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世界初?車中泊も電気自動車の時代が来た?!完全太陽光で走るキャンパーバン! Stela Vita electric RV

Stela Vita electric RVの車両画像
世界中で増えてきている電気自動車

排ガス規制も年々厳しくなっているヨーロッパではガソリン代も高騰する中、環境への配慮やガソリン代を節約する観点でも電気自動車の需要は高まっていて、日本以上に街中で充電出来る場所も日々増えています。

そんな中、レジャー旅行などに使う自動車であるRVでも電気自動車の波は広がっているようで、ついに太陽光だけで走行可能なキャンパーバンが開発されたようです。

それがStela Vita electric RV

どんなものか、くわしく見てみましょう。

完全オフグリッドを実現したStela Vita electric RVとは?


オランダの大学生22名のエンジニアチームが開発したStela Vita electric RV




アイントホーフェン工科大学の工学部学生チーム「Solar Team Eindhoven」がデザインした電気RV車です。

見た目もかなり近代的なこちらの車は、車体上面全体、そしてポップアップルーフにも設置されたソーラーパネルで充電したバッテリーで走行可能。

そして世界初!ソーラーパネルで充電した電力だけで長距離走行を実現したキャンパーバンです。

ポップアップルーフのソーラーパネルは折りたたみ式(引き出し式)になっています。

外部電源を使わず、自車発電の電気だけでの長距離走行に成功したことで話題となりました。

Stella Vita ヨーロッパ横断の旅へ




2021年10月。

大学生チームは地元のアイントホーフェンから南スペインのタリファまで、総走行距離約3000㎞の旅をStella Vitaでテスト走行を実行しました。

途中車両トラブルが発生して1000㎞ほどはトラックで運ばれたそうですが、最終的にはまた走れるようになり、約2000㎞は自力で走りきったそうです。

当初、今回のテスト中はStella Vitaに搭載されたソーラーパネルのみでの走行を予定していたようですが、フランスで悪天候に見舞われ太陽に恵まれず、2度ほど充電をすることになってしまったようです。

しかし、それ以外はすべて自車発電走行!

車に搭載されたソーラーパネルで発電した電力だけでの長距離走行に成功したのでした。

ちなみに「Stella Vita」という名前は、この車が太陽から命を得ることから名付けられたそうです。

小さなバッテリーで長距離走行・大きなソーラーパネル




Stella Vitaは60kwhのリチウムイオンバッテリーを搭載。

上の写真のように、車上全面に設置されたソーラーパネルから充電されます。

冒頭でも触れましたが、車上全面に設置されたソーラーパネルは停車時にポップアップルーフを上げると、折りたたみ式(引き出し式)のソーラーパネルを広げることが出来ます。

ソーラーパネルは折りたたみ時で2kw、広げた状態だと最大4kwの発電が可能だそうです。

一度のフル充電で通常の走行可能距離は約600㎞

これなら、燃費がリッター当たり10kmのガソリン車で、60Lタンクを満タンにしてから走るのと同じ。

充電設備さえあちこちに普及すれば、日常的にどこへでも出かけられる航続距離と言えます。

インフォテインメント システム


車内でのエネルギーの無駄遣いを防ぐには、エネルギー消費量を正しく把握することが大切です。

Stella Vitaのインフォテインメントシステムは、車内で使う家電製品の電力消費量を把握するのに役立ちます。

電気を車内の家電に使うのか?運転に使うのか?をインフォテインメントシステムで判断し、効率よくエネルギーを使えるようになります。

次のページ▷ デザインや特徴についてもご紹介します


Stella Vitaは計算しつくされたデザインと軽量ボディ


Stella Vitaのボディサイズは、ポップアップルーフとソーラーパネル折りたたみ時で全長約7.2m、幅約2.05m、高さ約1.8m

ポップアップルーフとソーラーパネルを広げた状態だと幅4.4m、高さ2.54mとなっています。

徹底的に軽量化




Stella Vitaは、より効率的に電気を使えるように、可能な限り軽量化することを目指して作られました。

アルミニウムのシャシーとグラスファイバーのボディで構成されていて、重量は約1700㎏に抑えられています。

そして、軽量ながら全てのパーツは十分な強度を持っています。

優れたエアロダイナミクス




近未来的な見た目のStella Vitaは計算しつくされた上でこの形になったようです。

エアロダイナミクスとは自動車の周りの空気の流れの事。

この流れは車の形状によって異なります。

走行時の空気抵抗が大きいほど、より多くのエネルギーを消費する原因となります。

空気抵抗が少なく最も理想的な形は水滴だそうです。

Stella Vitaのデザインはこのしずく形が採用されていて、丸みを帯びた車体やルーフ・リアエンド(後端)の表面積を出来るだけ小さくすることで、空気抵抗を少なくして走行時のエネルギー消費を抑えることに成功しました。

そして、余った電力で家電を使いながら車中泊が出来るようにと設計されたキャンパーバンです。

インテリアも軽量化




Stella Vitaは2人乗りのキャンパーバン。

’Stella Vitaでの日々の暮らしは大切なもの’という考えのもと、広く快適で軽量なインテリアの設計がされました。



キッチン・シンク・ソファー・シャワー・トイレ・冷蔵庫・ベッド・収納など日々の暮らしに必要なものはすべてそろっています。

太陽のエネルギーだけで、外部の電源とつながない完全オフグリッド生活が不自由なく快適に過ごせます。

自然と調和するデザイン




インテリアは自然と完全に調和するようにデザインされています。

大きな両開きのドアは屋外にいるような感覚に。

インテリアの色は自然の色・外の色と合うように選ばれています。

リビングスペースは、車内と車外どちらからでも料理が出来るように配置されていて、家具も軽量なので外に移動させることも出来ます。

キャンピングカー生活では晴れた日は特に、外へと生活エリアが広がっていくので、簡単に移動できる家具などはとてもうれしい装備ですね。

近い将来完全オフグリッドのキャンピングカーも実現可能に?!


オランダの大学生チームが開発・デザインしたStella Vita。

太陽光だけでの長距離テスト走行が実現して話題となり、最近リリースされた※Fully charged show のYouTubeチャンネルで取り上げられたことで、また話題となりました。

※fully charged liveという世界的に大きな規模で開催されている電気自動車などのモーターショーに関連したチャンネルです。

コメントなどを読んでいると、Stella Vitaが正式に販売されることを待ち望む方が多く見られます。

完全オフグリッドで楽しめるキャンピングカーがリリースされる日も、そう遠くないかもしれません。

その時が今から楽しみですね!

その他写真はこちらより

参考サイト
https://vita.solarteameindhoven.nl
https://www.greencarreports.com/news/1135876_stella-vita-electric-rv-aims-to-get-the-most-miles-from-solar
https://insideevs.com/news/586116/stella-vita-solar-campervan-rv-fully-charged/

Betty

デンマークを拠点にヨーロッパ周辺で旅をしながらフルタイムバンライフを始めて2年半ほどが経ちました。 愛車はシトロエンジャンパー・DIYキャンパーバン(Betty) わたし達のSweet Home!Bettyでデンマーク人の彼と一緒に暮らしています。夢はBettyと日本一周! 海外バンライフの様子やキャンプ・アウトドア情報など、自然と近いバンライフの魅力をお届け出来たらと思っています。よろしくお願いします。