キャンピングカー
174cmのボディ幅!日本道路事情に適したキャブコン「PuppyFullhouse」

今回紹介するのは、株式会社キャンパー厚木から発売された「Puppy Fullhouse」です。
昨年紹介した「Puppy480」の後継モデルで、コンパクトなサイズ感はそのままに新たなレイアウトを実装。二人旅に特化したモデルとなっています。

株式会社バンテック厚木から発表された『Puppy480』。日本の道路事情にもフィットするスリムなボディで、キャンピングカーに不慣れな人でも運転しやすいのが大きな強みだ。自分が使うならどういった機能・設備が必要だろうか?と「使う人目...
夫婦や親子、友人同士で楽しい旅のお供になること間違いなしのPuppy Fullhouseの魅力を紹介します。
概要
キャンパー厚木(旧社名:バンテック厚木)は、ZILシリーズなどでお馴染みのキャンピングカー製造・販売を手掛けるVANTECH株式会社の直営店として運営したのちに独立。
オリジナル開発モデルととして、Puppy480とPuppyFullhouseをリリースしています。
Puppy Fullhouseは、Puppy480と同じ全幅174cmのコンパクトなボディ。
街乗りでの不安や、駐車場での不安を軽減するサイズです。
さらに、このコンパクトなサイズにもかかわらず、室内高、バンクベッドの長さ、ダイネットの長さともに190cmを確保。
広々とした空間を実現しています。
長年キャンピングカーに関わる中で培ったノウハウを生かし、「使う人目線」を突き詰めた1台です。
外観

なんといっても1番の特徴は、車体のコンパクトさ。

全幅は174cm、全長は485cm。
全高も275cmと一般的なキャブコンと比べて小さめ。
ちなみにハイエースバンのワイドミドルルーフの場合、全長は484cm、全幅は188cmなので、キャブコンとしてはかなりコンパクトで運転しやすいサイズ感といえます。

車幅が狭いので、住宅地の駐車場にも停めやすく、キャンピングカーに初めて乗る人でも乗用車感覚でラクに運転することができるでしょう。
また、モデルチェンジしたばかりの新型カムロードをベース車にしていることで、ABS、横滑り抑制・衝突軽減・車線逸脱警報・踏み間違えサポートなどといった安全性能が向上。
さらに後輪がダブルタイヤ化しているため、Puppy480からさらに安定性が増しています。
Puppy Fullhouse
ビルダー:株式会社キャンパー厚木
タイプ:キャブコン
ベース車両:新型カムロード
価格:ガソリン 2WD 788万円~
ディーゼル 4WD 880万円~
乗車人数:6名
就寝人数:3名
全長:4850mm
全幅:1740mm
全高:2750mm
外装

キャンパー厚木の竹内社長は、取材の際とにかくユーザー目線での製作にこだわり「使ってもらいやすいキャブコンを」と繰り返し発言していました。
その思いが今回のPuppyf ullhouseにも反映されています。
Puppy480と同じく、デザインをスッキリと見せるために、黒のラインをボディの前後にデザインして配置。
スタイリッシュさを演出しています。

屋根の高さを少しでも低くするために、ルーフベントはくぼませて設置。
ルーフの上の突起物を排除して平らにして大型のソーラーパネルを実装可能にしました。(オプション)
リア周辺

右側後方には、エアコンの室外機。

左側リアの収納庫は車内のベンチ下とダイレクトにつながっており、外部からも室内からもアクセスできる構造。

その下には汚れ物などを入れておける外部収納庫があります。

また、キャンピングカー後方からも同じくベッド下にアクセスできるようになっており、外からの使い勝手が良い仕様になっています。

給水タンクは助手席後方に設置しており外部からアクセスができ、ワンタッチでホースが外れる使い勝手の良い仕様になっています。
ちなみに排水タンクは43Lのものを装備。
大容量の排水タンクにすることで、処理の頻度を下げています。
次のページ⇨ 気になる内装を紹介して行きます!
内装
Puppy480は「ファミリーユース」であり、装備を抑えて自分好みにカスタマイズするというスタンスで、標準的なレイアウトを意識して様々な用途に対応できるように配慮していましたが今作は2人仕様に特化。
「シンプルで機能的」に、「二人旅に適した装備やレイアウト」を意識して製作されています。

Puppy fullhouseのコンセプトがよく現れているのは、バンクベッドでしょう。
バンクベッドといえば、就寝人数を確保するためにスペースを広めにとりますが、Puppy Fullhouseのバンクベッドでは就寝スペースが運転席上部の半分のみ。
もう半分は収納スペースになっています。

