キャンピングカー
被災地に負担をかけずに活動!レクビィの災害ボランティア用キャンピングカー「PRONTE VVDR」

毎年のように各地で大きな自然災害が発生している日本。
日本RV協会では自治体職員らの宿泊施設として車両を活用するなど、キャンピングカーによる被災地支援を積極的に行っています。
災害後には、水、電気、通信といったインフラが機能を停止していることも少なくありません。
被災地の資源を頼らず、衣食住を自己完結できることが支援活動の心得ともされています。
全国から集まるボランティアにとっても、生活の場ごと現地に移動できるキャンピングカーは大きな可能性を秘めています。
被災地支援に出かける“ボランティアのためのキャンピングカー”をレクビィが開発しました。

モデル名「VVDR」は、「Volunteer Vehicle for Disaster Recovery」の頭文字を取ったものです。
この車両は、都道府県知事の要請を受け、2~3名の市民ボランティアが乗り合わせて現地へ向かうことを想定して設計されています。
災害時には、水の使用が制限されたり、必要な物資が現地で調達できなかったりするなど、レジャー目的の車中泊とはまったく異なる状況に直面します。
「PRONTE VVDR」には、こうした厳しい環境下で活動する災害ボランティアに役立つ、さまざまな工夫が施されています。
ベース車両には、救急車や福祉車両としても広く活用されているハイエースを採用。

エクステンドボックスで拡張された側面には、バールやスコップなどの工具が格納されています。
車外からアクセスできる外部ストレージは、実用新案として登録済み。
さらに車両の上部には、オプションで雨や日射しをよけるサイドオーニングを追加することもできます。
2ルーム仕様で防水マルチルームを設けるレクビィ車の特徴はそのままに、PRONTE VVDRでは災害時を想定したさまざまな工夫が追加されています。

エントランスから入ってすぐ、フロント部分にギャレーを集約。
通路を挟んで片側に二段ベッド、もう片側にセカンド&サードシートがあり、リヤまで通り抜けができます。
セカンドシートとサードシートは対面させて脱着式テーブルをセットすることで、ダイネットとしても利用可能。

二段ベッドが使用中でも、座って休憩したり、食事を摂ったりできます。
仕切りドアの向こうは防水マルチルームです。
レクビィ車では馴染み深いレイアウトですが、PRONTE VVDRでは後述するように、水を循環利用する「ピュア・サイクル・システム」が搭載されています。

また、目を引くのは収納スペースの多さです。
災害時には、現地調達できないさまざまな物品を外部から持ち込むことが想定されます。
リヤクーラーを移設してできたスペースにはアッパーシェルフが設けられ、作業着や寝袋などかさばる荷物も収納できます。

シューズラックや吊り戸棚のほか、エクステンドボックスの内側にあたる部分も無駄にせずインナーラックを設置。
二段ベッドには、各自の私物を入れておけそうなオープンラックがあります。

ベッドマットを跳ね上げると、大容量の収納庫になっています。
さらに各部を見ていきましょう。
常設のように使える二段ベッドにより、ダイネットを出したままでも仮眠や休憩が可能。

上段・下段それぞれにカーテンがついているため、プライバシーを守りながら交代で休憩するようなこともできるでしょう。
ダイネットを展開し、通路にマットを敷き詰めれば、広いフロアベッドにもなります。
これにより最大で大人3名が車内で就寝できます。

車内前方のギャレーキャビネットには、ステンレスシンク、冷蔵庫、電子レンジ、カセットコンロが機能的に収められています。

電子レンジを使ったレトルト食品の温めや、カセットコンロでの湯沸かしなども可能でしょう。

給排水タンクはマルチルームとは別に、各16Lが確保されています。
折りたたみ式のカウンターを展開すれば、調理台として活用できます。

扉で仕切られたリヤ部分は、前述のとおり防水マルチルームになっています。

同社の「ピュア・サイクル・システム」とは車内で水を再利用できる仕組みで、はじめに給水タンクの中でごく細かい泡を含んだファインバブル水を生成します。

ファインバブルの力により、洗剤がなくても皮膚などの汚れがよく落ちるため、少量の水で十分な洗浄効果が得られるといいます。
排水タンクに溜まった水は、ろ過システムを通じて不純物を取り除き、手洗い・食器洗い・シャワーなどに再利用できます。

タンク内部にはUV灯も備え、紫外線で細菌やウイルスを殺菌しています。
また、汚れが落ちやすいという特徴は、簡単に手入れができない環境でもタンクなどの水道設備を清潔に保つことにつながります。
水の供給が困難かもしれない被災地の事情を考慮した仕様になっています。

トイレも水洗式ではなく、ウォーターレスタイプの「wrapull(ラップル)」を採用。
汚物を特殊なフィルムで密閉し、無臭のまま保管できるものです。

シャワーは、60Lのタンクを備えます。

このほかマルチルームには、制約のあるなかギリギリ捻出したスペースに防水コンセントやツールホルダー、エマージェンシーバッグがすっぽり収まる収納スペースなどがあります。
レクビィでは防災用品を扱う商社、株式会社LA・PITA(ラピタ)とコラボレーションし、オリジナル防災セットも考案しています。

