完全自立・発電機搭載型キャンピングカーで出来た災害支援と活動(後編)

知識

前回の続きということで、今回も台風15号による被害が大きかった千葉県南部へのボランティアへ訪れて体感したキャンピングカーの強みや支援方法をお伝えしていきたいと思います。

前回の記事はこちら

完全自立・発電機搭載型キャンピングカーで出来た災害支援と活動(前編)

2019年10月17日

9/13(金) 停電5日目

千葉台風災害ボランティアこの日も情報が上がっていない地域に向かいました。土地勘がない筆者には町名なのか、村名なのか分からないエリアです。こちらも水はあるが電気・食料・充電がないエリアとなっていました。

前日同様一番最初に出会った方に声を掛けたところ、駐車場を解放して下さったので発電機による携帯・スマホの充電、お米の炊飯のお手伝いをさせて頂きました。

こちらでも「5日ぶりに温かいご飯が食べられる。おかずになる物は(冷蔵庫が使えないから)ダメにしてしまった。缶詰があったら良かった。」と口を揃えておっしゃっていました。残念ながら我が家のポケットWi-Fiもここでは不通だった為、充電のみの支援となりました。

この日は一ヶ所のエリアに約3時間程滞在して、一通り充電・炊飯を終えたら次の町へ移動しました。小規模のエリアを点々と移動しての支援活動です。

しかしどこへ行っても聞かれることは「どこから来たの?隣はどうだった?もっと海の方や山の方はどうだった?電気はいつ通るの?」でした。やはりこちらのエリアも市からの視察がないようで、外がどうなっているか全く分からないとの事でした。

また、停電は3日目までは「もう復旧するだろう」と思えたが4日目に「もしかしたらまだかもしれない」と我慢出来なくなり、5日目に少し諦めの気持ちが出てきているとのお話も聞かせて頂きました。

千葉台風災害
この日は断水しているエリアにも伺いました。個人宅の水は完全断水しており、町の集会所の雨水を溜めているタンクに水を汲みに来ている方達がおられました。しかし一軒一軒が遠く基本車社会の地域、ガソリンが尽きてしまったら水汲みにも来られないと困ってらっしゃいました。

しかも、ご高齢の方が小さな容器に水を汲み何度も往復されているとの事でしたので、キャンピングカーの水タンクを使用して、わずかばかりですがお手伝いをさせて頂きました。

支援物資は前日に底を尽きていたのですが、そうこうしている内に燃料も底が見えてきたので千葉を後にすることにしました。

千葉台風災害ボランティア
情報が上がってこないので、基本自分の足で街中を走って現状を自分の目で見て、そして声を掛けて聞き取り調査を行い、場所を確保して支援活動をするを繰り返し行っていた為、ゴール地点がなく行ったり来たりする道もありました。

そしてこの日小さなエリアを点々として感じた違和感は、主要施設周辺は復旧が早いですがそうでないエリアには、物資さえ届かない現状です。同じ市内、県内、国内なのに、地元の方がおっしゃる通り、まるで忘れられた地域の様に感じました。とてもやるせない気持ちになりました。

実際に様々なエリアを訪れて感じたのは、防災課の役割がハッキリしている市は防災に強いという事です。

防災窓口が確立されている市では山間部などにもきちんと物資がいきわたっていましたし、足のないご年配の方にはご近所さん同士が助け合って物資を運ぶお手伝いもされていました。それもこれも、ご近所さん同士の助け合い精神の元に成り立っている事は間違いないです。

千葉を後に

建物週末は3連休になる為、普段お仕事をされている方も千葉へボランティアへ入られると予想した為、土曜日へ日付が変わる頃に千葉を後にしました。
千葉南部から東京湾を左手に北上すると、徐々に町の明かりが増え始めました。開いているコンビニも多くなり、信号も点いています。

千葉を後にする前にコンビニへ立ち寄ってみました。停電は解消されていますが、冷凍品はダメになってしまったそうで、陳列されていませんでした。レジ横の揚げ物類も、揚げる物自体が冷凍品の為ダメになってしまったと稼働していませんでした。

店員さんも初めての事で驚いたけれど、営業開始直後にお客さんの「助かった、食べ物がある」という声を聞いたら、負けていられないと奮闘されていました。

お弁当、お惣菜、パン、おにぎり、温かい飲み物は品数多く陳列されており、筆者が店内にいる間にもお弁当と飲み物を大切そうに買っていかれるお客さんの姿を見かけました。

当たり前の事が当たり前じゃなくなった時、きっと人は落胆します。そして当たり前が戻ったら、それが普通になります。そして落胆した時間を忘れがちだと思います。だからこそ、備えは常に必要だと強く感じるのです。

もっとできたかもしれない支援

個人での活動ですし、一部無許可で行った支援活動となりました。個人で出来る事には限りがあり、装備・能力にも限界があります。しかしそんな中でももっとお手伝い出来たのではないかと思う点もありました。

それがキャンピングカーのシャワーです。発電機で温水タンク内の水を50℃のお湯に沸かすことが出来ます。水を制限なく補給出来れば、温水シャワーを使って頂けたとも思いました。実際の停電地域では、電気でお風呂のお湯を沸かすお宅は、仕方なく水シャワーを浴びているとお話しも伺いました。

しかし家として住んでいるキャンピングカーの車内をどこまで解放するか、悩むところではありました。

停電・断水時にキャンピングカーオーナーさんが出来る支援

キャンピングカー防災
キャンピングカーの機能も車体によって様々ですが、水を積める車体は水の支援を出来ます。車体から車外へ電源供給出来るのなら、電源車として支援出来ます。サイドオーニングがあれば日除けにもなります。

冷蔵庫があれば、氷や冷たいものを支給出来たら喜ばれるかもしれません。インバーターや発電機でエアコンをつけて車内を解放するのも良いかもしれません。レンジが載っているなら、食事を温める事も出来ます。これらはどれも少人数向けかなと思います。それでも必要としている人にとっては、全て助かるありがたいアイテムです。

停電・断水時に車中泊ユーザーさん、キャンパーさんが出来る支援

普段から車中泊を楽しまれている方は車内にいつもの装備を積みっぱなしにされている方も多いでしょうし、何より寝慣れた空間=自分のプライベート空間が保てるのは大きいです。特にポータブル電源やソーラーパネルは本当に便利なアイテムとして活躍してくれるでしょう。

今回の夜の闇を見て、生きる術に長けているキャンパーの方は有事の際は強いだろうなと感じました。火を焚けたら明かり・暖の確保に繋がりますし、食事も温められます。お水があればお湯も沸かせます。テントがあればプライベート空間を確保出来ます。特に水や食料の確保などについて幅広い知識を持ったベテランキャンパーさんがいると心強いと思います。

まとめ

キャンピングカー防災
前編、後編の2回に分けて【完全自立・発電機搭載型キャンピングカーで出来た災害支援と活動】を執筆させていただきましたがいかがだったでしょうか。有事の際におけるキャンピングカーの強みを少しでもお伝えすることができていましたら幸いです。

また、今回のボランティアを通じて、ご近所さんとのつながりやお互いに助け合うことの大切さを改めて痛感しました。現代に生きる私達は、誰一人としてたった一人では生きられません。
「困ったときは助けてもらい、困っている人がいたら自分が手を差し伸べる」そんなふうに生きていきたいと思いました。