ファンルーチェ『ヨセミテスポーツ』

ファンルーチェ『ヨセミテスポーツ』を中古で購入!キャンピングカーに求めた条件とその理由



私がキャンピングカーを購入したいと思うようになってから、数年かけて考え購入したのが、ファンルーチェの『ヨセミテスポーツ』。

私の場合、キャンピングカーの所有者が周りに多く、友人や知人から借りてみたり、レンタカーで借りてみたりなどして、最終的な購入条件を、国産・キャブコン・4WD・ディーゼル・FFヒーター付き・中古に絞り込みました。

今回は、なぜこれらの条件に絞り込んだのかを含め、私の愛車をご紹介したいと思います。

北海道を拠点とする私にとって「国産」は絶対条件!

ファンルーチェの『ヨセミテスポーツ』

キャンピングカーの購入を検討しはじめたとき、アメ車やフィアットなどの日本メーカー以外のクルマをベースにしたモデルは格好いいし、中古だと意外と値段も安いものもあり「輸入車もいいなぁ」と思っていました。

しかし、そんなときに友人にこう忠告されました。

「輸入キャンピングカー、北海道の田舎で故障したら、どうやって修理するつもり?」。

気になって、Googleマップで調べてみました。例えば、北海道の最北端宗谷岬で故障したと想定して、もっとも近いディーラーを検索。

トヨタは「トヨタカローラ道北(株) 稚内店」が約28km、車で約30分の距離にあります。

一方、輸入車でもっともシェア率の高いメルセデスベンツは約245km先、約4時間の距離にある「(株)ヤナセ 旭川サービスセンター」が最寄りのディーラーになります。

同じように道東の野付半島で故障したと考えると、トヨタは「釧路トヨペット株式会社 中標津店」が約30分、30kmの距離にあります。

これに対してメルセデスベンツは、「東北海道ヤナセ(株) メルセデス・ベンツ釧路支店」が約131km先、車で約2時間15分の場所にあります。

レッカー車での移動が保険でカバーできるのか?故障したときの部品の取り寄せに何日かかるのか?などを考えると、写真撮影のために田舎を走り回る私には、「国産車」が絶対の選択肢でした。

CAMROAD

なので、国産でも日本のシェア率ナンバーワンのトヨタ。しかも、キャブコンのベースとしては、もっともメジャーな「カムロード」を選択しました。

立ったまま移動ができ、1日中こもっても快適な「キャブコン」

多くの人が悩むのが、トラックベースのキャブコンか、バンベースのバンコンかでしょう。実際、私もものすごく悩みました。

車高が3m程度あるキャブコンは、ほとんどの立体駐車場に入れません。しかも、見た目の圧迫感もあるので、大きく感じます。

あまりに大きいと運転があまり得意でない私にとっては負担があるのではと不安でしたが、私の購入したカムロードベースのキャブコンのサイズは、全幅約2m、全長約5m。

実はハイエースなどをベースにしたバンコンも幅と長さはほとんど変わりません。大きな違いは高さだけなのです。

キャブコン の車内

居住性が高く、しっかり立って車内を移動できるのが魅力のキャブコン

キャンピングカーに求める要求が快適に運転できることと寝られることという方の場合、バンコンのほうが都合がよいでしょう。

しかし、私の場合、天候などによっては、終日キャンピングカーの中で原稿を書いていることもあります。実際、この記事もキャンピングカーで書いたものです。

そうなると、キャンピングカーの中を移動する際にかがむ必要のない、立ったまま移動できるキャブコンが第一候補となりました。

家族3人で1日キャンピングカーの中にいても快適な居住性を優先しました。

1年の約半分が雪道になる北海道では「4WD」は必須条件

4WD

北海道で雪道を走る期間は、長い場合11月から4月までです。短くみて12月から3月なのですが、峠などでは、11月や4月の降雪や路面の凍結は珍しくありません。

そう考えると1年のうち約半分は雪道を走ることになります。そして、寒い時期に寒い場所に行って、流氷やジュエリーアイス、タンチョウなどの写真を撮りたいと思うなら、4WDであることはある意味絶対条件です。

注意したいのは、キャブコンのベースとなっている一部トラックでは、4WDでの走行に速度などの制限がある車種もあります。

私は、そのような制限のないフルタイム4WDのカムロードを選択しました。これについては燃費がある程度悪くなるのですが、そこは仕方ないと考えています。

中古では4WDが少なく、探すのに苦労しました。

燃費と耐久性を考慮して軽油の「ディーゼル」を選択

ディーゼルエンジン

乗用車というよりは、重機に近いディーゼルエンジントラックは、それこそ30万キロや40万キロは普通に走るという印象が私には強く、年間走行距離が多いこともあり、軽油のディーゼルエンジンを希望していました。

ただし、専門家の意見などを聞いていると「いまどきのガソリンエンジンは、メンテナンスさえちゃんとすれば数十万キロは走る」という意見も多かったです。

とはいえ、耐久性が高いのはディーゼルというイメージが私には強く、ディーゼルエンジンのものを探しました。

実際に購入してからの感想は、何よりも軽油の安さが魅力です。

それまで乗っていた普通乗用車の燃料タンクは大体30〜40L程度だったのに対して、私のキャンピングカーのベース車であるカムロードの燃料タンクは80Lです。

半分よりもちょっと減ったタイミングで給油しても約50L入ります。

軽油の高いガソリンスタンドでもガソリン(レギュラー)と軽油の1L当たりの価格差は約10円。軽油の安いガソリンスタンドだと20円近く差が出るので、50Lで約500円から1,000円安くなります。この差は大きいです。

