東京キャンピングカーショー2019で感じた「本当に買うならこんな車がいい」

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前回は高さについての話の途中でポップアップルーフについて触れる前のところで終わってしまったので、今回はポップアップルーフについての話から。前回の記事をお読みでない方は、まずはそちらからお読みいただきたい。

東京キャンピングカーショー2019で感じたキャンピングカーの変遷と注目ポイント

2019年8月1日

車体の高さについて

大人気のポップアップルーフ

駐車場の高さ制限の問題をクリアしつつ、中で直立する高さを確保することを諦めない方法がポップアップルーフだ。天井の高い部屋を作るだけでなく、2階に寝室を作って就寝人数を増やす目的でもある。普段は高さのある車より横風の影響を受けにくいのも魅力だ。そんなわけで人気が高いのか、ポップアップルーフの車を備えた車も結構多かった。

写真を撮ろうとしていたら、「お母さん、ボクも上に上がってみたいー。」「ちょっと待ってなさいっ。お母さんがちゃんと見てから!」なんて場面に遭遇してしまった。これは脚色ではなく本当の話。少し前までは、キャンピングカーにはなんとなくお父さんがお母さんを説き伏せるようなイメージもあったが、近頃はこんな積極的なお母さんも多いようだってことも、今回のイベントで実感したことの一つ。

ポップアップルーフの危険性

しかし、ポップアップルーフは良いことばかりでもない。一見屋根がない分軽そうに見えるオープンカーが、実際には剛性不足を補うための補強で普通の屋根付きの車より重量が重くなってしまうことがあるが、屋根を切り開くと当然ながら剛性が落ち、車体が歪みやすくなる。

勿論メーカーさんはそうしたことも考慮に入れてしっかり補強はしていると思うのだが、身近にこんな実例があった。随分昔の話ではあるが、友人のオートフリートップ(電動ポップアップルーフ)付ボンゴフレンディー(懐かしく思う人も多いと思う)のフロントウィンドーが、何もしていないのに突然割れてしまったのだ。

理由は微妙に車体に歪みが生じてしまっていたから。要するにオートフリートップに起因していたそうだ。滅多にないことではあるが、一抹の不安を残す原因となる事例だ。

実は私も以前ポップアップルーフ付きの初代ステップワゴンを持っていたことがある。しかし、この車はサンルーフ付の車にポップアップルーフを乗せて、サンルーフ部分を2階の部屋(寝室)への出入り口するだけで、ガバッと天井を切り開いていない車だった。

中で立って調理ができるような天井の高い部屋が出来上がるわけではなく、それは少し残念な気もするが、運転していて少し頭(自分のではなくて車の)が重い感じはしたけど、車の剛性には全く問題ない点では良い車だったと思う。

この車を選んだ一番の理由は、比較的小柄な車体ながら1階に荷物を満載した状態でもポップアップルーフを上げるだけで簡単に2人程度は寝られる寝室が作れることだった。また、男2人でも1階と2階の別室に分かれて寝られるなんてことも大きなメリットだった。

しかしポップアップルーフのデメリットは剛性の問題だけではない。私はそんなに気になる方ではないから大抵いつでも安眠できたが、サービスエリアなどで2階寝室で寝るとかなりうるさいし、風が強いとちょっとした地震並みに揺れることがある。

また、高速のSAで、大型車の区域が空いているのにわざわざ小型車の区域に停める大型トラックがたまにいるが、そんなのが隣に停まってエンジンかけっぱなしにされたりすると流石に腹が立ったものだ。神経質な人は上段では眠れない可能性もあるので、これは覚悟しておかないと失敗する

車体の長さについて

高さの次は長さの話。駐車場には全高もだが全長の制限がある場合も多い。コインパーキングなんかだと、5m以内となっている場合がある。そうすると5mを超えてしまう現行のハイエース・キャラバンのスーパーロングはアウトということになってしまう。

しかし私の一代前のE25キャラバンはスーパーロング(標準ルーフ)だけどぎりぎり5mを切る長さだから、コインパーキングも問題ないのが大きな魅力の一つだ。

フェリーはナンバーで料金設定されている船会社と、長さで料金を区切る船会社があるが、長さの場合は5m未満なら一般的な乗用車と同じ料金区分で済むのも大きな魅力。

また、高さのところでも例に挙げた羽田空港の駐車場は、「高さ2.3m・幅2.1m・長さ5.7m以内の車両」となっている。こうしてフェリーや駐車場のことなどを考慮すると、せめて全長は6m未満、できれば5.5m以内程度には抑えておくのが現実的に使いやすい大きさだと思う。

コースターやシビリアンなどは、ボディーの改造なしで中で立てる高さがある。バスコンなんて、とてもじゃないけど高くて買えないと思うのが普通だが、バスとして使われていた中古なら意外と車両自体は安く手に入ることがある。そして結構運転もしやすい。

しかし、ショートボディーでも全長は6mを少しオーバーしてしまう。ボディーの改造なしで中で立てる高さがあって、車自体の耐久性が高いから、自作派にとっては中古のコースター・シビリアン・ローザなどは、実は案外「シャワールームのある動くワンルームマンション」が遠い夢の世界の話でもなくなる素材だ。しかしそう考えると、6mを超えていることが余計に残念に思えてきたりもする。