軽キャンピングカー CAMEL

室内空間の快適さを最優先!「CAMEL」は寛げる軽キャンピングカー



キャンピングカーにどんな装備を盛り込むか。限られた空間だけに、非常に悩ましい問題だ。ましてそれが、サイズの小さい軽キャンピングカーならなおのこと。

人気の軽キャンピングカーに「快適さ最優先」という割り切りのいい商品が登場した。

明快なコンセプト

CAMEL

写真提供:キャンピングカープロショップフレンドリー

話題の車両はプロショップ・フレンドリーの「CAMEL」。

スズキ・エブリイをベースに居室を架装した、バンコンタイプの軽キャンピングカーだ。

CAMEL 車内

写真提供:キャンピングカープロショップフレンドリー

室内レイアウトは、2列目シートをたたんだ上に、荷室床面までマットを敷いてベッドとする、軽キャンピングカーでは定番の仕様。

収納スペースはリアの左右壁面と、荷室の床をかさ上げしてと、これも一般的な手法である。

ではなぜ、特筆するほど「コンセプトが明快」といえるのか。

それは「空間を広くとるための作り込み」をとにかく徹底しているからである。

・床のかさ上げは必要最小限
・壁面収納も「運転席側は天井まで」あるのに対し「助手席側はウインドウラインまで」。
・キッチン設備はなし。
・固定式テーブル(ダイネット)の代わりに「ミニちゃぶ台」を用意。

CAMEL 床下収納

写真提供:キャンピングカープロショップフレンドリー

特段変わったこと・奇をてらったことはなにひとつしていないにもかかわらず、“可能な限り広い空間を確保”できている。

キャンピングカーとして必要な装備・条件を知り尽くしたベテランが、満を持してキャンピングカーファンに提案している明快なコンセプトなのである。

断熱は贅沢に

CAMEL 断熱材

写真提供:キャンピングカープロショップフレンドリー

普段使っている分には、まったく目にすることがない装備のひとつが「断熱」だ。

だが私は常々、断熱こそが室内の快適さを左右する「非常に大切なファクター」だと思っている。

さて「CAMEL」では、場所に応じて

・アルミベースの遮熱材「メタルシート」
・ポリエステル系断熱材「パーフェクトバリア」
・ガラス繊維「グラスウール」

この3種類の断熱素材を使い分けている。

天井→メタルシートとパーフェクトバリア
壁面→メタルシートとグラスウール
バックドア→グラスウール
を使用。

さらにサイドドアだけでなく、フロントドア(運転席助手席)にもメタルシートが貼り込まれているという徹底ぶり。

そのおかげで、居室滞在中、暖房などで温まった空気が運転席周りから放出されてしまうのを防ごうという工夫なのである。

電装もシンプルに

CAMEL リチウムイオンバッテリー

写真提供:キャンピングカープロショップフレンドリー

実は「CAMEL」には一般的なサブバッテリーシステムも搭載されていない。

前回、バッテリーの記事で「快適な生活を支えているのはサブバッテリーからの電力」だと説明したが、見事なまでにその部分も割り切った考え方をしている。

もちろん、必要ならば市販のリチウムイオン・ポータブル電源(リチウムイオンバッテリーとインバーターなどがひとまとめになった電源ユニット)がオプションとして用意されているのでご安心を。

その分、乗り出し価格は安く設定されているし、使う人がキャンピングカーに何を求めるかによって、必要なものを後から足していく、という考え方なのだ。

ちなみに、オプションのポータブル電源ユニットは充電器もインバーターも全てパッケージされていて、一般的なサブバッテリーシステムより安価である、ということも付け加えておこう。

充電は車両からの12Vでまかなえるのだが、最近の車両は省エネのため充電制御がきめ細かく、単純にシガーソケットに繋いでも満足に充電されないことが多いが、「CAMEL」は十分に走行充電ができるようになっているので、通常のサブバッテリーと同様の扱い方でOKという安心感もある。

まとめ

CAMEL 車内

写真提供:キャンピングカープロショップフレンドリー

「室内空間を最大限に、装備はシンプルに」。

明快なコンセプトが貫かれた「CAMEL」は価格設定も164万円〜とリーズナブル。

あらゆる面で、入門者にもベテランにもお勧めできる軽キャンピングカーといえそうだ。

CAMEL
ビルダー:キャンピングカープロショップ・フレンドリー
タイプ:軽キャンピングカー
ベース車両:スズキ エブリイ バン
価格:¥1,640,00〜
乗車人数:4名
就寝人数:2名
全長:3,395mm
全幅:1,475mm
全高:1,895mm
公式ホームページはこちら