キャンピングカー
三菱ふそう「キャンター」を選んだユニークなキャブコン、マックレー「バレンシア580」

マックレー「バレンシア580」

キャブコンのベース車両で定番といえば、圧倒的なシェアを誇るトヨタのカムロードや、いすゞのBe-cam(びぃーかむ)。
しかし、あまり耳にしない三菱ふそう「キャンター」を選択したキャンピングカーがあります。
京都のビルダー、マックレーの「バレンシア580」です。
運転には旧普通免許、もしくは準中型5t限定の運転免許が必要になりますが、バスコンにも匹敵するそのスペックを見ていきましょう。
バレンシア580
ビルダー:マックレー
タイプ:キャブコン
ベース車両:三菱ふそう キャンター 3t ワイドボディ車
乗車定員:8名
就寝定員:5名
全長:5,770mm
全幅:2,170mm
全高:3,110mm
参考価格:18,274,300円(予価)
公式サイトはこちら
ベース車両にキャンターを選んだ理由
マックレーがあえてキャンターを選択したのには、確かな理由があるそう。
それは、トラックでは初めてのデュアルクラッチ式6速AMT「DUONIC(デュオニック)2.0」の存在。
MT車の燃費のよさにAT車の運転しやすさを付与したデュラルクラッチトランスミッションは、変速時に発生する空転、いわゆる「トルク抜け」による失速がなく、電動アシスト自転車のような力強い加速を実現します。
電子制御で変速され、シフトショックのほとんどない、驚くほどスムーズなシフトチェンジが行われるといいます。
エンジンの力を無駄にしないこの機構のおかげで、市街地走行や高速道路走行なら150馬力でも十分だそう。
※全モデル150馬力エンジンとなります。
そのほか総輪ディスクブレーキによる圧倒的なストッピングパワー、衝突被害軽減ブレーキ、車両安定性制御装置、ワイドトレッドダブルタイヤといった特徴がドライバーを助けます。
大型トラックの設計技術で製作されているため、軸重許容限度に余裕があることも安全性を高めます。
オプションで、左折時の巻き込み事故のリスクを軽減するアクティブ・サイドガード・アシストを搭載可能。
キャンピングカーのベースとしては、モデルチェンジ間隔が非常に長いことも利点だといいます。
次のページ▷ バレンシア580の詳細を見ていきます!
バレンシア580は、すっきりしたシルエットが印象的な外装

運転席からバンクへと至る、すっきりとしたラインが印象的な外装。
ワイドボディによる広いスペースが魅力の運転席や助手席は、オプションでレカロシートへの変更も可能です。
エントランスには乗り降りを助ける電動ステップを装備。
居住部の各所に設けられた窓には、割れにくく断熱性の高いアクリルを採用しています。
ベッド下にあたる部分には外部からアクセスできる大容量の収納庫を備え、本格的なバンライフにも対応します。
バレンシア580はフロントエントランスを採用したレイアウト
バレンシア580は、車両後方を広く使えるフロント(センター)エントランスを採用。

エントランスを入ると、家族や友人がテーブルを挟んで向き合える対面ダイネットが出迎えてくれます。
車両後方に視線を向けると、ギャレースペースとトイレルームが。
車両の最後部に広いリアダブルベッドを配置したモデルになります。
車両前方にダイネット、後方にベッドというのは定番のレイアウトですが、もっとも使いやすい配置として多くのモデルで洗練されてきた形です。
木目調の家具と間接照明のダイネット

木目調の家具とアースカラーのファブリックに囲まれたダイネットは、温かくも洗練された雰囲気。
デザイン性の高い間接照明を多用しているため、スタイリッシュな空間に仕上がっています。

昇降式ダイネットテーブルを囲んで着席すると、エントランス上部の大きな32インチ液晶テレビが視界に入ります。

窓際には走行中も飲み物が転がらない便利なカップホルダーを装備。

バンクベッドへのステップにもなる扉付き収納は靴棚で、家族全員の靴をしまえる広さを用意します。
リアダブルベッドとバンクベッド

リアに設置されたダブルベッドのサイズは縦1,980mm×横1,330mm。
ホテルや住宅などの標準的なダブルベッドが幅1,400mmとされますから、家庭用と遜色ないサイズです。
ベッドを囲むオーバーヘッドコンソールに細々とした生活用品を収納できるほか、天井のマックスファンで通風が確保されます。

ベッドの一角には折り畳み式のテーブルを備え、ちょっとした作業スペースや小物を置く棚として使えます。

一方、靴箱の上部をステップにして登るバンクベッドは縦1,860mm×横1,270mmで、2名就寝可能。
バンクベッドは閉塞感があって苦手という人もいますが、サイドの窓が採光を確保し、明るい空間を生み出しています。
ほかにダイネットを展開することで1名就寝可能なダイネットベッドが登場します。
冷蔵庫の配置がユニークなギャレー

キッチンカウンターにはガラス蓋付きシンクと2口コンロを備えます。
清水タンク120L、排水タンク100Lという十分な容量のタンクを備え、カセットガスによるガス給湯にも対応します。

キッチンカウンターに隣接して110Lの冷蔵庫を装備。

足元に設置されることも多い冷蔵庫ですが、高めの位置にビルトインされたバレンシア580の冷蔵庫は、家庭のキッチンに近い動線を生み出します。
冷蔵庫下からスライド式のテーブルが出てくるほか、シンク横には跳ね上げ式のテーブルがあり、ここも家庭用キッチンのL字カウンターを連想させます。
スタイリッシュなトイレルーム

リアベッドへの通路に位置するトイレルームには、カセットトイレと手洗い用のシンクを装備します。
安定感のあるカセットトイレは、家庭用トイレの使用感に近いのがメリットとされます。
壁に取り付けられた大型ミラーや間接照明がスタイリッシュで、ホテルのバスルームのような雰囲気に仕上がっています。
暑さ、寒さに対応する電装品

天井のデッドスペースを利用したキャンピングカー専用ルーフエアコンは、風が前後方向に出るため室内を均等に冷やせるそう。
一方向に風が吹き出す壁掛け式の家庭用エアコンに使いにくさを感じている人は、一考の価値があります。
走行中はオルタネーター電力でエアコンを稼働し、サブバッテリーの電力を温存。
走行中に室内を冷やしておけるので、目的地に着いてから暑さを我慢する必要がないのは利点です。
停止時はサブバッテリーの電力でも稼働でき、リモコン操作でベッドから温度調整が可能です。
冬の寒さには床暖房とFFヒーターが活躍します。
これらの電装品を支えるのはDC24V-360Ah(DC12V換算720Ah)のリチウムイオンバッテリーと、1500Wインバーターです。
2.8kW発電機で足りない電力を補うほか、屋根には200Wのソーラーパネルを備えます。
まとめ
価格や車両サイズ、必要な運転免許を考えると、ライバルはキャブコンのカテゴリーを越え、バスコンとなってくるかもしれません。
まだまだデビューしたばかりで、本格的なカタログは現在製作中とのこと。さらなる進化も期待できます。
こだわり抜いて作られた、マックレー自信の1台。
人とは違う、ユニークなキャンピングカーを探している人にもおすすめです。