収納は、壁側に小物を入れられるポケット、マグネット式の棚。

そして3段の収納と、衣類や生活用具をたっぷりと入れることができるようになっています。
エントランス

エントランスには、幅が広く大きめのステップ。
乗りやすさに配慮し1段目が低く設計され、段差も低くなっています。

また、エントランスドアには網戸などが標準装備されており、夏場の換気にも便利です。

また、エントランスの左手にはこだわりの傘立てがあります。
傘立ては、水がたまらないよう工夫されており、排水が可能な傘立てを実現。
まるで家の玄関ような使い勝手の良さを装備しています。
ギャレー

傘立ての右手には、ギャレー(キッチン)があります。

フタを開けると、折り畳みの(蛇口)が出現。
シンクは大きめで洗い物もしやすくなっています。

そしてギャレー下にも大容量の収納スペースを完備。
調理器具などの収納もバッチリです。

シンクの右手、運転席の後ろには冷蔵庫と、その上には電子レンジが装備されており、調理をせず買ってきたお弁当などを温めて食事を済ませる場合も便利。

また、調理をする場合はカセットコンロを置けるようスライド式のテーブルも完備されています。

さらに、断熱性に優れたキルティング加工のシートでも付属しており、前方からの目隠しや冬場の冷気を防ぐことができ調理もしやすそうです。
限られたスペースを徹底的に有効活用しようという工夫が大いに感じられるレイアウトです。
ダイネット

エントランスの右手には、広々としたダイネット。

リアには家庭用のエアコンが装備されています。
停車中はサブバッテリーから給電、走行中などエンジンを始動している時はオルタネーターから直接インバーターに電気を入力するシステムを採用。
設定温度によっては、一晩は持つとのことです。

窓は3か所あり、運転席に向かって左側の窓は大きくて開放的です。
窓の素材には断熱性もよく結露がしにくいアクリル二重窓を採用。
雨のときに開けても大丈夫なように雨が入り込まない工夫もされています。

網戸とブラインドも完備。
使い勝手の良い窓です。

ソファは2人利用なら広々とくつろぐことができるスペースを確保。
長旅の疲れを癒すことができます。

テーブルにはコンセントも完備。
電子機器を使うときに便利な位置にあります。

ダイネットテーブルを上に折りたたみ、背もたれのマットを乗せるだけでフロアベッドを展開可能。

長さは190cmを確保しており、高身長な大人2人が寝ても十分余裕があります。

ダイネットには、大きくて奥行もある吊り棚を設置。
蓋つきの棚が左右にあり、収納も十分です。

また、ベンチは上に跳ね上げることができ、ベンチの下も外部と繋がった収納として利用できます。
釣り竿やサーフボードのような長いものを置くのに重宝します。

さらに、リアにはクローゼットまで完備。

ハンガーにかけて衣類などを収納でき、使い勝手の良さ、収納力の高さは他のPuppyFullhouseより大きなキャブコンに負けません。
トイレ

Puppyfullhouseでは、標準装備でエントランス正面のスペースにカセットトイレが実装されています。

これはキャンパー厚木の竹内社長が特にこだわった部分で、「長い旅ならやっぱりトイレは欲しい」というユーザー目線で実装したものです。
壊れにくい手動ポンプを採用し、メンテナンス性を良さを実現。

そして、夜中にトイレに行きたくなっても暗くて困らないようにという思いから、トイレの前にもLEDの照明を設置。
細かな安全性までこだわって作られています。
電装系

Puppyシリーズでは共通したキャンパー厚木オリジナルの「昇圧走行充電システム」を採用。

コンスタントかつ安定的に充電できるしくみが整っています。
エンジンがかかっている間はエンジン(オルタネーター)からダイレクトにインバーターへ電流が流れるため、サブバッテリーを消費しないのが特徴です。
まとめ
トイレ・収納・キッチン・電装系。
設備はどれも大充実。
車体のコンパクトさに加えて、後輪がダブルタイヤになったことにより安定感も増したPuppy fullhouseは、キャンピングカーが初めての人も安心して乗ることができる、キャンピングカーデビューにうってつけな一台といえるでしょう。
二人旅に特化しているので、リタイア後に夫婦で全国あちこちに出かけたいというようなニーズにピッタリだと思います。
キャンパー厚木
住所:神奈川県厚木市山際511番地
TEL:046-280-5983
定休日:毎週水曜日、木曜日
公式URL:http://www.camperatsugi.com/