクスツー)
eXs2を販売しているカスタムジャパンは自動車やバイク、自転車などのパーツやツールをECサイトで、四輪・二輪自動車販売店や自転車販売店、整備工場向けに販売している会社。
世界中のメーカーのツールとパーツがあるほか、オリジナルブランド製品も発売しています。
そのオリジナルブランドの中のひとつがeXs(エクス)。
eXs には、eXs1とここで紹介するeXs2があるのですが、2モデルのいちばんの違いはeXs2がオフロード仕様になっている点。
車中泊先はキャンプ場だったりすることが多くて、舗装していても道が傷んでいたり、未舗装の部分もあったりします。
車輪の小さな電動キックボードはガタガタ道やでこぼこ道が得意とは言えません。
しかしeXs2は、展開時で長さ1,190mm×幅800mm×高さ1,425mmの電動キックボードとしてはやや大きめ・幅広の車体で、大径ブロックタイヤを前後に装備。
500W(350W程度のモデルが主流)のパワフルなモーターで、最大勾配20度の登坂能力を誇ります。
79,860円(税込)という価格も魅力ですね。
※eXs1はさらに手が届き安い49,280円(税込)
カスタムジャパン
製品名 eXs2
充電時間 5~7時間
最長航続距離 40km
最高速度 時速35km
サイズ 長さ1,190mm×幅800mm×高さ1,425mm(展開時)
重量 23.5kg
耐荷重 約120kg
ブレーキ形式 前輪:ディスクブレーキ 後輪:ディスクブレーキ
ライト有無 前後とも有り
価格 79,860円(税込)〜
公式サイト https://exs.mobi/news-reserve-kickboard.html
glafit X-SCOOTER LOM
和歌山県で2017年に設立されたベンチャー企業・glafit株式会社が発売したX-SCOOTER LOM。
企画・設計・開発・組み立てまで、全て和歌山県内で行っています。
いちばんの特長は、自転車で言うところのトップチューブをまたいで、脚を進行方向にまっすぐそろえて乗れる点。
そういう意味ではサドル(いす)はないものの、厳密には電動キックスクーターと言えないかもしれません。
段差やくぼみに負けない走破性を得るため、前輪12インチ、後輪10インチの口径大きめのタイヤを採用(大体前後10インチ以下の口径が主流)。
まっすぐ立って乗れるのと、タイヤが大きいことの相乗効果で抜群の安定感があります。
そしてもうひとつの大きな特長としては、快適走行をアシストするアプリと、Panasonic社との共同実証によって誕生した新型Panasonic製BMS(バッテリーマネージメントシステム)を搭載していることが挙げられます。
BMSはバッテリーを安全に使用するために状態を監視するシステム。
電流・電圧・温度・バッテリー残量などをモニターし、異常がないかを常にチェック。
バッテリーの状態はアプリを通してスマホに表示されます。
このほか、USB端子でバッテリーからスマホに充電できたり、アプリがカギの代わりにもなっていたり、いろいろとイマドキな感じです。
glafit(グラフィット)
製品名 LOM
充電時間 約5時間前後
最長航続距離 約40km ※別売の大容量バッテリーの場合、約60km ※いずれも荷重55kgの場合の理論値
最高速度 時速25km
サイズ 長さ1,050mm×幅570mm×高さ1,150mm(展開時)
重量 14.0kg (バッテリー2.5kg抜き)
耐荷重 100kg
ブレーキ形式 前輪:ディスクブレーキ 後輪:ディスクブレーキ
ライト有無 前後とも有り
価格 149,600円(税込)〜 ※クラウドファンディングサイト・MASUKAKE限定で122,000円(税込)、2021年11月18日現在
公式サイト https://glafit.com/
政府も後押し。これからどんどん普及しそうな勢い
ここで紹介した5モデルはいずれも公道走行可能なものばかり。
ただし冒頭でも述べたように原付免許やナンバー、ウインカーなどの保安部品が必須です。
規制緩和の実証実験などで政府(国土交通省)も、電動キックボードの普及を奨励しているようです。
折りたたんでクルマに積めるし、キャンプ場やRVパーク、道の駅などの中や周辺での移動にはかなり重宝すると思います。
ここで紹介した以外にも、いろいろなモデルがたくさん発売されています。
旅先の移動手段について考えていたり、興味が湧いたりしたなら、ご自身でも検索してみてください。