ひとり旅って楽しい?寂しくないの?自由気ままなソロ車中泊のメリット・デメリット
ひとり旅の難しいところ
逆にデメリットはあるでしょうか。
現実的には、国内ひとり旅で困ることはほとんどありません。
夜道でも女性ひとりで歩ける治安のいい国ですし、とくに近年はソロ活ブームでもあります。
よく欧米はカップル文化なのでシングルだと飲食店に入れない、なんて話もありますが、日本ではよほどの高級店でない限りそんなことはないでしょう。
料亭のような少し敷居が高いところも、旅行会社のツアーで行けたりします。
近年の「はとバス」や「京都定期観光バス」などの日帰りツアーでは、食事場所でも参加グループごとにテーブルが用意されることがほとんどです。
ひとりでも相席にはならないため気兼ねもいりません。
強いてデメリットを言うなら、テーマパークに入りにくいくらいでしょうか。
ひとり旅の困難は、むしろ「気持ちの保ち方」のようなソフト面にあるかもしれません。
いくつか挙げてみます。
夜の時間を持て余す
観光やアクティビティを終え、車に戻った夜の時間。
みなさんはどう過ごされるでしょうか。
もし同乗者がいるなら、晩酌をしたりコーヒーを飲んだりテレビを観ながらおしゃべりしたりと、意識せずとも「何気なく過ぎていく時間」がリラックスタイムの大半を占めるでしょう。
ひとり旅には当然のことながら「話し相手」はいません。
長旅になると当初の新鮮さやワクワク感も薄れてきます。
とくにRVパークなどでの車中泊では、キャンプと違ってギアを片づけたり食器を洗ったり焚き火の番をしたりといった作業もありません。
なんとなく退屈で、でも疲れているので、ぼんやりとスマートフォンを眺めているだけ、といった無為な時間に陥ってしまうことがあります。
そんな日は、夜がとても長く感じます。
気持ちが落ち込み過ぎないように私がやっているのは、なるべくルーティンを作ること。
たとえば「日記を書く」「オーディオブックを聴く」「ゲームを進める」といったことです。
電子書籍で長編を読破するなんてのもいいですね。
「やることがいろいろある」という状況を意識して作り出すことがポイントのような気がします。
ひとりの寂しさ
ひとり旅をしているとよく聞かれる「寂しくないの?」という質問。
寂しさの性質はさまざま。
たとえば、この体験を誰かと分かち合いたいという漠然とした孤独感であったり、具体的な相手を思い浮かべてのホームシックであったり、二度と会えない人を想う切実な喪失感であったり……。
私の場合は「ここに○○がいたらよかったな」「一緒に食べたかったな」というような、現実的で具体的な人恋しさに近いでしょうか。
とくに人で賑わう飲食店や、観光を終えて車に向かう道中には強く思います。
家々に温かい明かりが灯る中、ひとりで歩く夜道には、なかなかの物悲しさがあります。
とはいえ、夜が明けて太陽に包まれれば、また「今日はどこへ行こう」「すべて自分で決められるなんて最高!」という気分に。
寂しいときもあるけれど、いつもではない、という感覚が近いです。
それでも楽しい「ひとり旅」
自分ひとりの力でここまで来た、という高揚感に包まれたり、逆にその感動を人と分かち合えない孤独を感じたり……。
自由と寂しさを波のように交互に味わいながら過ごすのが、私にとっての「ひとり旅」です。
感情の振れ幅がダイナミックになるともいえるかもしれません。
「自分探しの旅」という言葉もありますが、感性が鋭敏になり、自分との対話が深まるという効果も実感します。
誰かと一緒の旅、ひとり旅、それぞれに長所と短所があると思います。
いつもと違うスタイルを経験するのもお勧めです。