また、下部のオープンラックにはゴム長靴を収納できるようになっています。
雨や泥などで汚れても、マルチルーム自体が防水素材ですから問題ありません。

電源には24Vで構築された「パワー・シュア・システム」を搭載。
オリジナルのリチウムイオンバッテリー「インフィニット・クライム・セル」との組み合わせで、安定した電力を生み出します。
サブバッテリーは24V150Ah×2台、インバーターは3000W正弦派とハイパワーなもの。
外部充電・走行充電はもちろん、標準でソーラーパネルを搭載し、電力供給を助けます。
これまでもレクビィのキャンピングカーでは、新採用の遮熱材・断熱材・吸音材を組み合わせた独自の「サーモ・サウンド・システム」で、高い断熱性能を発揮しています。
PRONTE VVDRでは従来施工していなかった部分まで範囲を拡大し、さらに断熱効果が高まっているといいます。
安定した電力供給と断熱加工の相乗効果で、夏の車中生活の課題である「暑さ」に対応。

空調システム「ブリーズ・エア・システム」では、外気温が最高38度という過酷な環境で、22時間のエアコン稼働を記録しています。
災害時にキャンピングカーができることは何か──その限界に挑戦した、社会的意義のあるボランティア特化型モデル。
通常、レジャー目的のキャンピングカーは自分の遊び方に応じてオプション装備を付け足していきます。
しかしPRONTE VVDRでは、被災地で必要とされそうなあらゆる装備をあらかじめ搭載。
非常時に「備え過ぎ」はないということを体現しているようです。
車内での就寝・調理・休憩などはもともとキャンピングカーの本領です。
被災により十分な宿泊場所が確保されていないような土地にも行くことができ、支援の幅が広がります。
なお、PRONTE VVDRは都道府県知事の要請に基づいたボランティア活動を想定しています。
被災地では外来者がどこにでも駐車・滞在できるわけではないため、事前の確認が必要です。
日本RV協会では自治体職員らの宿泊施設として車両を活用するなど、キャンピングカーによる被災地支援を積極的に行っています。
災害後には、水、電気、通信といったインフラが機能を停止していることも少なくありません。
被災地の資源を頼らず、衣食住を自己完結できることが支援活動の心得ともされています。
全国から集まるボランティアにとっても、生活の場ごと現地に移動できるキャンピングカーは大きな可能性を秘めています。
被災地支援に出かける“ボランティアのためのキャンピングカー”をレクビィが開発しました。
PRONTE VVDR(プロンテ VVDR)
ビルダー:株式会社レクビィ
タイプ:バンコン
ベース車両:トヨタ・ハイエース SL キャンパー特装車
乗車定員:4名
就寝定員:3名
全長:5,380mm
全幅:1,930mm
全高:1,930mm
ナンバー:8ナンバー
参考価格:税込14,960,000円~(2WD 6AT ガソリン)
公式サイト:レクビィHP
ボランティアカー「PRONTE VVDR」

モデル名「VVDR」は、「Volunteer Vehicle for Disaster Recovery」の頭文字を取ったものです。
この車両は、都道府県知事の要請を受け、2~3名の市民ボランティアが乗り合わせて現地へ向かうことを想定して設計されています。
災害時には、水の使用が制限されたり、必要な物資が現地で調達できなかったりするなど、レジャー目的の車中泊とはまったく異なる状況に直面します。
「PRONTE VVDR」には、こうした厳しい環境下で活動する災害ボランティアに役立つ、さまざまな工夫が施されています。
ベース車両には、救急車や福祉車両としても広く活用されているハイエースを採用。

エクステンドボックスで拡張された側面には、バールやスコップなどの工具が格納されています。
車外からアクセスできる外部ストレージは、実用新案として登録済み。
さらに車両の上部には、オプションで雨や日射しをよけるサイドオーニングを追加することもできます。
2~3名が無理なく過ごせるレイアウト
2ルーム仕様で防水マルチルームを設けるレクビィ車の特徴はそのままに、PRONTE VVDRでは災害時を想定したさまざまな工夫が追加されています。

エントランスから入ってすぐ、フロント部分にギャレーを集約。
通路を挟んで片側に二段ベッド、もう片側にセカンド&サードシートがあり、リヤまで通り抜けができます。
セカンドシートとサードシートは対面させて脱着式テーブルをセットすることで、ダイネットとしても利用可能。

二段ベッドが使用中でも、座って休憩したり、食事を摂ったりできます。
仕切りドアの向こうは防水マルチルームです。
レクビィ車では馴染み深いレイアウトですが、PRONTE VVDRでは後述するように、水を循環利用する「ピュア・サイクル・システム」が搭載されています。