装備品のなかで最優先したのが「FFヒーター」

べバストの「Air Top 2000 ST」

「国産」「キャブコン」「4WD」「ディーゼル」といった部分は、ベース車の性能であり、架装部分の装備に対するこだわりは「FFヒーター」のみでした。

冷蔵庫にも、ギャレー(キッチン)部分にもほぼこだわりはありませんでした。電子レンジやクーラーなどは予算的に最初から無理だと諦めていた部分すらあります。

しかし、北海道の冬はFFヒーターなしでは、キャンピングカーでも車中泊は無理ですし、あとから取り付けても数十万円のはかかります。これだけは絶対にゆずれない条件でした。

おかげで外気温が氷点下の時でも、室内ではTシャツ1枚でも問題ないほど快適に車中泊を楽しめています。

私のキャンピングカーに搭載されていたのは、べバストの「Air Top 2000 ST」。

車載用FFヒーターとしては定番中の定番といえるでしょう。

希望したわけではないが予算的には「中古」が限界

「国産」「キャブコン」「4WD」「ディーゼル」「FFヒーター」と、希望する条件は5つのみ。

しかし、この条件をクリアする新車のキャンピングカーとなると、大体オプション装備なしで700万円から。いろいろと装備をつけると1,000万円近い価格もざらにあります。

私の用意できる予算ではとても買えません。できれば、300万円台、がんばっても400万円が限界だと考え、こまめにWEBをチェックしていたのですが、「キャブコン」「4WD」「ディーゼル」というだけで台数は少なく、「ちょっといいな」と思うものは500万円オーバーが当たり前、中古でも700万円台も珍しくありません。

そして、逆に「安いな〜」と思うものは20年以上前のクルマであることも多く、中古以外の選択肢がなかったわけです。それどころか、中古でもちょうどいい物は発見できませんでした。

知人が手放すというので、入手したのがファンルーチェの『ヨセミテスポーツ』

価格とサビ以外はほぼ条件を満たしていた!

ファンルーチェ ヨセミテスポーツ 後ろ姿

条件に合うものが出てくるまで、気長に探せばいいと、数年が経ったある日、知人から「キャンピングカーを手放すので買わないか」と聞かれました。

それが現在の愛車、ファンルーチェの『ヨセミテスポーツ』だったのです。

キャンピングカーの仕様は日本でもっともディーラーの数が多いトヨタのカムロードをベースにした「国産」。車高は約3mになる居住性の高い「キャブコン」。フルタイムの「4WD」。

しかも、エンジンは「1KD-FTV」、2982ccのコモンレール「ディーゼル」ターボです。ランドクルーザープラドやハイエースなどにも採用される信頼性の高いものです。

そして、「FFヒーター」は車載用FFヒーターの代名詞ともいえるべバストの「Air Top 2000 ST」。

8時間の使用で消費する燃料は約1Lと言われており、軽油ならば24時間使っても1日の暖房費は約300円強という優れものです。

私の希望する条件はすべて満たしていました。

何度か、借りたこともある車両だったのですが、現状を確認しにいくと足回りのサビつきが気になる状態。私と同じ北海道で使用していた車両だったのですが、おそらく融雪剤の塩化カルシウムなどが散布された道路を走った後、十分な洗車が行われていなかったのでしょう。

雪国で使われていた中古のキャンピングカーを購入する際にはここは注意すべきポイントといえます。

また、価格も私が考えていた予算をオーバーするものだったので、このあたりは調整のうえで購入しました。

2012年製で、走行距離は4万キロ未満など、それ以外の条件はよく、個人的には満足できる買い物でした。

ただし、サービスで付けてもらった冬タイヤは、車体と同じ2012年製で8年落ち。家族を乗せて北海道の冬道を走れる状態ではなかったので、DUNLOPの「WINTER MAXX SV 01」にすぐ交換しました。

DUNLOPの「WINTER MAXX SV 01」

ライトトラック用のタイヤなので4本で約10万円と予定していない出費が増えたのは痛いところです。

しかし、8年落ちのスタッドレスタイヤから交換したので、ブレーキの効き具合などは体感でわかるほどの違いがありました。

鹿ソニック

ちなみに、中古で購入したとほぼ同時に装着したのが超音波でシカなどの野生動物との接触を回避する「鹿ソニック」。

北海道では日常的にエゾシカと遭遇します。

まとめ

キャンピングカーの場合、装備なども多く、中古だと年式や状態といった条件もあり、人気の仕様は数も少ないので購入まで時間がかかりました。

後付けできない基本的な条件を決めておき、ネットをこまめに見るのに加え、条件があえばキャンピングカーを買いたいということを、知人や友人にも声をかけておくとよいと思います。

私も今のクルマすべてに満足というわけではなく、細かい不満はいくつかあります。しかし、最近では、それらを直しながら自分の愛車と付き合っていくのも、キャンピングカーライフの楽しみのひとつだと思うようになりました。

皆さんもご自分にあったキャンピングカーを探して、キャンピングカーライフを楽しんでくださいね!