また、目を引くのは収納スペースの多さです。
災害時には、現地調達できないさまざまな物品を外部から持ち込むことが想定されます。
リヤクーラーを移設してできたスペースにはアッパーシェルフが設けられ、作業着や寝袋などかさばる荷物も収納できます。

シューズラックや吊り戸棚のほか、エクステンドボックスの内側にあたる部分も無駄にせずインナーラックを設置。
二段ベッドには、各自の私物を入れておけそうなオープンラックがあります。

ベッドマットを跳ね上げると、大容量の収納庫になっています。
さらに各部を見ていきましょう。
カーテンでプライバシーが保てる二段ベッド
常設のように使える二段ベッドにより、ダイネットを出したままでも仮眠や休憩が可能。

上段・下段それぞれにカーテンがついているため、プライバシーを守りながら交代で休憩するようなこともできるでしょう。
ダイネットを展開し、通路にマットを敷き詰めれば、広いフロアベッドにもなります。
これにより最大で大人3名が車内で就寝できます。
コンパクトにまとめられたギャレー

車内前方のギャレーキャビネットには、ステンレスシンク、冷蔵庫、電子レンジ、カセットコンロが機能的に収められています。

電子レンジを使ったレトルト食品の温めや、カセットコンロでの湯沸かしなども可能でしょう。

給排水タンクはマルチルームとは別に、各16Lが確保されています。
折りたたみ式のカウンターを展開すれば、調理台として活用できます。
水の循環システムを備えたマルチルーム

扉で仕切られたリヤ部分は、前述のとおり防水マルチルームになっています。

同社の「ピュア・サイクル・システム」とは車内で水を再利用できる仕組みで、はじめに給水タンクの中でごく細かい泡を含んだファインバブル水を生成します。

ファインバブルの力により、洗剤がなくても皮膚などの汚れがよく落ちるため、少量の水で十分な洗浄効果が得られるといいます。
排水タンクに溜まった水は、ろ過システムを通じて不純物を取り除き、手洗い・食器洗い・シャワーなどに再利用できます。

ステンレス製60リットルの浄水タンクは、ろ過された水をさらに殺菌するために、紫外線ランプを内蔵
タンク内部にはUV灯も備え、紫外線で細菌やウイルスを殺菌しています。
また、汚れが落ちやすいという特徴は、簡単に手入れができない環境でもタンクなどの水道設備を清潔に保つことにつながります。
水の供給が困難かもしれない被災地の事情を考慮した仕様になっています。

トイレも水洗式ではなく、ウォーターレスタイプの「wrapull(ラップル)」を採用。
汚物を特殊なフィルムで密閉し、無臭のまま保管できるものです。

シャワーは、60Lのタンクを備えます。

このほかマルチルームには、制約のあるなかギリギリ捻出したスペースに防水コンセントやツールホルダー、エマージェンシーバッグがすっぽり収まる収納スペースなどがあります。
レクビィでは防災用品を扱う商社、株式会社LA・PITA(ラピタ)とコラボレーションし、オリジナル防災セットも考案しています。

また、下部のオープンラックにはゴム長靴を収納できるようになっています。
雨や泥などで汚れても、マルチルーム自体が防水素材ですから問題ありません。
エアコンの長時間稼働を実現するパワフルな電源システム

電源には24Vで構築された「パワー・シュア・システム」を搭載。
オリジナルのリチウムイオンバッテリー「インフィニット・クライム・セル」との組み合わせで、安定した電力を生み出します。
サブバッテリーは24V150Ah×2台、インバーターは3000W正弦派とハイパワーなもの。
外部充電・走行充電はもちろん、標準でソーラーパネルを搭載し、電力供給を助けます。
これまでもレクビィのキャンピングカーでは、新採用の遮熱材・断熱材・吸音材を組み合わせた独自の「サーモ・サウンド・システム」で、高い断熱性能を発揮しています。
PRONTE VVDRでは従来施工していなかった部分まで範囲を拡大し、さらに断熱効果が高まっているといいます。
安定した電力供給と断熱加工の相乗効果で、夏の車中生活の課題である「暑さ」に対応。

空調システム「ブリーズ・エア・システム」では、外気温が最高38度という過酷な環境で、22時間のエアコン稼働を記録しています。
まとめ
災害時にキャンピングカーができることは何か──その限界に挑戦した、社会的意義のあるボランティア特化型モデル。
通常、レジャー目的のキャンピングカーは自分の遊び方に応じてオプション装備を付け足していきます。
しかしPRONTE VVDRでは、被災地で必要とされそうなあらゆる装備をあらかじめ搭載。
非常時に「備え過ぎ」はないということを体現しているようです。
車内での就寝・調理・休憩などはもともとキャンピングカーの本領です。
被災により十分な宿泊場所が確保されていないような土地にも行くことができ、支援の幅が広がります。
なお、PRONTE VVDRは都道府県知事の要請に基づいたボランティア活動を想定しています。
被災地では外来者がどこにでも駐車・滞在できるわけではないため、事前の確認が必要です。